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#最新研究

#最新研究 #糖尿病予防

アブラナ科の野菜で動脈硬化リスクが減少!毎日45g以上を食べる意識を

心筋梗塞や脳卒中といった、死に至るような病気の原因とある動脈硬化。肥満や糖尿病、高血圧などの生活習慣病などが原因とされており、毎日の生活習慣が動脈硬化リスクに大きな影響を与えています。 そのため、動脈硬化を予防するための生活習慣について、オーストラリアの大学が調査を実施。その結果、ブロッコリー、キャベツ、芽キャベツなどのアブラナ科の野菜を多く食べている人は、動脈硬化や血管疾患が少ないことがわかりました。 アブラナ科の野菜が動脈硬化を防ぐ オーストラリアのエディスコーワン大学などの研究グループが、動脈硬化や脳卒中などの心血管疾患のリスクと野菜の摂取量の関連性を調査しました。 この研究は、西オーストラリアに住む平均年齢74.5歳の女性684人を対象に実施。その結果、アブラナ科の野菜を多く食べている人は、血管疾患のリスクが低いことがわかりました。 血管疾患とは、血管の内側にカルシウムや脂肪が蓄積して血流が悪くなる病気。今回の研究でアブラナ科の野菜を食べている人は、大動脈のカルシウムの蓄積が抑えられていることを発見したそうです。 さらに、アブラナ科の野菜を毎日45g以上食べている女性は、ほとんど食べていない女性に比べて大動脈にカルシウムが蓄積される可能性が46%も少なかったそう。45gの野菜とは、例えば蒸したブロッコリー4分の1カップ、生のキャベツ2分の1カップが目安です。 今回の結果に対して研究グループは、「アブラナ科の野菜に多く含まれるビタミンKが血管内にカルシウムが蓄積することを抑えている可能性がある」としています。 野菜摂取量を意識して増やす 「野菜はたくさん食べた方が良い」と思いつつも、そんなに多くは食べられないのが本音ですよね。 ちなみに、厚生労働省は「成人の野菜の摂取量を350g以上」と目標に設定。しかし、2019年の調査によると実際の野菜摂取量は平均280.5gと約70gも不足しています。意識しないと目標量を摂取するのは難しいようです。 もちろん、動脈硬化を防ぎたいからといってアブラナ科の野菜ばかりを食べるわけにもいきません。さまざまな野菜を組み合わせながら目標摂取量をクリアできるように工夫したいですよね。

2022/07/19

#介護予防 #最新研究

片足立ちができない高齢者は10年以内の死亡リスクが84%アップ!?

低下すると、転倒しやすくなったりそれによって骨折してしまったりと、高齢者にとって重要な力であるバランス能力。今回、イギリスの大学によってそのバランス能力が死亡リスクにも関係することが明らかになりました。 それによると、片足で10秒間立つことができる人は、10年以内に死亡するリスクが低かったそう。さらに、71~75歳の人の半分以上が片足立ちを10秒間も保てなかったそうです。 できないと死亡リスクが84%アップ イギリスのブリストル大学などが、ブラジルの研究データを元に片足立ちと死亡リスクの関係性について分析しました。 このデータは、体力や運動能力などと、心血管や死亡との関連性について調査されたもの。2009~2020年に健康診断を受けた51~75歳の約1700人が対象となりました。 その健康診断で片足で10秒立つテストがおこなわれましたが、約20%の人が不合格に。片足立ちができない人は年齢が上がるとともに増えて、51~55歳以降は年齢が5歳上がるごとに不合格者が倍増しました。 さらに、テストに合格できなかった人は死亡リスクが大幅に高いという結果に。テスト不合格者の死亡リスクは17.5%で合格した人は4.5%だったため、4倍近くもリスクが上昇することがわかっています。 テストに合格できなかった人の多くは、肥満や心臓病、高血圧などの持病を持っていたそう。そうした病気などの影響も調整して分析した結果、片足立ちを10秒継続できない人は、10年以内になんらかの原因で死亡するリスクが84%も高くなったそうです。 片足立ちが簡易的なテストに 今回の研究では、片足立ちと死亡リスクの関係について詳しいメカニズムはわからなかったそう。しかし、片足立ちが死亡リスクを把握するための簡易的なテストになる可能性は高いようです。 もちろん、バランス能力は健康的に活動し続けるためにも重要な身体機能のひとつ。バランス能力が低下すると、転倒して骨折したり歩けなくなることもあるので、維持していくことが大切です。 ちなみに、片足立ちはテストとしてだけではなくバランス能力のトレーニングにもなるので、ちょっとした時間を使って鍛えてみるのはどうでしょうか。

2022/06/30

#最新研究 #社会問題 #要介護者の避難計画

震災後に高齢者の低栄養が増加。配給が高齢者には食べにくい?

地震や台風、大雨など毎年のように大きな災害に見舞われる災害大国である日本。しかし、高齢者に対する災害時の対応が十分ではないのが実情です。 そうした対策につなげるために、福島県立医科大学が東日本大震災や福島第一原発の事故によって比年を余儀なくされた高齢者を対象に健康状態の調査を実施。その結果、震災による低栄養状態を予防するためには、運動習慣を維持することが重要である可能性があるそうです。 震災後に低栄養の人が増加 福島県立医科大学は、震災に遭った高齢者が震災後に低栄養状態になったり「やせ」状態になった原因について調査をしました。 この調査がおこなわれた背景には、2011年の東日本大震災と福島第一原発の事故の避難住民のなかで、生活の変化による健康への影響が問題になったためです。 具体的には、ストレスの増加や身体活動量の減少によって、肥満やメタボリックシンドロームの増加も報告されていたそう。一方で、体重が減少したり栄養状態の悪くなった人も一定数おり、要介護状態の前段階であるフレイルのリスクが高まっていると考えられました。 そのため、今回は震災前から福島第一原子力発電所の近くに住んでいた60歳以上の約1万3000人を対象に、低栄養について調査をおこないました。 その結果、低栄養傾向にある人は震災後に一時的に減少しているものの、女性は震災後に少しずつ増加。直近の3年間では震災前よりも高い割合になったそうです。 また、震災後に新たに低栄養傾向になる要因として挙げられたのは「運動習慣が不十分」「生活習慣病がある」「手術歴があること」など。こうしたことから、研究グループは平時から運動習慣を持つことで震災後の低栄養傾向を予防できる可能性がある、としています。 高齢者に配慮した支援を 震災時は多くの人が生活環境が変わり、健康面でも影響を受けます。なかでも高齢者は、心身ともにより注意が必要です。 というのも、避難所での生活ではおにぎりやパン、カップ麺などの配給が多く、そのなかには高齢者には食べにくいものもあるため。例えば、ぱさぱさしたパンや冷えたおにぎりは、飲み込む力の衰えた人にとっては食べにくく、それが原因で低栄養状態になることもあり得るのです。 いったん体調を崩してしまうと、若い世代よりも回復に時間がかかるのも高齢者の特徴。災害時は誰もが大変な状況ですが、影響を受けやすい人に適切な支援が受けられるような体制を平時から整備することが求められています。

2022/06/29

#最新研究 #認知症予防

高齢者の認知機能がアップしている!?「認知症患者が減る」予測も

厚生労働省の推計によると、2020年には630万人が発症しているとされる認知症。さらに、2040年には950万人、2060年には1150万人にまで増えるという予測も公表しています。 このような「認知症の人が増えていく」というこれまでの常識を覆す新しい研究結果が今回、発表されました。 それは、国立長寿医療研究センターが近年の研究を取りまとめて分析したもの。それによると、2010~2017年にかけて、認知機能障害が疑われる高齢者は男女ともに減っているそうです。 シニア世代の認知機能が向上している? 高齢者の健康に関わる研究をおこなっている国立長寿医療研究センターが、高齢者の認知機能ついての研究結果を公表しました。 この研究は、日本人の高齢者を対象とした複数の研究を取りまとめて分析したもの。各研究が2010年と2017年におこなった認知機能検査の点数を解析して、「認知機能障害を疑われる人」「認知機能が良好な人」の割合を比較しています。 その結果、2010年よりも2017年の点数の方が良いという結果に。認知機能障害が疑われる高齢者は男女ともに減少しました。さらに、認知機能が良好な高齢者の割合は、どの年代でも増加していました。 「認知症の人が減る」という研究結果も 世界的な高齢化によって、認知症の人の数は増加するという予測がある一方で、認知症の患者数が今後、減少するという研究結果も報告されています。 例えば、東京大学が今年5月に明らかにした研究では、認知症の人は2043年には465 万人に減るとしています。ちなみに、2016年時点の認知症の人は510万人なので、高齢化が進むにも関わらず今から20年後には認知症の人が減る、という予測が出たのです。 これまで厚生労働省が明らかにしていた推計では、2040年には約1000万人まで増えると予想されていました。しかし、この数字は高齢者の健康状態や学歴が向上していること、年齢や性別などによって病気にかかる状況が大きく異なることについては考慮されていなかったそうです。 そこで、東京大学は近年の高齢者の健康状態などをシュミレーションして、新しい予測を実施。その結果、「高齢化の影響で認知症の人の数が増加する」という、これまでの常識を覆す結果になりました。 国立長寿医療研究センターや東京大学のような研究結果になったのは、多くの人が健康を意識するのが当たり前の時代になり、私たちの健康状態が向上したということもあるのかもしれませんね。

2022/06/29

#最新研究 #糖尿病予防 #高血圧

睡眠中の光が糖尿病リスクを上げる!?高齢者の半数以上が明るい部屋で寝ている

「最近、ぐっすり眠れない」「昼間に眠くなる」など睡眠に関する悩みを持っている人がいるかもしれません。 年齢を重ねることで、寝付きが悪くなったり目覚める時間が早くなりすぎたりと睡眠の悩みは増える傾向があります。その原因のひとつが、睡眠中の光であることがアメリカの大学の研究によってわかりました。 その研究によると、寝るときの照明が明るい人は就寝時刻や起床時刻が遅いという傾向があり、糖尿病や高血圧になる確率が高かったそうです。 睡眠中の光が血糖値に影響 アメリカのノースウェスタン大学が、睡眠中の光と睡眠状況や健康状態の関係性についての研究結果を明らかにしました。 この研究は、63~84歳の高齢者552人を対象におこなったもの。対象者は腕時計型のセンサーを装着して、睡眠サイクルや活動量、光の量を計測しました。 こうすることで、対象者が実際に浴びた光の量を測り、24時間にわたって睡眠・覚せいのサイクルを客観的に調べられるそうです。 研究の結果、対象者の50%以上が寝ている間も何らかの明かりをつけていたことが判明。加えて、夜に浴びる光の量が多い人は、糖尿病や肥満、高血圧になる確率が高いこともわかりました。 さらに、寝るときの照明が明るい人は、就寝時刻・起床時刻が遅いという傾向があったそう。ちなみに、就寝時刻が遅い人は心血管や代謝に異常が出るリスクが高いことも、過去の別の研究でわかっています。 また、同研究チームは20代の若者を対象に睡眠中の光が健康状態に与える影響についても調査しています。 それによると、弱い光をつけたまま1晩寝るだけでも血糖値や心拍数が上がっていたそう。 光はまぶたを通過して目に入るため、弱い光でも睡眠に影響が出るそうです。 ライトの付け方にも気をつける 寝ている間は照明を消して部屋を真っ暗にしたくても、夜中にトイレに起きるために照明を消せないこともあるかもしれません。 そういう場合は、照明を足元だけ照らすというのもあり。最近は、コンセントに挿すだけで足元を照らしてくれるライトなどもあるので、検討してみると良いかもしれませんね。 「生活習慣病予防」というと食事や運動をイメージしがちですが、睡眠にも気をつける必要がありそう。睡眠の質を上げるために、夜間の光の強さにも気をつけたいですね。

2022/06/27

#最新研究 #糖尿病予防

笑いで血糖値が改善!?糖尿病や肥満対策、免疫力アップ効果も

「笑いは百薬の長」ということわざがありますが、笑うことで健康になるという研究結果が実際に報告されています。 例えば、福島県立医科大学が明らかにしたのは、同大学が主催の「笑って健康教室」を受講した人の体重や体格指数(BMI)が減ったという研究。さらに、ストレスが減って幸福感が高まったそうです。 笑いがストレスも体重も減らす!? 福島県立医科大学は、笑いの心身の健康への影響を調べた研究結果を発表しました。 この研究は、同大学が2017〜2019年に開催した「笑って健康教室」の参加者を対象におこなわれたもの。参加したのは地域住民235人で、平均年齢は66.9歳でした。 この健康教室では、笑いヨガや噺家による落語、笑いと健康に関する勉強会など、90分間のプログラムを実施。対象者はこの教室に12週間で8〜10回参加しました。 笑いヨガとは、同大学が開発した健康法。笑いの体操とヨガの呼吸を組み合わせることでリラクゼーション効果や運動効果が期待できるそうです。 今回の研究の結果、肥満の判定などに使われるBMIや体重が減り、ストレスが少なくなって幸福感が高まることがわかりました。 ちなみに、同研究グループは笑いと血糖値の関連性も調査。笑いの頻度が高い人は血糖値が低くなるということがわかっています。 この研究では、約220人を対象に1年ごとの追跡調査をしたもの。対象者の笑いの頻度と血糖値、糖尿病の人の血糖値のコントロールの基準となるHbA1cの値を検証しました。 その結果、笑いの頻度が「月に1~3回、もしくはほとんど笑わない」人は血糖値やHbA1cの改善はあまりされておらず、「月に1~5回」「ほぼ毎日」という人は大きく改善していることがわかりました。 こうした研究から、笑いが心理的だけではなく身体的にも良い影響があることがわかります。 笑いで心身ともに健康に 笑うとポジティブな気分になるので心理的に良い効果があるのはイメージしやすいですが、身体的な健康に良い作用があるのは意外ですよね。 さらに、「笑いは免疫力を高める」という研究結果も報告されています。お笑いを見る前後で免疫細胞の活性状態を比較すると、見た後は35%~45%もアップしていたそうです。 一般的に、薬を使って免疫細胞を活性化させようとすると効果が出るまでに3日程度かかるそう。一方で、笑いであれば短時間で免疫力がアップするため、手軽な健康増進法と言えるでしょう。

2022/06/24

#最新研究 #認知症予防

認知機能が低下していると午後の歩行速度が落ちる!?簡易的なチェックに

認知症の検査をする方法は、CT検査やMRI検査など脳の画像を調べるものや、記憶力や注意力を測るテストなどさまざまなタイプがあります。 しかし、その多くが費用が高かったり時間がかかるなど、検査を受ける人やその家族の負担が大きいのが課題。そのため、簡易的に認知症をチェックできる方法の開発が進められています。 そこで、今回、花王が発見したのは「認知機能の低下と歩行速度の変化」の関係性。認知機能が低下している人は、午後の歩行速度が低下する傾向があることがわかりました。 つまり、歩行状態を確認することで簡易的に認知症をチェックできる可能性があるとのことです。 普段の”歩き”から認知症がわかる? 洗剤や衛生用品などの製造をしている花王が、「認知機能の低下」と「1日の中での歩行速度の変化」に関係があることを発見したことを明らかにしました。 これは、今月2日~4日にかけておこなわれた日本老年医学会学術集会で発表した研究によるものです。 この研究では、要介護状態ではない60~91歳の約1500人の歩行速度を1日10時間以上、7日間にわたって計測。歩行速度と認知機能テストの結果を比較しました。 その結果、認知機能が低下している人は、12時以降の歩行速度が低下していることがわかりました。 さらに同社は、高齢者に多い小股でゆっくりとした不規則な歩行を「加齢歩数」として計測。それによって、歩行の安定性の変化をチェックできる可能性があると考えて、幅広い年代を対象に検証をおこないました。 その結果、加齢歩数はすべての年代の歩行のなかであらわれるものの、年齢を重ねるごとにその割合が増えることがわかったそうです。 こうしたことから、普段の歩行状態を計測することで認知症の簡易的なチェックや、歩行の安定性のチェックができる可能性があります。 負担のない検査方法が求められている 認知症の検査は、費用や時間などの負担が大きいことに加えて、心理的なハードルがあることも課題のひとつです。 というのも、「認知症の検査をする」と聞くと、検査を受ける人は自然と身構えてしまうため。なかには、検査を受けるのを拒否することもあるかもしれません。 そこで今回の研究のように、普段の歩行状態を確認するだけで認知症のチェックができるのであれば負担が少なくて済みそうです。 特に、検査を拒否しそうなケースでは、散歩に連れ出すついでに歩行状態を測定できるようになると、気軽に認知症チェックができて助かりますね。

2022/06/23

#最新研究 #認知症予防

牛乳とホップが認知症を予防?キリン、独自技術で有効成分を発見

「とりあえずビール」という言い回しがあるほど、日本でよく飲まれているお酒であるビール。ちなみに、日本のビール消費量は世界7位で、ビール大国ドイツの次に消費が多い国なのです。 今回、そんな身近なお酒であるビールを製造・販売しているキリンホールディングスらの「ホップが認知機能の改善に効果がある」という研究が、日本抗加齢医学会の2021年度の研究奨励賞を受賞したことを明らかにしました。 また、同時に「牛乳を原料とする『βラクトペプチド』が中高年の認知機能を改善する」という研究も同じ賞を受賞しています。 牛乳とホップが認知機能を改善? キリンホールディングスのキリン中央研究所による、βラクトペプチドと熟成ホップの認知機能への効果に関する研究が研究成果と証拠の信憑性が認められて、日本抗加齢医学会の2021年度の研究奨励賞を受賞したことを明らかにしました。 βラクトペプチドとは、キリンホールディングスが独自に発見した有効成分。牛乳に含まれているタンパク質をキリン独自の発酵技術によって分解し、この成分が発見されました。 この成分は、記憶力や集中力などの認知機能の改善、脳の血流を増やすことが期待されています。 また、熟成ホップというのは、キリンの熟成技術によって独自開発された素材。人間の消化管にある苦味センサーを通じて、神経を刺激して認知機能や抑うつ状態を改善する効果があることがわかっています。 さらに、中高年を対象とした臨床試験もおこなっており、苦味が軽減された熟成ホップを摂取することで注意の制御機能や不安感が改善することが判明しています。 今回、これらの研究の確からしさが認められて、国内の老化に関する研究で中心的な学会である日本抗加齢医学会の研究奨励賞を受賞したそうです。 身近なものから発見される健康成分 日本ではホップといえば「ビール」というイメージがありますが、西洋ではハーブとして昔から利用されている植物。ホップの苦味成分は食欲増進や消化促進、不安を解消する鎮静作用などもあるとされているのです。 また、βラクトペプチドも牛乳などに含まれている、実はとても身近な成分。普段、何気なく食べたり飲んだりしている食品の健康成分が、最新技術によって明らかになるのはとてもおもしろいですね。

2022/06/21

#最新研究 #糖尿病予防

大豆で糖尿病リスクが低下!特に肥満、閉経後の女性に効果が高い

和食に欠かせない存在である大豆。豆腐、みそ汁、しょう油、がんもどきなど、さまざまな形で日本人は大豆を食べていますよね。 そんな大豆が「糖尿病リスクを下げる効果がある」という研究を大阪大学などの研究グループが発表しました。 それによると、豆腐などの大豆製品で大豆を頻繁に食べている人は、糖尿病リスクが下がっていたそうです。 大豆が糖尿病リスクを下げる 大阪大学などの研究グループは、日本人の生活習慣と生活習慣病の関係についての研究を実施。その中で、大豆や大豆製品と糖尿病リスクの関係性についての研究をおこないました。 この研究は、40~79歳の日本人約2万2000人を対象におこなわれたもの。対象者には、アンケートで大豆食品を「ほとんど食べない」「週に1~2回」など摂取する頻度を聞き取り、5年間の調査期間で糖尿病を発症するリスクと比較しました。 その結果、豆腐を頻繁に食べている女性は糖尿病リスクが低いことが判明。特にこの傾向は、体重過多の女性や閉経後の女性で顕著になる傾向があったそうです。 一方で、男性の大豆食品の摂取量と糖尿病リスクとの間に関連性はなかったそう。加えて、煮豆やみそ汁といった豆腐以外の大豆食品の摂取量と糖尿病の間にも関連はありませんでした。 研究グループは、体重過多の女性や閉経後の女性の糖尿病リスクが下がったことについて、大豆のイソフラボンがインスリンの効きやすさを改善する効果と、女性ホルモンと似た役割があることについて言及しました。 つまり、肥満の人はインスリンの効きやすさが低下しているため、インスリンの効きやすさを改善する効果のあるイソフラボンが体質を改善した可能性があるとのことです。 さらに、閉経後の女性については、イソフラボンが糖の代謝を促進する女性ホルモンと似た働きをするとされており、それが糖尿病のリスクを下げていると考えられるそうです。 「天然のサプリメント」の大豆 大豆には、タンパク質、食物繊維、ビタミン、ミネラルなどさまざまな栄養素が含まれており、”天然のサプリメント”と言えるほど。その健康効果は、有名なうえに日本人に馴染み深い食材のひとつでもあります。 さらに、今回の研究で糖尿病リスクを低下する効果もあることがわかりました。特に女性には効果が高いようなので、「血糖値が高め」と診断が出ている人は積極的に取り入れていきたいですね。

2022/06/21

#最新研究 #高血圧

高血圧リスクを下げる脂肪とは?サーモン110グラム以上を目安に

厚生労働省の2017年の調査によると、高血圧で悩んでいるのは約990万人。特に高齢になるほどに高血圧患者は増えており、30代では男性23.1%、女性7.6%であるのに対して、70代では男性68.9%、女性64.9%に増加しています。 この高血圧について、アメリカ心臓学会が「オメガ3系脂肪酸を毎日摂取することで、高血圧リスクが減少する可能性がある」という研究結果を発表しました。 ちなみに、高血圧リスクを下げるためには、1日3グラム以上のオメガ3系脂肪酸が必要。これをサーモンで摂取するとしたら、110~140グラムに相当する量です。 血圧を下げる脂肪とは アメリカ心臓学会が、「オメガ3系脂肪酸を摂取することで高血圧リスクが下がる可能性がある」という研究を発表しました。 オメガ3系脂肪酸とは、サバやイワシなどの青魚に多く含まれるEPAやDHA、アマニ油やなたね油などに多く含まれる成分。血液をサラサラにして心疾患や脳卒中などのリスクを下げる効果があるとされています。 今回の研究は、オメガ3系脂肪酸の摂取と血圧の関連を調査した71件の研究を分析したもの。全体で約5000人の各研究の参加者は、平均10週間の間に食事やサプリメントでオメガ3系脂肪酸を摂取しています。 分析の結果、次のような点がわかりました。 DHAとEPAを毎日2~3グラム摂る人は、最高血圧と最低血圧が低下する 血圧や血中脂質の高い人は、毎日3グラム以上の摂取でさらに血圧を下げる効果が期待できる このような変化は、血中脂質が高い人と45歳以上の人で多かった 研究グループによると、今回、分析対象となった研究のほとんどがEPAとDHAなどをサプリメントで摂取していたそう。そのため、「オメガ3系脂肪酸を多く含む食品を定期的に食べられない人は、サプリメントでも代用できることを示唆している」としています。 サプリの効果は確かではない 健康のためには、オメガ3系脂肪酸を多く含む食品を毎日食べたいですが、献立や食事の支度のことを考えるとなかなか難しいもの。そのため、サプリメントで摂取するのでも効果があるのであればありがたいですよね。 ただ、オメガ3系脂肪酸が含まれているサプリメントに「高血圧リスクを下げる」という一貫性のある研究結果が出ていないとのこと。そのため、血圧を下げるためにサプリメントのみに頼るのではなく、高血圧予防策のひとつとして取り入れるのが良いかもしれません。

2022/06/20

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介護付き有料老人ホームとは│提供されるサービス・費用・入居条件などを解説

介護付き有料老人ホームは、介護スタッフが24時間常駐している介護施設。介護サービスや身の回りの世話を受けられます。 この記事では、介護付き有料老人ホームの種類及び入居のための条件や必要な費用、サービス内容などを詳しく説明しています。 https://youtu.be/oK_me_rA0MY 介護付き有料老人ホームの特徴 介護付き有料老人ホームとは、有料老人ホームのうち、都道府県または市町村から「特定施設入居者生活介護」の指定を受けた施設です。24時間介護スタッフが常駐し、介護や生活支援などは施設の職員により提供されます。 主に民間企業が運営しているため、サービスの内容や料金は施設ごとに異なります。また、入居基準も施設により異なり、自立している方から介護が必要な方まで幅広く受け入れている施設も。選択肢が幅広いため、自分に合った施設を選ぶことができます。 看取りまで対応している施設も多数あり、「終の棲家(ついのすみか)」を選ぶうえでも選択肢のひとつとなります。 全体の概要をまとめるとこのようになります。 費用相場 入居時費用 0~数千万円 月額利用料 15~30万円 入居条件 要介護度 自立~要介護5※1 認知症 対応可 看取り 対応可 入居のしやすさ ◯ ※施設の種類によって異なります。 特定施設入居者生活介護とは 特定施設入居者生活介護は、厚生労働省の定めた基準を満たす施設で受けられる介護保険サービスです。ケアマネジャーが作成したケアプランに基づき提供される食事や入浴・排泄など介助のほか、生活支援、機能回復のためのリハビリなどもおこなわれます。指定を受けてこのサービスを提供する施設は、一般的に「特定施設」の略称で呼ばれています。 介護付き有料老人ホームの種類と入居基準 介護付き有料老人ホームには「介護専用型」「混合型」「健康型」の3種類があり、それぞれ入居条件が異なります。 介護度 ...

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グループホームとは|入居条件や費用、入居時に気をつけたいポイントを解説

認知症の方の介護は大変です。「そろそろ施設への入居を検討しよう」と思っても、認知症の症状があると、入居を断られてしまうのではと心配もあるでしょう。 グループホームは認知症高齢者のための介護施設です。住み慣れた地域で暮らし続けられる地域密着型サービスであり、正式な名称を「認知症対応型共同生活介護」といいます。 こちらの記事では、グループホームについて解説します。また、グループホームで受けられるサービスや費用、施設選びのポイントも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。 https://youtu.be/EofVO7MRRDM この記事を読めばこれがわかる! グループホームの詳細がわかる! グループホームを選ぶ際のポイントがわかる! グループホームへ入居する際の注意点がわかる! グループホームとは グループホームとは、認知症高齢者のための介護施設です。専門知識と技術をもったスタッフの援助を受けて、要支援以上の認知症高齢者が少人数で共同生活をおくります。 「ユニット」といわれる少人数のグループで生活し、入居者はそれぞれ家事などの役割分担をします。 調理や食事の支度、掃除や洗濯など入居者の能力に合った家事をして自分らしく共同生活を過ごすところが、ほかの介護施設や老人ホームとは異なるポイントです。 グループホームの目的は、認知症高齢者が安定した生活を現実化させること。そのために、ほかの利用者やスタッフと協力して生活に必要な家事を行うことで認知症症状の進行を防ぎ、できるだけ能力を維持するのです。 グループホームは少人数「ユニット」で生活 グループホームでは「ユニット」と呼ばれるグループごとに区切って共同生活を送るのが決まり。1ユニットにつき5人から9人、原則1施設につき原則2ユニットまでと制限されています。 少人数に制限する理由は、心穏やかに安定して過ごしやすい環境を整えるため。環境変化が少なく、同じグループメンバーで協力して共同生活することは、認知症の進行を防ぐことに繋がります。 認知症の方にとって新しく出会う人、新しく覚えることが難しいので、入居者やスタッフの入れ替わりが頻繁にある施設では認知症の高齢者は心が落ち着かず、ストレスを感じ生活しづらくなってしまいます。その結果、認知症症状を悪化させるだけでなく、共同生活を送る上でトラブルを起こすきっかけとなります。 慣れ親しんだ場所を離れて新しい生活をするのは認知症の方には特に心配が尽きないもの。その心配を軽減するため、より家庭にできるだけ近づけ、安心して暮らせるようにしています。 グループホームの入居条件 グループホームに入居できるのは医師から「認知症」と診断を受けている方で、一定の条件にあてはまる方に限ります。 原則65歳以上でかつ要支援2以上の認定を受けている方 医師から認知症の診断を受けている方 心身とも集団生活を送ることに支障のない方 グループホームと同一の市町村に住民票がある方 「心身とも集団生活を送ることに支障のない」という判断基準は施設によって異なります。入居を希望している施設がある場合には、施設のスタッフに相談しましょう。 また、生活保護を受けていてもグループホームに入ることは基本的には可能です。しかし、「生活保護法の指定を受けている施設に限られる」などの条件があるので、実際の入居に関しては、行政の生活支援担当窓口やケースワーカーに相談してみましょう。 グループホームから退去を迫られることもある!? グループホームを追い出される、つまり「強制退去」となることは可能性としてゼロではありません。一般的に、施設側は入居者がグループホームでの生活を続けられるように最大限の努力をします。それでも難しい場合は、本人やその家族へ退去を勧告します。「暴言や暴力などの迷惑行為が著しい場合」「継続的に医療が必要になった場合」「自傷行為が頻発する場合」etc。共同生活が難しくなった場合には追い出されてしまうこともあるのです グループホームで受けられるサービス グループホームで受けられるサービスは主に以下です。 生活支援 認知症ケア 医療体制 看取り それぞれ詳しく見てみましょう。 生活支援 グループホームでは以下の生活面でのサービスを受けられます。 食事提供 :◎ 生活相談 :◎ 食事介助 :◎ 排泄介助 :◎ 入浴介助 :◎ 掃除・洗濯:◯ リハビリ :△ レクリエーション:◎ 認知症を発症すると何もできなくなってしまうわけではなく、日常生活を送るだけなら問題がないことも多いです。 グループホームには認知症ケア専門スタッフが常駐しています。認知症進行を遅らせる目的で、入居者が専門スタッフの支援を受けながら入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこないます。 食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで、そして洗濯をして干すといった作業や掃除も、スタッフの介助を受けながら日常生活を送ります。 グループホームでは、入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこなうことになります。 例えば、食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで。また、そして洗濯をして、干すまで…など。そのために必要な支援を、認知症ケアに長けた専門スタッフから受けられるのが、グループホームの大きな特徴です。 グループホームは日中の時間帯は要介護入居者3人に対して1人以上のスタッフを配置する「3:1」基準が設けられています。施設規模によっては、付き添いやリハビリなどの個別対応が難しいので、入居を検討する際は施設に確認しましょう。 認知症ケア 施設内レクリエーションやリハビリのほかに、地域の方との交流を図るための活動の一環として地域のお祭りに参加や協力をしたり、地域の人と一緒に公園掃除などの活動を行う施設も増えてきました。 グループホームとして積み上げてきた認知症ケアの経験という強みを活かし、地域に向けた情報発信などのさまざまな活動が広がっています。 地域の方と交流する「認知症サロン」などを開催して施設外に居場所を作ったり、啓発活動として認知症サポーター養成講座を開いたりするなど、地域の人々との交流に重きを置くところが増えています。 顔の見える関係づくりをすることで地域の人に認知症について理解を深めてもらったり、在宅介護の認知症高齢者への相談支援につなげたり。 こうした活動は認知症ケアの拠点であるグループホームの社会的な価値の向上や、人とのつながりを通じて入所者の暮らしを豊かにする効果が期待できます。 医療体制 グループホームの入居条件として「身体症状が安定し集団生活を送ることに支障のない方」と定義しているように、施設に認知症高齢者専門スタッフは常駐していますが、看護師が常駐していたり、医療体制が整っているところはまだまだ少ないです。 しかし近年、高齢化が進む社会の中で、グループホームの入居者の状況も変わってきています。 現在は看護師の配置が義務付けられていないので、医療ケアが必要な人は入居が厳しい可能性があります。訪問看護ステーションと密に連携したり、提携した医療機関が施設が増えたりもしているので、医療体制について気になることがあれば、施設に直接問い合わせてみましょう。 看取り 超高齢社会でグループホームの入所者も高齢化が進み、「看取りサービス」の需要が増えてきました。 すべてのグループホームで看取りサービス対応しているわけではないので、体制が整っていないグループホームの多くは、医療ケアが必要な場合、提携医療施設や介護施設へ移ってもらう方針を採っています。 介護・医療体制の充実度は施設によってさまざまです。介護保険法の改正が2009年に行われ、看取りサービスに対応できるグループホームには「看取り介護加算」として介護サービスの追加料金を受け取れるようになりました。 看取りサービスに対応しているグループホームは昨今の状況を受け増加傾向にあります。パンフレットに「看取り介護加算」の金額が表記されているかがひとつの手がかりになります。 グループホームの設備 グループホームは一見、普通の民家のようで、家庭に近い雰囲気が特徴ですが、立地にも施設基準が設けられています。 施設内設備としては、ユニットごとに食堂、キッチン、共同リビング、トイレ、洗面設備、浴室、スプリンクラーなどの消防設備など入居者に必要な設備があり、異なるユニットとの共有は認められていません。 入居者の方がリラックスして生活できるように、一居室あたりの最低面積基準も設けられています。このようにグループホーム設立にあたっては一定の基準をクリアする必要があります。 立地 病院や入居型施設の敷地外に位置している利用者の家族や地域住民と交流ができる場所にある 定員 定員は5人以上9人以下1つの事業所に2つの共同生活住居を設けることもできる(ユニットは2つまで) 居室 1居室の定員は原則1人面積は収納設備等を除いて7.43㎡(約4.5帖)以上 共有設備 居室に近接して相互交流ができるリビングや食堂などの設備を設けること台所、トイレ、洗面、浴室は9名を上限とする生活単位(ユニット)毎に区分して配置 グループホームの費用 グループホーム入居を検討する際に必要なのが初期費用と月額費用です。 ここからは、グループホームの入居に必要な費用と、「初期費用」「月額費用」それぞれの内容について詳しく解説していきます。 ...

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【動画でわかる】有料老人ホームとは?費用やサービス内容、特養との違いは

介護施設を探している中で「老人ホームにはいろいろな種類があるんだ。何が違うんだろう?」と疑問を感じることがあるかもしれません。 そこで今回は、名前に「老人ホーム」とつく施設の中でも、「有料老人ホーム」を中心に紹介。よく似ている「特別養護老人ホーム」との違いも見ていきます。 「老人ホームの種類が多すぎて訳がわからない」と思ったら、ぜひ参考にしてみてくださいね。 https://youtu.be/eMgjSeJPT8c 有料老人ホームの種類 有料老人ホームには、以下の3種類があります。 介護付き有料老人ホーム 住宅型有料老人ホーム 健康型有料老人ホーム この3種類の違いを以下にまとめています。 種類 介護付き有料老人ホーム ...

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