最近、母のもの忘れが激しく、認知症になってしまったのではないかと不安です。どんな症状があると認知症なのでしょうか?

最近、母のもの忘れが激しく、認知症になってしまったのではないかと不安です。どんな症状があると認知症なのでしょうか?

更新日 2024/03/14
母が認知症になってしまったのではないかと心配です。具体的には、ちょっと前に話したことを忘れて何度も同じ質問をしてきたり、エアコンやテレビのリモコンの操作ができなくなりました。先日は、財布をどこにしまったのかわからなくなって家中を探し回りました。どんな症状があると認知症なんでしょうか?
(原さん・会社員・59歳)

認知症の代表的な症状には、「記憶障害」「見当識障害」「実行機能障害」などがあります。新しいことを覚えられなくなったり、時間や今いる場所がわからなくなるなどの症状があります。もし当てはまるようでしたら、早めに病院で検査を受けてください。

認知症とはどんな症状が出る?

一緒に住んでいる母の様子が最近おかしいんです。急にテレビやエアコンのリモコンの操作ができなくなったり、同じことを何度も聞かれることも増えました。

これまでそんなことなかったのですが、母は認知症になってしまったのでしょうか。それとも年相応の衰えですか?

うーん、病院で検査をしてみないと何とも言えませんが、認知症の可能性はかなり高いですね。

やっぱり…。そもそも、認知症と年相応の物忘れは何が違うんですか?

そうですね、数日前の食事の内容を忘れてしまったり、スーパーに来て「何を買うべきか忘れた」ということは、誰にでもありますよね。これは物忘れです。

一方で、認知症は「食事をしたこと自体を忘れる」「スーパーが何をするところかを忘れる」といった症状がありますね。

加齢による物忘れと認知症による物忘れの違いを以下の表でまとめてみました。

加齢によるもの忘れ認知症によるもの忘れ
体験した記憶一部を忘れるすべてを忘れている
学習能力維持されている新しいことを覚えられない
もの忘れの自覚あるなくなる
時間や場所見当がつく見当がつかない
探し物に対して(自分で)
努力して見つけられる
いつも探し物をしている
誰かが盗ったなどと他人のせいに
することがある
症状の進行極めて徐々に進行進行する

認知症の症状

認知症って具体的にはどんな症状があるんでしょうか?「いろんなことを忘れてしまう」というのは何となくわかるのですが…。

認知症の症状は、大きく分けて2つあります。認知症の典型的な症状である「中核症状」とそれによって引き起こされる「行動・心理症状(BPSD)」ですね。

中核症状は、認知症を発症した人のほとんどに現れるのに対して、BPSDは個人差が大きいのが特徴です。ある症状は顕著に現れていても、別の症状はまったく現れないということもよくあります。

中核症状とBPSDについては、以下の通りです。

中核症状
  • 記憶障害
  • 見当識障害
  • 実行機能障害
  • 理解・判断力障害

行動・心理症状(BPSD)
  • 幻覚や妄想
  • 攻撃的な言動
  • 徘徊

うーん、見慣れない言葉が多いですね。「見当識障害」というのは何ですか?

今いる場所や時刻がわからなくなる症状です。症状が進行すると家族や友人などの親しい人の顔がわからなくなることもあります。

「久しぶりに会ったら、孫や子どもの顔がわからなくなった」というのを聞いたことがあります。そういう症状ですか?

そうです。それ症状も見当識障害ですね。

あと「実行機能障害」も耳慣れない言葉ですよね。実行機能障害とは、物事を順序立てて考えたり、計画を立てる能力が低下すること。この能力が低下すると、料理の段取りが立てられなくなって調理ができなくなったりします。

もともと、ここ何年かは母に料理をさせていないのでわかりませんが…。そういった症状も出ているかもしれないんですね。

また、先ほどBPSDは中核症状によって引き起こされると言いましたよね。これは、中核症状である記憶障害や見当識障害によって、「徘徊」や「暴言」といった症状が出る、ということなんです。

どういうことですか?よくわかりません。

例えば徘徊の例を挙げると、見当識障害によって自宅にいるのに自分がどこにいるのかわからなくなって家から出ていってしまい、歩いている間に記憶障害によって何のために歩いているのかを忘れてしまう、といった具合です。

なるほど…。認知症の人はわけも分からず歩き回っているのかと思ったら、きちんと理由があるんですね。

そうなんです。BPSDの徘徊や暴力、妄想といった症状は、周囲の人から見れば問題行動になってしまいますが、ご本人にとっては理由のある行動なんですね。

それと…「異食」というのは何ですか?

異食は、食べ物ではないものを食べることです。食べ物とそうでない物の区別がつかなくなって、口に入れてしまうんですね。特に、乾電池などの小さな物は飲み込んでしまう危険性があるので注意が必要ですね。

認知症でそんな症状も現れるんですね…。

先ほどもお伝えした通り、BPSDは個人差が大きいです。症状の現れ方もそうですし、「異食はしないけど、暴言がある」といった風に症状の有無も人それぞれです。

なので、認知症の人には一人ひとりに合わせたケアが必要なんですね。

認知症はどうやって検査する?

さっき、認知症かどうかは病院で検査しないとわからない、と言っていましたよね。認知症の検査はどんなことをするんでしょうか?

認知症の検査はさまざまな種類があり、それによって検査の内容が大きく異なります。一般的な検査方法は以下の通りです。

  • 改定長谷川式認知症スケール
  • ミニメンタルステート検査(MMSE)
  • 時計描写テスト(CDT)
  • 脳画像検査
  • 脳の状態をみる検査(CT、MRI)
  • 脳の働きをみる検査(SPECT)

よく知られているのは「改定 長谷川式認知症スケール」という検査方法です。これは、医師によって口頭で質問していく方式で、10~15分で終わります。記憶力や計算力を確かめたり、その日の日付について質問されます。

基本的な検査ではありますが、耳が遠い人は聞き取れなくて結果が悪くなったり、病院や医師の前で緊張してうまく答えられない人もいるようです。

母も、慣れている先生だったら良いけど、初めての病院だと緊張するかもしれません。

あとは、脳を機械で読み取って血流や萎縮度合いをみる検査もあります。CTやMRIなどの検査は、認知症以外の病気でも利用されているので聞いたことはあると思います。

母の状態を考えると認知症の検査をした方が良いとは思うんですけど、母が了解してくれるとは思えなくて。病院にすら行ってくれないと思うんですよね。

そういう方は結構いるんですよ。なので、「認知症の検査」とは言わずに「ただの健康診断」と伝えて受診するとうまくいくかもしれませんよ。

認知症の人への対応

もし、母が認知症とわかったとして、うまく介護できるか心配です。認知症の親を介護する友人は「ご飯を食べてくれない」「お風呂に入るのを嫌がる」と言っていて、とても大変そうです…。

はい、おっしゃる通り、認知症の人の介護は大変です。日常生活をサポートするだけなく、認知症の症状にも対応していかなければいけないので、負担が大きくなる傾向にあるのが実情です。

ただ、先ほどもお話ししたように、認知症の人の行動には理由があります。ただ、その理由が一人ひとり異なるので、その理由を見つけるのが大変なんですが…。

そうなんですね…。

ご友人が言っていたように、認知症の人に介助を拒否されてしまうことはよくあることなんです。介護拒否には主に以下のようなケースがあります。

  • 食事の拒否
  • 服薬の拒否
  • 入浴の拒否
  • 着替えの拒否
  • 排泄の拒否
  • 外出の拒否

「排泄の拒否」なんてあるんですね!お手洗いは自然と行きたくなるものだと思うのですが…。

認知症によって、「お手洗いに行きたい」という感覚がなくなってしまうこともあるんです。でも、排泄はしないといけませんからお手洗いに誘導すると「トイレには行きたくない」と言われることもあるんですね。

ただ、ここで無理やりトイレに連れて行ってしまうと状況が悪化してしまうことも。それ自体の記憶がなくなってもトイレに対する嫌な感情だけ残り、さらに排泄の拒否が強くなってしまうケースもあります。

へー、記憶はなくても感情は覚えているんですね。では、どうしたら良いんですか?

お手洗いに関わらず、介護に対して拒否をされたら時間を置いて介助するのもひとつの手。ご本人の話に合わせているうちに気持ちが落ち着くことが多いので、落ち着いた頃を見計らって再びケアをするとうまくいくこともありますよ。

認知症の治療法は

認知症の親の介護をしている友人から聞いたのですが、認知症は薬で治療するんですよね。どんな薬で治療するんですか?

その人の状態に合わせて、症状を緩和する薬を使います。例えば、中核症状を改善するために認知機能改善薬や抗認知症薬などが使われています。

症状を緩和するだけなんですか?認知症の治療はしないんですか?

実は、認知症を根本から治す薬はまだ発明されていないんです。なので、症状を緩和したり進行を遅らせる薬が使われています。

そうなんですね!てっきり、薬を飲んでいれば少しずつ治っていくものだと思っていました。

薬を服用することである程度は症状のコントロールができますから、症状が軽くなるという意味では治療と言えますね。

また、合わせて薬を使わないリハビリもおこなうとさらに効果があるとされています。具体的には、ウォーキングなどで身体を動かす運動療法や、歌ったり楽器を演奏する音楽療法などさまざまな治療法がありますよ。

へぇ、薬を使わない方法もあるんですね。ウォーキングとかなら自宅でもできるかな。

そうですね、運動以外にも家事や買い物なども立派なリハビリになります。手先を使ったり、外に出ていろんなことを体験することが脳の刺激になりますから。

お母様の様子が変わってしまったのはとても心配ですから、まずは病院で検査をしてみて、その後どんな対応をするべきか医師と相談してくださいね。

  • 3大認知症には、アルツハイマー型、脳血管性、レビー小体型がある
  • 症状は、典型的なものである中核症状と、その影響で現れる行動・心理症状に分けられる
  • 認知症の根本治療薬はない。症状を抑える薬物療法やリハビリなどの非薬物療法がおこなわれている

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