light icon

Q&A

認知症検査

認知症 在宅介護 認知症検査

高齢の父親が話をごまかすことが増えました。会話が噛み合わず、話をかえるんです

先日、半年ぶりに実家に帰ったところ、父の様子がおかしくて気になっています。話が噛み合わないことが何度かあり、私の質問をはぐらかすことも。私の話を理解していない様子もありました。 例えば、「病院の予約はいつ?」と聞いたら「そういえば、近所の〇〇さんが体調が悪いらしい」といったように話をかえたり、「ハサミはどこに置いてあったっけ?」と質問したら「今、手が離せないから待って」と言ってどこかに行ってしまったり…。 年を重ねると、このように話が噛み合わなくなったりすることはあるんでしょうか? (白井さん・会社員・57歳) 話が噛み合わなかったり質問をはぐらかすことは、加齢による認知機能の低下の可能性もありますが、認知症の初期症状の可能性もあります。認知症の初期段階では自分の記憶がなくなっていたり、物事を理解できない異変に気がついています。でも、そうしたことが周囲に知られるのが怖かったりその場の雰囲気を壊さないために、話をごまかしたり合わせることがあるんです。検査を受けて認知症と診断された場合、まずは介護の体制を整えましょう。お父様がお住まいの地域の役所や地域包括支援センターに介護の相談窓口があるので、そこで要介護認定の申請をしましょう。早い段階から介護サービスを利用しておくことをおすすめします。 高齢の親が話をごまかすのは認知症かも! 先日、半年ぶりに帰省したら、父の様子がおかしくて気になっています。例えば、「病院の予約はいつ?」と聞いたら「そういえば、近所の〇〇さんが体調が悪いらしい」といったように話をかえたり、「ハサミはどこに置いてあったっけ?」と質問したら「今、手が離せないから待って」とどこかに行ってしまうこともありました。父は80歳を超えていますし、年齢を考えると理解力や記憶力が衰えるのはしょうがないのかな、とは思っているのですが…。高齢になると話が噛み合わなくなったりごまかすことが増えたりするのでしょうか? おっしゃる通り、年齢を重ねることで理解力や記憶力が低下することはあります。ただ、白井さんの話を聞くと認知症になってしまった可能性も捨てきれません。 認知症ですか!?話が噛み合わないことが増えたとはいえ、会話が成り立つときがほとんどですし、言葉もしっかりしていますよ。認知症になったようには思えません。 認知症になったからと言って、すぐに言葉が話せなくなるわけではないんです。認知症の初期段階では会話が成り立つことが多く、発症を見逃されてしまうことも少なくありません。記憶力や理解力が低下している部分もある反面、まだそこまで脳の機能が低下しているわけではないので、自分に異変が起きていることに気がついているケースも多いです。 そうなんですね…。認知症を発症すると、父のように話をごまかしたり話をかえたりすることが増えるんでしょうか? はい。認知症になると、質問をはぐらかしたり周囲の反応に合わせてやり過ごす「取り繕い反応」が起こることがあります。これは、記憶力や理解力の低下によって、会話の内容がわからなかったり咄嗟に質問の答えが出てこないことをごまかす反応。代表的なものとしては、「質問をはぐらかす」「言い訳をする」「話をかえる」「笑ってやり過ごす」などがあります。 父に当てはまっています…。 取り繕い反応は、一見、「話を聞いていない」「嘘を言っている」「言い訳ばかりする」など、マイナスなイメージを持ってしまいがちです。しかし、取り繕い反応をする背景には「間違いを言って恥ずかしい思いをしたくない」と自尊心を保とうとする気持ちがあります。誰しも自分の能力が衰えたことは認めたくないですし、認知機能が衰えていくことへの不安や恐怖を感じるものですよね。それに、取り繕い反応によってわからないことを自分でカバーしているとも言えます。 確かにそうですね。 それに、取り繕い反応には「とんちんかんなことを言ってその場の空気を壊したくない」といった周りへの気遣いも隠れています。そのため、お父様が取り繕っていると感じたら、責めたり否定したりせずに話を合わせて聞くと、お父様が安心して過ごせるかもしれません。 認知症検査を早めに受けよう 取り繕い反応に似ている状況とはいえ、まだお父様が認知症になったと決まったわけではありません。なので、早めに認知症検査を受けることをおすすめします。 確かに。まだ、認知症と確定したわけではありませんもんね。ただ、認知症の検査ってどうすれば受けられるものですか?何科を受診すれば良いのでしょうか? 認知症検査を受けられるのは、精神科、脳神経内科、脳神経外科、心療内科、老年科などです。認知症はいろんな診療科で対応しているので、どの病院で検査を受ければ良いのか迷った場合は、まずはかかりつけ医に相談してみましょう。かかりつけ医であれば、普段のお父様の様子を把握しているでしょうから、異変も感じているかもしれません。かかりつけの医院で認知症検査ができない場合でも、対応している病院を紹介してくれるでしょう。 認知症だったときの対応は? 検査の結果、父が認知症だったらどうしたら良いのでしょうか?介護も必要になるでしょうし…。 まずは、認知症のお父様が一人暮らしでも安心して暮らしていける環境を整えることが重要です。大まかに、以下の2点について対応していきましょう。 介護の体制を整えよう 生活習慣を見直そう 介護の体制を整えよう 今は一人暮らしができていても、認知症が進行したら今までのように1人で生活ができなくなる可能性が高いです。そのため、介護サービスでプロの手を借りましょう。 介護サービスって全然わかりません。どうしたら利用できるんですか? まず、お父様が住む地域の役所か地域包括支援センターで相談しましょう。役所には「介護保険課」「福祉課」などの名前で介護を担当している窓口があります。そこで、介護サービスの利用の仕方などを聞いてみましょう。また、地域包括支援センターは、高齢者の生活の総合相談窓口。もちろん、介護のこともイチから相談できますよ。 介護の相談窓口が役所にあるんですね!高齢者の生活相談窓口があるのも知りませんでした。 役所や地域包括支援センターで相談すると、おそらく「要介護認定の申請をして」と言われると思います。要介護認定とは、介護の必要な度合いを調べるもの。「要支援1・2」「要介護1~5」の7段階の「要介護度」が心身の状態に合わせて判定されます。要介護度が決まったら、お父様の状態に合わせてケアマネジャーさんが介護サービスの利用計画「ケアプラン」を立てます。その計画に基づいて介護サービスを利用していくんですね。 介護サービスを利用するまでには、いろいろと段階を踏まないといけないんですね。ちなみに、介護サービスってどんなものがあるんでしょうか? 在宅介護で使える在宅介護サービスは、たくさんの種類があります。その中でも次のものは、主に利用されているサービスです。 訪問介護 デイサービス ショートステイ こうした介護サービスを組み合わせながら、お父様が1人で生活できるような基盤を作っていきましょう。 生活習慣を見直そう 意外に思われるかもしれませんが、認知症は規則正しい生活に改善することで症状の緩和や進行が抑制されることがわかっています。 知らなかった!具体的にはどんなことを改善したら良いんですか? 健康的な生活をするために、以下の点に気をつけましょう。 規則正しい睡眠 栄養バランスの取れた食事 適度な運動 人との交流 特別なことではないんですね。 そうなんです!「決まった時間に寝起きする」「偏りのない食事をする」など、当たり前のことが認知症の症状を緩和したり、進行を抑えると言われています。ただ、ご高齢者の一人暮らしだと難しい部分もあると思いますから、介護サービスなどを活用して健康的な生活ができるようにサポートしてくださいね。 親が話をごまかすのは認知症のサインかも もし認知症だったら介護の体制を整え、規則正しい生活をしよう pre { margin: 40px 0; background: #333; padding: 20px; color: white; overflow: scroll; line-height: 1.1; ...

2023/12/21

認知症 在宅介護 認知症検査

母親が認知症を認めない!病院に連れていく方法を教えてください

母親が認知症になってしまったのかもしれません。買い物に行くと時間がかかるうえに買い忘れがあるし、病院の予約を忘れることが増えました。 なので、認知症かどうか確かめるために病院で検査を受けさせたいのですが、母は「私は認知症なんかじゃない!」と断固拒否。認知症を認めずに検査を受けようとしない母をどうやって説得すれば良いでしょうか? (天野さん・パート・63歳) 「認知症かもしれないから検査に行こう」と言うと、拒否されてしまうと思います。やはり、ご自分が認知症と認めたくない気持ちは多くの人が持っていると思いますから。なので、「健康診断」として全身の検査と一緒に認知症の検査もおこなうのはどうでしょうか?また、かかりつけ医などの第三者に認知症検査を勧めてもらうのも方法のひとつですよ。ちなみに、お母様が認知症と認めなくても治療自体は可能です。認知症の告知をすることでパニックになる可能性があるのであれば、告知せずに治療することも検討してみてくださいね。 認知症を認めない親を病院に連れて行く方法 最近、母の様子がおかしいので認知症になってしまったんじゃないかと心配です。認知症かどうかはっきりさせるためにも検査を受けさせたいのですが、母は耳を貸しません。「認知症になってしまったかもしれないから、一度、検査してみよう」と何度言っても「私は認知症なんかじゃない!」と頑なに拒否するんです。 「認知症検査を受けさせたいけど、拒否される」という悩みは、ご高齢の親御さんを持つ人の悩みとして珍しくないんです。ただ、「認知症かもしれないから」という言い方をしてしまうと、お母様の自尊心を傷つけてしまいかねません。そのため、認知症検査を勧めるときには工夫が必要です。 どんな工夫ですか? 例えば、以下のような勧め方であれば、お母様が認知症検査を受けてくれるかもしれません。 「健康診断」と伝える 知り合いの話を持ち出す 第三者に勧めてもらう 「健康診断」と伝える 「認知症検査」と言わずに「健康診断」と伝えると、検査への抵抗感が薄らぐかもしれません。騙しているように感じるかもしれませんが、認知症検査では脳や認知機能の検査以外に全身の検査もおこないます。脳や認知機能の検査は「せっかく来たから、ついでに受けてみよう」と勧めると意外とすんなり検査を受けてくれるかもしれませんよ。 健康診断ですね。それなら行ってくれるかな…。 知り合いの話を持ち出す 知り合いの例を話すのもひとつの手です。例えば、根本さんの友人の家族が認知症検査を受けた話や、認知症になった人の経験談から検査を勧めてみると自然な流れで勧められるでしょう。知り合いの体験を聞くことで、お母様が自分に置き換えて考えやすくなると思いますよ。 第三者に勧めてもらう 「第三者」というと、誰に勧めてもらうのが良いんでしょう? 例えば、ご親戚です。普段一緒に暮らしているご家族から検査を勧められても首を縦に振らなかった方が、たまに顔を合わせるだけのご家族やご親族から勧められたらすんなり承諾する、というケースは案外多いんです。 えっ、そうなんですか?私が何度言っても検査を受けてくれないのに…。姉が帰省してきたときに頼んでみようかな。 他には、かかりつけ医やケアマネジャーといった専門家に説得してもらうのも良い方法です。特にかかりつけ医は、医療の視点から認知症について詳しく説明してもらえるでしょう。それに、ご高齢者は医師などの専門家の助言はすんなり受け入れる傾向があります。ぜひかかりつけ医に依頼してみてください。 認知症と認めなくてもケアはできる 極端な話、実はお母様が認知症を認めなくてもケアは可能です。 そうなんですか!? 多くの人にとって自分が認知症になったことはショックなことですから、もし認知症であると知ることでお母様がパニックになってしまうようなら、むしろ知らせない方が良いかもしれません。 もし母が認知症だったら、本人に知らせておかないといけないものだと思っていました…。でも、母自身が認知症と認識していなかったら、治療は難しいんじゃないですか?認知症の薬を飲んだりしますよね? はい。場合によっては、薬で認知症の症状を抑えることはするでしょう。そういうときは、「気持ちを穏やかにする薬」「頭をすっきりさせる薬」など、言い方を変えれば受け入れてくれると思います。それに、あくまで認知症の薬は症状を緩和するための補助。治療のメインは、生活習慣や人との交流などの普段の生活を改善することなんです。そのため、意外に思われるかもしれませんが、認知症であることをご本人が認めていなくてもあまり治療に支障がないことが多いです。ただ、病院や介護サービス事業者などの医療・介護の関係者には、ご本人に認知症であることを知らせていないことを共有しておく必要はあります。 なるほど。認知症であると母自身が認めていなくても、治療はできるんですね。それなら、無理に認知症であることを知らせなくても良いかな…。 早めに認知症検査するメリット もし、母自身に認知症であることを知らせないのなら、認知症検査を受けさせる必要はあるんでしょうか? 生活習慣を改善するだけなら認知症の診断を受けていなくても、問題はないでしょう。ただ、以下の3点から早めに認知症検査を受けることをおすすめします。 家族の負担が少なくて済む 認知症の専門サービスを利用できる 認知症以外の病気が見つかる可能性も 家族の負担が少なくて済む 認知症の診断が遅れるほど、ご家族の負担が大きくなる傾向があります。というのも、どの病気もそうですが、診断を受けていないと本腰を上げて対処できないのが実情ではないでしょうか。「様子がおかしいから認知症かもしれないけど…」と認知症かどうか迷っている状態で認知症ケアをじっくりできる方は少ないと思います。 言われてみれば、確かにそうですね。今の状況で適切な認知症の対応ができるかというと難しいです。 そのため、対応が後手後手に回ってしまい、認知症の進行に振り回されてしまうんです。「一人暮らしが難しくなったから介護サービスを利用し始めたら、急に症状が進行して介護施設に入居せざるを得ない状況になった」といったことも珍しくありません。早い段階から認知症の診断を受けて介護サービスを活用しておくと、異変があったときにすぐに医師やケアマネジャーなどの専門家に相談しやすいので、結果的にご家族が振り回されることが少なくなるんです。 認知症とわかっていれば、すぐに「専門家に相談しよう」と思えますもんね。 認知症の専門サービスを利用できる 認知症の診断を受けておくと認知症専門のサービスを利用できるので、介護サービスの選択肢が広がります。認知症専門のサービスとは次の2つです。 認知症デイサービス グループホーム この2つの介護サービスを利用するには、認知症の診断を受けている必要があります。認知症デイサービスとグループホームは認知症ケアに特化しているので、介護サービスを利用するときに検討してみても良いかもしれませんよ。 認知症限定の介護サービスがあるんですね。認知症ケアが充実しているのは魅力的ですね。 認知症以外の病気が見つかる可能性も 先ほどお話ししたように、認知症検査では脳や認知機能以外にも全身の健康診断もおこないます。そのため、認知症以外の病気が見つかったり、認知症とよく似た症状が出る別の病気が原因とわかることがあります。別の病気が見つかった場合、検査を受けずに放置していると取り返しの付かないことになる可能性も。別の病気の治療を早期に始めるためにも早めの検査をおすすめします。 母は認知症とばかり考えていましたが、認知症以外の病気である可能性もあるんですね!やはり心配になるので、早めに認知症の検査を受けさせたいと思います。 健康診断と伝えたり第三者に勧めてもらうと、認知症検査を受けてくれるかも 認知症と認めていなくても。ケアはできる 早めに受診すれば、家族の負担が少なくて済むことが多い pre { margin: 40px 0; background: #333; padding: 20px; color: white; overflow: scroll; line-height: 1.1; ...

2023/12/19

認知症 認知症検査

高齢の母親が同じ話を繰り返すように。これは老化?認知症?

実家で一人暮らしをしている母が、最近、同じ話を何度も繰り返すようになりました。同じ話を何度も聞かされたり、同じ質問を何度もするんです。 はじめは「年齢が年齢だし」と、老化のせいだと思っていたのですが、友人から「認知症かも」と言われて心配です。 母が同じ話を繰り返すようになったのは、老化のせいなんでしょうか?それとも、認知症になってしまったんでしょうか? (川島さん・会社員・62歳) ご高齢者が同じ話を繰り返す理由は、老化によるもの、認知症によるもののどちらの可能性もあります。そのため、認知症かどうかを確かめるときは、「慣れた道で迷う」「話のつじつまが合わない」「段取りが悪くなった」といったその他の認知症の症状がないか、チェックしてください。もし、「認知症かも」と思ったときは、早めに精神科や脳神経科などの認知症の診断ができる病院で検査を受けましょう。 同じ話を繰り返すのはただの老化?認知症? 実家で一人暮らしをする母が、最近、何度も同じ話をします。同じ内容の話を繰り返し聞かされたり、数時間前にした質問をまたしてくるんです。はじめは年齢も年齢なので、「老化のせいかな」と思っていたのですが、友人から「認知症かもしれないよ」と言われてとても心配で…。同じ話を繰り返すのは、老化のせいなのか認知症のせいなのか、どちらなんでしょうか? うーん。今の話では何とも言えませんね…。というのも、ご高齢者が同じ話を繰り返すのは、老化による場合と認知症による場合のどちらもあるからです。詳しくお話ししていきますね。 老化によるもの 老化によって同じ話を繰り返すようになった場合、主に「聴力の低下」と「記憶力の低下」の2つの理由が考えられます。まず、聴力の低下とは、加齢によって耳が聞こえにくくなっているということ。自分の話していることが相手にきちんと伝わっているのかが不安になって、確認するために何度も同じ話をするわけですね。加齢による物忘れと認知症の記憶障害の違いについては、以下のご質問でも詳しくお話ししています。参考にしてください。 なるほど。年齢とともに母は耳が遠くなっているような気がするので、当てはまるかもしれません。テレビの音が大きくなっていますし…。 また、認知症でなくても加齢によって記憶力が低下します。なので、話したかどうか記憶が曖昧になってしまって、念のために何度も話をすることも。それに、用事の日時や場所なども忘れやすいので、確認のために何度も質問しているケースも考えられます。 認知症によるもの 認知症によって同じ話を繰り返す場合、「記憶障害」と「見当識障害」が原因だと考えられます。記憶障害の場合、話をしたことや質問したこと自体を忘れてしまっています。対して、老化による物忘れは、話したことや質問したこと自体は覚えているけど、内容は忘れてしまうのが特徴です。なので、周囲は「同じ話を繰り返している」と思っていても、認知症のご本人はそんなつもりは一切ないんですね。 そうなんですね。母も話をしたこと自体を忘れてしまっているのかな…。 もうひとつの見当識障害というのは、時間や場所などの自分を取り巻く状況を理解できなくなる症状です。そのため、「今、何時?」「今日は何日?」「ここはどこ?」などの質問を繰り返すことがあります。 認知症を見分けるポイントは? 母が同じ話を繰り返すのが、老化のせいなのか認知症のせいなのか、見分ける方法はありますか? 認知症の場合、同じ話を繰り返すこと以外にも初期症状が出ていることが多いです。そのため、以下のような症状がないか確認してみてください。 見当識障害 理解力の低下 実行機能障害 人格の変化 具体的な症状もお話ししますね。 見当識障害 見当識障害があると、日時や季節の感覚がなくなったり、今いる場所を把握できなくなったりします。そのため、以下のような症状が出ることがあります。 日時や季節がわからない 慣れた道で迷う 理解力の低下 認知症の影響で脳の機能が低下した結果、理解力が低下することがあります。以下のような症状がないかチェックしてください。 テレビの内容が理解できない 質問に適切に答えられない 話のつじつまが合わない 料理や計算でミスが多い 実行機能障害 実行機能障害は、順番立てて作業することができなくなる症状。特に料理などの複数の作業を同時並行でおこなうものが上手くできなくなる傾向があります。 計画立てて行動できない 料理を段取り良く作れない 性格の変化 認知症によって脳が損傷を受けると、性格に影響を及ぼすことがあります。例えば、以前と比べて以下のような様子があったら要注意です。 ちょっとしたことで怒り、声を荒げたり手を上げる 身だしなみに無頓着になった 頑固になり周囲への配慮がない ひとりになると不安な様子がある 外出や人とのコミュニケーションを嫌がる 無関心で好きなことにも興味がない 無気力で何をするのも億劫がる 認知症かも、と思ったら 母の状態が認知症の初期症状に該当するものがいくつかあって、もしかしたら認知症なのかもしれません…。どうしたら良いんでしょうか? まずは、病院で認知症の検査を受けましょう。認知症の検査は、「精神科」「脳神経内科」「脳神経外科」「老年科」で受けられます。もし、直接、大きな病院に行くのが不安な場合は、かかりつけ医に相談してみてください。かかりつけ医が認知症の検査が必要と判断すれば、紹介状を作成してくれるでしょう。認知症の検査については、以下のご質問でも詳しくお話ししています。参考にしてください。 まずは、かかりつけの先生に相談ですね。ちなみに、認知症の検査ってどんなことをするんでしょうか? 認知症の検査では、面談、身体検査、認知症検査がおこなわれます。はじめにご本人やご家族と医師が面談し、これまでの病歴や今の状態について話をします。その後、レントゲンや血液検査などの身体検査をおこないます。 レントゲンや血液検査もするんですね! いえ、最後に認知症検査をおこないます。CTやMRIで脳の画像を撮ったり、テスト形式で脳の機能のチェックをします。こうした複数の検査の結果をふまえて、総合的に認知症かどうかが判断されます。認知症は、早期の治療で進行を抑えられると言われています。そのため、ご家族が「認知症かも?」と思ったら早めに検査を受けてくださいね。 同じ話を繰り返すのは、老化と認知症のどちらの場合もある 認知症の場合、日時がわからなくなったり理解力の低下が見られることも 認知症かも、と思ったら早めに病院で検査を受けて pre { margin: 40px 0; background: #333; ...

2023/09/20

認知症対策 認知症介護 認知症予防 認知症検査

日常生活に支障があるほどではないのですが、母の物忘れがひどくなっています。これって認知症でしょうか?

最近、母の物忘れがひどくなっていて認知症なのではないかと心配です。本人も物忘れを気にしており、メモに残したりしているので生活に影響は出ていないのですが、これからさらに進行してしまうのではと不安に感じています。母は認知症なのでしょうか? (柴田さん・主婦・63歳) 病院で検査をしないとはっきりとはわかりませんが、もしかしたら、認知症の前段階である「軽度認知障害(MCI)」かもしれません。早いうちから対策をすれば、認知症にならずに回復することもあるので、病院で検査をしてみることをおすすめします。 ただの物忘れ?軽度認知障害かも 一緒に住んでいる母の物忘れがひどくなっていて心配なんです。料理が得意な人なのに、料理の段取りが悪くなったり、何度も同じことを聞かれることもあるし…。まだ自分のことは自分でできるので、そうは思いたくないのですが…母は認知症になってしまったんでしょうか? 認知症の検査をしてみないとなんとも言えませんが、もしかしたら軽度認知障害の可能性がありますね。 軽度認知障害、ですか?初めて聞きました。 軽度認知障害というのは、認知症の一歩手前の状態です。認知症になると日常生活に支障が出て、誰かの手を借りないと生活ができない状態になりますが、軽度認知障害ではそこまで進行していません。ちなみに、厚生労働省は軽度認知障害について、次のように定義しています。 年齢や教育レベルの影響のみでは説明できない記憶障害が存在する。 本人または家族による物忘れの訴えがある。 全般的な認知機能は正常範囲である。 日常生活動作は自立している。 認知症ではない。 出典:「軽度認知障害」(厚生労働省 e-ヘルスネット) 例えば、「同じ話をする」「ついさっき食べたものを忘れる」などの記憶障害が代表的な症状です。他にも、「お金の計算やスケジュール管理が難しくなった」といった管理能力の低下も見られることがあります。さらに、「趣味をしなくなった」「頭がぼんやりしてすっきりしない」「疲れやすくて元気がない」といった気持ちの面の変化もあるようです。もし、こういった状況があれば、軽度認知障害を疑っても良いでしょう。 いくつか母に当てはまるものがあります。軽度認知障害なのかなぁ。 病院で検査を受けて早期発見を 軽度認知障害の症状に思い当たるものがあるのであれば、早めに病院で検査を受けてくださいね。 病院って何科に行けば良いですか? 認知症や軽度認知障害の専門の診療科は、心療内科や精神科、脳神経外科などです。ただ、かかりつけの病院があるのであれば、先にそこの医師に相談してみるのも手ですね。かかりつけ医であれば、これまでのお母様の様子を良く知っていると思いますし、専門の病院を紹介してもらうこともできるでしょう。 そうですね。定期的に通院している病院があります。そこの先生に相談してみますね。 専門の病院を紹介してもらったら、そこで認知機能の検査を受けます。検査にはいくつも種類があって、それぞれ検査方法が異なります。例えば、認知症の検査にも使われる「改訂 長谷川式認知症スケール」「MMSE(Mini-Mental State Examination)」は、5~7分かけて医師の質問に答えたり、図形の模写などの問題をおこないます。その点数によって、認知機能の程度を診断します。 うーん、母の場合、緊張してしまって上手く先生の質問に答えられなさそうな気がします。 そうなんですよね。実際に検査を受けた人からもそういう声があるんです。そこで、軽度認知障害のチェックの場合は、もっと簡単にできる「MCIスクリーニング検査」という診断法もあります。この検査は、アルツハイマー型認知症の原因物質について調べるものです。アルツハイマー型認知症は、アミロイドベータペプチドという物質が脳にたまって神経細胞を傷つけることで発症します。なのでこの検査では、血液中のアミロイドベータペプチドの毒性を弱める機能を持つタンパク質の量を調べることで、軽度認知障害のリスクを判断します。少量の採血のみなので、問診の緊張はないですし、受ける人の負担も少ないのではないでしょうか。 血液で認知機能が低下しているかどうかがわかるんですね!すごい時代ですね。 「軽度認知障害かも」と思っても、なかなか「検査を受けてほしい」とは言い出しにくいこともありますよね。そういうときは、自分で確認できるチェックリストがあるのでそれを使ってセルフチェックをしてみるもの良いんじゃないでしょうか。例えば、東京都が簡単にできる認知症チェックリストを公開しています。当てはまるものが多ければ、スムーズに受診を勧めやすいでしょう。 認知症に進行させないために もし、検査の結果、軽度認知障害と診断されたらどうしたら良いんでしょう。認知症になると覚悟しておいた方が良いですか? 「認知症になるリスクが高い」ということは理解しておいてください。というのも、軽度認知障害をそのままにしておくと、約5年で半分以上の人が認知症に進行してしまうとされているんです。 5年で半分以上が!?これは覚悟しておかないと…。 ただ、対策をすれば認知症にならずに回復することもあります。1年で16~41%の人が健康な認知機能の状態に戻ったという調査結果もあります。もし軽度認知障害と診断されたら、大きなショックかもしれませんが、その後の予防が大切。予防法を学んで対策するように心がけてください。 予防法というと、どんなことをすれば良いんですか? 生活習慣の改善が効果的とされています。例えば、栄養バランスの良い食事を意識することですね。塩分や糖分の摂りすぎに気をつけたり、肉や魚、豆類といったタンパク質をきちんと摂ることも大切です。あわせて有酸素運動も有効です。脳への血流が増えることに加えて、認知症の原因となる糖尿病や動脈硬化などの生活習慣病の予防にもなりますよ。定期的にウォーキングや水泳などに取り組んでみましょう。 認知症の予防というよりは、健康的な生活を心がければ良いんですね。 おっしゃる通りです!「認知症予防」というと、特別なことやストイックに取り組まなければいけないと思いがちですが、全然そんなことはありません。どちらかというと、楽しんでできることの方が脳に良い刺激を与えますから、趣味やレクリエーションを謳歌することが認知症予防につながったりするんですよ。それに、趣味やレクを通じていろんな人と交流することも予防になりますから、楽しんでできることに取り組んでみてくださいね。 「母が認知症にならないように、いろいろと対策をしなきゃ」と気構えていたんですが、そんな必要なさそうですね。軽度認知障害と診断されても、やっていけるような気がしてきました。 それはよかった!軽度認知障害と言われるとショックを受けてふさぎこんでしまって、余計に状態が悪くなってしまう人もいるんです。もし軽度認知障害と診断されても、「早めに認知症の対策や心構えができる準備期間をもらえた」と思うと少し気持ちが楽になるかもしれませんね。 確かに。軽度認知障害の段階でわからずに急に認知症と診断される人もいるんですもんね。ちなみに、どんな準備をしておけば良いんですか? 例えば、認知症の症状について知っておくこと。「食事したこと自体を忘れてしまう」「自分がいる場所がわからない」「外出して家まで帰って来れない」といったものが主な症状です。あわせて、認知症に対しての支援も把握しておきましょう。お住まいの自治体で支援があったり、「認知症カフェ」という認知症のご本人やご家族が集まる場が設けられていることがあります。いざというときにすぐに支援を受けられるように、早いうちに情報を集めておくとかなり気持ちが軽くなると思いますよ。 「物忘れがひどい」と思ったら早めに軽度認知障害の検査を 軽度認知障害をそのままにすると認知症になることも 健康的な生活が認知症の予防につながる 認知症になったときの備えもしておこう pre { margin: 40px 0; background: #333; padding: 20px; color: white; ...

2022/08/24

よく読まれている記事

よく読まれている記事

article-image

介護付き有料老人ホームとは│提供されるサービス・費用・入居条件などを解説

介護付き有料老人ホームは、介護スタッフが24時間常駐している介護施設。介護サービスや身の回りの世話を受けられます。 この記事では、介護付き有料老人ホームの種類及び入居のための条件や必要な費用、サービス内容などを詳しく説明しています。 https://youtu.be/oK_me_rA0MY 介護付き有料老人ホームの特徴 介護付き有料老人ホームとは、有料老人ホームのうち、都道府県または市町村から「特定施設入居者生活介護」の指定を受けた施設です。24時間介護スタッフが常駐し、介護や生活支援などは施設の職員により提供されます。 主に民間企業が運営しているため、サービスの内容や料金は施設ごとに異なります。また、入居基準も施設により異なり、自立している方から介護が必要な方まで幅広く受け入れている施設も。選択肢が幅広いため、自分に合った施設を選ぶことができます。 看取りまで対応している施設も多数あり、「終の棲家(ついのすみか)」を選ぶうえでも選択肢のひとつとなります。 全体の概要をまとめるとこのようになります。 費用相場 入居時費用 0~数千万円 月額利用料 15~30万円 入居条件 要介護度 自立~要介護5※1 認知症 対応可 看取り 対応可 入居のしやすさ ◯ ※施設の種類によって異なります。 特定施設入居者生活介護とは 特定施設入居者生活介護は、厚生労働省の定めた基準を満たす施設で受けられる介護保険サービスです。ケアマネジャーが作成したケアプランに基づき提供される食事や入浴・排泄など介助のほか、生活支援、機能回復のためのリハビリなどもおこなわれます。指定を受けてこのサービスを提供する施設は、一般的に「特定施設」の略称で呼ばれています。 介護付き有料老人ホームの種類と入居基準 介護付き有料老人ホームには「介護専用型」「混合型」「健康型」の3種類があり、それぞれ入居条件が異なります。 介護度 ...

2021/11/10

article-image

グループホームとは|入居条件や費用、入居時に気をつけたいポイントを解説

認知症の方の介護は大変です。「そろそろ施設への入居を検討しよう」と思っても、認知症の症状があると、入居を断られてしまうのではと心配もあるでしょう。 グループホームは認知症高齢者のための介護施設です。住み慣れた地域で暮らし続けられる地域密着型サービスであり、正式な名称を「認知症対応型共同生活介護」といいます。 こちらの記事では、グループホームについて解説します。また、グループホームで受けられるサービスや費用、施設選びのポイントも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。 https://youtu.be/EofVO7MRRDM この記事を読めばこれがわかる! グループホームの詳細がわかる! グループホームを選ぶ際のポイントがわかる! グループホームへ入居する際の注意点がわかる! グループホームとは グループホームとは、認知症高齢者のための介護施設です。専門知識と技術をもったスタッフの援助を受けて、要支援以上の認知症高齢者が少人数で共同生活をおくります。 「ユニット」といわれる少人数のグループで生活し、入居者はそれぞれ家事などの役割分担をします。 調理や食事の支度、掃除や洗濯など入居者の能力に合った家事をして自分らしく共同生活を過ごすところが、ほかの介護施設や老人ホームとは異なるポイントです。 グループホームの目的は、認知症高齢者が安定した生活を現実化させること。そのために、ほかの利用者やスタッフと協力して生活に必要な家事を行うことで認知症症状の進行を防ぎ、できるだけ能力を維持するのです。 グループホームは少人数「ユニット」で生活 グループホームでは「ユニット」と呼ばれるグループごとに区切って共同生活を送るのが決まり。1ユニットにつき5人から9人、原則1施設につき原則2ユニットまでと制限されています。 少人数に制限する理由は、心穏やかに安定して過ごしやすい環境を整えるため。環境変化が少なく、同じグループメンバーで協力して共同生活することは、認知症の進行を防ぐことに繋がります。 認知症の方にとって新しく出会う人、新しく覚えることが難しいので、入居者やスタッフの入れ替わりが頻繁にある施設では認知症の高齢者は心が落ち着かず、ストレスを感じ生活しづらくなってしまいます。その結果、認知症症状を悪化させるだけでなく、共同生活を送る上でトラブルを起こすきっかけとなります。 慣れ親しんだ場所を離れて新しい生活をするのは認知症の方には特に心配が尽きないもの。その心配を軽減するため、より家庭にできるだけ近づけ、安心して暮らせるようにしています。 グループホームの入居条件 グループホームに入居できるのは医師から「認知症」と診断を受けている方で、一定の条件にあてはまる方に限ります。 原則65歳以上でかつ要支援2以上の認定を受けている方 医師から認知症の診断を受けている方 心身とも集団生活を送ることに支障のない方 グループホームと同一の市町村に住民票がある方 「心身とも集団生活を送ることに支障のない」という判断基準は施設によって異なります。入居を希望している施設がある場合には、施設のスタッフに相談しましょう。 また、生活保護を受けていてもグループホームに入ることは基本的には可能です。しかし、「生活保護法の指定を受けている施設に限られる」などの条件があるので、実際の入居に関しては、行政の生活支援担当窓口やケースワーカーに相談してみましょう。 グループホームから退去を迫られることもある!? グループホームを追い出される、つまり「強制退去」となることは可能性としてゼロではありません。一般的に、施設側は入居者がグループホームでの生活を続けられるように最大限の努力をします。それでも難しい場合は、本人やその家族へ退去を勧告します。「暴言や暴力などの迷惑行為が著しい場合」「継続的に医療が必要になった場合」「自傷行為が頻発する場合」etc。共同生活が難しくなった場合には追い出されてしまうこともあるのです グループホームで受けられるサービス グループホームで受けられるサービスは主に以下です。 生活支援 認知症ケア 医療体制 看取り それぞれ詳しく見てみましょう。 生活支援 グループホームでは以下の生活面でのサービスを受けられます。 食事提供 :◎ 生活相談 :◎ 食事介助 :◎ 排泄介助 :◎ 入浴介助 :◎ 掃除・洗濯:◯ リハビリ :△ レクリエーション:◎ 認知症を発症すると何もできなくなってしまうわけではなく、日常生活を送るだけなら問題がないことも多いです。 グループホームには認知症ケア専門スタッフが常駐しています。認知症進行を遅らせる目的で、入居者が専門スタッフの支援を受けながら入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこないます。 食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで、そして洗濯をして干すといった作業や掃除も、スタッフの介助を受けながら日常生活を送ります。 グループホームでは、入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこなうことになります。 例えば、食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで。また、そして洗濯をして、干すまで…など。そのために必要な支援を、認知症ケアに長けた専門スタッフから受けられるのが、グループホームの大きな特徴です。 グループホームは日中の時間帯は要介護入居者3人に対して1人以上のスタッフを配置する「3:1」基準が設けられています。施設規模によっては、付き添いやリハビリなどの個別対応が難しいので、入居を検討する際は施設に確認しましょう。 認知症ケア 施設内レクリエーションやリハビリのほかに、地域の方との交流を図るための活動の一環として地域のお祭りに参加や協力をしたり、地域の人と一緒に公園掃除などの活動を行う施設も増えてきました。 グループホームとして積み上げてきた認知症ケアの経験という強みを活かし、地域に向けた情報発信などのさまざまな活動が広がっています。 地域の方と交流する「認知症サロン」などを開催して施設外に居場所を作ったり、啓発活動として認知症サポーター養成講座を開いたりするなど、地域の人々との交流に重きを置くところが増えています。 顔の見える関係づくりをすることで地域の人に認知症について理解を深めてもらったり、在宅介護の認知症高齢者への相談支援につなげたり。 こうした活動は認知症ケアの拠点であるグループホームの社会的な価値の向上や、人とのつながりを通じて入所者の暮らしを豊かにする効果が期待できます。 医療体制 グループホームの入居条件として「身体症状が安定し集団生活を送ることに支障のない方」と定義しているように、施設に認知症高齢者専門スタッフは常駐していますが、看護師が常駐していたり、医療体制が整っているところはまだまだ少ないです。 しかし近年、高齢化が進む社会の中で、グループホームの入居者の状況も変わってきています。 現在は看護師の配置が義務付けられていないので、医療ケアが必要な人は入居が厳しい可能性があります。訪問看護ステーションと密に連携したり、提携した医療機関が施設が増えたりもしているので、医療体制について気になることがあれば、施設に直接問い合わせてみましょう。 看取り 超高齢社会でグループホームの入所者も高齢化が進み、「看取りサービス」の需要が増えてきました。 すべてのグループホームで看取りサービス対応しているわけではないので、体制が整っていないグループホームの多くは、医療ケアが必要な場合、提携医療施設や介護施設へ移ってもらう方針を採っています。 介護・医療体制の充実度は施設によってさまざまです。介護保険法の改正が2009年に行われ、看取りサービスに対応できるグループホームには「看取り介護加算」として介護サービスの追加料金を受け取れるようになりました。 看取りサービスに対応しているグループホームは昨今の状況を受け増加傾向にあります。パンフレットに「看取り介護加算」の金額が表記されているかがひとつの手がかりになります。 グループホームの設備 グループホームは一見、普通の民家のようで、家庭に近い雰囲気が特徴ですが、立地にも施設基準が設けられています。 施設内設備としては、ユニットごとに食堂、キッチン、共同リビング、トイレ、洗面設備、浴室、スプリンクラーなどの消防設備など入居者に必要な設備があり、異なるユニットとの共有は認められていません。 入居者の方がリラックスして生活できるように、一居室あたりの最低面積基準も設けられています。このようにグループホーム設立にあたっては一定の基準をクリアする必要があります。 立地 病院や入居型施設の敷地外に位置している利用者の家族や地域住民と交流ができる場所にある 定員 定員は5人以上9人以下1つの事業所に2つの共同生活住居を設けることもできる(ユニットは2つまで) 居室 1居室の定員は原則1人面積は収納設備等を除いて7.43㎡(約4.5帖)以上 共有設備 居室に近接して相互交流ができるリビングや食堂などの設備を設けること台所、トイレ、洗面、浴室は9名を上限とする生活単位(ユニット)毎に区分して配置 グループホームの費用 グループホーム入居を検討する際に必要なのが初期費用と月額費用です。 ここからは、グループホームの入居に必要な費用と、「初期費用」「月額費用」それぞれの内容について詳しく解説していきます。 ...

2021/11/15

article-image

【動画でわかる】有料老人ホームとは?費用やサービス内容、特養との違いは

介護施設を探している中で「老人ホームにはいろいろな種類があるんだ。何が違うんだろう?」と疑問を感じることがあるかもしれません。 そこで今回は、名前に「老人ホーム」とつく施設の中でも、「有料老人ホーム」を中心に紹介。よく似ている「特別養護老人ホーム」との違いも見ていきます。 「老人ホームの種類が多すぎて訳がわからない」と思ったら、ぜひ参考にしてみてくださいね。 https://youtu.be/eMgjSeJPT8c 有料老人ホームの種類 有料老人ホームには、以下の3種類があります。 介護付き有料老人ホーム 住宅型有料老人ホーム 健康型有料老人ホーム この3種類の違いを以下にまとめています。 種類 介護付き有料老人ホーム ...

2021/10/28

介護の基礎知識

total support

介護の悩みを
トータルサポート

total support

介護施設への入居について、地域に特化した専門相談員が電話・WEB・対面などさまざまな方法でアドバイス。東証プライム上場の鎌倉新書の100%子会社である株式会社エイジプラスが運営する信頼のサービスです。

鎌倉新書グループサイト