高齢の母親が他人の悪口ばかりでうんざり。どうやって対応したら良いでしょうか?

高齢の母親が他人の悪口ばかりでうんざり。どうやって対応したら良いでしょうか?

更新日 2024/03/18
遠方の実家に母が一人暮らしをしています。このところ、帰省する度に近所の人の悪口や私への文句が止まらないのでうんざり。「ゴミ出しがきちんとできていない人がいる」「小学生がうるさい」といった他愛のないことですが、ぐちぐちと何度も言うので参っています。

もともと、ここまで愚痴っぽい人ではなかったのですが、ここまでひどいと帰る気もなくなります。母の悪口を減らす方法はないでしょうか?

(成田さん・会社員・65歳)

ちょっとしたことでも、帰省する度に悪口を言われるのはしんどいですよね。ただ、ご高齢者の悪口に対して、否定してしまうのはあまり良くありません。否定してしまうと「どうしてわかってくれないんだ」と感じて、さらに悪口がエスカレートする可能性があります。

もし、悪口が増えたこと以外にも、物忘れ、日付がわからない、料理の手順がわからない、といったことがあれば認知症のおそれがあります。思い当たる場合は、病院で相談してみましょう。

悪口ばかりの高齢者への対応は?

実家で一人暮らしをしている母が、悪口ばかり話すようになってうんざりしています。帰省する度に、悪口や愚痴をずっと話していて、たまに帰るのも気が重くなるほど。昔はこんなに愚痴っぽい人ではなかったのですが…。

帰る度に私や近所の人への文句が止まらないですし、帰省がストレスになっています。どうにか母の愚痴に上手く対応できる方法はないでしょうか?

帰省の度に悪口を聞かされるのはしんどいですよね…。次のような対処方法があります。

  • 否定をしない
  • 対等に話す
  • 感謝を伝える
  • ときには謝る
  • 時間決めて聞き流す
  • 介護サービスを利用する
  • 専門家に相談する

ひとつずつ、お話ししていきますね。

否定をしない

たくさんの悪口を聞いていると、「それは違うでしょ」と否定したくなることもあるかもしれません。一旦、そういった否定したい気持ちを抑えて、共感したり、理解をしている態度を示してみましょう。

共感ですか。できるかな…。

「自分のことをわかってくれない」という思いで文句を言っていることもあります。そういう場合、お母様の言葉を否定してしまうと、さらに「わかってくれない」と感じて、悪口がエスカレートしてしまう可能性もあるんです。

そのため、共感まではできなくても、「話はしっかり聞いているよ」という姿勢を示すだけでもお母様が安心するかもしれません。

対等に話す

親御さんがご高齢になると、お子さんが親御さんを「叱る」「注意する」といった場面が増えるかもしれません。ですが、子どものような扱いをするのはNG。あくまで、大人同士の対等な立場で話をしましょう。

例えば、親御さんがご高齢になると「自分でやった方が早い」とお子さんがすべて家事をしてしまったり、「また悪口が始まった」と話を聞き流したり…。そのせいでお母様のプライドが傷ついて、文句や愚痴を言われることもありえます。

話半分に聞いていて、「いつも私の話を聞かない!」と長々と文句を言われたことがあります…。そのときは、ただうんざりしただけですが、私の態度が良くなかったんですね。

感謝を伝える

ときには、感謝の気持ちを伝えましょう。シンプルな「ありがとう」「感謝しているよ」という言葉でも、口にすることが大切です。

うーん…。悪口ばかりで感謝の言葉を伝える気もなくなってしまうんですが…。

確かに、ご実家に帰る度に悪口を聞いていると、そういう気持ちになりますよね。

そういうときは、アルバムで思い出の写真を見ながら、昔の出来事への感謝を伝えるのでも良いでしょう。悪口を言うご高齢者は、不安や焦りといった感情を持っていることが多いので、感謝を伝えることが自尊心の向上につながるでしょう。

ときには謝る

もし、成田さんへの文句が続くときは、演技をして謝ることでお母様の気持ちが収まることもあるかもしれません。

演技をする?どういうことですか?

なかには、普段のストレスを文句や悪口で解消していることがあります。お母様の場合、一人暮らしで寂しい気持ちを紛らわしている面もあるのかもしれません。

なので、成田さんが一旦、謝ったり非を認めることでお母様の気持ちが収まって、文句も収まる可能性もありますよ。

時間決めて聞き流す

悪口を聞き続けるのは、とてもストレスがかかることですよね。でも、お母様の話をまったく聞かないのは、さらに悪口がエスカレートする可能性もあります。

そこで、時間を決めて話を聞き流したり、話を変えるのもひとつの手です。例えば「文句は1日10分だけ聞く」「3分聞いたら話を変える」といったふうに、時間を定めておくと成田さんの気持ちが少し楽になると思いますよ。

介護サービスを利用する

もし、お母様が介護認定を受けているのであれば、介護サービスを受けるのもおすすめです。

一人暮らしだと、生活に刺激が少なくて気持ちがネガティブになりがち。落ち込んだ気持ちから誰かの悪口や文句を言っているのかもしれません。なので、デイサービスなどの人との交流する機会を作ると、生活にハリが出るでしょう。

お母様はデイサービスを利用していますか?

母は、介護認定を受けて「要支援1」ではあるのですが、介護サービスは使ったことがなくて。今のところ一人で生活はできていますし、必要ないんじゃないですか?

介護サービスは介護が必要になってからだけではなく、介護予防としても利用できるんです。特にデイサービスは、レクリエーションや体操などで体を動かす機会もありますし、運動不足の解消や、気分転換にもなると思います。

専門家に相談する

愚痴っぽいだけで、専門家に相談するんですか?

はい。以前はそんなことがなかったのに、「悪口が増えた」「愚痴っぽくなった」というときは認知症や何かしらの病気が隠れている可能性があります。

なので、前にお話しした対応方法をしても悪口が収まらない場合は、医師やケアマネジャーなどの専門家に相談することをおすすめします。

悪口ばかりなのは認知症の前触れかも

悪口ばかり話すのが、どうして認知症の前触れになるんですか?

認知症の症状の中に、「攻撃的な言動」「被害妄想」というものがあります。これらのせいで、悪口や文句が増えている可能性があるからです。

「攻撃的な言動」「被害妄想」は、認知症の周辺症状(BPSD)と呼ばれるものです。記憶障害などの中核症状による不安やストレスから引き起こされる、二次的な症状を周辺症状と言います。

つまり、他人への悪口や文句は、被害妄想による攻撃的な言動である可能性があるということです。

ただ愚痴っぽくなっただけ、と聞き流していましたが、認知症の可能性があるなんて…。

特に、「以前は愚痴っぽくなかった」という人は要注意。以下が認知症の初期症状なので、他の症状も現れていないか確認してください。

  • 少し前の出来事をすぐに忘れてしまう
  • 時間や場所がわからない
  • 役所の手続きやATMでのお金の出し入れができなくなる
  • 料理の手順がわからなくなったり、味付けを間違える
  • 自分のものを盗まれたと疑う

ちなみに、「怒りっぽくなった」というのも認知症の前兆の可能性があります。詳しくは以下のご質問でも詳しくお話ししています。参考にしてください。

高齢者が悪口ばかりになる理由は?

母は、以前はそこまで愚痴っぽい人ではなかったんですが、どうしてこんなに悪口ばかり言うようになってしまったんでしょう?

歳のせいだと思っていましたが、何か理由があるんでしょうか?

確かに、年齢の影響はあるかもしれません。例えば、ご高齢者が悪口ばかり言うようになることについて、以下のような理由が考えられます。

  • できないことが増えていらだっている
  • プライドが高くなっている
  • 孤独感がある
  • 被害妄想がある

できないことが増えていらだっている

元気なご高齢者でも、できないことや記憶力などの低下を感じる場面が若い頃と比べて増えていることが大半でしょう。

昔と同じようにできないことのいらだちが、誰かへの悪口や文句という形になっているのかもしれません。

そういえば、母も最近、体が思うように動かなくなっていらだっている様子がありました。できないことが増えてきて、いらだっているのかな…。

プライドが高くなっている

年齢とともに経験を重ねることで、プライドが高くなっていることが誰かへの悪口につながっている可能性もあります。

例えば、「若い人はわかっていない」「年上だから自分の方がえらい」といった思いから悪口を言っているのかもしれません。

孤独感がある

定年を迎えたり、体力的な面から外出の機会が減るため、ご高齢者は人との交流が減る傾向があります。一人暮らしだとなおさらですよね。

一人の時間が増えると、「誰も相手をしてくれない」「かまってくれない」と孤独感が強くなってしまうでしょう。そうした不満が悪口につながっているのかもしれません。

被害妄想がある

被害妄想については、認知症の症状のひとつとしてお伝えしましたね。詳しくお話しすると、認知症などの影響で記憶力が低下することで被害妄想が始まることがあるんです。

なんで、記憶力の低下が被害妄想につながるんですか?

例えば、認知症による被害妄想の主なもののひとつに「物盗られ妄想」があります。これは、財布やお金などの大切なものを盗まれたと思い込むこと。大切なものを自分でしまったのに、しまったこと自体を忘れてしまって「盗まれた」と思い込む被害妄想です。

認知症による物忘れは、直近の行動や出来事をまるごと忘れてしまうのが特徴。「どこにしまったのかを忘れる」のではなく、「しまったこと自体を忘れる」ので、自分でしまったのではなく盗まれたと考えてしまうんですね。

えぇ…、そんなことが起こるんですね。

物盗られ妄想から、「近所の◯◯さんに財布を盗まれた」のような根拠のない悪口が始まることもありえます。悪口の内容が「不自然だな」と、感じたら認知症の可能性を考えても良いかもしれません。

ご高齢者が悪口ばかり言う背景には、加齢によるいらだちや孤独感、さらには認知症の可能性も隠れているかもしれません。耳を傾けるのはストレスが大きいことですが、ある程度は聞き流しつつも、その裏の本当の訴えも気にかけてみてください。

  • 悪口ばかりでも、共感する、対等に話すといった対応を心がけて
  • 悪口は認知症の前兆かも。他の初期症状がないかチェックしてみて
  • できないことが増えている、孤独感などから悪口がエスカレートしていることも

地域から老人ホーム・介護施設を探す

北海道・東北

北海道札幌市)|青森県岩手県宮城県仙台市)|秋田県山形県福島県

関東

東京都神奈川県横浜市 / 川崎市 / 相模原市)|埼玉県さいたま市)|千葉県千葉市)|茨城県栃木県群馬県

甲信越・北陸

新潟県新潟市)|富山県石川県福井県長野県山梨県

東海

愛知県名古屋市)|岐阜県三重県静岡県静岡市 / 浜松市

関西

大阪府大阪市 / 堺市)|京都府京都市)|兵庫県神戸市)|滋賀県奈良県和歌山県

中国・四国

岡山県岡山市)|広島県広島市)|鳥取県島根県山口県徳島県香川県愛媛県高知県

九州・沖縄

福岡県福岡市 / 北九州市)|熊本県熊本市)|佐賀県長崎県大分県宮崎県鹿児島県沖縄県

よく読まれている記事

よく読まれている記事

article-image

介護付き有料老人ホームとは│提供されるサービス・費用・入居条件などを解説

介護付き有料老人ホームは、介護スタッフが24時間常駐している介護施設。介護サービスや身の回りの世話を受けられます。 この記事では、介護付き有料老人ホームの種類及び入居のための条件や必要な費用、サービス内容などを詳しく説明しています。 https://youtu.be/oK_me_rA0MY 介護付き有料老人ホームの特徴 介護付き有料老人ホームとは、有料老人ホームのうち、都道府県または市町村から「特定施設入居者生活介護」の指定を受けた施設です。24時間介護スタッフが常駐し、介護や生活支援などは施設の職員により提供されます。 主に民間企業が運営しているため、サービスの内容や料金は施設ごとに異なります。また、入居基準も施設により異なり、自立している方から介護が必要な方まで幅広く受け入れている施設も。選択肢が幅広いため、自分に合った施設を選ぶことができます。 看取りまで対応している施設も多数あり、「終の棲家(ついのすみか)」を選ぶうえでも選択肢のひとつとなります。 全体の概要をまとめるとこのようになります。 費用相場 入居時費用 0~数千万円 月額利用料 15~30万円 入居条件 要介護度 自立~要介護5※1 認知症 対応可 看取り 対応可 入居のしやすさ ◯ ※施設の種類によって異なります。 特定施設入居者生活介護とは 特定施設入居者生活介護は、厚生労働省の定めた基準を満たす施設で受けられる介護保険サービスです。ケアマネジャーが作成したケアプランに基づき提供される食事や入浴・排泄など介助のほか、生活支援、機能回復のためのリハビリなどもおこなわれます。指定を受けてこのサービスを提供する施設は、一般的に「特定施設」の略称で呼ばれています。 介護付き有料老人ホームの種類と入居基準 介護付き有料老人ホームには「介護専用型」「混合型」「健康型」の3種類があり、それぞれ入居条件が異なります。 介護度 ...

article-image

グループホームとは|入居条件や費用、入居時に気をつけたいポイントを解説

認知症の方の介護は大変です。「そろそろ施設への入居を検討しよう」と思っても、認知症の症状があると、入居を断られてしまうのではと心配もあるでしょう。 グループホームは認知症高齢者のための介護施設です。住み慣れた地域で暮らし続けられる地域密着型サービスであり、正式な名称を「認知症対応型共同生活介護」といいます。 こちらの記事では、グループホームについて解説します。また、グループホームで受けられるサービスや費用、施設選びのポイントも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。 https://youtu.be/EofVO7MRRDM この記事を読めばこれがわかる! グループホームの詳細がわかる! グループホームを選ぶ際のポイントがわかる! グループホームへ入居する際の注意点がわかる! グループホームとは グループホームとは、認知症高齢者のための介護施設です。専門知識と技術をもったスタッフの援助を受けて、要支援以上の認知症高齢者が少人数で共同生活をおくります。 「ユニット」といわれる少人数のグループで生活し、入居者はそれぞれ家事などの役割分担をします。 調理や食事の支度、掃除や洗濯など入居者の能力に合った家事をして自分らしく共同生活を過ごすところが、ほかの介護施設や老人ホームとは異なるポイントです。 グループホームの目的は、認知症高齢者が安定した生活を現実化させること。そのために、ほかの利用者やスタッフと協力して生活に必要な家事を行うことで認知症症状の進行を防ぎ、できるだけ能力を維持するのです。 グループホームは少人数「ユニット」で生活 グループホームでは「ユニット」と呼ばれるグループごとに区切って共同生活を送るのが決まり。1ユニットにつき5人から9人、原則1施設につき原則2ユニットまでと制限されています。 少人数に制限する理由は、心穏やかに安定して過ごしやすい環境を整えるため。環境変化が少なく、同じグループメンバーで協力して共同生活することは、認知症の進行を防ぐことに繋がります。 認知症の方にとって新しく出会う人、新しく覚えることが難しいので、入居者やスタッフの入れ替わりが頻繁にある施設では認知症の高齢者は心が落ち着かず、ストレスを感じ生活しづらくなってしまいます。その結果、認知症症状を悪化させるだけでなく、共同生活を送る上でトラブルを起こすきっかけとなります。 慣れ親しんだ場所を離れて新しい生活をするのは認知症の方には特に心配が尽きないもの。その心配を軽減するため、より家庭にできるだけ近づけ、安心して暮らせるようにしています。 グループホームの入居条件 グループホームに入居できるのは医師から「認知症」と診断を受けている方で、一定の条件にあてはまる方に限ります。 原則65歳以上でかつ要支援2以上の認定を受けている方 医師から認知症の診断を受けている方 心身とも集団生活を送ることに支障のない方 グループホームと同一の市町村に住民票がある方 「心身とも集団生活を送ることに支障のない」という判断基準は施設によって異なります。入居を希望している施設がある場合には、施設のスタッフに相談しましょう。 また、生活保護を受けていてもグループホームに入ることは基本的には可能です。しかし、「生活保護法の指定を受けている施設に限られる」などの条件があるので、実際の入居に関しては、行政の生活支援担当窓口やケースワーカーに相談してみましょう。 グループホームから退去を迫られることもある!? グループホームを追い出される、つまり「強制退去」となることは可能性としてゼロではありません。一般的に、施設側は入居者がグループホームでの生活を続けられるように最大限の努力をします。それでも難しい場合は、本人やその家族へ退去を勧告します。「暴言や暴力などの迷惑行為が著しい場合」「継続的に医療が必要になった場合」「自傷行為が頻発する場合」etc。共同生活が難しくなった場合には追い出されてしまうこともあるのです グループホームで受けられるサービス グループホームで受けられるサービスは主に以下です。 生活支援 認知症ケア 医療体制 看取り それぞれ詳しく見てみましょう。 生活支援 グループホームでは以下の生活面でのサービスを受けられます。 食事提供 :◎ 生活相談 :◎ 食事介助 :◎ 排泄介助 :◎ 入浴介助 :◎ 掃除・洗濯:◯ リハビリ :△ レクリエーション:◎ 認知症を発症すると何もできなくなってしまうわけではなく、日常生活を送るだけなら問題がないことも多いです。 グループホームには認知症ケア専門スタッフが常駐しています。認知症進行を遅らせる目的で、入居者が専門スタッフの支援を受けながら入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこないます。 食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで、そして洗濯をして干すといった作業や掃除も、スタッフの介助を受けながら日常生活を送ります。 グループホームでは、入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこなうことになります。 例えば、食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで。また、そして洗濯をして、干すまで…など。そのために必要な支援を、認知症ケアに長けた専門スタッフから受けられるのが、グループホームの大きな特徴です。 グループホームは日中の時間帯は要介護入居者3人に対して1人以上のスタッフを配置する「3:1」基準が設けられています。施設規模によっては、付き添いやリハビリなどの個別対応が難しいので、入居を検討する際は施設に確認しましょう。 認知症ケア 施設内レクリエーションやリハビリのほかに、地域の方との交流を図るための活動の一環として地域のお祭りに参加や協力をしたり、地域の人と一緒に公園掃除などの活動を行う施設も増えてきました。 グループホームとして積み上げてきた認知症ケアの経験という強みを活かし、地域に向けた情報発信などのさまざまな活動が広がっています。 地域の方と交流する「認知症サロン」などを開催して施設外に居場所を作ったり、啓発活動として認知症サポーター養成講座を開いたりするなど、地域の人々との交流に重きを置くところが増えています。 顔の見える関係づくりをすることで地域の人に認知症について理解を深めてもらったり、在宅介護の認知症高齢者への相談支援につなげたり。 こうした活動は認知症ケアの拠点であるグループホームの社会的な価値の向上や、人とのつながりを通じて入所者の暮らしを豊かにする効果が期待できます。 医療体制 グループホームの入居条件として「身体症状が安定し集団生活を送ることに支障のない方」と定義しているように、施設に認知症高齢者専門スタッフは常駐していますが、看護師が常駐していたり、医療体制が整っているところはまだまだ少ないです。 しかし近年、高齢化が進む社会の中で、グループホームの入居者の状況も変わってきています。 現在は看護師の配置が義務付けられていないので、医療ケアが必要な人は入居が厳しい可能性があります。訪問看護ステーションと密に連携したり、提携した医療機関が施設が増えたりもしているので、医療体制について気になることがあれば、施設に直接問い合わせてみましょう。 看取り 超高齢社会でグループホームの入所者も高齢化が進み、「看取りサービス」の需要が増えてきました。 すべてのグループホームで看取りサービス対応しているわけではないので、体制が整っていないグループホームの多くは、医療ケアが必要な場合、提携医療施設や介護施設へ移ってもらう方針を採っています。 介護・医療体制の充実度は施設によってさまざまです。介護保険法の改正が2009年に行われ、看取りサービスに対応できるグループホームには「看取り介護加算」として介護サービスの追加料金を受け取れるようになりました。 看取りサービスに対応しているグループホームは昨今の状況を受け増加傾向にあります。パンフレットに「看取り介護加算」の金額が表記されているかがひとつの手がかりになります。 グループホームの設備 グループホームは一見、普通の民家のようで、家庭に近い雰囲気が特徴ですが、立地にも施設基準が設けられています。 施設内設備としては、ユニットごとに食堂、キッチン、共同リビング、トイレ、洗面設備、浴室、スプリンクラーなどの消防設備など入居者に必要な設備があり、異なるユニットとの共有は認められていません。 入居者の方がリラックスして生活できるように、一居室あたりの最低面積基準も設けられています。このようにグループホーム設立にあたっては一定の基準をクリアする必要があります。 立地 病院や入居型施設の敷地外に位置している利用者の家族や地域住民と交流ができる場所にある 定員 定員は5人以上9人以下1つの事業所に2つの共同生活住居を設けることもできる(ユニットは2つまで) 居室 1居室の定員は原則1人面積は収納設備等を除いて7.43㎡(約4.5帖)以上 共有設備 居室に近接して相互交流ができるリビングや食堂などの設備を設けること台所、トイレ、洗面、浴室は9名を上限とする生活単位(ユニット)毎に区分して配置 グループホームの費用 グループホーム入居を検討する際に必要なのが初期費用と月額費用です。 ここからは、グループホームの入居に必要な費用と、「初期費用」「月額費用」それぞれの内容について詳しく解説していきます。 ...

article-image

【動画でわかる】有料老人ホームとは?費用やサービス内容、特養との違いは

介護施設を探している中で「老人ホームにはいろいろな種類があるんだ。何が違うんだろう?」と疑問を感じることがあるかもしれません。 そこで今回は、名前に「老人ホーム」とつく施設の中でも、「有料老人ホーム」を中心に紹介。よく似ている「特別養護老人ホーム」との違いも見ていきます。 「老人ホームの種類が多すぎて訳がわからない」と思ったら、ぜひ参考にしてみてくださいね。 https://youtu.be/eMgjSeJPT8c 有料老人ホームの種類 有料老人ホームには、以下の3種類があります。 介護付き有料老人ホーム 住宅型有料老人ホーム 健康型有料老人ホーム この3種類の違いを以下にまとめています。 種類 介護付き有料老人ホーム ...

介護の基礎知識

total support

介護の悩みを
トータルサポート

total support

介護施設への入居について、地域に特化した専門相談員が電話・WEB・対面などさまざまな方法でアドバイス。東証プライム上場の鎌倉新書の100%子会社である株式会社エイジプラスが運営する信頼のサービスです。

鎌倉新書グループサイト