田中 達也さんの
執筆記事一覧

大学卒業後、カンボジアに移住。NGOスタッフとして現地の子どもたちに日本語を教える。帰国後、2年にわたりグループホームの職員として認知症介護に従事した後に独立。現在はフリーライターとして、介護業界や海外観光などに関わる記事を執筆している。保有資格:介護職員初任者研修修了、日本語教師養成講座修了。
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介護施設に1370万円の賠償命令!?入所者が食べ物をつまらせて死亡

2019年12月、愛知県春日井市にある特別養護老人ホームで、入所していた当時81歳の女性が食べ物をのどに詰まらせて死亡した事故がありました。 遺族は施設側に過失があったとして訴訟。2023年2月28日に名古屋地裁で開かれた裁判で、事故のあった特養に対して1370万円の賠償が命じられました。 認知症の高齢女性が窒息死 判決によると、女性は認知症で要介護認定を受け、2019年2月に施設に入所したそうです。 それから同じ年の12月12日の午後、食事中に食べ物をのどに詰まらせ心肺停止状態に。その後死亡が確認されました。 裁判では、女性が以前から食べ物をかきこむクセがあり、たびたび嘔吐も見られたことから、「施設側は、女性が食べ物をのどに詰まらせる可能性を予見できた」と指摘。女性が食事をするときには常に見守りをすべきだったのに、職員が目を離したから女性は窒息死したと認定したのです。 施設を運営している社会福祉法人は、「判決の内容を確認し、今後の対応を考える」としています。 なお、今回の判決結果について、介護や医療従事者からは「人手が足りない中で、ひとりの利用者に付きっきりで対応するなんて現実的ではない」などと判決を疑問視する声が多数挙がっています。 窒息時の対応 高齢者は食べ物を飲み込む力が衰えているため、一般成人に比べて食べ物をのどに詰まらせやすい状態にあります。 高齢者が誤って食べ物をのどに詰まらせたとき、どのように対応すれば良いのでしょうか? まずは、周囲の人に救急車を呼んでもらいましょう。脳が酸欠状態になっている時間が短ければ短いほど命が助かる確率が上がります。 救急車を待っている間、のどに食べ物を詰まらせた高齢者が咳を出せる状態だったら、強く咳をしてもらいます。軽度であれば、気道をふさいでいた食べ物が吐き出される可能性があります。 咳も出せないくらい、食べ物が完全に気道をふさいでいるようだったら、強く背中を叩くのも有効です。 窒息した高齢者に反応がなくなったら、救急車が到着するまで心臓マッサージをおこないましょう。 今回起こってしまったような事故を防ぐためには、介護施設の職員がいつでも連携できる体制であることが大切です。そのような体制を整えるためにも、余裕のある人員配置をしてほしいですね。
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ビタミンDで糖尿病のリスクが15%減少!糖尿病予備軍にも効果的?

新たな研究で、ビタミンDを積極的に摂取すると糖尿病のリスクが減少する可能性が示されました。 この研究はアメリカのタフツ医療センターの研究グループによっておこなわれ、その研究結果は「Annals of Internal Medicine」という医学誌に掲載されています。 糖尿病予備軍の人を研究対象に 研究グループは、2022年12月9日までに実施されている、糖尿病の前段階にある人を対象にビタミンDを投与した3件の研究報告を抽出。それらの研究データをもとに統計学的な解析をおこない、ビタミンDの効果を検証しました。 ビタミンDを摂取すると糖尿病のリスクが減少 解析の結果、ビタミンDを投与されたグループは投与されていないグループに比べて、糖尿病の発症リスクが15%低下したことが明らかになったのです。 また、血中のビタミンDの濃度をより高く保っていたグループでは糖尿病の発症率が76%減少。大幅にリスクが抑制されたことが判明しました。 さらに、ビタミンDを摂取したグループは摂取していないグループに比べて、糖尿病の前段階の状態から正常な状態に改善した人の割合が30%多いこともわかりました。 以上の結果を受けて、今回の研究をリードしたタフツ医療センターのアナスタシオス・ピタス氏は「糖尿病の発症リスクが高い人がビタミンDを摂取すると、発症を抑制できる可能性が示された。しかし、ビタミンDを摂取すること以上に大切なのは、バランスの良い食生活や定期的な運動を心がけることだ。食生活や運動習慣は、サプリメントでは代替できない」と指摘しました。 ビタミンDは、サンマやサケなどの魚介類やシイタケなどのキノコ類に豊富に含まれていると言われています。バランスの良い食事を心がけて、健康的な毎日を過ごしましょう。
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『シニア暮らしにちょうどいい2人分献立』が発売!減塩食も掲載

2023年2月24日、料理研究家の岩崎啓子氏が『シニア暮らしにちょうどいい2人分献立』を発売。この本には、高齢者も気軽に調理できて、栄養バランスも取れたレシピが掲載されています。 『シニア暮らしにちょうどいい2人分献立』の特徴 高齢者が作る料理に特化したこの本には、ほかのレシピ本にはあまり見られない特徴があります。特に、高齢者が健康的な身体をつくるのに欠かせないたんぱく質やカルシウム、それから、弱った腸の動きを助ける食物繊維が豊富なレシピが重点的に掲載されています。 また、血圧が高めの人でも食べられる減塩食のレシピを載せているのも特徴です。 さらに、食事の量が少なくなった高齢者世代でも使い切れる食材量を、レシピの念頭に置いているのもポイント。具体的には、3日間で高齢者に必要な栄養が補給できるレシピになっているのです。 シニア2人分献立5ヵ条とは 『シニア暮らしにちょうどいい2人分献立』の中には、高齢者が気軽に栄養が摂れるレシピをつくるためのポイントが紹介されています。それが以下の5つです。 たんぱく質、カルシウム、食物繊維をしっかり摂る 塩分や油脂はほどほどに 3日間で栄養バランスが取れていれば大丈夫 深めのフライパンや電子レンジで手間を省略 買い出しは無駄が出ない3日分ずつがベスト 特に、血圧が高くなりがちな高齢者が、料理を作る際に留意しておきたいのは塩分量です。 WHOは1日の塩分摂取量を5g以下に抑えることを推奨しています。しかし、日本人の平均塩分摂取量は10g程度とWHO基準の倍以上。『シニア暮らしにちょうどいい2人分献立』の中には、塩分を抑えたレシピも紹介されているため、参考にしてみると良いかもしれませんね。
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早歩きで認知症&軽度認知障がいリスク20%減!1日30分増やすだけ

新たな研究で、65歳以上の女性が早歩きなどの活発な運動をおこなうと、認知症や認知症の前段階とされる軽度認知障がいを発症するリスクが減少する可能性が示されました。 この研究はアメリカのカリフォルニア大学によっておこなわれ、その研究結果は「Alzheimer's & Dementia」という医学誌に掲載されています。 高齢女性の活動量を測定 これまでにも、運動習慣と認知症発症の関係を調べる研究はおこなわれてきましたが、そのほとんどが対象者の自己申告による情報に基づいたものでした。つまり、毎日の身体活動を実際に測定して、認知機能との関係を調べた大規模調査はほとんどなかったのです。 そこで研究グループは、アメリカ国立衛生研究所によっておこなわれている大規模研究「女性の健康イニシアチブ」に参加した女性1277人のデータを解析。実際に活動量を計測する装置を装着してもらって、最大7日間の身体活動を計測し、その結果と認知機能の低下具合を照らし合わせました。 活発な運動をおこなうと認知症の発症リスクが減少 研究の結果、対象者の1日の平均歩数は3216歩だったことが判明。また、家事やウォーキングなどの軽度の身体活動にあてた時間の平均は276分、中等度から高等度の身体活動にあてた時間は45.5分だったこともわかりました。 そこから、早歩きなどの活発な運動を1日に30分程度追加すると、軽度認知障がいや認知症の発症リスクが21%減少することが判明したのです。また、毎日の歩数が1865歩増えるごとに、軽度認知障がいや認知症の発症リスクが33%低下することも明らかになりました。 この結果を受けて、カリフォルニア大学公衆衛生・人間長寿科学部の研究員であるスティーブン・グエン氏は「高齢女性の軽度認知障がいや認知症の発症リスクを抑えるためには、中等度以上の活発な運動が必要なことがわかった。今後、男性も含めた大規模で多様な集団を対象にさらなる研究を進めていきたい」としています。 中等度以上の運動は、早歩きや階段の上り下り、登山など軽く息が切れるくらいのものを指します。適度な運動を心がけて、健康に過ごしていきたいですね。
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糖尿病の人はゼロカロリー甘味料「エリスリトール」に要注意!?

新たな研究で、ステビアなどの甘味料に使われている「エリスリトール」という成分を摂りすぎると、血栓症や脳卒中、心筋梗塞などのリスクが高まる可能性が示されました。 この研究は、アメリカのクリーブランドクリニック・ラーナー調査研究所の研究グループによっておこなわれ、その研究結果は「Nature Medicine」という学術誌に掲載されています。 3グループの血液サンプルを研究に使用 研究グループは調査結果の裏付けを取るために、3グループの血液サンプルを研究に使用しました。それぞれの血液サンプルの詳細は以下のとおりです。 2004~2011年の間に採取された1157人の血液サンプル アメリカで採取された約2100人の血液サンプル ヨーロッパで採取された833人の血液サンプル 研究対象者は、3グループとも共通した特徴があります。その特徴は以下のとおりです。 対象者のうち、約4分の3は心血管疾患や高血圧の症状がある 対象者のうち、約5分の1は糖尿病を患っている 対象者の年齢は60~70代 エリスリトールを摂取すると血栓ができるリスクが高まる 研究の結果、3グループすべてで高血圧などの基礎疾患があり血中のエリスリトール濃度も高い人は、心筋梗塞や脳卒中のリスクが高まる可能性が示されました。 また、この研究をリードしたスタンリー・ヘイゼン氏は「エリスリトールの血中濃度が上位25%に入る人は、下位25%に比べて心筋梗塞や脳卒中のリスクが2倍になる」と解説しました。 なぜエリスリトールの血中濃度が高い人は、心筋梗塞や脳卒中のリスクが上昇するのでしょうか? 研究チームがおこなった動物を使った実験によると、エリスリトールには血液を固める役割を持つ、血小板の働きを過剰に促進させる作用がある可能性が示されました。 つまり、エリスリトールの働きによって血が固まって血栓ができ、それが血流に乗って脳や心臓に移動することで脳卒中や心筋梗塞などのリスクにつながることがわかったのです。 もちろん、この研究だけで「二度とステビアが入った食べ物は食べない」などと過剰に反応する必要はありません。ただ、ステビアなどの食品添加物が持つリスクを踏まえた上で、毎日食べるものを選んでいきたいですね。
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同居介護する人にアンケート!食事介助が負担に…

栄養食品の開発・販売などをおこなっているネスレ・ヘルスサイエンス・カンパニーは、同居家族の在宅介護をしている人を対象に「在宅介護に関する調査」をおこないました。 その結果、多くの人が食事介助に苦労していることが明らかになったのです。 在宅介護をする人を対象に調査を実施 今回の調査は、以下の要領で実施されました。 調査時期:2023年2月 対象者:要介護度3~5を持つ人と同居し、在宅介護をしている40~79歳の男女500人 調査手法:アンケート調査 なお、この調査はインターネット上でおこなわれたものです。 食事介助を不安に思っている人が多数 アンケートでは、まず「自宅介護をする中で不安はあるか」と尋ねました。すると、85%の人が「不安がある」と回答。大半の人が在宅介護について不安を抱いていることがわかりました。 次に、「自宅介護をする中で何を不安に思っているか」を尋ねたところ、「食事介助」と答えた人が47%で最多。次に「トイレ介助」と答えた人が35%でした。ほかにも、「睡眠時の見守り」や「移動・歩行の介助」などの回答が一定数見られました。 また、自由回答では「食べ物が気管に入ってしまう誤嚥(ごえん)が心配だ」など、飲み込みに関する回答が多数。以上のことから、高齢者が安全に食事ができるかどうかを不安に思っている人が多いことが明らかになったのです。 続いて、「自宅介護の中で、1回あたりにかけている時間はどのくらいか」と尋ねたところ、歩行介助の時間が最も長く、1回あたりの平均で約55分かかっていることがわかりました。それから、時間がかかるものから順に、食事介助、要介護者の衣類の洗濯、入浴介助と続きました。 さらに、「自宅介護をする中で、1週間に8回以上しているものは何か」と尋ねると、食事介助と排泄介助がともに43%で多数を占めていることがわかりました。 以上のことから、在宅介護をしている人の多くは、食事介助に多くの時間を費やしていることが判明したのです。 食べ物が気管に入ってしまうと肺炎を引き起こすため、介護士であっても食事介助は気を使う場面です。高齢者に安全に食事を楽しんでもらうためにも、市販で売られているムース食などあらかじめ食べやすい形態になっているものを選んで購入してみても良いかもしれませんね。
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【マイナンバー】介護保険証と一体化!?介護現場もデジタル化か

2023年2月27日、厚生労働省はその諮問機関である社会保障審議会の中で、マイナンバーカードと介護保険証を一体化させる方針を示しました。 マイナンバーカードをめぐっては、すでに健康保険証と一体化させる方針を提示。今回は、介護保険でも同様に保険証とマイナンバーカードを一体化させることで、さらなる業務効率化を図るねらいがあると見られています。 介護保険証について そもそも、介護保険証とはどういったものなのでしょうか? 介護保険証は65歳になった人に一斉に配布されるもの。これがなければ訪問介護などの介護サービスを利用できません。 介護サービスの利用を希望する場合は、自治体の窓口で介護保険証を提出し、どの程度のケアが必要かを区分する「要介護認定」を受ける必要があります。要介護認定を受けたら、介護サービスを受けるときに介護事業所などに介護保険証を提示することで、介護サービスが利用可能となります。 介護保険証もマイナンバーカードと一体化 2023年2月27日、社会保障審議会の介護保険部会の中で、介護サービスを利用するために必要な介護保険証もマイナンバーカードと一体化させる方針が示されました。 これについて、部会を構成するほとんどの委員から了承を得ました。今後さらに議論を進めていき、2025年度以降に運用される予定です。 マイナンバーカードと一体化させるメリットについて 介護保険証とマイナンバーカードを一体化させるメリットとは何でしょうか? 想定されるメリットは以下の3つが挙げられます。 要介護者の情報をスムーズに共有できる 医療機関、介護従業者、自治体などの事務を効率化できる 要介護認定の区分が変わっても、保険証を再発行する手間がなくなる可能性がある マイナンバーカードと介護保険証が一体化されれば、情報共有がスムーズになって今より簡単に介護サービスを利用できるようになるかもしれませんね。 出典:「第106回社会保障審議会介護保険部会」(厚生労働省)
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難聴の高齢者の6割が認知症に!?補聴器を使っていると発症率が低下

新たな研究で、強い難聴がある高齢者は、そうでない人に比べて認知症を発症するリスクが高い可能性が示されました。 この研究は、アメリカのジョンズ・ホプキンス大学公衆衛生大学院によっておこなわれ、その研究結果は「Journal of American Medical Association」という医学誌に掲載されています。 アメリカの大規模研究のデータを使用 研究グループは今回の研究にあたって、「国民健康栄養調査」と「国民健康加齢傾向調査」というアメリカにおける2つの大規模研究のデータを使用。高齢者2413人の医療データを収集し、解析しました。 今回の研究で対象者となった2413人のうち、半数は80歳以上でした。 難聴の人は認知症のリスクも高いことが判明 解析の結果、中度以上の難聴がある高齢者は、聴力が正常な人に比べて、認知症を患っている人の割合(有病率)が61%高いことが判明。ただ、中度以上の難聴がある人でも補聴器を使用して聴力を補っている人は、認知症の有病率が32%低下することも明らかになりました。 つまり、難聴がある人でも補聴器などを使用して聴力を補えば、認知症の予防につながる可能性が示されたのです。 以上のような結果を受けて、ジョンズ・ホプキンス大学の聴覚・公衆衛生センターに所属するアリソン・フアン氏は「難聴を適切にケアすることの重要性が示された。認知症の発症リスクを抑えるために、難聴をケアできる体制を整えるための戦略を打ち出す必要がある」と指摘しました。 耳の聞こえが悪くなると、認知症以外にも会話が難しくなることから社会的な孤立やうつ病などにつながるリスクも高まると考えられています。 心身ともに健康でいるためにも、テレビや音楽を大音量で聞かないなど「難聴対策」をすると良いかもしれませんね。
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高齢者の誤嚥を防止!「CareWiz トルト」でAIが口の機能を分析!

AIを活用したサービスを展開している株式会社エクサウィザーズは、身体機能を分析するAIサービス「CareWiz トルト」に、「口腔機能分析」という新機能を追加することを明らかにしました。 なお、この機能追加は2023年4月から開始するとしています。 「口腔機能分析」について 今回新たに追加する新機能「口腔機能分析」は、訪問歯科診療をサポートする事業を手がけるデンタルサポート株式会社と、介護事業を展開するDSセルリア株式会社の協力を受けて開発したそうです。 「口腔機能分析AI」を使うと、高齢者が「パ、タ、カ」を繰り返し発音している動画を撮るだけで、舌や口、唇などの口腔機能を客観的に評価できると言います。 具体的な使い方は以下のとおりです。 決められた音節「パ、タ、カ」を発音している動画を撮る 動画の音声をもとに、AIが高齢者の発音を分析 高齢者の音声を「速さ」や「発音」などの指標をもとに客観視できるように点数化 口腔機能の向上を促すトレーニングを提案 また、高齢者の音声を分析した結果、口腔機能が低下している可能性があるとAIが判断した場合は、言語聴覚士などの専門家への相談を推奨するといったサポートも予定しているそうです。 口腔機能が低下すると? そもそも、口腔機能を測る意義は何でしょうか? 真っ先に挙げられるのは、食べ物が器官に入ってしまうことで起こる「誤嚥(ごえん)性肺炎」の防止です。 食べ物を噛む力や飲み込む力などが衰えてくると、食べ物が誤って器官に入ってしまう「誤嚥」が起きるリスクが高まります。 食べ物を誤嚥してしまうと、肺に炎症が生じることがあります。これが「誤嚥性肺炎」で、介護現場で起こった死亡事故の大きな要因となっています。 食べ物を噛む力や飲み込む力を評価する専門家の数はまだまだ少ないのが現状です。しかし、今回紹介した「口腔機能分析AI」を使えば、専門知識がなくても高齢者の口腔機能を測れるようになります。そのため、「口腔機能分析AI」を搭載している「CareWiz トルト」が普及していけば、介護現場の誤嚥事故も減らせるかもしれませんね。

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介護付き有料老人ホームとは│提供されるサービス・費用・入居条件などを解説

介護付き有料老人ホームは、介護スタッフが24時間常駐している介護施設。介護サービスや身の回りの世話を受けられます。 この記事では、介護付き有料老人ホームの種類及び入居のための条件や必要な費用、サービス内容などを詳しく説明しています。 https://youtu.be/oK_me_rA0MY 介護付き有料老人ホームの特徴 介護付き有料老人ホームとは、有料老人ホームのうち、都道府県または市町村から「特定施設入居者生活介護」の指定を受けた施設です。24時間介護スタッフが常駐し、介護や生活支援などは施設の職員により提供されます。 主に民間企業が運営しているため、サービスの内容や料金は施設ごとに異なります。また、入居基準も施設により異なり、自立している方から介護が必要な方まで幅広く受け入れている施設も。選択肢が幅広いため、自分に合った施設を選ぶことができます。 看取りまで対応している施設も多数あり、「終の棲家(ついのすみか)」を選ぶうえでも選択肢のひとつとなります。 全体の概要をまとめるとこのようになります。 費用相場 入居時費用 0~数千万円 月額利用料 15~30万円 入居条件 要介護度 自立~要介護5※1 認知症 対応可 看取り 対応可 入居のしやすさ ◯ ※施設の種類によって異なります。 特定施設入居者生活介護とは 特定施設入居者生活介護は、厚生労働省の定めた基準を満たす施設で受けられる介護保険サービスです。ケアマネジャーが作成したケアプランに基づき提供される食事や入浴・排泄など介助のほか、生活支援、機能回復のためのリハビリなどもおこなわれます。指定を受けてこのサービスを提供する施設は、一般的に「特定施設」の略称で呼ばれています。 介護付き有料老人ホームの種類と入居基準 介護付き有料老人ホームには「介護専用型」「混合型」「健康型」の3種類があり、それぞれ入居条件が異なります。 介護度 ...

2021/11/10

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グループホームとは|入居条件や費用、入居時に気をつけたいポイントを解説

認知症の方の介護は大変です。「そろそろ施設への入居を検討しよう」と思っても、認知症の症状があると、入居を断られてしまうのではと心配もあるでしょう。 グループホームは認知症高齢者のための介護施設です。住み慣れた地域で暮らし続けられる地域密着型サービスであり、正式な名称を「認知症対応型共同生活介護」といいます。 こちらの記事では、グループホームについて解説します。また、グループホームで受けられるサービスや費用、施設選びのポイントも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。 https://youtu.be/EofVO7MRRDM この記事を読めばこれがわかる! グループホームの詳細がわかる! グループホームを選ぶ際のポイントがわかる! グループホームへ入居する際の注意点がわかる! グループホームとは グループホームとは、認知症高齢者のための介護施設です。専門知識と技術をもったスタッフの援助を受けて、要支援以上の認知症高齢者が少人数で共同生活をおくります。 「ユニット」といわれる少人数のグループで生活し、入居者はそれぞれ家事などの役割分担をします。 調理や食事の支度、掃除や洗濯など入居者の能力に合った家事をして自分らしく共同生活を過ごすところが、ほかの介護施設や老人ホームとは異なるポイントです。 グループホームの目的は、認知症高齢者が安定した生活を現実化させること。そのために、ほかの利用者やスタッフと協力して生活に必要な家事を行うことで認知症症状の進行を防ぎ、できるだけ能力を維持するのです。 グループホームは少人数「ユニット」で生活 グループホームでは「ユニット」と呼ばれるグループごとに区切って共同生活を送るのが決まり。1ユニットにつき5人から9人、原則1施設につき原則2ユニットまでと制限されています。 少人数に制限する理由は、心穏やかに安定して過ごしやすい環境を整えるため。環境変化が少なく、同じグループメンバーで協力して共同生活することは、認知症の進行を防ぐことに繋がります。 認知症の方にとって新しく出会う人、新しく覚えることが難しいので、入居者やスタッフの入れ替わりが頻繁にある施設では認知症の高齢者は心が落ち着かず、ストレスを感じ生活しづらくなってしまいます。その結果、認知症症状を悪化させるだけでなく、共同生活を送る上でトラブルを起こすきっかけとなります。 慣れ親しんだ場所を離れて新しい生活をするのは認知症の方には特に心配が尽きないもの。その心配を軽減するため、より家庭にできるだけ近づけ、安心して暮らせるようにしています。 グループホームの入居条件 グループホームに入居できるのは医師から「認知症」と診断を受けている方で、一定の条件にあてはまる方に限ります。 原則65歳以上でかつ要支援2以上の認定を受けている方 医師から認知症の診断を受けている方 心身とも集団生活を送ることに支障のない方 グループホームと同一の市町村に住民票がある方 「心身とも集団生活を送ることに支障のない」という判断基準は施設によって異なります。入居を希望している施設がある場合には、施設のスタッフに相談しましょう。 また、生活保護を受けていてもグループホームに入ることは基本的には可能です。しかし、「生活保護法の指定を受けている施設に限られる」などの条件があるので、実際の入居に関しては、行政の生活支援担当窓口やケースワーカーに相談してみましょう。 グループホームから退去を迫られることもある!? グループホームを追い出される、つまり「強制退去」となることは可能性としてゼロではありません。一般的に、施設側は入居者がグループホームでの生活を続けられるように最大限の努力をします。それでも難しい場合は、本人やその家族へ退去を勧告します。「暴言や暴力などの迷惑行為が著しい場合」「継続的に医療が必要になった場合」「自傷行為が頻発する場合」etc。共同生活が難しくなった場合には追い出されてしまうこともあるのです グループホームで受けられるサービス グループホームで受けられるサービスは主に以下です。 生活支援 認知症ケア 医療体制 看取り それぞれ詳しく見てみましょう。 生活支援 グループホームでは以下の生活面でのサービスを受けられます。 食事提供 :◎ 生活相談 :◎ 食事介助 :◎ 排泄介助 :◎ 入浴介助 :◎ 掃除・洗濯:◯ リハビリ :△ レクリエーション:◎ 認知症を発症すると何もできなくなってしまうわけではなく、日常生活を送るだけなら問題がないことも多いです。 グループホームには認知症ケア専門スタッフが常駐しています。認知症進行を遅らせる目的で、入居者が専門スタッフの支援を受けながら入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこないます。 食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで、そして洗濯をして干すといった作業や掃除も、スタッフの介助を受けながら日常生活を送ります。 グループホームでは、入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこなうことになります。 例えば、食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで。また、そして洗濯をして、干すまで…など。そのために必要な支援を、認知症ケアに長けた専門スタッフから受けられるのが、グループホームの大きな特徴です。 グループホームは日中の時間帯は要介護入居者3人に対して1人以上のスタッフを配置する「3:1」基準が設けられています。施設規模によっては、付き添いやリハビリなどの個別対応が難しいので、入居を検討する際は施設に確認しましょう。 認知症ケア 施設内レクリエーションやリハビリのほかに、地域の方との交流を図るための活動の一環として地域のお祭りに参加や協力をしたり、地域の人と一緒に公園掃除などの活動を行う施設も増えてきました。 グループホームとして積み上げてきた認知症ケアの経験という強みを活かし、地域に向けた情報発信などのさまざまな活動が広がっています。 地域の方と交流する「認知症サロン」などを開催して施設外に居場所を作ったり、啓発活動として認知症サポーター養成講座を開いたりするなど、地域の人々との交流に重きを置くところが増えています。 顔の見える関係づくりをすることで地域の人に認知症について理解を深めてもらったり、在宅介護の認知症高齢者への相談支援につなげたり。 こうした活動は認知症ケアの拠点であるグループホームの社会的な価値の向上や、人とのつながりを通じて入所者の暮らしを豊かにする効果が期待できます。 医療体制 グループホームの入居条件として「身体症状が安定し集団生活を送ることに支障のない方」と定義しているように、施設に認知症高齢者専門スタッフは常駐していますが、看護師が常駐していたり、医療体制が整っているところはまだまだ少ないです。 しかし近年、高齢化が進む社会の中で、グループホームの入居者の状況も変わってきています。 現在は看護師の配置が義務付けられていないので、医療ケアが必要な人は入居が厳しい可能性があります。訪問看護ステーションと密に連携したり、提携した医療機関が施設が増えたりもしているので、医療体制について気になることがあれば、施設に直接問い合わせてみましょう。 看取り 超高齢社会でグループホームの入所者も高齢化が進み、「看取りサービス」の需要が増えてきました。 すべてのグループホームで看取りサービス対応しているわけではないので、体制が整っていないグループホームの多くは、医療ケアが必要な場合、提携医療施設や介護施設へ移ってもらう方針を採っています。 介護・医療体制の充実度は施設によってさまざまです。介護保険法の改正が2009年に行われ、看取りサービスに対応できるグループホームには「看取り介護加算」として介護サービスの追加料金を受け取れるようになりました。 看取りサービスに対応しているグループホームは昨今の状況を受け増加傾向にあります。パンフレットに「看取り介護加算」の金額が表記されているかがひとつの手がかりになります。 グループホームの設備 グループホームは一見、普通の民家のようで、家庭に近い雰囲気が特徴ですが、立地にも施設基準が設けられています。 施設内設備としては、ユニットごとに食堂、キッチン、共同リビング、トイレ、洗面設備、浴室、スプリンクラーなどの消防設備など入居者に必要な設備があり、異なるユニットとの共有は認められていません。 入居者の方がリラックスして生活できるように、一居室あたりの最低面積基準も設けられています。このようにグループホーム設立にあたっては一定の基準をクリアする必要があります。 立地 病院や入居型施設の敷地外に位置している利用者の家族や地域住民と交流ができる場所にある 定員 定員は5人以上9人以下1つの事業所に2つの共同生活住居を設けることもできる(ユニットは2つまで) 居室 1居室の定員は原則1人面積は収納設備等を除いて7.43㎡(約4.5帖)以上 共有設備 居室に近接して相互交流ができるリビングや食堂などの設備を設けること台所、トイレ、洗面、浴室は9名を上限とする生活単位(ユニット)毎に区分して配置 グループホームの費用 グループホーム入居を検討する際に必要なのが初期費用と月額費用です。 ここからは、グループホームの入居に必要な費用と、「初期費用」「月額費用」それぞれの内容について詳しく解説していきます。 ...

2021/11/15

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【動画でわかる】有料老人ホームとは?費用やサービス内容、特養との違いは

介護施設を探している中で「老人ホームにはいろいろな種類があるんだ。何が違うんだろう?」と疑問を感じることがあるかもしれません。 そこで今回は、名前に「老人ホーム」とつく施設の中でも、「有料老人ホーム」を中心に紹介。よく似ている「特別養護老人ホーム」との違いも見ていきます。 「老人ホームの種類が多すぎて訳がわからない」と思ったら、ぜひ参考にしてみてくださいね。 https://youtu.be/eMgjSeJPT8c 有料老人ホームの種類 有料老人ホームには、以下の3種類があります。 介護付き有料老人ホーム 住宅型有料老人ホーム 健康型有料老人ホーム この3種類の違いを以下にまとめています。 種類 介護付き有料老人ホーム ...

2021/10/28

介護の基礎知識

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