中谷 ミホさんの
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介護職員、相談員、ケアマネジャーとして介護現場で20年活躍。現在はフリーライターとして、介護業界での経験を生かし、介護に関わる記事を多く執筆する。保有資格:介護福祉士・ケアマネジャー・社会福祉士・保育士・福祉住環境コーディネーター3級。
介護の基礎知識

グループホームでの看取りケア|メリットや注意点、看取りの手順について

「グループホームで最期まで看取ってもらえるの?」「グループホームでの看取りで気をつけることはある?」といった疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。 この記事では、グループホームでの看取りケアについて解説し、グループホームで看取りをするメリットや注意点などを紹介します。 グループホームで看取りケアは可能  回復の見込みがない方に対し、無理な延命治療などはおこなわず、自然に亡くなるまでの過程を見守ることを「看取り」と言います。 高齢化の進展に伴い人生の最期を過ごす「終の住処」として、看取りケアに取り組むグループホームが増えています。 ただし、看取りケアをおこなっていないグループホームもあるため、施設を選ぶ際には確認が必要です。 グループホームに看取りが求められるようになった背景 グループホームに看取りが求められるようになった背景には、以下のような理由があります。 医療ケアを必要とする利用者が増えた 利用者が入院環境に適応できない 利用者本人や家族の希望 医療ケアを必要とする利用者が増えた グループホームに看取りが求められるようになった背景には、高齢化の進行に伴い医療ケアを必要とする入居者が増えたことが挙げられます。 元気なうちにグループホームに入居しても、認知症の進行や身体状況の変化によって、胃ろうなどの経管栄養やたん吸引、カテーテルなどの医療ケアが必要となるケースもあります。 医療ケアが必要となっても慣れ親しんだグループホームでの生活を継続し、施設で最期を迎えたいという入居者や家族の希望に対応するため、看取りケアに取り組むグループホームが増えているのです。 利用者が入院環境に適応できない グループホームは医療の提供を目的とした施設ではないため、医療依存度が高まると医療機関へ入院するケースが一般的です。 しかし認知症患者は、入院すると環境の変化に対応できず、不安や混乱が続くこともあり、治療を継続できない場合があります。 そのため、入院環境に適応できない利用者が可能な限りグループホームで生活を続けられるように、提携する医療機関や訪問看護ステーションと連携して、医療ケアの提供から看取りケアまで対応する施設が増えているのです。 利用者本人や家族の希望 無理な延命治療を望まず、自然な形で最期を迎えたいと考える利用者本人や家族が増えてきたことも要因のひとつです。 グループホームでは、入居時に本人や家族から最期の時をどのように迎えたいと考えているのかを確認します。 ただし、入居するグループホームによって、看取りケアの方針や体制に違いがあるため、すべての要望に応えられるわけではありません。 入居を検討する際には、看取りができるグループホームであるか、また看取りケアをおこなっている場合には、施設の方針や内容、これまでの実績などを確認する必要があります。 グループホームで看取りケアがおこなわれるメリット グループホームで看取りをおこなうことで、本人や家族が得られるメリットは以下の2つです。 環境を変えず支援を受けられる きめ細やかな対応が可能 環境を変えず支援を受けられる 1つ目のメリットは、環境を変えずに看取りケアを受けられることです。 認知症の方は、環境や人の変化に対応することが苦手です。大規模な施設や病院では、スタッフや入居者の入れ替わりが多いため、不安や混乱を起こしてしまう可能性があります。 グループホームで看取りケアを受けることができれば、環境を変える必要がないため、慣れ親しんだ環境で穏やかに最期のときを過ごすことができます。 また、グループホームは少人数制で人の入れ替わりも少ないため、精神的な安定を保てることもメリットと言えるでしょう。 きめ細やかな対応が可能 グループホームは少人数制のため、入居者とスタッフの距離が近く、一人ひとりの状態に合ったきめ細やかなケアが受けられることもメリットです。 これまでの生活習慣やこだわりなど、利用者のことをよく理解しているスタッフから支援が受けられるため、安心感を得られます。 また、グループホームは家族と施設の関係性も近いため、不安や悩みを相談しやすく、細やかな要望が伝わりやすい点もメリットです。 グループホームの看取りの手順 グループホームにおける看取りの大まかな流れは、以下の通りです。 看取りを前提として入居した際の説明を聞く 生活の中で看取りに備える 体調が悪化し始めたとき 最期のときを迎える 看取りを前提として入居した際の説明を聞く グループホームに入居する際には、施設の理念や看取りケアの方針、対応可能なケアの範囲などについて詳しく説明してもらえるでしょう。 家族側も、本人と家族がどのような看取りケアを受けたいのか、施設への要望や終末期が近づいた際の考えを伝え、疑問点などがあれば施設側へ確認しましょう。 ポイント)施設の看取りケアの実績はホームページやパンフレットには記載されていないことが多いため、施設側に確認が必要です。 看取りケアの実績が多いグループホームは、看取りに関する知識や経験豊富なスタッフが多いため、安心して大切な家族のケアを任せられるでしょう。 生活の中で看取りに備える グループホームの環境やスタッフに慣れてくると、看取りケアに対する考え方や意向が変わる可能性もあります。 本人と意思疎通が図れるうちに、もう一度、看取りケアの希望や意向に変化がないか、話を聞いておきましょう。本人の意志がある程度明確にあれば、家族は終末期の方向性を固めることができます。 また、家族の気持ちが揺らいだ時にも本人の意思を尊重できるため、看取りに際しての家族の迷いや後悔を最小限に抑えることができるでしょう。 また、施設側とも本人と家族で話し合った内容を共有し、いざというときに備えて連携できる体制を整えておくことも大切です。 体調が悪化し始めたとき 精神的・身体的に不安定で、改善が見込めず全身の機能が低下して衰弱した状態となります。その要因は、急な病気や転倒などの事故、食事を受け付けない、体重減少など人それぞれです。 終末期の判断は医師がおこない、現在の状況や今後予想される経過について説明してもらえるでしょう。 また、看取り直前の時期になると、心身の状態に合わせてケアプランの見直しをおこなうため、ケアマネジャーを中心に、医師や施設スタッフ、提携する医療機関、家族などの関係者が集まり、今後の方向性について話し合います。 施設や医療機関からは、今後を予測した具体的なケア方法の提案や、対応できるケアの範囲などの説明がおこなわれます。家族からも、受けたい支援の内容や意向のほか「最期の時は立ち会いたい」といった要望も伝えましょう。 看取りケアの方向性が固まると、看取りケアの同意書やケアマネジャーが作成したターミナルケアプランにサインをします。 最期のときを迎える 精神的・身体的に不安定な状態が継続し、回復が見込めない時期です。 「眠っている時間が長くなる」「反応が少なくなる」「食事や水分がほとんど摂れなくなる」といった状況が訪れます。できるだけ本人のそばにいて声掛けやスキンシップを図りましょう。 施設側は、病状や心身の状況を詳細に家族に伝え、できるだけ最期に家族と過ごせるように配慮してくれます。施設によっては、入居者と同じ居室に泊まれたり、施設内に家族が宿泊可能な部屋を備えていたりする場合もあります。 多くのグループホームでは、臨終の場面に医師が立ち会うことはほとんどありません。家族や施設スタッフで最期を看取ります。 医師が死亡を確認した後は、希望すれば家族も一緒にエンゼルケア(身体を清める、化粧をする、着替えるなど)ができる場合もあります。 グループホームにおける看取りの注意点 グループホームにおける看取りの注意点は2つあります。 看取りをしない施設もある 医療体制が整っていない 看取りをしない施設もある すべてのグループホームが看取りに対応しているわけではありません。 医療機関との連携が難しいグループホームや、小規模なグループホームでは看取りに十分な体制が取れないため、看取りに対応していない場合があります。 そのようなグループホームでは、介護が重度化したり、医療ケアが必要な状態となったら、医療機関へ搬送したり、あるいは看取りケアに対応する別の介護施設への転居を促されたりするのが一般的です。 最後まで生活環境を変えたくないと思う方は、施設を探す際に、看取り対応をおこなうグループホームや、特別養護老人ホーム、介護付き有料老人ホームなど看取りケアに積極的な施設を選択すると良いでしょう。 医療体制が整っていない グループホームは、医療体制が十分に整っていない場合がほとんどです。法律でも医師や看護師の配置は義務付けられていません。 そのため、多くのグループホームでは、医療体制を整えるため、以下のような対応を取っています。 提携する医療機関の医師が定期的に往診する 提携する訪問看護ステーションの看護師が訪問する 同一法人内の医療サービスを利用する 看取りケアを希望するにあたり、施設の医療サービスの充実度は気になるところです。グループホームの医療体制は、施設ごとに異なるため事前に確認しておきましょう。 親族内で方針を決めておくのが大切 グループホームで看取りケアを希望する場合には、本人と家族で看取りについて話し合い、親族内で方針を決めておきましょう。 看取りに関する話は、家族であってもなかなか話題にしにくい内容ですが、グループホームへの入居をきっかけにして、本人や家族間で話し合う時間を持ちましょう。 認知症によって本人の意向が聞き取れない場合でも、家族の間で介護の方針を決めておけば、その後のトラブルを回避できる可能性があります。 また、家族だけで方針を決められない場合には、施設側と相談しながら考えることも可能です。 グループホームでの看取りケアに関するよくある質問 グループホームで看取りはしてくれますか? グループホームで看取りをおこなうことは可能です。ただし、すべてのグループホームが看取りに対応しているわけではありません。看取りを希望する方は、施設選びの際に、看取りに対応したグループホームを選択しましょう。 グループホームで看取られるメリットはありますか? 住み慣れた環境の中でケアを受けられます。また、少人数体制で入居者とスタッフの距離が近いため、一人ひとりの状態に合わせたきめ細やかなケアが受けられることもメリットです。 グループホームは医療体制が整っていますか? グループホームには、医師や看護師が常駐していないことがほとんどです。そのため、医療体制が十分に整っていない可能性があります。 多くのグループホームでは、医療ケアに対応するため、提携する医療機関の医師や訪問看護ステーションと連携して必要な医療体制を整えています。 { "@context": "https://schema.org", "@type": "FAQPage", "mainEntity": [{ "@type": "Question", "name": "グループホームで看取りはしてくれますか?", "acceptedAnswer": { "@type": "Answer", ...
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グループホームで受けられる補助金制度|自治体独自の家賃補助もあり

障害者向けグループホームへの入居を考えたときに、「どのくらいの費用が必要なんだろう?」「費用を払い続けることができるだろうか…」と不安に思うこともあるでしょう。 そこで、本記事ではグループホームの入居者が利用できる補助金制度について詳しく紹介します。 グループホームで受けられる補助金制度 障害者グループホームは、障害のある人が自立した生活に向けて少人数で共同生活をする施設。入居すると家賃や食費、光熱水費やおむつ代などは保険適用外のため、入居者が全額自己負担します。 しかし、下記の制度を利用することで、金銭面の負担軽減が可能です。 特定障害者特別給付 障害福祉サービス 以下で詳しく説明します。 特定障害者特別給付 特定障害者特別給付は、グループホームの入居者の家賃を一部補助してくれる制度です。補助の支給額は上限1万円で、支払った家賃が1万円に満たない場合は実際の家賃額の補助を受けられます。 全国の自治体で実施されており、生活保護を受給している世帯や市町村民税が非課税世帯の障害者が対象となります。 ただし、あくまでも家賃のみを助成する制度であるため、光熱水費や日用品費など家賃以外の費用にあてることはできません。 特定障害者特別給付は入居者本人に給付されない 特定障害者特別給付は、入居者本人へ給付されるのではなく、自治体がグループホームへ直接給付します。 入居者本人が給付を受けられているか確認したい場合には、グループホームからの家賃請求額に内容が記載されているため、確認すると良いでしょう。 なお、家賃の改定や申請内容に変更が生じた場合には、住所地の市区町村の介護保険担当窓口で再申請の手続きが必要となります。 また、補助金の支給限度額は1年に1回、自治体が見直しをおこないます。そのため、1年間に収入の増額等があった場合には、補助が受けられなくなる可能性があります。 特定障害者特別給付を受けるには 特定障害者特別給付を受けるには、自治体への申請が必要です。申請は、入居者またはその家族が住所地の市区町村の担当窓口へ出向いて行います。 申請の際には、申請書と合わせてグループホームの家賃を証明する書類が必要となるため、事前に入居先で証明書をもらっておきましょう。 また、前述した通り、特定障害者特別給付の対象者は、生活保護を受給している世帯や、市町村民税が非課税世帯の障害者の方に限定されます。住民税が課税世帯の方は給付の対象外であるため、注意が必要です。 なお、障害者手帳と障害年金の等級によって、給付金額が変わることはありません。 障害福祉サービス利用料 障害福祉サービスの利用料は、原則として費用の1割を利用者が負担します。 利用者の負担が大きくならないように、所得に応じた負担上限額が設定されています。 以下は、所得に応じた負担上限月額の一覧です。 区分世帯の収入状況負担上限月額生活保護生活保護受給世帯0円低所得市町村民税非課税世帯0円一般1市町村民税課税世帯(所得割16万円未満)※ただしグループホーム利用者、入所施設利用者(20歳以上は除く)9,300円一般2上記以外(市町村民税が課税世帯)37,200円 なお、グループホームの料金は、サービス内容や人員配置の状況などにより各施設で異なります。詳しくは入居先のグループホームへ確認が必要です。 自治体独自の家賃補助 自治体によって、独自に障害者グループホームの補助金制度を設けている場合があります。ここでは、4つの自治体の補助金制度を紹介します。 家賃補助の例1:東京都立川市 東京都立川市では、収入が一定額以内の障害者グループホームの入居者を対象とした家賃補助を行っています。 ただし、特定障害者特別給付費で家賃の補助を受けている方は、下記の表の家賃助成額から補助額が差し引かれます。 利用者の所得額家賃助成額区分1月額73,000円未満全額。ただし、月額24,000円を限度にする区分2月額73,000円以上97,000円未満半額。ただし、月額12,000円を限度にする なお、継続してグループホームに入居している方は、毎年7月のサービスの更新時期に合わせてグループホーム経由で申請の案内があります。 家賃補助の例2:兵庫県神戸市 兵庫県神戸市では、以下の要件を満たすグループホーム入居者が家賃助成の対象となります。 障害者総合支援法第19条第1項の支給決定障害者のうち、共同生活援助の支給決定を受けていること。 現にグループホームに入居していること。 援護の実施者が神戸市であること。 非課税世帯であること(生活保護世帯を除く)。 利用者が支払う家賃月額が「10,000円超」であること。 なお、家賃1万円以下の助成は特定障害者特別給付費により支給されるため、1万円を超える場合のみ、助成制度が利用できます。 助成金額は(当該利用者が支払う家賃月額-10,000円)×2分の1(1円未満切捨て)で、補助の上限額は15,000円です。 家賃補助の例3:千葉県船橋市 千葉県船橋市では、グループホーム及び生活ホームに入居している身体・知的・精神障害者及び難病患者等に家賃補助を行っています。 市町村民税が非課税の方(生活保護の住宅扶助受給者は除く)が対象です。助成金額は家賃の2分の1(上限月額25,000円)となります。 ただし、特定障害者特別給付費の支給対象者は、家賃から特定障害者特別給付費を引いた額の2分の1(上限月額20,000円)です。 家賃補助の例4:神奈川県小田原市 神奈川県小田原市では、入所施設又は精神医療機関からグループホームに生活の場を移した方を対象に家賃の一部を助成しています。 収入に関わる要件はないため、住民税が課税の方でも利用可能。助成額は家賃月額(特定障害者特別給付費を受けている場合はその額は控除)の1/2の額で、上限は3万円となっています。 助成される期間は、グループホームに入居した月から3年間と決められていることに留意しましょう。
グループホームで介護保険が利用できるのか
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グループホームでの介護保険|要介護度ごとの介護サービス費も解説

「グループホームに入居したら介護保険は使えるの?」「グループホームの費用はどれくらい?」 と不安や疑問を感じる方も多いことでしょう。 そこで本記事では、グループホームで介護保険の対象となる費用についてお伝えします。 「親をグループホームに入居させたいけど、介護保険が使えないと費用面が心配…」などと不安に思っている方は、是非、参考にしてみてください。 グループホームは介護保険の利用対象 グループホームでは、24時間体制の介護サービスが受けられるため、介護サービス費に対して介護保険が利用できます。ただし、グループホームの費用のすべてが介護保険の対象となるわけではなく、対象外のものもあります。 グループホームの介護サービス費 介護サービス費とは、介護を受けた際に発生する費用のことです。介護保険が適用されるため、自己負担額は収入に応じて1〜3割となります。 グループホームの介護サービス費は、ユニット数と要介護度による定額制で設定されています。 ユニットとは定員を表す単位を指し、グループホームでは1ユニット=5〜9人が定員です。 グループホームのユニット数は施設ごとに異なっており、基本的にユニット数が1つのみの施設は費用が高い傾向です。また、要介護度が高くなると介護サービス費は高くなります。 1ユニットの場合 要介護度1割負担2割負担3割負担要支援222,800円45,600円68,400円要介護122,920円45,840円68,760円要介護224,000円48,000円72,000円要介護324,690円49,380円74,070円要介護425,200円50,400円75,600円要介護525,740円51,480円77,220円 2ユニットの場合 要介護度1割負担2割負担3割負担要支援222,440円44,880円67,320円要介護122,560円45,120円67,680円要介護223,610円47,220円70,830円要介護324,330円48,660円72,990円要介護424,810円49,620円74,430円要介護525,320円50,640円75,960円 では、グループホームで介護保険の対象ではないものはどんなものでしょうか。 以下では、グループホームで介護保険の対象ではないものに関して見ていきましょう。 グループホームで介護保険の対象ではないもの グループホームで介護保険の対象ではない項目は以下の通りです。 賃料 管理費 食費 水道光熱費 おむつ・パッド代 日常生活費(賃料・管理費・食費・水道光熱費)は介護保険の対象外です。また、おむつ・パッド代など介護に必要な消耗品も介護保険の対象とならないため、入居者の実費負担となります。 おむつを給付してくれる自治体もある 毎日使用するおむつやパッドの費用は月額にすると大きな支出です。 グループホームでは入居者のおむつ代が介護保険の対象外であるため、全額、利用者の自己負担となります。 ただし、自治体によっては、利用者の負担軽減のためにおむつを現物支給する制度を設けていることがあります。無料で配布する自治体もありますが、月500円程度の自己負担が必要な場合もあります。 また、おむつを現物支給する代わりに、毎月のおむつ代を補助する「現金助成」をおこなっている自治体もあります。 では、実際にグループホームの費用はどのくらいかかるのでしょうか。 以下では、グループホームの費用に関して見ていきましょう。 グループホームの費用 グループホームの入居には「初期費用」と「月額利用料」の2つの費用が必要です。 初期費用とは、入居時に支払う「前払い金」のことです。また月額利用料とは、毎月支払う費用のことで、家賃や食費、水道光熱費などの日常生活費や介護保険の自己負担分などが含まれます。 これらの費用は、入居するグループホームや提供されるサービス内容によって施設ごとに金額が異なります。 グループホームの費用は、以下の通りです。 初期費用 :0~100万円程度 月額利用料:15万円~30万円程度 項目 目安 初期費用 前払い金0~100万円 月額利用料賃料5万円~7万円管理費1万円~1万5000円食費4万円~6万円水道光熱費5000円~1万円介護サービス費5000円~2万5000円その他0~4万円サービス加算※施設による 施設により異なるサービス加算とは サービス加算とは、専門的なサービスや手厚い介護体制に対して発生する費用で、次の種類が挙げられます。 初期加算 認知症専門ケア加算 夜間支援体制加算 医療連携体制加算 看取り介護加算 種類ごとに金額が決められており、施設の体制に応じて適用されます。 それでは、それぞれのサービス加算について金額や内容を見ていきましょう。 初期加算 1日あたり30円(30日あたり900円) 施設での生活に慣れるにはさまざまな支援が必要なことから、利用開始時の取り組みに対し初期加算が発生します。入居から30日を限度に適用されるほか、入居中に1ヵ月以上入院し、退院してきた際にもかかることがあります。 認知症専門ケア加算 1日あたり3~4円(30日あたり90~120円) 「認知症介護指導者研修」を受けた介護スタッフの配置や、介護スタッフに対し認知症ケアに関する指導・情報共有研修をおこなっているグループホームでは、認知症専門ケア加算が適用されます。 認知症専門ケア加算の有無は、認知症への理解が深く、質の高い介護サービスが受けられるグループホームを選ぶ上での目安でもあります。 夜間支援体制加算 1ユニットの場合:1日あたり50円(30日あたり1,500円) 2ユニットの場合:1日あたり25円(30日あたり750円) 夜間支援体制加算は、巡回や緊急時の対応といった夜間の見守り態勢強化の費用で、基準の人数より多くの職員を配置しているグループホームで適用されます。 必要な人員は施設の規模により異なります。1ユニットの場合は基準の1人に対して+1人以上、2ユニットの場合は各ユニット1人に対して+1人以上(施設全体で3人以上)です。 医療連携体制加算 1日あたり39~59円(30日あたり1,170~1,770円) 医療連携体制加算は、24時間対応可能な病院・訪問看護ステーションとの連携や常勤看護師の配置、医療ケアが必要な利用者の受け入れ実績があるなど、看護・医療体制が整ったグループホームで適用されます。 医療連携体制加算のある施設では、重度化した際の対応についてあらかじめ本人や家族と方針を決定します。利用者の容体が急変した際は、この同意をもとに必要な処置をおこないます。 看取り介護加算 死亡日:1,280円 死亡日前日および前々日:1日あたり680円 死亡日以前4日以上30日以下:1日あたり144円 看取り介護加算は、医師により回復の見込みがないと判断された利用者に対して適用されます。本人や家族の意思を尊重した上でケアプランを作成し、看取りをおこなうために必要です。 看取り介護加算の適用には、病院・訪問看護ステーションと24時間連携可能なことや、職員に対し看取りに関する研修をおこなうことなどの条件があります。 終身で利用できるグループホームを探す場合は、この加算の対象施設であるかを確認しましょう。 その他 サービス加算には、ここまでに説明したほかにもさまざまな種類があります。主な種類の金額は、次の表にまとめています。 1日あたりの自己負担額 30日あたりの自己負担額 初期加算30円900円 夜間支援体制加算(1ユニット)50円1,500円 ...
精神障害者向けグループホーム
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マンションタイプの精神障害者向けグループホーム|入居条件やその他の住居タイプも解説

精神障害者向けグループホームには、マンションタイプや戸建てタイプ、ワンルームタイプといった住居タイプが存在し、さまざまな支援が提供されています。 「どんなところで生活するんだろう」「それぞれどんな特徴があるの?」といった疑問を持っている方も多いことでしょう。 そこで本記事では、マンションタイプの精神障害者向けグループホームの概要と入居条件、マンションタイプ以外の住居について詳しく説明していきます。 マンションタイプの精神障害者向けグループホーム マンション・アパートなどに住みながら、さまざまな支援を受けられるグループホームです。 マンションタイプの精神障害者向けグループホームは、普通のマンションと同じ造りであることが多く、居室にはユニットバスなども設置されています。また、一人一部屋ずつであるため、プライバシーにも配慮されており、プライベートな空間が欲しい方も利用しやすいタイプです。 食事は他の入居者と共有スペースでとりますが、少人数であることが多く、食事以外の時間は一人で過ごします。適度に入居者との交流も図りながら生活できるため、社会性を身につけやすい環境と言えるでしょう。 その他の住居タイプ 精神障害を対象としたグループホームは、マンションタイプ以外にも3種類あります。詳しく見ていきましょう。 戸建てタイプ 一戸建ての住宅で、少人数で生活するグループホームです。 キッチンやトイレ、リビングなどが共同空間となっていることが多く、シェアハウスのように生活します。部屋は一人一部屋ずつですが、マンションタイプと比べ、多くの時間を他の入居者や世話人と過ごします。 そのため、支援の目が届きやすく、手厚い支援が必要な方でも安心して利用できるのがメリットです。 一方、一人の時間が比較的少ないため、プライベートな空間を確保しにくいことはデメリットと言えます。 共同住宅タイプ(施設型) 既存の戸建てではなく、グループホーム用に建設した建物や、老人介護施設を障害者グループホームへ転換した施設などで生活します。 戸建てタイプと同様にリビングやトイレ、食堂などが共同空間となっており、他の入居者と共同で利用します。 また、建物がグループホーム用の仕様になっていて、車いすも利用できる場合が多いです。そのため、 精神障害と併せて身体障害を持つ方でも安心して利用できます。 ワンルームタイプ ワンルームタイプは、居室にはユニットバスやミニキッチンがついており、最も一人暮らしに近い環境です。 一人で過ごす時間が長く、プライベートな空間が確保しやすいことがメリットです。将来、単身生活を目標にしている方がスキルを身につけるには適したタイプです。 また、別室には共有スペースが設けられており、食事のときなどは他の入居者との交流もできます。 一方、戸建てタイプや共同住宅タイプと比較すると支援の目が届きにくいことがデメリットとも言えます。 精神障害者向けグループホームの入居条件 障害者向けグループホームは、下記のいずれかの障害に該当する方が、利用できます。 身体障害者 精神障害者 難病患者 なお、精神障害者向けのグループホームへ入居する際は、「精神障害者保健福祉手帳」を所有し、障害支援区分1〜6級に認定されていることが条件です。 入居を検討する際は、相談支援専門員やお住まいの障害福祉課などに、入居条件について確認しましょう。 入居の際は精神障害者保健福祉手帳が必要 「精神障害者保健福祉手帳」は、精神疾患や発達障害による障害で、長期にわたり日常生活や社会生活に制約があり、「精神保健福祉法」に基づいて支援が必要であると判断された方に交付されます。 等級は重い方から1~3級に分けられており、申請された都道府県や指定都市によって提出した診断書などを参考に判定されます。また、2年おきの更新が必要です。 なお発達障害の方も、精神障害者手帳の対象です。ただし、初診から6カ月以上が経過していること、知的障害での診断が出ていないことを前提に、基準を満たしていれば交付されます。 以下では、対象疾患に関して説明していきます。 対象の疾患 精神障害者保健福祉手帳の対象となる主な疾患は以下の通りです。 統合失調症 うつ病 薬物やアルコール依存症 てんかん 高次脳機能障害 各疾患の特徴について、順番に解説します。 統合失調症 幻覚や妄想、異常な思考や行動、意欲の低下などの症状が出現します。 発症原因は明確に解明されていませんが、遺伝やストレスなどの外的要因が引き金となる可能性が高いと考えられています。 主な治療法は薬物療法やリハビリテーション、地域支援活動などです。ストレスへの耐性が低い方が多い傾向で、環境変化などがあった際には周囲の理解と協力が不可欠です。 うつ病 気分障害のひとつで、気分の落ち込みといった精神症状に加え睡眠障害や食欲低下などの身体症状が現れ、日常生活に支障が生じます。 気分障害にはうつ病の他に双極性障害(躁うつ病)などがあり、うつ病と躁状態を繰り返す場合もあります。 治療には継続した抗うつ薬の内服が必要です。服用しても効果はすぐに現れませんが、自分の判断で薬の量を調整しないことが重要です。内服以外には、心身の休養が取れるようストレス源となる環境から離れて生活すると症状が軽減する場合もあります。 薬物やアルコール依存症 依存症は、日々の生活や健康などに悪影響を及ぼしているにも関わらず、自身の行動をコントロールできない状態のことを指します。 日本では、薬物依存症は約1万人、アルコール依存症は約10万人が病院で治療を受けています。 治療を続けていても些細なきっかけで再発してしまう場合がありますが、治療はあきらめず気長に取り組むことが重要です。 てんかん 突然意識を失って反応がなくなるなどの発作を、繰り返し起こす病気です。原因や症状は人によりさまざまで、誰にでも発症する可能性があります。 治療は発作の抑制のために、主に抗てんかん薬の調整をおこないます。発作防止には内服継続が重要であるため、自己判断で中止するのはやめましょう。 さらに発作は前触れなく起こるため、発作時には安全を確保し、ただちに主治医に相談できる体制を整えておく必要があります。 高次脳機能障害 頭のけがや病気により脳に損傷を負った場合、以下のような症状が出現します。 記憶障害(物の置き場所を忘れる、同じことを繰り返し聞くなど) 注意障害(ミスが多い、集中力が続かないなど) 遂行機能障害(計画的に行動できない、約束の時間に間に合わないなど) 社会的行動障害(暴力的な言動や行動など) 外見上は障害が目立たず、本人自身も障害を十分に認識できないため、他者に理解されにくい傾向があります。そのため、周囲がこの障害を理解し、適切な対応を心がける必要があります。 精神障害者向けグループホームに関するよくある質問 精神障害者向けグループホームへ入居する際に必要な条件はなんですか? 「精神障害者保健福祉手帳」を所有し、障害支援区分1〜6級に認定されていることが条件です。 精神障害者向けグループホームの入居を検討するときはどこに相談すれば良い? 精神障害者向けグループホームの入居を検討する際は、相談支援専門員やお住まいの障害福祉課などで相談すると良いでしょう。 入居者はどんな住居で生活をしますか? マンション・アパートタイプをはじめ、戸建てタイプ、共同住宅タイプ、ワンルームタイプといった住居で生活します。各施設で住居タイプは異なるので、詳しくは施設に確認しましょう。 { "@context": "https://schema.org", "@type": "FAQPage", "mainEntity": [{ "@type": "Question", "name": "精神障害者向けグループホームへ入居する際に必要な条件はなんですか?", "acceptedAnswer": { "@type": "Answer", ...
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グループホームで訪問看護を利用する方法|看護を受けられる他の施設もご紹介

在宅での介護生活で、訪問看護を利用している方も多いでしょう。その中には、利用者本人が認知症で、将来的にはグループホームなど認知症ケアが受けられる施設への入居を考えている方もいるのでは? 本人の健康管理のためにも、「認知症ケアが受けられる」「看護ケアも受けられる」という介護サービスを利用するのが理想でしょう。 グループホームでは看護ケアを受けられるの?施設に看護師が常駐していなくても、訪問看護なら利用できるのでは?そんなふうに考えている方に、ぜひ読んで欲しい記事です。 本記事では、グループホームで訪問看護を利用できる条件や対象者などをご紹介します。 訪問看護は介護保険ではなく医療保険 グループホームで訪問看護は利用可能ですが、介護保険の対象ではなく、医療保険を使って利用することになります。その場合、訪問看護を利用できる対象者は限定的で、対象者以外は訪問看護は利用できない、ということになります。 それでは、どういう人がグループホームで訪問看護を利用できるのか、詳しく見ていきましょう。 グループホームで訪問看護を受けられる対象者 グループホームで訪問看護を受けられる対象者は以下の通りです。 主治医から特別訪問看護指示書を交付されている方 厚生労働大臣が定める疾病がある方 主治医から特別訪問看護指示書を交付されている方 医療保険で訪問看護を受けるためには、主治医から「特別訪問看護指示書」の交付が必要です。ただし、指示書の交付は急性憎悪や癌末期など特別な場合に限られます。また、指示書の指示期間は原則として月1回、14日以内と決まっています。 厚生労働大臣が定める疾病を持っている方  厚生労働大臣が定める疾病を持つ方も医療保険で訪問看護が利用できます。 厚生労働大臣が定める疾病とは、以下の19種類の疾病と1つの状態を指します。 末期の悪性腫瘍 多発性硬化症 重症筋無力症 スモン 筋萎縮性側索硬化症 脊髄小脳変性症 ハンチントン病 進行性筋ジストロフィー症 パーキンソン病関連疾患 多系統萎縮症 プリオン病 亜急性硬化性全脳炎 ライソゾーム病 副腎白質ジストロフィー 脊髄性筋萎縮症 球脊髄性筋萎縮症 慢性炎症性脱髄性多発神経炎 後天性免疫不全症候群 頸髄損傷 人工呼吸器を使用している状態 訪問看護ステーションとの契約により訪問看護が利用できます 訪問看護ステーションと契約しているグループホームに入居する場合は、介護保険で訪問看護が利用できます。 訪問看護にかかる費用は、グループホームの月額費用に「医療連携体制加算」を加算し、利用者が負担します。(訪問看護ステーションにはグループホームが委託費用を支払います) 以下は、医療連携体制加算の算定科目と算定要件です。 医療連携体制加算(Ⅰ)39単位/日■認知症対応型共同生活介護事業所の職員、または病院、診療所、訪問看護ステーションとの連携により、看護師を1名以上確保していること ■看護師により、24時間連絡できる体制を確保していること ■重度化した場合の対応に係る指針を定め、入居の際に、利用者又はその家族等に対して、当該指針の内容を説明し、同意を得ていること 医療連携体制加算(Ⅱ)49単位/日■認知症対応型共同生活介護事業所の職員として看護職員を常勤換算方法で1名以上配置していること ■看護職員または病院、診療所、訪問看護ステーションの看護師との連携により、24時間連絡できる体制を確保していること、ただし看護職員が准看護師のみの場合は、病院等の看護師により24時間連絡できる体制を確保していること ■算定日が属する月の前の12月間において、喀痰吸引を実施している状態または経腸栄養が行われている状態の利用者が1人以上であること ■重度化した場合の対応に係る指針を定め、入居の際に、利用者又はその家族等に対して、当該指針の内容を説明し、同意を得ていること ■利用者に対する日常的な健康管理、通常時及状態悪化時における医療機関との連絡や調整、看取りに関する指針の整備を行うこと 医療連携体制加算(Ⅲ)59単位/日■認知症対応型共同生活介護事業所の職員として看護師を常勤換算方法で1名以上配置していること ■看護師または病院、診療所、訪問看護ステーションの看護師との連携により、24時間連絡できる体制を確保していること ■算定日が属する月の前の12月間において、喀痰吸引を実施している状態または経腸栄養が行われている状態の利用者が1人以上であること ■重度化した場合の対応に係る指針を定め、入居の際に、利用者又はその家族等に対して、当該指針の内容を説明し、同意を得ていること ■利用者に対する日常的な健康管理、通常時及状態悪化時における医療機関との連絡や調整、看取りに関する指針の整備を行うこと 例えば、医療連携体制加算(Ⅰ)(1単位=10円・1割負担の場合)では、1カ月(30日)で、1,170円を負担します。 認知症ケアと看護ケアを受けられる介護施設 ここからは、認知症ケアと看護ケアを同時に受けられる介護施設を紹介します。 介護付き有料老人ホーム 介護付き有料老人ホームは「特定施設」の指定を受けているため、介護保険で訪問看護は利用できません。 ただし、人員基準として看護師の配置が法律で義務付けられているため、施設の看護師が入居者へ医療サービスを提供します。受けられる医療サービスは服薬管理や、血圧・体温測定など毎日の健康管理や処置などが中心です。 また、多くの介護付き有料老人ホームでは認知症の方を受け入れ、認知症ケアをおこなっています。ただし、受け入れる認知症のレベルは施設によって異なります。 施設によって夜中も医療サービスを受けられる 介護付き有料老人ホームでは、24時間体制で医師や看護師が常駐していなくてはいけないという義務はありません。多くの場合、夜間に急なことがあれば、看護師が連絡を受けて出勤するオンコール対応をしています。 しかし、一部には、常駐の医師を配置し、看護師も夜勤をおこなうなど24時間体制で手厚い医療サービスを提供する有料老人ホームもあります。 基準以上の人員体制を整えている施設は安心感がありますが、その分の費用は高くなる傾向です。 住宅型有料老人ホーム 住宅型有料老人ホームは、施設によって看護師が配置されていない場合があります。看護師が配置されていない施設では、外部の訪問看護ステーションと入居者(もしくは家族)が契約を結ぶことで、訪問看護を利用できる場合があります。 入居中に日常的な医療ケアが必要となっても、訪問看護を利用することでたんの吸引や経管栄養(胃ろうなど)、床ずれ・褥瘡の処置などの医療行為が受けられます。 看護師が配置されていない場合でも、訪問看護で適切なケアを受けながら施設生活が継続できる可能性があります。 医療ケアは義務付けられていない 住宅型有料老人ホームは「特定施設」の指定を受けていないため、看護師の配置基準も特に決まっていません。そのため、施設内で受けることができる医療ケアの範囲は施設ごとに差があります。また、多くの住宅型有料老人ホームは、軽度者を対象としているため、入居中に身体状態や認知症が重度化した場合には退去を求められる可能性があります。 サービス付き高齢者向け住宅 サービス付き高齢者向け住宅とは、介護の必要がない比較的元気な高齢者向けの民間賃貸住宅のことです。 「サ高住」と略称で呼ばれることが多く、入居者に提供されるサービスは、法律で義務付けられている「安否確認」と「生活相談サービス」のみです。 日中は介護・看護職員などの施設スタッフが対応しますが、夜間は施設スタッフが常駐していない住宅も多くあります。 医療ケアや認知症、看取りに対応しているところは比較的少ない傾向です。 訪問看護ステーションと契約することで利用可能  サービス付き高齢者向け住宅で、介護保険を利用してサービスを受けたい場合には、外部の介護サービス事業所に依頼する必要があります。訪問看護を利用したい場合も入居者(もしくは家族)が外部の訪問看護ステーションと契約を結ぶことで、利用可能です。 特別養護老人ホーム(特養) 特別養護老人ホームは、原則として要介護3以上の方が入居できる公的な介護保険施設です。受けられるサービスは、食事や入浴、排せつなどの介助や、掃除、洗濯などの生活支援、健康相談・服薬管理などの医療サービス、アクティビティなど。認知症や看取りにも対応し、終身にわたって利用可能です。ただし、看護師を夜間に配置する義務はないため、24時間の医療ケアが必要な方は入居できません。 特養では医師が配置されている 特養には医師の配置が義務付けられています。ただし、常勤で配置されているわけではありません。特養の医師の主な業務は、入居者の健康管理や療養上の指導です。軽度な治療は施設内でおこなうところもありますが、多くの場合、入居者の体調が悪化すれば、病院へ搬送して治療をおこないます。 グループホームでの訪問看護の利用に関するよくある質問 グループホームでは訪問看護を利用できますか? 原則として、グループホームでは訪問看護は利用できません。その理由は、グループホームが“身体的には元気な認知症の方”を入居対象としているからです。 ただし、例外として「主治医から特別訪問看護指示書を交付されている方」「厚生労働大臣が定める疾病がある方」は訪問看護を利用することができます。 看護ケアと認知症ケアを同時に受けられる施設はありますか? 介護付き有料老人ホームや特別養護老人ホームなど、看護師が常駐している施設であれば、施設スタッフにおって看護ケアを受けられますし、また認知症ケアにも長けた介護スタッフがいることが多いです。 一方で住宅型有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅には看護師の常駐は義務付けられていないため、別途、訪問看護ステーションと契約することで看護ケアを受けることになります。 { "@context": "https://schema.org", "@type": "FAQPage", "mainEntity": [{ "@type": "Question", "name": "グループホームでは訪問看護を利用できますか?", "acceptedAnswer": { "@type": "Answer", ...
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グループホームの定員を徹底解説|ユニットケアの定義・目的

グループホームの定員は、法律で「1ユニットにつき5~9人」「1施設につき最大3ユニットまで」と決められており、多くの施設で2ユニットが採用されています。 なぜ「ユニット」という考え方があるの?人数に決まりがあるのはなぜ?そんなふうに疑問に思う方も多いことでしょう。 そこで、本記事ではグループホームで提供されるユニットケアや定員についてご説明していきます。 グループホームは5~9人をひとつのユニットとして共同生活をおこなう グループホームでは、5~9人を1ユニットとして共同生活を送ります。1つの施設で運営できるユニット数は、最大で3つ(27名まで)と決められています。 1ユニットの最大人数が9人である理由は、「入居者がスタッフや他の利用者とコミュニケーションを取りやすくするため」です。 認知症の高齢者は、変化に適応するのが難しく、新しく出会う人を認識したり記憶したりすると混乱する場合があります。その点、少人数での生活であれば、馴染みのある関係を作りやすく、心身ともに穏やかに過ごしやすくなるのです。 ユニットごとの基本設備 グループホームでは設備基準が設けられており、共有スペースとして居間・食堂・台所・浴室・消火設備その他非常災害に際して必要な設備が必要です。 また、居室は個室を原則としており、床面積は7.4平方メートル(4.5畳)以上と定められています。 さらに、「利用者が家族や地域住民と交流を持てるよう住宅地等に建てる」といった基準もあります。 グループホームにおけるユニットケア グループホームでは、ユニットケアを提供しています。ユニットケアとは、入居者一人ひとりの個性やニーズ、生活リズムに合わせた「個別ケア」をおこない、介護が必要な状態になってもごく普通の生活を営むことができるよう支援するケア方法です。 例えば、次のような支援は入居者によって時間が異なります。 排泄の時間 食事の時間 入浴の時間 就寝時間 グループホームにおけるユニットケアでは、上記のような支援をおこなう場合、画一的な支援をおこなうのではなく、一人ひとりの最適な時間を把握した個別ケアを提供しています。 ユニットケアのメリット・デメリット ここではグループホームでおこなわれる、ユニットケアのメリットやデメリットをご紹介します。 ユニットケアのメリット ユニットケアのメリットは、以下の2点です。 共有スペースで交流できる 介護スタッフの目が行き届きやすい 以下で詳しく見ていきましょう。 共有スペースで交流できる ユニットケアでは、居室に併設されたリビングなどの共有スペースで他の入居者やスタッフと交流できることがメリットです。 グループホームでは、居室でプライベートな時間を過ごすことも可能ですが、リビングで他の入居者と多くの時間を共有できます。入居者同士で顔を合わせる機会も増えるため、適度なコミュニケーションが図れます。 他者との触れ合いが良い刺激となり、長時間一人で過ごす場合と比べて認知機能の維持も期待できるでしょう。 介護スタッフの目が行き届きやすい 少人数で過ごすユニットケアは、介護スタッフの目が行き届きやすい点もメリットです。 ユニットごとにスタッフが常駐しているため、介護の対象者は少人数となります。人数が少ない分、入居者の状態を把握した適切なケアを受けられるため、認知症の症状の緩和や進行予防が期待できるでしょう。 また、入居者にとっては、ケアをしてくれるスタッフが限られるため、馴染みの関係となってコミュニケーションが取りやすく、より家庭に近い環境で安心した日常生活を過ごせます。 ユニットケアのデメリット ユニットケアにはメリットがある一方で、デメリットを感じる場合もあります。 孤独を感じる人もいる トラブルが起きた際、入居者間で気まずい思いをする 以下で詳しく解説します。 孤独を感じる人もいる 個室で過ごす時間もあるため、入居者が孤独を感じる場合があります。 個室はプライベートな時間を確保できるメリットもありますが、家庭と違って一人で過ごす時間に寂しさを感じる人もいるでしょう。 トラブルが起きた際、入居者間で気まずい思いをする 入居者が少人数であると、入居者間でトラブルが起きた際、気まずい思いをする場合があります。万が一トラブルが起きても、リビングでは毎日顔を合わせるため、逃げ場がないのです。 何も起きなければ問題ありませんが、トラブル後は他のユニットに移る、あるいは別の施設に転居が必要になる可能性もあります。 転居後は新しい環境で一から生活をスタートさせなければならないため、混乱が生じてしまう場合もあるでしょう。 グループホームの定員に関するよくある質問 グループホームは何名で生活していますか? 1つのユニットに5~9人が入居し、共同生活をおこないます。基本的にはユニット単位で生活しますが、1つの施設に対して3ユニット(最大27人)が定員と定められています。 なぜ、グループホームは少人数なの? 他の入居者やスタッフと、コミュニケーションを取りやすくするためです。認知症の方は新しいことを認識したり、記憶したりするのが難しい場合もあるため、少人数での生活で混乱を防ぎます。認知症の症状への配慮から、少人数と設定されているのです。 グループホームでは個室が提供されますか? 原則個室と定められています。ただし夫婦での入居や、必要と判断された場合は2人以上の入居も可能です。居室の床面積は、収納設備などを除いて7.43平方メートル(4.5畳)以上と定められています。 { "@context": "https://schema.org", "@type": "FAQPage", "mainEntity": [{ "@type": "Question", "name": "グループホームは何名で生活していますか?", "acceptedAnswer": { "@type": "Answer", ...
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【かんたん解説】グループホームの入居条件|他施設との入居条件も比較

「グループホームの入居条件を知りたい」だけでなく、「入居を断られることもあるの?」と不安に思う方もいるのではないでしょうか。 結論から言うと、グループホームでは入居を断られることがあります。 では、どんな場合にグループホームへの入居を断られるのでしょうか?また、そもそもグループホームの入居条件はどのように設定されているのでしょうか? この記事では、グループホームの入居条件をはじめとして、入居を断られるケースや、他の施設との入居条件の違いなどについて詳しく解説していきます。 グループホームの5つの入居条件 グループホームに入居するには、以下のように5つの入居条件があります。以下で詳しく見ていきましょう。 原則として65歳以上 要支援2~要介護5の介護認定を受けている 医師から認知症の診断を受けている 住民票がグループホームと同じ市区町村にある 施設での共同生活に支障がない ①原則として65歳以上 まず1つ目の入居条件は、原則として年齢が65歳以上であることです。ただし「若年性認知症」の診断を受けた40歳~64歳の方は、入居可能です。 若年性認知症とは、65歳未満で発症する認知症のことで、原因となる疾患には「脳血管性認知症」「アルツハイマー型認知症」「前頭側頭型認知症」「アルコール性認知症」などがあげられます。 65歳未満であっても、若年性認知症の診断を受けている方は、グループホームの入居条件を満たしています。 ②要支援2~要介護5の介護認定を受けている  グループホームの入居条件の2つ目は、要支援2以上の介護認定を受けていることです。 グループホームは介護保険適用のサービスを提供する施設です。そのため、要介護認定を受けていない方は入居できません。 要介護認定を受けるには、お住まいの自治体の介護保険担当窓口や地域包括支援センターで介護保険制度の申請が必要です。 申請すると、聞き取り調査や主治医意見書などをもとに、介護の必要性に応じて「要支援1~2」「要介護1~5」の7段階に分けて認定を受けます。グループホームへの入居条件は要支援2以上となるため、要支援1の方は入居できません。 ③医師から認知症の診断を受けている グループホームの入居条件の3つ目は、医師から認知症の診断を受けていることです。 グループホームは「認知症対応型共同生活介護」とも呼ばれ、その名の通り認知症の入居者が共同生活を送る施設です。そのため、医師から認知症の診断を受けた方が対象となります。認知症と診断されていない方が「物忘れがあるから」という理由だけでは入居できません。 認知症の診断は何科で受けられる? 認知症の診断を受けるには、以下の診療科を受診すると良いでしょう。 脳神経内科 脳神経外科 精神科 老年科 物忘れ外来 かかりつけ医のいる方は、まずはそちらに相談し、上記の専門医へ紹介状を書いてもらうとスムーズです。 ④住民票がグループホームと同じ市区町村にある 4つ目の入居条件は、グループホームと同じ市区町村に住民票があることです。 グループホームは地域密着型サービスのため、利用できるのは施設と同じ地域に住む方に限られます。 地域密着型サービスとは、高齢者が要介護状態となっても住み慣れた地域での生活が続けられることを目的としている介護サービスです。 サービスを提供する事業者の指定や監督を市区町村がおこなうため、地域に密着した身近で細やかなサービスが受けられることが特徴です。 ただし特例として、グループホームが所在する市区町村が同意すれば、他の市区町村に住む方も利用できる場合があります。  ⑤施設での共同生活に支障がない 5つ目の入居条件は、施設での共同生活に支障がないことです。 グループホームは、5〜9人の認知症高齢者が、施設スタッフの援助のもとで共同生活を送ります。そのため、暴言や暴力行為など、他の入居者やスタッフの安全を保証できないような症状がある方は共同生活が難しいと判断されるため入居できません。 精神科などで薬の調整などをおこなって、症状を落ち着かせてから入居を検討しましょう。 グループホームへの入居が断られるケース 次に、グループホームへの入居が断られるケースを紹介します。 代表的なのは以下のケースです。 暴言・暴力を振るう 感染症に罹っている 身体的な介護が常に必要である 将来的に料金が支払えない可能性がある 暴言・暴力を振るう 他の入居者や職員に対して暴言を吐いたり、暴力を振るったりする行為がある場合は、共同生活を送ることが難しいと判断され、入居を断られるケースがあります。 ただし、このような行為は認知症が原因の場合もあるため、入居を申し込む前に精神科などへ相談することをおすすめします。薬の調整をおこなうことで症状が緩和し、グループホームに入居できる可能性があります。 ただし、グループホームによっては、認知症による暴言・暴力行為の程度によって受け入れ可能な場合もあります。心配な症状のある方は、事前に施設側へ相談すると良いでしょう。 感染症に罹っている 感染症に罹っている方は、他の入居者の安全面への配慮から入居を断られる可能性があります。高齢者が感染症にかかると、重症化するリスクが高いためです。 たとえば、インフルエンザや新型コロナウイルス、ノロウイルス感染症、結核などに罹っている場合は、集団感染の恐れがあるため、症状が落ち着き、完治しなければ入居できません。 また、グループホームによっては、C型肝炎やHIVウィルス、MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)などの感染症を持つ方の入居を断るケースもありますので、入居を検討する際には施設側へ確認が必要です。 身体的な介護が常に必要である 歩行介助や食事介助など身体的な介護が常に必要な状態の方は、入居を断られるケースがあります。 グループホームは、施設職員の支援のもと共同で家事などを分担し、自立した生活を送る施設です。そのため、あくまで職員の業務は生活援助がメインです。 常に身体介護が必要な状態の方は共同生活を送ることが難しいと判断され、入居を断られる場合があります。 身体的な介護を必要とする方は、介護・医療体制が充実した介護付き有料老人ホームへの入居を検討すると良いでしょう。 将来的に料金が支払えない可能性がある グループホームの利用料を支払えなくなる可能性が高い方や、保証人を立てられない方も、入居を断られるケースがあります。 グループホームでは、入居前の面談で資産や収入の確認がおこなわれます。また万が一、入居者が利用料を滞納した場合には、保証人が本人に代わって支払う義務を負います。 グループホームの料金の支払いに不安のある方は、ケアハウスや特別養護老人ホームなどの公的施設への入居を検討すると良いでしょう。公的施設では、入居一時金が必要なく、月々の費用も安く抑えられています。 また、グループホームは生活保護を受給されている方も入居可能です。ただし、施設ごとに条件が異なるため、確認が必要です。 グループホームと他施設の入居条件の違い 以下の表は、グループホームと他施設との入居条件の違いについて比較したものです。 老人ホームの種類要介護度年齢認知症の診断住民票グループホーム要支援2要介護1~565歳以上必須同一市町村介護付き有料老人ホーム自立要支援1~2要介護1~565歳以上必須ではない(受入可)条件なし*地域密着型介護付有料老人ホームでは同一市区町村の住民票が必要住宅型有料老人ホーム自立要支援1~2要介護1~560歳以上必須ではない(受入は応相談)条件なしサービス付き高齢者向け住宅自立要支援1~2要介護1~5*一般型・介護型による60歳以上必須ではない(受入は応相談)条件なし特別養護老人ホーム要介護3~565歳以上必須ではない(受入可)条件なし*地域密着型特別養護老人ホームでは同一市区町村の住民票が必要介護老人保健施設要介護1~565歳以上必須ではない(受入可)条件なし介護医療院要介護1~565歳以上必須ではない(受入可)条件なしケアハウス自立要支援1~2要介護1~5*一般型・介護型による60歳以上必須ではない(受入可)条件なし 上記の通り、グループホームは認知症ケアに特化した施設であるため、入居するには認知症の診断が必須です。また、地域密着型サービスのため、施設と同じ市区町村に住民票があることも入居条件であることがわかります。 グループホームの入居条件に関するよくある質問 グループホームの入居対象はどんな人ですか? グループホームの入居条件は次の5つです。「原則65歳以上」「要支援2以上」「医師から認知症の診断を受けている」「グループホームの所在地と同じ市区町村に住んでいる」「グループホームでの共同生活に支障がない」。64歳以下でも入居できるなど例外もあるので、詳しくは担当のケアマネジャーに確認してみましょう。 グループホームに入れないのはどんな人ですか? グループホームに入れない人にも条件があります。それが、次の4つ。「暴言・暴力を振るう」「感染症に罹っている」「身体的な介護が常に必要」「将来的に料金が支払えない可能性がある」です。施設での共同生活に支障をきたす可能性がある人は、入居を断られるケースがあります。 老人ホームとグループホーム、入居条件の違いは? 有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅などとグループホームとで、決定的に異なる入居条件は、「認知症の有無」と「住民票の所在地」です。この2点においてグループホームに入居できない、という方は、有料老人ホームやサ高住への入居を検討してみても良いでしょう。 { "@context": "https://schema.org", "@type": "FAQPage", "mainEntity": [{ "@type": "Question", "name": "グループホームの入居対象はどんな人ですか?", "acceptedAnswer": { "@type": "Answer", ...
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自動運転の車を高齢者の移動手段に!過疎化地域で実証実験を開始

人口減少と高齢化が進む地域では、高齢者の移動手段の確保が大きな課題となっています。 そうしたなか、和歌山県太地町では今月1日から、自動で走る小型車両を使った実証実験を町内で開始しました。町ではこの車両を高齢者の移動手段にしたいと考えています。 ゴルフ場のカートを改造した自動運転車 和歌山県太地町では、今月1日からまちなかで自動運転車を走らせる実証実験が始まりました。太地町には路線バスなどが通れない、入りくんだ細い道の多く、高齢者らの買い物や通院の“足”の確保が課題となっています。 今回の実験で使う車両は、ゴルフ場のカートを改造した5人乗りの自動運転車。長さ3.4メートル、幅1.4メートルと軽乗用車よりすこし小さめの車両です。補助員兼運転手が運転席に乗り、速度3.6~12キロで太地漁港周辺の周回コース(3.2キロ)を走ります。利用は無料で、住民が自由に乗り降りできるそうです。 町では実験結果を踏まえ、早ければ11月から車両2台体制で本格運用したいと考えています。町総務課の和田正希主査は「巡回の対象地区は高齢化率が高く、バス停まで距離もある。外出しやすい環境をつくることで、高齢者の健康づくりにも役立つのでは」と期待しています。 自動運転車が過疎化地域を救う? 日本では少子高齢化と都市部の人口集中が進み、過疎地では鉄道やバスの維持が難しくなっています。そのため、これからは運転手を採用する必要のない自動運転車が過疎化した地域の暮らしを支えるのかもしれません。 さらに、自動運転の技術が進めば人々の移動だけでなく、モノを運ぶこともできるため、宅配サービスや買い物が難しい高齢者のために買い物代行サービスにも活用できそうです。 加えて、今回の実証実験で使われているような小さい車両であれば、バスが入れない路地や入りくんだ小道も走ることができるため、バス停まで歩くのが大変な高齢者を自宅前まで送迎することも可能になりますね。 過疎化が進む地域の高齢者が安全かつ不自由なく生活するために、地域の特性やニーズに合った自動運転車の活用を期待したいですね。
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介護現場の腰痛対策!介護職員の負担を減らす取り組みとは?

高齢者を抱き抱えたり、中腰の姿勢になるなど腰に負担のかかる業務が多い介護職。腰痛を抱えながら働いている人も少なくありません。 そのようななか、岐阜県の特別養護老人ホーム「ラック」では職員の身体の負担を軽減させようと、高機能な車椅子を導入して活用しています。 高機能な車椅子の導入で職員の負担を軽減 岐阜県安八郡神戸町の特別養護老人ホーム「ラック」では、職員の身体の負担を軽減させることを目的に、1年前から高機能な車椅子を導入しています。 この車椅子は、電動で座面の高さや角度が自由に調整できるほか、横移動もできるという多機能型。特に入浴の前後に車椅子と入浴ストレッチャー間を乗り移る介助で利用することが多いそうです。 車椅子の背もたれを倒して平らにすると、入浴ストレッチャーと車椅子が同じ高さになります。職員2人で利用者の身体を水平移動させて乗り移ることができるため、これまでのように抱き抱える必要がなくなり、職員の負担が軽減できたそうです。 介護職員で研修委員長の中尾舞さんは「研修委員会ではずっと、腰痛を起こさないためにできることを探していました。この車いすの導入で、介護職員の負担が減っただけでなく、利用者もより安心して介助を受けられるようになったと思います。これからも上手に活用していきたい」と話しています。 腰痛対策に「ノーリフィティングケア」を導入する介護施設も 近頃では、介護職員の腰痛対策として「ノーリフィティングケア」を導入する介護施設が増えています。 これは、腰痛の直接的な原因である人力での抱え上げや持ち上げを禁止し、介護リフトなどの福祉用具を活用するケア方法のことです。ノーリフィティングケアは、介護職員の腰痛の減少のみならず、介護の質の向上や業務改善などの効果が上がっています。 さらに、ノーリフティングケアは、職員と利用者の距離を保つことができるため、感染症対策にもなると考えられています。 介護現場での職業病とも言える腰痛。慢性的な腰痛は介護職員の負担となると同時に、利用者の介助にも影響が出てしまいます。 そのため、介護施設は職員の身体的な負担を軽減できるようなケア方法や福祉用具を積極的に取り入れて、安全な介護ができる環境を整えることが必要だと言えるでしょう。

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介護付き有料老人ホームとは│提供されるサービス・費用・入居条件などを解説

介護付き有料老人ホームは、介護スタッフが24時間常駐している介護施設。介護サービスや身の回りの世話を受けられます。 この記事では、介護付き有料老人ホームの種類及び入居のための条件や必要な費用、サービス内容などを詳しく説明しています。 https://youtu.be/oK_me_rA0MY 介護付き有料老人ホームの特徴 介護付き有料老人ホームとは、有料老人ホームのうち、都道府県または市町村から「特定施設入居者生活介護」の指定を受けた施設です。24時間介護スタッフが常駐し、介護や生活支援などは施設の職員により提供されます。 主に民間企業が運営しているため、サービスの内容や料金は施設ごとに異なります。また、入居基準も施設により異なり、自立している方から介護が必要な方まで幅広く受け入れている施設も。選択肢が幅広いため、自分に合った施設を選ぶことができます。 看取りまで対応している施設も多数あり、「終の棲家(ついのすみか)」を選ぶうえでも選択肢のひとつとなります。 全体の概要をまとめるとこのようになります。 費用相場 入居時費用 0~数千万円 月額利用料 15~30万円 入居条件 要介護度 自立~要介護5※1 認知症 対応可 看取り 対応可 入居のしやすさ ◯ ※施設の種類によって異なります。 特定施設入居者生活介護とは 特定施設入居者生活介護は、厚生労働省の定めた基準を満たす施設で受けられる介護保険サービスです。ケアマネジャーが作成したケアプランに基づき提供される食事や入浴・排泄など介助のほか、生活支援、機能回復のためのリハビリなどもおこなわれます。指定を受けてこのサービスを提供する施設は、一般的に「特定施設」の略称で呼ばれています。 介護付き有料老人ホームの種類と入居基準 介護付き有料老人ホームには「介護専用型」「混合型」「健康型」の3種類があり、それぞれ入居条件が異なります。 介護度 ...

2021/11/10

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グループホームとは|入居条件や費用、入居時に気をつけたいポイントを解説

認知症の方の介護は大変です。「そろそろ施設への入居を検討しよう」と思っても、認知症の症状があると、入居を断られてしまうのではと心配もあるでしょう。 グループホームは認知症高齢者のための介護施設です。住み慣れた地域で暮らし続けられる地域密着型サービスであり、正式な名称を「認知症対応型共同生活介護」といいます。 こちらの記事では、グループホームについて解説します。また、グループホームで受けられるサービスや費用、施設選びのポイントも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。 https://youtu.be/EofVO7MRRDM この記事を読めばこれがわかる! グループホームの詳細がわかる! グループホームを選ぶ際のポイントがわかる! グループホームへ入居する際の注意点がわかる! グループホームとは グループホームとは、認知症高齢者のための介護施設です。専門知識と技術をもったスタッフの援助を受けて、要支援以上の認知症高齢者が少人数で共同生活をおくります。 「ユニット」といわれる少人数のグループで生活し、入居者はそれぞれ家事などの役割分担をします。 調理や食事の支度、掃除や洗濯など入居者の能力に合った家事をして自分らしく共同生活を過ごすところが、ほかの介護施設や老人ホームとは異なるポイントです。 グループホームの目的は、認知症高齢者が安定した生活を現実化させること。そのために、ほかの利用者やスタッフと協力して生活に必要な家事を行うことで認知症症状の進行を防ぎ、できるだけ能力を維持するのです。 グループホームは少人数「ユニット」で生活 グループホームでは「ユニット」と呼ばれるグループごとに区切って共同生活を送るのが決まり。1ユニットにつき5人から9人、原則1施設につき原則2ユニットまでと制限されています。 少人数に制限する理由は、心穏やかに安定して過ごしやすい環境を整えるため。環境変化が少なく、同じグループメンバーで協力して共同生活することは、認知症の進行を防ぐことに繋がります。 認知症の方にとって新しく出会う人、新しく覚えることが難しいので、入居者やスタッフの入れ替わりが頻繁にある施設では認知症の高齢者は心が落ち着かず、ストレスを感じ生活しづらくなってしまいます。その結果、認知症症状を悪化させるだけでなく、共同生活を送る上でトラブルを起こすきっかけとなります。 慣れ親しんだ場所を離れて新しい生活をするのは認知症の方には特に心配が尽きないもの。その心配を軽減するため、より家庭にできるだけ近づけ、安心して暮らせるようにしています。 グループホームの入居条件 グループホームに入居できるのは医師から「認知症」と診断を受けている方で、一定の条件にあてはまる方に限ります。 原則65歳以上でかつ要支援2以上の認定を受けている方 医師から認知症の診断を受けている方 心身とも集団生活を送ることに支障のない方 グループホームと同一の市町村に住民票がある方 「心身とも集団生活を送ることに支障のない」という判断基準は施設によって異なります。入居を希望している施設がある場合には、施設のスタッフに相談しましょう。 また、生活保護を受けていてもグループホームに入ることは基本的には可能です。しかし、「生活保護法の指定を受けている施設に限られる」などの条件があるので、実際の入居に関しては、行政の生活支援担当窓口やケースワーカーに相談してみましょう。 グループホームから退去を迫られることもある!? グループホームを追い出される、つまり「強制退去」となることは可能性としてゼロではありません。一般的に、施設側は入居者がグループホームでの生活を続けられるように最大限の努力をします。それでも難しい場合は、本人やその家族へ退去を勧告します。「暴言や暴力などの迷惑行為が著しい場合」「継続的に医療が必要になった場合」「自傷行為が頻発する場合」etc。共同生活が難しくなった場合には追い出されてしまうこともあるのです グループホームで受けられるサービス グループホームで受けられるサービスは主に以下です。 生活支援 認知症ケア 医療体制 看取り それぞれ詳しく見てみましょう。 生活支援 グループホームでは以下の生活面でのサービスを受けられます。 食事提供 :◎ 生活相談 :◎ 食事介助 :◎ 排泄介助 :◎ 入浴介助 :◎ 掃除・洗濯:◯ リハビリ :△ レクリエーション:◎ 認知症を発症すると何もできなくなってしまうわけではなく、日常生活を送るだけなら問題がないことも多いです。 グループホームには認知症ケア専門スタッフが常駐しています。認知症進行を遅らせる目的で、入居者が専門スタッフの支援を受けながら入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこないます。 食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで、そして洗濯をして干すといった作業や掃除も、スタッフの介助を受けながら日常生活を送ります。 グループホームでは、入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこなうことになります。 例えば、食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで。また、そして洗濯をして、干すまで…など。そのために必要な支援を、認知症ケアに長けた専門スタッフから受けられるのが、グループホームの大きな特徴です。 グループホームは日中の時間帯は要介護入居者3人に対して1人以上のスタッフを配置する「3:1」基準が設けられています。施設規模によっては、付き添いやリハビリなどの個別対応が難しいので、入居を検討する際は施設に確認しましょう。 認知症ケア 施設内レクリエーションやリハビリのほかに、地域の方との交流を図るための活動の一環として地域のお祭りに参加や協力をしたり、地域の人と一緒に公園掃除などの活動を行う施設も増えてきました。 グループホームとして積み上げてきた認知症ケアの経験という強みを活かし、地域に向けた情報発信などのさまざまな活動が広がっています。 地域の方と交流する「認知症サロン」などを開催して施設外に居場所を作ったり、啓発活動として認知症サポーター養成講座を開いたりするなど、地域の人々との交流に重きを置くところが増えています。 顔の見える関係づくりをすることで地域の人に認知症について理解を深めてもらったり、在宅介護の認知症高齢者への相談支援につなげたり。 こうした活動は認知症ケアの拠点であるグループホームの社会的な価値の向上や、人とのつながりを通じて入所者の暮らしを豊かにする効果が期待できます。 医療体制 グループホームの入居条件として「身体症状が安定し集団生活を送ることに支障のない方」と定義しているように、施設に認知症高齢者専門スタッフは常駐していますが、看護師が常駐していたり、医療体制が整っているところはまだまだ少ないです。 しかし近年、高齢化が進む社会の中で、グループホームの入居者の状況も変わってきています。 現在は看護師の配置が義務付けられていないので、医療ケアが必要な人は入居が厳しい可能性があります。訪問看護ステーションと密に連携したり、提携した医療機関が施設が増えたりもしているので、医療体制について気になることがあれば、施設に直接問い合わせてみましょう。 看取り 超高齢社会でグループホームの入所者も高齢化が進み、「看取りサービス」の需要が増えてきました。 すべてのグループホームで看取りサービス対応しているわけではないので、体制が整っていないグループホームの多くは、医療ケアが必要な場合、提携医療施設や介護施設へ移ってもらう方針を採っています。 介護・医療体制の充実度は施設によってさまざまです。介護保険法の改正が2009年に行われ、看取りサービスに対応できるグループホームには「看取り介護加算」として介護サービスの追加料金を受け取れるようになりました。 看取りサービスに対応しているグループホームは昨今の状況を受け増加傾向にあります。パンフレットに「看取り介護加算」の金額が表記されているかがひとつの手がかりになります。 グループホームの設備 グループホームは一見、普通の民家のようで、家庭に近い雰囲気が特徴ですが、立地にも施設基準が設けられています。 施設内設備としては、ユニットごとに食堂、キッチン、共同リビング、トイレ、洗面設備、浴室、スプリンクラーなどの消防設備など入居者に必要な設備があり、異なるユニットとの共有は認められていません。 入居者の方がリラックスして生活できるように、一居室あたりの最低面積基準も設けられています。このようにグループホーム設立にあたっては一定の基準をクリアする必要があります。 立地 病院や入居型施設の敷地外に位置している利用者の家族や地域住民と交流ができる場所にある 定員 定員は5人以上9人以下1つの事業所に2つの共同生活住居を設けることもできる(ユニットは2つまで) 居室 1居室の定員は原則1人面積は収納設備等を除いて7.43㎡(約4.5帖)以上 共有設備 居室に近接して相互交流ができるリビングや食堂などの設備を設けること台所、トイレ、洗面、浴室は9名を上限とする生活単位(ユニット)毎に区分して配置 グループホームの費用 グループホーム入居を検討する際に必要なのが初期費用と月額費用です。 ここからは、グループホームの入居に必要な費用と、「初期費用」「月額費用」それぞれの内容について詳しく解説していきます。 ...

2021/11/15

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【動画でわかる】有料老人ホームとは?費用やサービス内容、特養との違いは

介護施設を探している中で「老人ホームにはいろいろな種類があるんだ。何が違うんだろう?」と疑問を感じることがあるかもしれません。 そこで今回は、名前に「老人ホーム」とつく施設の中でも、「有料老人ホーム」を中心に紹介。よく似ている「特別養護老人ホーム」との違いも見ていきます。 「老人ホームの種類が多すぎて訳がわからない」と思ったら、ぜひ参考にしてみてくださいね。 https://youtu.be/eMgjSeJPT8c 有料老人ホームの種類 有料老人ホームには、以下の3種類があります。 介護付き有料老人ホーム 住宅型有料老人ホーム 健康型有料老人ホーム この3種類の違いを以下にまとめています。 種類 介護付き有料老人ホーム ...

2021/10/28

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