田中 達也さんの
執筆記事一覧

大学卒業後、カンボジアに移住。NGOスタッフとして現地の子どもたちに日本語を教える。帰国後、2年にわたりグループホームの職員として認知症介護に従事した後に独立。現在はフリーライターとして、介護業界や海外観光などに関わる記事を執筆している。保有資格:介護職員初任者研修修了、日本語教師養成講座修了。
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【便秘対策】高齢者は要注意!毎日出ているのに便秘のワケは

整腸剤などを販売しているビオフェルミン製薬が、高齢者に向けて便秘の注意点や対策を紹介しました。 便秘になると気持ちが落ち着かないだけでなく、さまざまな病気の原因になることも最近の研究で明らかになってきています。便秘を予防して、快適な毎日を過ごしましょう。 便秘とは 日常的に便秘に悩まされている人も多いかもしれません。そもそも、便秘とはどういった症状なのでしょうか? アメリカのクリーブランドクリニックに所属しているアガチャン医師によると、以下のような症状があったら便秘だと見なされるそうです。 排便の回数が少ない 排便するときに苦痛をともなう 排便するのに長い時間がかかる 排便するときに下剤や浣腸など補助薬を使わないと出ない 排便してもすっきりしない 排便しようとしても出ないことがある 以上のように、便秘とは単に排便の回数が少ない状態のみを指すわけではありません。日本内科学会の定義でも、「3日以上排便がない状態、または毎日排便があっても、便が残っているような感覚やお腹が張っているような感覚がある状態」を指すとされています。 便秘の原因 高齢者は、食事量が減るため便のかさも減少します。すると便として排出しにくくなるため便秘になりやすくなるのです。 また、人によってはのどの渇きを感じる機能が低下したりトイレを面倒に思うようになったりして水分を控えることも。水分を控えると便に含まれる水分量も減り、便が硬くなって便秘になります。 そのほか、姿勢が悪化してお腹に圧力をかけにくくなったり、加齢で腸の働きが鈍くなったりするのも便秘の原因になります。 便秘の対策方法 では、どうすれば便秘を予防できるのでしょうか? ビオフェルミン製薬は、以下のような対策が有効だとしています。 毎日朝食を食べて腸に刺激を与える 水溶性食物繊維を意識して摂って便を柔らかくする 水分も意識して摂る ヨーグルトや発酵食品など、腸内環境を整える作用のある食品を食べる 水溶性食物繊維は大根やアボカド、キノコ類などに多く含まれます。また、ヨーグルトなどに多く含まれ、腸内環境を整えるとされる乳酸菌は整腸剤で補えます。 歳を重ねるに従って腸の動きが悪くなるため、高齢になると多くの人が便秘を訴える傾向にあります。高齢者の便秘を放置していると、腸が塞がってしまう腸閉塞などにもつながるリスクがあるため、しっかりとした対策をおこなうことが大切です。 参考:「A constipation scoring system to simplify evaluation and management of constipated patients」(アメリカ国立医学図書館)
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【最新研究】100歳超えの高齢者の共通点は「遺伝子のスイッチ」?

100歳を超える高齢者は、加齢による病気にかかりにくく、認知機能も低下しにくいと言われています。 その謎を探るべく、慶應義塾大学などで構成される研究グループが新たな研究を実施。その結果、100歳以上の高齢者は、使う遺伝子を決定する「エピゲノム」の年齢が実年齢よりも若いことが明らかになりました。 この研究は、慶應義塾大学、岩手医科大学、KDDI総合研究所で構成される研究グループによっておこなわれ、その研究結果は「The Lancet Healthy Longevity」と呼ばれる学術誌に掲載されています。 エピゲノムとは エピゲノムとはどんなものなのでしょうか? エピゲノムとは、DNAに組み込まれている遺伝子の中でどの遺伝子を使い、どの遺伝子を使わないかを決めるスイッチのようなものです。 一生変化しないDNAや遺伝子などと違い、エピゲノムは化学物質やストレスなどの外部刺激によって変化します。エピゲノムが外部刺激によって変化することで、私たちの身体は常に最適な状態に保てるのです。 また、エピゲノムが現在どんな状態かを調べることで、生活習慣病の前兆やどれくらい病気が進行しているのかなどもわかると言われています。 100歳以上の高齢者のエピゲノム年齢は実年齢より若い 今回、研究グループは101~115歳までの94人と、20~79歳までの健常な421人の血液から、DNAを抽出し、それぞれのエピゲノムを解析。その結果、100歳以上の高齢者のエピゲノム年齢が実年齢よりも若いことが明らかになったのです。 特に、がんと認知機能に関わるエピゲノムの年齢が若いことが判明。一方で、抗炎症作用のある遺伝子周辺のエピゲノムは、より老化が進んだ状態にあることもわかりました。 研究グループは「今回新たにわかったことを指標に、今後新たな生活習慣の改善法が開発される可能性がある」と期待を寄せました。 エピゲノムは、日々の生活によって変化するものです。今後研究がさらに進んで、長寿になるエピゲノムがどんなものかが解明されれば、エピゲノムを適正化させるために生活習慣を改善するという新しいアンチエイジングができるかもしれませんね。 出典:「日本人エピゲノム年齢推定法の開発と百寿者研究により、健康長寿に関与しうるゲノム上の特徴を発見」(慶応義塾大学)
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【コロナ対策】介護職員は「マスク着用を推奨」。基本的には個人の判断に

政府は、2023年3月13日から屋外・屋内問わずマスクの着用を個人の判断に委ねることを2月10日に決定。しかし、介護職員については「引き続き勤務中のマスクを推奨する」としました。 重症化リスクの高い高齢者と日々向き合う性質上、一般とは異なる取り扱いにしたと見られています。 高齢者施設や医療施設の取り扱い 政府は、2月10日に開かれた新型コロナウイルス感染症対策本部の会議において、重症化リスクの高い高齢者施設や医療施設では、引き続きマスクを着用することを推奨するとしました。 また、高齢者施設における面会の取り扱いについても協議。「感染症対策に努めることは重要だが、利用者や家族にとって面会は重要なものである」として、地域の感染状況を踏まえながら対面での面会を検討するように呼びかけました。 さらに今回の会議では、施設で感染した高齢者が軽症だったケースについても話し合いがおこなわれました。そこで、高齢者が施設内で療養できるように医師や看護師の派遣など医療提供体制を強化して、療養環境を整えていくことで合意しました。 これからもマスク着用が推奨される場面 政府は、一般の人のマスク着用は基本的に個人の判断に委ねるとしています。しかし、高齢者など重症化リスクの高い人と接触する可能性が高い場面では、引き続きマスクを着用することを推奨することにしました。 具体的には、以下の場面でマスクの着用を推奨しています。 高齢者施設を訪問するとき 通勤電車やバスなど混雑が予想される交通機関を利用するとき 医療機関で受診するとき 新型コロナの症状があったり家族が陽性だったりする人が、やむを得ず外出するとき 規制が弱まることで、コロナ禍で制限されていた利用者の散歩や外出なども少しずつ再開されていきそうです。感染対策を徹底しながら、利用者の笑顔につながる活動が増えていけば良いですね。 参考:「新型コロナウイルス感染症対策本部(第 102 回)資料」
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【介護予防】1日7000歩で死亡リスクが減少!プラス10分の運動

新たな研究で、1日5000~7000歩歩くと高齢者の死亡リスクが最大まで低下することが明らかになりました。 この研究は早稲田大学や京都先端科学大学などで構成される研究グループによっておこなわれ、その研究結果は「Medicine & Science in Sports & Exercise」という学術誌に掲載されています。 研究の概要 今回の研究では、「京都亀岡スタディ」と呼ばれる研究の参加者の歩数を評価することに。「京都亀岡スタディ」の概要は以下のとおりです。 研究期間:2011年から継続して実施 対象地域:京都府亀岡市 対象者:京都府亀岡市在住の人 目的:介護予防の推進と検証 研究グループは、「京都亀岡スタディ」参加者のうち、65歳以上の高齢者4165人を対象に1日の歩数を測定。歩数の少ない順に参加者を4グループに分類しました。その後およそ3年にわたる追跡調査をおこない、歩数と死亡リスクの関連性を調べました。 5000~7000歩歩くと最大まで死亡リスクが低下 調査の結果、1日5000~7000歩歩くともっとも死亡リスクが低下することが判明。それ以上歩いても死亡リスクは変わりませんでした。 また、1日の歩数が5000歩未満であっても、歩数を1000歩増やすことで高齢者の死亡リスクが23%低下することもわかりました。 つまり、1日のほとんどを座ったり寝たりして過ごしている高齢者であっても、今より少し歩数を増やすことでより長生きできる可能性が示されたのです。 この結果を受けて、早稲田大学スポーツ科学学術院に所属する宮地元彦教授は「厚生労働省が推奨している、今より10分多く身体を動かそうという取り組み『プラス・テン』の実践が、高齢者の長生きにつながる可能性が示された」と述べました。 「最近何もしなくても疲れてしまう」という高齢者は、健康と要介護の中間状態である「フレイル」かもしれません。しかし、フレイルは生活習慣を改善することで健康な状態に戻ると言われています。 長く元気に過ごすためにも、今までより少しだけ多く歩いてみてはいかがでしょうか。
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【嚥下】高齢者の嚥下機能を炭酸飲料が改善?とろみをつけても効果アリ

新たな研究で、炭酸が含まれたとろみ付きコーラは、炭酸が含まれていないとろみ付きコーラに比べて、口の中に残る量が少なく、飲み込みの反射もよりスムーズになることが明らかになりました。 この研究は東京医科歯科大学によっておこなわれ、その研究結果はScientific Reportsに掲載されています。 炭酸が含まれたとろみ付きコーラの効果を検証 別の研究で、炭酸が含まれている飲み物には、飲み込む機能を改善する効果があることが報告されています。炭酸がのどの粘膜を刺激することで、飲み物を飲み込む運動が促進されるそうです。 しかし、これまで飲み込む力が弱くなった高齢者がよく使う「とろみ」を付けた炭酸飲料での炭酸の効果を検証した研究はおこなわれていませんでした。 そこで、研究グループはとろみを付けた炭酸飲料の炭酸が飲み込む力に与える影響を調べることにしたのです。 炭酸があると素早い飲み込み反射が可能に 研究グループは、飲み込む力に障がいがある74~85歳の高齢者38人を対象に調査を実施。炭酸が含まれたとろみ付きコーラと、炭酸を抜いたとろみ付きコーラをそれぞれ3口ずつ飲んでもらって、内視鏡でのどの動きを分析しました。 その結果、炭酸が含まれたとろみ付きコーラは、炭酸を抜いたとろみ付きコーラに比べて口の中に残っている量が少なく、飲み込みの反射もよりスムーズになったことが明らかになったのです。 この結果を受けて、東京医科歯科大学大学院で摂食嚥下リハビリテーション学を研究している齋木章乃氏は「とろみ付き炭酸飲料は、飲み込む力を改善する効果があることがわかった。水分などが気管に入りやすくなる嚥下(えんげ)障がいを持っている人の、飲み込む力の訓練に有効な可能性がある」と結論付けました。 水分補給の時間は、いつもお茶を飲んでいるという高齢者は多いでしょう。たまにはコーラやサイダーなど炭酸が入った飲み物を出してみると、喜ばれるかもしれませんね。
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【規制緩和】厚労省、介護施設への面会を促す。認知機能低下の予防に

2023年1月31日、厚生労働省は高齢者施設の職員向けに、コロナ禍における面会に関する動画を公開しました。 動画では、面会を長期間しないことによる影響や、感染リスクを減らしながら面会をおこなっていく方法などが話されました。 面会を長期間しないことによる影響 新型コロナの流行が長引き、施設の利用者とその家族が思うように面会できない状況が続いています。東北大学大学院の小坂健教授は、そうした状況が続けば、利用者に大きな悪影響が出ると指摘しました。 小坂教授によると、家族と面会しない期間が長引くことで、利用者の認知機能の低下が懸念されると言います。それだけでなく、気分が落ち込んでしまい、食事も喉に通らなくなって低栄養になる事例もあるそうです。 そうしたことを防ぐためにも、いかに感染リスクを減らしながら面会していくかを考える必要があります。 感染リスクを減らして面会するために では、新型コロナの感染リスクを減らしながら面会するためにはどうすれば良いのでしょうか? 小坂教授は「冬場は特に換気が見過ごされがち。面会中やその前後には、意識的に換気することが重要だ」と換気の重要性を呼びかけています。やむを得ず、窓がない部屋などで面会を実施する場合は、空気清浄機を使用するのも有効だそうです。 また、施設内にウイルスを持ち込まないために、面会に来る家族に熱や体のだるさ、のどの痛みなどの症状があったら面会を控えることも重要だとしています。 実際に親と面会できた女性は「最近は顔を見て話せる機会も少なかった。久しぶりに声が聞けて、本当に助かったし嬉しい」と話しました。 新型コロナの第5類への変更も議論されていて、制限が解除されつつあります。それでも、高齢者が発症した場合の重篤化リスクは依然として変わらないため、面会を再開する場合は万全の対策をして臨みたいですね。
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【高齢者虐待】認知症の妻を夫が殴って殺害…介護サービスは利用せず

兵庫県神戸市で、89歳の男が86歳の妻に暴行を加えて死亡させるという事件が起きました。 警察は男を逮捕。事件の解明を進めています。 認知症の妻を暴行し死亡させる 兵庫県警の調べによれば、2023年1月末から2月1日ごろの間、男は自宅で何回も頭や身体を殴るなどして妻を死亡させた疑いが持たれています。「妻が声をかけても返事しない」という理由で激高したそうです。 その後、2月1日の夕方、男が親族を通じて「妻が動かない」と119番に通報。調べによると、妻はダイニングテーブルの下で横たわって亡くなっていたそうです。また、顔や全身にあざがあり、肋骨は骨折しているとのこと。死因は、全身の内出血による出血性ショックと見られています。 また、妻は約2年前から認知症の症状が見られるようになったことも明らかになっています。男は介護サービスを利用せず、自身で妻の食事や入浴の介助をしていたそうです。 虐待の相談は受けていないものの、古いあざもあったことから、警察は日常的に暴行がなかったか調べるとしています。 男の長男は取材に対し「週に1回、両親宅を訪問していたが、怪我にはまったく気が付かなかった」と話しています。 虐待を早期発見するために 今回のような事件を防ぐためには、虐待を早期に発見し、福祉や行政の支援につなげることが重要です。 東京都福祉保健局は、高齢者や高齢者の家族の異変に気づいたら、市区町村か地域包括支援センターの高齢者虐待対応相談窓口に連絡してほしいと呼びかけています。 具体的には、以下のような高齢者や高齢者の家族を見かけたら虐待の可能性があるとしています。 あざや傷があるのに、理由を聞いてもはっきりしない 家族が介護でとても疲れていたり、高齢者の悪口を言っている 介護について相談する人がいないようだ 家の周囲にゴミが放置されている 家から怒鳴り声や鳴き声、大きな物音などが聞こえる 虐待の相談窓口は、「介護負担が重い」と感じている人への相談や助言も受け付けています。現在、家族の介護がつらいと思っている人は、一度相談窓口に相談してみると良いですね。 出典:「高齢者虐待への具体的な対応」(東京都福祉保健局)
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【高齢者虐待】ナースコールを止めるネグレクト。以前にも身体拘束を…

北海道旭川市にある住宅型有料老人ホームで高齢者虐待があったとして、市は有料老人ホームを運営している事業者に対して業務改善命令を出したことを明らかにしました。 旭川市の有料老人ホームで虐待発生 2021年5~9月、旭川市の有料老人ホームで、複数回にわたって、職員を呼び出すナースコールを夜間帯に鳴らない設定にしていたことがわかりました。 これを受けて、旭川市は「介護の放棄(ネグレクト)」による虐待だとして、施設の事業者に業務改善命令を出しました。 施設の職員は「何もないのにナースコールで呼ばれて困っていた」と話しているそうです。 今回の業務改善を受けて、施設の代表は「指摘を謹んで受けて、これから虐待防止に努めていきたい」と話しています。 なお、この施設では、以前にもドアの外側にテーブルをおいて、利用者が部屋から出られないようにする身体拘束をおこなっていたことが明らかになっています。 高齢者虐待の区分 一言で「高齢者の虐待」といっても、いくつか種類があります。まず真っ先に思い浮かぶのは、高齢者に対して暴力をふるって身体に痛みを与えたり身体拘束をしたりするなどの「身体的虐待」ではないでしょうか。具体的には、以下のような行為が身体的虐待に当たります。 殴ったり蹴ったりする やむを得ない場合以外に身体を拘束する 無理やり食事を口に入れる 一方、今回旭川市の施設でおこなわれた「ナースコールを鳴らない設定にする」のは、必要とされる介護を怠る「介護の放棄(ネグレクト)」という虐待に当たります。その他の具体例は以下のとおりです。 悪臭がするほど入浴させない 室内のゴミを放置する 医療が必要な状態なのに受診させない そのほか、高齢者虐待には、強い言葉で高齢者を威圧する「心理的虐待」、本人の合意なしにその人の金銭を使用する「経済的虐待」、合意なしに性的な行為に及ぶ「性的虐待」があります。 悪意を持っておこなった行為でなくても、結果的に高齢者を傷つけてしまうような行為は虐待だと見なされます。介護職員には普段から自覚を持って、介護業務に当たってほしいですね。
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【最新研究】ペットを飼うと介護費が半減?”お世話”が介護予防に

新たな研究で、ペットを飼っている人は、飼っていない人に比べて介護費が大幅に減る傾向にあることが明らかになりました。 この研究は東京都健康長寿医療センター研究所によっておこなわれ、その研究結果は「PLOS ONE」という学術誌に掲載されています。 埼玉県鳩山町の疫学調査のデータを使用 研究グループは、2017年に埼玉県比企郡鳩山町でおこなわれた疫学調査に回答した460人の調査データを使用。対象者の平均年齢は77.7歳でした。 また、対象者のうち、ペットを飼っている人の割合は20.9%。ペットを飼っている人を100%とすると、犬と猫を両方飼っている人が24%、犬のみ飼っている人が42.7%、猫のみ飼っている人が24%でした。 ペットを飼っている高齢者は介護費が約半分に まず、研究グループは対象者の調査時における月額医療費を調べました。すると、ペットを飼っている人が4万8054円、ペットを飼っていない人が4万2260円であり、ほとんど差がないことがわかりました。 次に、対象者の月額介護保険のサービス利用費も調査。その結果、ペットを飼っている人が676円、ペットを飼っていない人が1420円と、ペットを飼っている人はペットを飼っていない人に比べて、介護費が約半分に抑えられていたことが明らかになったのです。 この結果を受けて、研究グループは「ペットを飼育することで責任感が生まれたり、規則正しい生活を心がけるようになったりなど、ペットの存在が日常生活の自立に良い影響をもたらした可能性が考えられる」と分析しました。 ペットと触れ合うことで気持ちが明るくなったり、家族とコミュニケーションが取りやすくなったりすることもあります。ペットは「毎日世話をする」という役割を持たせることで、高齢者に生きがいを与えてくれるのかもしれませんね。

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介護付き有料老人ホームとは│提供されるサービス・費用・入居条件などを解説

介護付き有料老人ホームは、介護スタッフが24時間常駐している介護施設。介護サービスや身の回りの世話を受けられます。 この記事では、介護付き有料老人ホームの種類及び入居のための条件や必要な費用、サービス内容などを詳しく説明しています。 https://youtu.be/oK_me_rA0MY 介護付き有料老人ホームの特徴 介護付き有料老人ホームとは、有料老人ホームのうち、都道府県または市町村から「特定施設入居者生活介護」の指定を受けた施設です。24時間介護スタッフが常駐し、介護や生活支援などは施設の職員により提供されます。 主に民間企業が運営しているため、サービスの内容や料金は施設ごとに異なります。また、入居基準も施設により異なり、自立している方から介護が必要な方まで幅広く受け入れている施設も。選択肢が幅広いため、自分に合った施設を選ぶことができます。 看取りまで対応している施設も多数あり、「終の棲家(ついのすみか)」を選ぶうえでも選択肢のひとつとなります。 全体の概要をまとめるとこのようになります。 費用相場 入居時費用 0~数千万円 月額利用料 15~30万円 入居条件 要介護度 自立~要介護5※1 認知症 対応可 看取り 対応可 入居のしやすさ ◯ ※施設の種類によって異なります。 特定施設入居者生活介護とは 特定施設入居者生活介護は、厚生労働省の定めた基準を満たす施設で受けられる介護保険サービスです。ケアマネジャーが作成したケアプランに基づき提供される食事や入浴・排泄など介助のほか、生活支援、機能回復のためのリハビリなどもおこなわれます。指定を受けてこのサービスを提供する施設は、一般的に「特定施設」の略称で呼ばれています。 介護付き有料老人ホームの種類と入居基準 介護付き有料老人ホームには「介護専用型」「混合型」「健康型」の3種類があり、それぞれ入居条件が異なります。 介護度 ...

2021/11/10

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グループホームとは|入居条件や費用、入居時に気をつけたいポイントを解説

認知症の方の介護は大変です。「そろそろ施設への入居を検討しよう」と思っても、認知症の症状があると、入居を断られてしまうのではと心配もあるでしょう。 グループホームは認知症高齢者のための介護施設です。住み慣れた地域で暮らし続けられる地域密着型サービスであり、正式な名称を「認知症対応型共同生活介護」といいます。 こちらの記事では、グループホームについて解説します。また、グループホームで受けられるサービスや費用、施設選びのポイントも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。 https://youtu.be/EofVO7MRRDM この記事を読めばこれがわかる! グループホームの詳細がわかる! グループホームを選ぶ際のポイントがわかる! グループホームへ入居する際の注意点がわかる! グループホームとは グループホームとは、認知症高齢者のための介護施設です。専門知識と技術をもったスタッフの援助を受けて、要支援以上の認知症高齢者が少人数で共同生活をおくります。 「ユニット」といわれる少人数のグループで生活し、入居者はそれぞれ家事などの役割分担をします。 調理や食事の支度、掃除や洗濯など入居者の能力に合った家事をして自分らしく共同生活を過ごすところが、ほかの介護施設や老人ホームとは異なるポイントです。 グループホームの目的は、認知症高齢者が安定した生活を現実化させること。そのために、ほかの利用者やスタッフと協力して生活に必要な家事を行うことで認知症症状の進行を防ぎ、できるだけ能力を維持するのです。 グループホームは少人数「ユニット」で生活 グループホームでは「ユニット」と呼ばれるグループごとに区切って共同生活を送るのが決まり。1ユニットにつき5人から9人、原則1施設につき原則2ユニットまでと制限されています。 少人数に制限する理由は、心穏やかに安定して過ごしやすい環境を整えるため。環境変化が少なく、同じグループメンバーで協力して共同生活することは、認知症の進行を防ぐことに繋がります。 認知症の方にとって新しく出会う人、新しく覚えることが難しいので、入居者やスタッフの入れ替わりが頻繁にある施設では認知症の高齢者は心が落ち着かず、ストレスを感じ生活しづらくなってしまいます。その結果、認知症症状を悪化させるだけでなく、共同生活を送る上でトラブルを起こすきっかけとなります。 慣れ親しんだ場所を離れて新しい生活をするのは認知症の方には特に心配が尽きないもの。その心配を軽減するため、より家庭にできるだけ近づけ、安心して暮らせるようにしています。 グループホームの入居条件 グループホームに入居できるのは医師から「認知症」と診断を受けている方で、一定の条件にあてはまる方に限ります。 原則65歳以上でかつ要支援2以上の認定を受けている方 医師から認知症の診断を受けている方 心身とも集団生活を送ることに支障のない方 グループホームと同一の市町村に住民票がある方 「心身とも集団生活を送ることに支障のない」という判断基準は施設によって異なります。入居を希望している施設がある場合には、施設のスタッフに相談しましょう。 また、生活保護を受けていてもグループホームに入ることは基本的には可能です。しかし、「生活保護法の指定を受けている施設に限られる」などの条件があるので、実際の入居に関しては、行政の生活支援担当窓口やケースワーカーに相談してみましょう。 グループホームから退去を迫られることもある!? グループホームを追い出される、つまり「強制退去」となることは可能性としてゼロではありません。一般的に、施設側は入居者がグループホームでの生活を続けられるように最大限の努力をします。それでも難しい場合は、本人やその家族へ退去を勧告します。「暴言や暴力などの迷惑行為が著しい場合」「継続的に医療が必要になった場合」「自傷行為が頻発する場合」etc。共同生活が難しくなった場合には追い出されてしまうこともあるのです グループホームで受けられるサービス グループホームで受けられるサービスは主に以下です。 生活支援 認知症ケア 医療体制 看取り それぞれ詳しく見てみましょう。 生活支援 グループホームでは以下の生活面でのサービスを受けられます。 食事提供 :◎ 生活相談 :◎ 食事介助 :◎ 排泄介助 :◎ 入浴介助 :◎ 掃除・洗濯:◯ リハビリ :△ レクリエーション:◎ 認知症を発症すると何もできなくなってしまうわけではなく、日常生活を送るだけなら問題がないことも多いです。 グループホームには認知症ケア専門スタッフが常駐しています。認知症進行を遅らせる目的で、入居者が専門スタッフの支援を受けながら入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこないます。 食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで、そして洗濯をして干すといった作業や掃除も、スタッフの介助を受けながら日常生活を送ります。 グループホームでは、入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこなうことになります。 例えば、食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで。また、そして洗濯をして、干すまで…など。そのために必要な支援を、認知症ケアに長けた専門スタッフから受けられるのが、グループホームの大きな特徴です。 グループホームは日中の時間帯は要介護入居者3人に対して1人以上のスタッフを配置する「3:1」基準が設けられています。施設規模によっては、付き添いやリハビリなどの個別対応が難しいので、入居を検討する際は施設に確認しましょう。 認知症ケア 施設内レクリエーションやリハビリのほかに、地域の方との交流を図るための活動の一環として地域のお祭りに参加や協力をしたり、地域の人と一緒に公園掃除などの活動を行う施設も増えてきました。 グループホームとして積み上げてきた認知症ケアの経験という強みを活かし、地域に向けた情報発信などのさまざまな活動が広がっています。 地域の方と交流する「認知症サロン」などを開催して施設外に居場所を作ったり、啓発活動として認知症サポーター養成講座を開いたりするなど、地域の人々との交流に重きを置くところが増えています。 顔の見える関係づくりをすることで地域の人に認知症について理解を深めてもらったり、在宅介護の認知症高齢者への相談支援につなげたり。 こうした活動は認知症ケアの拠点であるグループホームの社会的な価値の向上や、人とのつながりを通じて入所者の暮らしを豊かにする効果が期待できます。 医療体制 グループホームの入居条件として「身体症状が安定し集団生活を送ることに支障のない方」と定義しているように、施設に認知症高齢者専門スタッフは常駐していますが、看護師が常駐していたり、医療体制が整っているところはまだまだ少ないです。 しかし近年、高齢化が進む社会の中で、グループホームの入居者の状況も変わってきています。 現在は看護師の配置が義務付けられていないので、医療ケアが必要な人は入居が厳しい可能性があります。訪問看護ステーションと密に連携したり、提携した医療機関が施設が増えたりもしているので、医療体制について気になることがあれば、施設に直接問い合わせてみましょう。 看取り 超高齢社会でグループホームの入所者も高齢化が進み、「看取りサービス」の需要が増えてきました。 すべてのグループホームで看取りサービス対応しているわけではないので、体制が整っていないグループホームの多くは、医療ケアが必要な場合、提携医療施設や介護施設へ移ってもらう方針を採っています。 介護・医療体制の充実度は施設によってさまざまです。介護保険法の改正が2009年に行われ、看取りサービスに対応できるグループホームには「看取り介護加算」として介護サービスの追加料金を受け取れるようになりました。 看取りサービスに対応しているグループホームは昨今の状況を受け増加傾向にあります。パンフレットに「看取り介護加算」の金額が表記されているかがひとつの手がかりになります。 グループホームの設備 グループホームは一見、普通の民家のようで、家庭に近い雰囲気が特徴ですが、立地にも施設基準が設けられています。 施設内設備としては、ユニットごとに食堂、キッチン、共同リビング、トイレ、洗面設備、浴室、スプリンクラーなどの消防設備など入居者に必要な設備があり、異なるユニットとの共有は認められていません。 入居者の方がリラックスして生活できるように、一居室あたりの最低面積基準も設けられています。このようにグループホーム設立にあたっては一定の基準をクリアする必要があります。 立地 病院や入居型施設の敷地外に位置している利用者の家族や地域住民と交流ができる場所にある 定員 定員は5人以上9人以下1つの事業所に2つの共同生活住居を設けることもできる(ユニットは2つまで) 居室 1居室の定員は原則1人面積は収納設備等を除いて7.43㎡(約4.5帖)以上 共有設備 居室に近接して相互交流ができるリビングや食堂などの設備を設けること台所、トイレ、洗面、浴室は9名を上限とする生活単位(ユニット)毎に区分して配置 グループホームの費用 グループホーム入居を検討する際に必要なのが初期費用と月額費用です。 ここからは、グループホームの入居に必要な費用と、「初期費用」「月額費用」それぞれの内容について詳しく解説していきます。 ...

2021/11/15

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【動画でわかる】有料老人ホームとは?費用やサービス内容、特養との違いは

介護施設を探している中で「老人ホームにはいろいろな種類があるんだ。何が違うんだろう?」と疑問を感じることがあるかもしれません。 そこで今回は、名前に「老人ホーム」とつく施設の中でも、「有料老人ホーム」を中心に紹介。よく似ている「特別養護老人ホーム」との違いも見ていきます。 「老人ホームの種類が多すぎて訳がわからない」と思ったら、ぜひ参考にしてみてくださいね。 https://youtu.be/eMgjSeJPT8c 有料老人ホームの種類 有料老人ホームには、以下の3種類があります。 介護付き有料老人ホーム 住宅型有料老人ホーム 健康型有料老人ホーム この3種類の違いを以下にまとめています。 種類 介護付き有料老人ホーム ...

2021/10/28

介護の基礎知識

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