腹膜透析の人を受け入れている老人ホームはあります。ただ、かなり数が限られています。もともと腹膜透析を選択する人が少ないため、腹膜透析を受け入れていることをホームページやパンフレットなどで公開していないこともあります。
そのため、まずは施設に入居可能かを相談することが必要。看護師さんが24時間常駐している施設や、訪問看護を使える施設に相談してみましょう。
腹膜透析の人を受け入れている施設はかなり少ないので、ぜひ「いい介護 入居相談室」も活用してください。吉野さんの施設探しの負担がかなり減ると思いますよ!
実家で一人暮らしをしている父の老人ホームを探しています。父は3年ほど前から腹膜透析をしていて。これまでは父が自分で処置ができていたのですが、最近はきちんとできていないことも増えたようです。
そのため、訪問看護師さんやケアマネジャーさんから老人ホームの入居を勧められました。腹膜透析でも受け入れてくれる老人ホームってありますか?
腹膜透析の人を受け入れている施設はあることはあるのですが…かなり少ないですね。病院に通院して透析をする血液透析だったら、受け入れている施設は多いのですが…。
腹膜透析だと入れる施設は少ないんですか…。
でも、まったくないわけではありません!ちょっと探し方にコツがいるので、順番にお話ししていきますね。
腹膜透析の人を受け入れている老人ホームは数が少ないうえに、そもそも腹膜透析をしている人が少ないため、腹膜透析の対応が可能であることをホームページやパンフレットなどで公開していないこともあるんです。
えっ!そうなんですか!じゃあ、どうやって探したら良いんですか?
基本的には施設に問い合わせるのが一番です。施設の中には受け入れができるように調整してくれることもあるので、相談してみることが大切ですね。
とは言っても、やみくもに施設に問い合わせるのは大変ですから、以下の特徴のある施設に相談してみると、受け入れてくれるかもしれませんよ。
「医療体制が整っている」ってどういう施設でしょうか?何か特徴がありますか?
例えば、ホームページなどに「24時間看護師常駐」といった文言が記載されている施設です。昼夜問わず看護師さんが勤務しているため、常に医療ケアが必要な人が多く入居しています。
看護師さんの数も多いので、多様な医療ケアに対応していることが多いです。医療ケアの頻度が多い人も受け入れていることが多いので、相談してみてください。
「24時間看護師常駐」の施設ではなくても、訪問看護サービスを活用することで腹膜透析の人を受け入れてくれる施設があります。
こうした施設は、訪問看護ステーションが併設されていたり、医療機関との協力関係がしっかりしている傾向があります。
ただ、訪問看護やその他の介護サービスを利用するごとに費用がかかりますから、お金がかさんでしまう可能性があるので要注意です。
吉野さんは既にご存知かもしれませんが、腹膜透析の注意点を改めて確認しておきましょう。
具体的には、以下の3点です。
腹膜透析は、開始から数年後には血液透析に移行しなければいけません。
というのも、透析液を流す腹膜は数年経つと透析膜としての機能が低下します。さらに腹膜透析では対応できないほど、腎不全が進行した場合にも血液透析に移行する必要があります。
たいていの場合は、腹膜透析を始めてから5~10年後には移行するとされています。
そういえば、父の病院の先生から説明を受けた記憶があります。
血液透析に移行することを考えて、施設探しのときには腹膜透析と血液透析のどちらも対応できる施設が良いでしょう。
腹膜透析が対応できるのであれば、血液透析にも対応していることが多いので、「血液透析にも対応していますか?」と一言、確認しておくだけ大丈夫ですよ。
血液透析の受け入れをしている施設については、以前のご質問でもお答えしているので、ぜひ参考にしてください!
腹膜透析に関わらず、人工透析をしている人の多くは食事制限が必要です。
お父様には食事制限がありますか?
はい。塩分制限とカロリー制限をしています。そういえば、食事制限って老人ホームで対応してもらえるんでしょうか?
腹膜透析の対応をできる施設には、腎不全以外にも食事制限が必要な病気を持っている人が多く入居している傾向があります。
なので、食事制限ができないことはないと思いますが、念のため確認をしておきましょう。
腹膜透析の場合、透析液を注入するときに細菌が体内に入って感染症を引き起こす可能性があります。また、カテーテルが入っている部分から感染するおそれもあります。
こうした危険性から、訪問看護師さんやケアマネジャーさんが施設への入居を勧めていると考えられるので、施設に入居したら腹膜透析の処置は看護師さんにお任せした方が良いでしょう。
腹膜透析には、たくさんの費用がかかりますよね。特に老人ホームに入居すると、在宅介護よりも多くのお金がかかる傾向があります。
そこで、「高額療養費制度」を活用してお金を費用を軽減しましょう。
「高額療養費制度」とは何ですか?
高額療養費制度は、1ヵ月の医療費が上限額を超えた場合に自己負担が軽減される制度です。しかも、慢性腎不全による腹膜透析の場合、特例で費用負担額が月1万円になるんです。
えっ!1万円になるんですか!?
そうなんです!それ以上支払う必要はありません。ただ、申請が必要なので、加入している医療保険の窓口に問い合わせてくださいね。
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