親の介護が原因で家庭崩壊してしまうかも…。予防する方法はありますか?

親の介護が原因で家庭崩壊してしまうかも…。予防する方法はありますか?

更新日 2024/03/18
3ヵ月ほど前には母が自宅で転倒し入院し、一人で歩くのが難しくなって介護が必要な状態になってしまいました。家の中を歩くのにも付き添いが必要なので、トイレもお風呂も私が介護しています。

車で1時間ほどのところに妹と弟が住んでいますが、介護を手伝う気はまったくなし。最近では、私が母の介護の話ばかりをするせいか、電話をしても妹や弟につながりにくくなってしまって。つながっても、母のことで口論となってしまって…。

母の介護が始まる前はここまで仲の悪いきょうだいではなかったのですが…。介護が始まって関係が悪くなってしまったような気がします。このままでは家庭崩壊してしまうかもしれません。どうしたら良いですか?

(小笠原さん・パート・65歳)

それは大変な状況ですね…。家庭崩壊をしてしまう前に、対策をとっておきましょう。それは「家族で役割分担をする」「介護サービスを活用する」といったものです。

週1回でも手伝いに来てもらったり、ごきょうだいに直接的な介護の支援をしてもらえなさそうなら金銭面での援助を求めたりなどの役割分担が大切です。そうしないと、小笠原さんの負担が大きくなり、共倒れになってしまいます。

また、介護サービスを活用するのも大切。すでに利用していても介護サービスの量を増やすことで、負担がかなり減ると思いますよ。

介護で家庭崩壊してしまう対策と原因

3ヵ月ほど前に母が自宅で転倒してから、介護が必要な状態になってしまいました。なんとか歩けるものの、手すりにつかまったり私が手を引いたりしないといけないですし、足元がおぼつかなくて危険です。なので、トイレに行くのもお風呂に入るのも、私が介助しています。

こんな状況なのに、妹と弟は手伝う気が一切なし。「仕事が忙しい」「姉さんに任せた」と言って、私に丸投げなんです。車で1時間ほどのところに住んでいるので、来れない距離じゃないのに…。

最近では、電話しても出てくれないことも増えたし、出たと思ってもすぐに口論になってしまって。母の介護が始まる前はそこまで仲の悪いきょうだいではなかったんです。このままでは関係が悪くなって家庭崩壊してしまうかも…。どうしたら良いでしょうか?

それはおつらい状況ですね…。介護が原因の家庭崩壊を避けるためには介護体制を整えることが大切です。具体的には以下のような方法です。

  • 家族で役割分担をする
  • 介護サービスを活用する
  • 費用の減免制度を活用する

家族で役割分担をする

介護によって家庭崩壊をしてしまう原因のひとつに、家族で話し合いができていないことがあります。

小笠原さんのお母様の場合、急に介護が始まってしまったので介護の役割分担などの話し合いができなかったと考えられますが…どうでしょうか?

はい、その通りです。でも、今の状態ではろくに話し合いもできない気が…。

ごきょうだいと話し合いができない理由のひとつに、介護に関わっていないほかのきょうだいが事態の重大さを把握していないことがあります。

特に転倒などで急に介護が必要となったケースでは、お元気だったころの親御さんの姿のイメージしかないので、介護が大変なことを理解できていない可能性も。親御さんの状況を直接見ていない場合ならなおさらです。

妹も弟も転倒した直後に一度、母の入院先にお見舞いに来たきりです。家での様子は見てはいないですね。私がいつも電話で母の様子を伝えていますが、それでは足りないんでしょうか?

私が多くの方のご相談を受けた経験からお伝えすると、妹さんも弟さんもお母様はもっと軽い状況だと思っている可能性が高いですね。

そのため、まずは妹さんと弟さんにお母様の今の状況を見てもらって、そのうえで顔を合わせた状態で話し合いをすることをおすすめします。介護の大変さが伝わると思いますよ。

そこまでしないといけないんだ…。

また、役割分担をする場合は、妹さんや弟さんにお願いしたい内容を具体的に伝えることが大切。例えば、「週に2回は手伝いに来てほしい」「通院の送り迎えをしてほしい」といった内容です。

もしかしたら、仕事や家庭のことでどうしても直接的な手伝いができないケースもあるでしょう。その場合は、多めに介護費用を出してもらうといった方法もありますよ。

なるほど…。今まで「手伝って」としか言っていなかったかも。頼みたいことを具体的にしておきます。

介護サービスを活用する

介護の負担は中心となって介護をしている人に集中してしまいがちです。そのため、積極的に介護サービスを活用することをおすすめします。

特におすすめなのは、ショートステイ。1日から介護施設に宿泊できるサービスで、最大30日連続で利用できます。ご家族が体調不良などで介護できないときはもちろん、息抜きのために利用している人も多いですよ。

息抜きのために利用できる介護サービスがあるんですね!

そうなんです!在宅介護は負担が大きいものです。ご家族だけで介護をするのはかなり厳しいので、ショートステイを使って、適度に休憩をしていきましょう。

また、お風呂の介助が必要ならデイサービスもおすすめ。これは、介護施設に通って9~16時の間を施設で過ごせるサービスで、入浴介助も受けられるんです。そのため、週に2~3回利用して、お風呂をデイサービスで済ませている方も少なくないんですよ。

へぇ!お風呂に入れてくれるのは助かります。うちのお風呂は狭いし、滑って危ないので…。

今、お話ししたものも含めて、在宅介護をしている方が利用できる主な介護サービスには以下のようなものがあります。

  • 訪問介護
  • デイサービス
  • ショートステイ
  • 福祉用具の貸与
  • 福祉用具の購入

費用の減免制度を活用する

介護は思った以上にお金がかかるものですよね。そのため、介護によって経済的に苦しい状況になってしまうこともありえます。

そこで、介護費用の減免制度を活用していくことが大切です。

介護費用の減免制度なんてあるんですか!

そうなんです。例えば、以下のようなものがあります。

  • 高額介護サービス費
  • 高額医療・高額介護合算療養費制度
  • 医療費控除
  • 特定入所者介護サービス費
  • 社会福祉法人などの利用者負担軽減制度

これらの制度は、上限額を超えて介護サービス費や医療費を支払った場合に払い戻しや控除が受けられるものです。また、特定の施設に入居すると利用料が減額されるものもあります。

上限額や減額は所得に応じてそれぞれ設定されています。詳細は以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

家族内で家庭崩壊を解決できないときは…

もし、妹や弟と話し合いができなくなってしまったらどうしたら良いでしょうか?

そうですね…。最終手段としては、家庭裁判所で「扶養請求調停」を申し立てる方法があります。

法律上、直系血族やきょうだいはお互いに扶養義務があるとされています。その義務を果たさなかったり、扶養義務がある人同士でお互いの支援について話し合いでまとまらない場合に、家庭裁判所が間に立って調停するものです。

具体的には、家庭裁判所が小笠原さんや妹さん、弟さんなどの話を聞いたうえで、お母様への支援として「毎月何万円支払う」といった提案がなされます。もしそれでも合意されなかった場合は、家庭裁判所が法律的に妥当な方法を指定して審判がされます。つまり、家庭裁判所に強制的に介護の負担を決められてしまいます。

そんなことになってしまうんですね…。そうならないように、家族での話し合いが大切ということですね。

参考:「扶養請求調停」(裁判所)

介護で家庭崩壊するとどうなる?

考えたくはないことですが、妹や弟との関係がさらに悪くなって家庭崩壊してしまったらどうなるんでしょうか?

妹さんや弟さんと完全に縁が切れてしまって、小笠原さんが介護のすべてを担うことになるでしょう。今後、お母様の状態が進行したら、さらに介護の負担が大きくなることが考えられます。

そのため、以下のような状態になってしまう危険性があります。

  • 経済的に困窮する
  • 親を虐待する
  • 介護うつを発症する

経済的に困窮する

ほかのごきょうだいからの支援がないとなると、経済的に困窮する可能性が考えられます。先ほどもお話しした通り、介護にはお金がかかります。そのうえ、ほかのご家族から直接の介助や経済的な援助という形でサポートがないと、介護をする人だけのお金と時間を使わないといけなくなります。

お母様の蓄えが十分にある場合は問題ないと思います。が、そうでない場合は、介護の時間を作るために仕事を辞めて、収入が減ったから節約するために自分で介護をして…といった負の連鎖になってしまう可能性も考えられます。

直接的な支援がごきょうだいから得られなくても、経済的支援があれば介護サービスを使って負担が減らせます。経済的支援があるかないかで介護の負担は大きく変わるんです。

親を虐待する

介護をしている親を子どもが虐待するというニュースは見たことありますが…。

はい。高齢者虐待はテレビなどでも取り上げられていますからご存知だと思います。こうした高齢者虐待の原因の多くは介護によるストレスなんです。

特に一人で介護をしている場合の心身のストレスは莫大です。そうしたストレスが親御さんに向いて、虐待という結果になってしまったケースが少なくありません。

つまり、ニュースで見る高齢者虐待は親子仲が悪かったわけではないんですか?

はい。必ずしも親子関係が悪いことが虐待の原因になっているわけではありません。むしろ「私がちゃんと最期まで介護をしないと」と、考えているお子さんに限って虐待をしてしまうとも言われています。

そうした悲しい事態を避けるためにも、ご家族で分担して介護をおこなってくださいね。

過去に親御さんに手をあげてしまった方のご相談も乗っています。参考にしてみてください。

介護うつを発症する

一人で頑張りすぎた結果、介護うつになってしまう危険性もあります。

介護うつとは介護が原因で発症するうつ病のこと。心身のストレスや疲労が溜まった結果、発症してしまうものです。

私もこのところの介護で疲れていて。介護うつになってしまうんでしょうか…。

介護うつは早期発見が大切です。介護うつの症状をまとめましたので、思い当たるものがあったらまずは介護を休んで、心身をリフレッシュする時間を作りましょう。

  • 食欲不振
  • 睡眠障害
  • 疲労感
  • 焦燥感
  • 思考障害

そういえば、最近、寝付きが悪いかも。それに疲労感は常にあるし…。

母が転倒してからずっと介護のことばかりだったので、ちょっと休憩するタイミングなのかもしれませんね。

はい、定期的に”介護休み”を作って休憩しましょう!

もしすぐにごきょうだいの支援がもらえなさそうであれば、ショートステイなどの介護サービスを活用して、”介護休み”を作るのもおすすめの方法ですよ。

  • 家族で話し合いできていない、介護者の心身疲労、経済的困窮で家庭崩壊をしてしまうことも
  • 家族間の話し合い、介護サービスの利用、費用の減免制度や家族からの経済的支援によって対策をしよう
  • 家庭崩壊すると経済的困窮、親への虐待、介護うつなどに陥る危険性がある

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