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コーヒーが脂肪肝のリスクを下げる!?ポリフェノールが影響か
新たな研究で、コーヒーを習慣的に飲む人はそうでない人に比べて脂肪肝のリスクが軽減する可能性が示されました。
この研究はポルトガルのコインブラ大学によっておこなわれ、その研究結果は「Nutrients」という学術誌に掲載されています。
脂肪肝とは
脂肪肝とはどのような状態なのでしょうか?
脂肪肝とは肝臓に脂肪が多く溜まった状態のこと。脂肪肝には、お酒を大量に飲む人がなりやすいアルコール性の脂肪肝と、お酒ではなく食べ過ぎや運動不足などの生活習慣の乱れによって引き起こされる非アルコール性の脂肪肝があります。
脂肪肝になると、肝臓の機能がどんどん悪くなっていきます。これを放置すると肝炎や肝硬変などを引き起こし、命に関わることもあります。
さらに厄介なことに、肝臓はほかの臓器と比べて症状が出にくいと言われています。脂肪肝になってもかなり悪化するまで症状が出ないことも。「日中いつもだるい」「最近疲れやすくなった」などといった自覚症状がある人は、早めに医師に相談すると良いでしょう。
コーヒーの摂取量が多い人は脂肪肝のリスクが低い
今回の研究において、研究グループは肥満傾向にある156人の男女を対象に調査を実施。対象者の尿を採取し、対象者がどれくらいコーヒーを飲んでいるかを調べました。
その結果、コーヒーの摂取量が多い人はコーヒーをそれほど飲まない人に比べて脂肪肝のスコアが低いことが明らかになったのです。
この結果を受けて、コインブラ大学神経科学・細胞生物学センターに所属するジョン・ジョーンズ氏は、「コーヒーを習慣的に飲む人は脂肪肝のリスクが軽減されることがわかった。理由はさらなる研究が必要だが、コーヒーに含まれるポリフェノールなどの抗酸化物質が良い影響を与えている可能性がある」と分析しました。
脂肪肝になっている人は、肥満や高血圧といった生活習慣病も患っている人が多いとされています。脂肪肝を予防するためには、運動や毎日の食事など日々の生活習慣を見直すことも大切ですね。
2023/02/07