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認知症発見の切り札登場!? AIが普段の会話から認知症を判定

日本における65歳以上の認知症の人の数は約600万人(2020年現在)。2025年には約700万人(高齢者の約5人に1人)が認知症になると予測されています。高齢化社会の日本では、認知症に向けた取り組みが今後ますます重要になってきているのです。 これまで認知症の診断には専門の訓練を受けた医療関係者が携わってきましたが、認知症の診断には記憶や計算力などを測る複数の検査が必要なこと、検査の専門性が高く、医療従事者の訓練に時間がかかるなどの問題がありました。しかし、そうした問題も将来、AIが解決してくれるかもしれません。 2022年8月4日、自然言語解析AIを開発するFRONTEO(東京都港区)は、慶應義塾大学医学部と共同で、自然言語処理(NLP)を用いた「会話型 認知症診断支援AIプログラム」を開発したと発表したのです。 たった5分での会話から認知症の判定が可能に!? FRONTEOは、認知症が言語能力の低下を引き起こす点に着目。135人の被験者の会話を録音し、自動音声認識などでテキストデータ化し、それをクラウド上のAIプログラムが読み込み、認知症の可能性があるかどうかを判定する研究をおこなってきました。その結果、3〜5分程度の会話から、高い精度で認知症の判定が可能という結論が出たのです。 この結果を受けてFRONTEOは今後、「会話型 認知症診断支援AIプログラム」を医療機器として実用化することを目指しているとのこと。このプログラムを使用すれば、専門医に限らず一般医による使用や、遠隔診療などで活用することも可能になるかもしれません。 被験者の“学習”も回避。より精度の高い検査に また、従来の検査で課題だった、被験者が検査内容を覚えてしまい検査の精度が低下する「学習効果」を避けることが可能な技術としても注目されています。 認知症は発見が早ければ早いほど、高い治療効果が見込まれます。人手不足が続く医療・介護業界。医療従事者と患者、そして患者の家族の負担を軽くするプログラムとしても、「会話型 認知症診断支援AIプログラム」の活用に期待したいですね。

2022/08/22

#コロナ対策 #心疾患 #最新研究 #糖尿病予防

コロナ感染後の糖尿病リスクが8割増加!?回復後も3ヵ月は要注意

7月に入ってから急速に感染の再拡大を始めた新型コロナウイルス。世界的にも感染は収まっておらず、各国でこの新しいウイルスについての研究が進められています。 そのようななか、イギリスの大学の研究チームが、新型コロナに関する新しい研究結果を報告しました。 それは、新型コロナに感染した人は回復後しばらく間、糖尿病と心血管疾患の発症するリスクが高くなる、というもの。回復後も特別な警戒が必要としています。 コロナ後3ヵ月は糖尿病・心臓病に注意!? イギリスのロンドン大学キングス・カレッジの研究グループが、新型コロナに感染したことがある人の糖尿病と心血管疾患の発症リスクについての実験結果を発表しました。 研究グループは、新型コロナに感染したことのある人と感染したことのない人の、感染した翌年の糖尿病・心血管疾患の発症リスクを比較しました。 それによると、感染した人は、感染後の4週間で糖尿病の診断が81%も増えることが判明。感染後12週間では27%も上昇していたそうです。 さらに、心血管疾患のリスクは、不整脈と肺塞栓症のリスクが6倍も上がっていました。 こうした結果になるのは、新型コロナに感染することで身体の炎症を引き起こす経路が作動してしまい、全身のさまざまな器官に影響を与えることが理由に考えられるそうです。 今回の結果を受けて研究グループは、「新型コロナに感染後、少なくても3ヵ月は特別な警戒が必要」と警告しています。 いつもよりも健康的な生活を 糖尿病や、不整脈や心筋梗塞といった心血管疾患は、発症リスクが普段の生活習慣に大きく左右されるため、生活習慣病とされています。 糖尿病も心血管疾患のどちらを予防するにも、食事や運動が重要。特に脂肪の多い食事は、血管壁に塊を作り、それが心臓の血管を詰まらせることが心血管疾患の原因になります。さらに、血液中の脂肪が多くなることで血糖値も下がりにくくなるため、糖尿病のリスクが高くなってしまうのです。 このように、日常的に食べるものなどが大きな影響を与える糖尿病と心血管疾患。新型コロナから回復した後は、バランスの良い食事や適度な運動など、これまでよりも健康的な習慣を心がける必要があるのかもしれませんね。

2022/08/18

#最新研究

歩き方で認知症を予測。高専生が開発したAIシステムはビジネスにつながるか!?

4月末…と少し前の話になりますが、高等専門学校(以下、高専)制度の創設60周年を記念して「第3回全国高等専門学校ディープラーニングコンテスト2022」がおこなわれました。 その全国大会において最優秀賞を受賞したのが、一関工業高等専門学校が開発した「D-walk」。これは、“歩き方で認知症になるかどうかがわかる”というシステムで、審査員がつけた評価額が、なんと10億円(!)とされました。 一体、どのようなシステムで、今後はどのように活用されていくのでしょうか? AIによるディープラーニングで認知症を予測 「D-walk」では、インソール型のセンサーを装着した靴を履いて歩くことで、その人が認知症になる可能性を予測します。そもそも認知症の人には「すり足」や「ふらつき」といった歩き方に特徴があり、そこに着目して生み出されたアイデアだとか。 地元の高齢者100人の協力を仰ぎ、歩き方のデータを収集。それをAI(人工知能)に読み取らせて学習させ、認知症になる可能性を予測するシステムを構築していったそうです。 保険会社も巻き込めばビジネスになる!? この高専生らがさらに優れていたのが、このシステムを活用したビジネスにまで思考を広げていた点でした。 ビジネスのモデルとしては、この「D-walk」を元にしたプランを立て、保険会社に販売するというもの。 保険会社はシステム開発者サイドへの月額利用料の支払いが発生します。一方で、システムを活用することで認知症予備軍の人を早期に発見することができれば、認知症になった際に保険加入者に支払う金額を抑えることができる、という仕組みを提案したのです。「10億円」という評価額にも納得、ですね。 AIが自ら学習する「ディープラーニング」という技術を駆使して、介護のより良いあり方を模索していく。これからの社会に必要不可欠な取り組みを高専生がおこなったという点に、明るい光を見た気がします。

2022/08/18

#最新研究 #糖尿病予防

高齢者の免疫力アップに?ビールで「腸活」をして腸内細菌を増やす

全身の健康状態に影響していることがわかっている腸内環境。「腸活」や「菌活」など、腸内環境を良くするための方法がテレビなどでよく取り上げられているので、腸内環境に気を使っている人もいるかもしれません。 そのように注目されている腸内環境について、米国化学学会が発表したのは「ビールを飲むと腸内環境が良くなる」という研究結果。それによると、ビールやノンアルコールビールを飲んだ人は腸内細菌の種類が増えたそうです。 ビールで「腸活」? ポルトガルのNOVA大学リスボンの研究グループは、ビールが腸内細菌にどのような影響を与えるかについての実験結果を公表しました。 この研究では、19人の男性を2つのグループにわけて実施。1つのグループにはアルコール入りのビール、もうひとつのグループはノンアルコールビールを4週間にわたって飲んでもらいました。 その結果、どちらのグループとも参加者の体重や肥満度、代謝などの検査結果は変わらなかったものの、腸内細菌の種類が増えていたそうです。 今回の結果について研究グループは、ビールにはポリフェノールなどの健康に良い成分や発酵による微生物が含まれており、それが腸内の細菌に影響を与えている可能性を指摘しています。 また、腸内の細菌が多様化することで、心臓病や糖尿病などの生活習慣病を発症するリスクが下がる傾向があるそう。そのため、ビールを飲むことで腸内細菌が多様化し、健康に良い影響を与えるとしています。 さらに、ノンアルコールビールでも効果があったことから、「アルコールの摂りすぎに配慮してノンアルコールビールの方がより健康的である」とも述べています。 免疫力アップにもつながる 腸内環境を良くするのに発酵食品を食べる方法は有名ですよね。もしかしたら、発酵して作っているという点では、ビールも腸に良い影響を与える発酵食品ということなのかもしれませんね。 また、腸内環境を良くすることは、全身の健康に影響することもわかっています。特に、免疫力に関係することが過去の研究でわかっており、免疫力が低下しやすい高齢者にとっては腸内環境を整えることが重要なのです。 そこで、ビールを食事に取り入れてみるのはどうでしょうか。アルコールが苦手な人やお酒の飲み過ぎが気になる場合は、ノンアルコールビールで晩酌するのも良さそうですね。

2022/08/03

#最新研究 #熱中症 #糖尿病治療

気温30度で糖尿病患者の入院リスクが1.6倍!?高血糖・低血糖に注意

8月になった途端、気温が急に上がった日本列島。最高気温が35度を超える猛暑日になった地域も多くあります。 そこで心配になることといえば熱中症ですが、実はそれだけではなく糖尿病の人は糖尿病の症状悪化にも注意が必要であることがわかりました。 これは、東京医科歯科大学が明らかにしたもの。それによると気温が30度の場合、糖尿病の症状悪化による入院のリスクが約1.6倍になるそうです。 気温が血糖値にも影響する!? 東京医科歯科大学は、気温と糖尿病の合併症による入院リスクの関係を調査しました。 これまでの研究で、糖尿病の人が高い気温にさらされることで死亡や入院のリスクが上昇することはわかっていました。しかし、具体的な症状の発症のリスクについては明らかになっていませんでした。 そこで今回の研究では、糖尿病の急性合併症である「高血糖緊急症」や、「低血糖」の症状に注目して調査をおこなったそうです。 その結果、全国の平均気温22.6度のときと比較して、気温が26.7度の場合は高血糖緊急症による入院リスクは1.27倍に上昇、低血糖では1.33倍に増加したそう。さらに、29.9度では高血糖緊急症の入院リスクは1.64倍、低血糖では1.65倍にまで増えたことがわかりました。 この結果を受けて研究チームは、気温に注意して高血糖や低血糖の予防をおこなうことを提案。特に、血糖値のコントロールが上手くいっていない糖尿病患者や、インスリンを使用している人の場合、薬を調整するなどの治療を積極的におこなうことで、入院を予防する可能性がある、と述べています。 熱中症と血糖値に要注意 気温が高くなると「熱中症に気をつけなきゃ」と考えることは多いですが、血糖値にも気温が影響するなんて驚き。糖尿病の人は、夏場は血糖値のコントロールにもさらに注意する必要がありそうです。 特に、高齢者は加齢から温度の変化に鈍感になる傾向があります。そのため、「暑くない」と思っていても、天気予報で気温が高くなることがわかったら冷房を利用するなどの対策をするのが良いのかもしれませんね。

2022/08/02

#最新研究 #認知症予防 #調査結果

PTSDによって女性の認知機能低下が加速?アメリカの研究チームが発表

つらい出来事がトラウマとなってさまざまな症状を発症する「心的外傷後ストレス障害(PTSD)」。特徴的な症状には、過去を追体験する(フラッシュバック)や悪夢を見る、重度の不安に悩まされるなどがあります。 そんなPTSDの重い症状を女性が長期にわたって経験すると、中年における認知機能低下を悪化させる可能性があることが、最新の研究で明らかになりました。 アメリカを拠点とする研究チームは、PTSDが中年女性の認知機能を低下させるリスク因子なのかどうかを確認するために大規模な研究を実施。その結果を発表しました。この研究には、50歳から71歳の女性1万2270人が参加。そのうち67%の人にPTSDの症状があったそうです。 およそ2倍の速さで認知機能が低下 研究では、参加者の学習記憶、作業記憶、注意力、精神運動速度を3年にわたって評価。その結果、PTSDの症状が重かった女性は、症状がまったくなかった女性に比べて、学習記憶と作業記憶の認知機能がおよそ2倍の速さで低下していたことがわかりました。 ちなみに、認知機能の低下は混乱や記憶障害の頻発を招き、運動機能に支障をきたすこともあるそう。例えばアルツハイマー病や、他のタイプの認知症、入院率の上昇、フレイル(加齢により心身が衰えた状態)につながったり、死期が早まったりすることがあるとも言われます。そして、PTSDと認知症はともに女性が発症する場合が多いそうです。 認知症の進行を早期に食い止めることができる? 研究チームは「女性のPTSDと認知症の生涯有病率が高いことを踏まえると、PTSDをリスク因子と特定することは、PTSDそれ自身が問題であるだけでなく、認知機能の健全性にも関連している可能性がある。このような知見は、PTSD患者を対象にした認知機能検査を早期に実施することがいかに重要かを裏づけている」と述べています。PTSDによって女性の認知機能低下が加速することを知っていれば認知症の早期発見につながり、早めの対策ができるかもしれません。

2022/08/01

#最新研究 #糖尿病予防 #糖尿病治療

糖尿病対策に「ホエイプロテイン」?筋肉だけでなく血糖値にも好影響

世界中に約5億3700万人もいると言われる糖尿病患者。その数は年々増加しており、有効な対策をしないと2045年には7億8300万人まで増加するという推定も発表されています。 そのように糖尿病対策が急務ななか、イギリスのニューカッスル大学が食前に「ホエイプロテイン」を摂ることで、食後の血糖値が上がりにくくなるという研究結果を発表しました。 それによると、食前にホエイプロテインを飲んだ人は、そうでない人よりも血糖値が正常値に収まっている時間が増え、24時間の血糖値の平均値も下がったそうです。 ホエイプロテインが血糖値を抑える? イギリスのニューカッスル大学は、血糖値を抑えるために食事の前に「ホエイプロテイン」を飲むことが効果があることを発表しました。 ホエイプロテインとは、牛乳由来のタンパク質のこと。また、ホエイ(乳清)とはチーズを作るときの副産物で、ヨーグルトの上澄みの液体でもあります。 今回の実験は、平均年齢50歳の糖尿病患者18人を対象に実施。朝食・昼食・夕食の10分前に、タンパク質15gが含まれるホエイプロテインを1週間にわたって摂取しました。 その結果、食事の前にホエイプロテインを摂取した人は、血糖値が正常の範囲内に収まった時間が1日2時間増えたそう。さらに24時間の血糖値の平均も、ホエイプロテインを飲んだ人はそうでない人よりも低かったそうです。 こうした結果について研究グループは、ホエイプロテインが食事が消化や吸収されるスピードを遅くしたことで食後の血糖値の上昇を抑えた、としています。 さらに、血糖値の上昇を抑えるホルモン「インクレチン」の分泌を抑える効果がある可能性も指摘。食前にタンパク質を摂ることで、インスリンの分泌を促進したと考えられるそうです。 今後は、ホエイプロテインの効果を確かめるために、大規模な実験を計画しているそう。合わせて、大豆やエンドウ豆などの植物性タンパク質などの効果についても研究する予定とのことです。 身近なもので血糖コントロール 今回の実験がおこなわれたイギリスだけでなく、日本でもフィットネスブームによってプロテインがとても手に入りやすくなりました。 特にホエイプロテインは、コンビニやスーパーでも簡単に買えるプロテイン。手軽に手に入るものなので、今後は運動をする人だけでなく血糖値のコントロールに気を使う人にとっても注目されるサプリメントになるかもしれないですね。

2022/07/27

#最新研究 #認知症予防

認知症予防に年齢は関係ない?健康的な生活スタイルが脳の健康を保つ

認知症を発症する危険因子に、糖尿病や喫煙習慣などがあることはご存じでしょうか。 カナダのベイクレスト高齢者医療センターは、認知症の危険因子がない高齢者では「10〜20歳若い人と同じように脳の健康が保たれている」との研究結果を明らかにしました。 危険因子のない高齢者の脳は若者と同等 カナダのベイクレスト高齢者医療センターは、脳の健康状態を簡単に評価できる「コグニシティ 脳の健康 評価ツール」を利用して、認知症のリスクについて調査しました。 このツールで調べられるのは、認知症の危険因子として知られている高血圧、糖尿病、喫煙習慣、難聴、外傷性脳損傷、アルコール・薬物乱用、うつ病、低教育などの項目です。 今回の調査には、18~89歳の2万2117人が参加。自宅でこのツールを使って認知症リスクについて判定を受けました。その結果、高齢者(66~89歳)は、中年者(45~65歳)や若年者(18~44歳)に比べ、危険因子が多い傾向があったそうです。 しかし、40代~70代で危険因子を持たない人は、多くの危険因子をもつ10~20歳年下の人と認知能力は同等であることがわかりました。 さらに、認知症の危険因子が増えるにつれて認知能力の低下も進むそうです。たとえば、3つの危険因子をもつ人は、9歳分の年齢を増すほどの認知能力の低下につながる可能性があるのです。 加えて今回の調査は、若年期から高齢期までの長い期間の危険因子を生活スタイルから調べた初めての調査でした。その結果、認知症の危険因子は、できる限り人生の早期から対処していくとリスクを減らす可能性があることが分かりました。 認知症予防は何歳からでも始められる 今回の調査結果では、認知症の対策は人生の早いうちに始めると効果的であることがわかりました。認知症予防が若いうちから始めても効果があるとは驚きですね。 さらに今回の研究では、すでに糖尿病の人や喫煙習慣のある人でも、生活スタイルを改善して対策を始めれば認知症のリスクを減らせることも分かりました。 ということは、認知症予防に年齢は関係ないようです。食生活の見直しや運動、禁煙などできることから始めてみるといいかもしれません。

2022/07/26

#最新研究 #高齢者の交通安全

高齢者の交通事故は脳の処理オーバー?若者よりも脳を使う必要がある

近年、ニュースなどで取り上げられることの多い高齢ドライバーによる交通事故。高齢ドライバーによる死亡事故の割合は減少傾向にありますが、なかなかなくならないのが実情です。 そこで名古屋大学は、高齢ドライバーによる交通事故のなかでもブレーキとアクセルの踏み間違いによる事故に注目。実験の結果、ペダルを正しく踏んで操作するために高齢者は若者よりもたくさん脳を使っている可能性があることがわかりました。 若者以上に脳を使う高齢者 名古屋大学は、高齢者のブレーキの踏み間違いによる事故の原因を調べるために手や足でペダルを操作する実験をおこないました。 この実験は、高齢者23人と大学生21人を対象に実施されました。 実験の内容は、提示された信号に合わせて左右の手か足でペダルを操作するもの。信号の形が「マル」なら右足、「サンカク」なら左足で、信号の色が緑なら右ペダル、赤なら左ペダルを操作するという内容でした。 この実験では、高齢者と大学生の成績はほとんど同じだったそう。しかし、高齢者は前頭葉という脳の前の部分の活動が大学生よりも活発になっていることがわかりました。 この結果から、高齢者は反応能力は問題ないように見えますが、若者と同等の成果を出すためには脳をたくさん働かせる必要があることが判明。そのため、実際の運転の場面では脳の処理能力の限界を超えて、事故につながる可能性があるそうです。 運転しやすい環境づくりも必要? 今回の実験では、高齢者が若者と同じような成績を収めるためにはよりたくさんの脳の活動が必要なことがわかりました。 実験の中ではどちらのペダルを踏むのかだけに集中すれば良いですが、実際の運転の場面では周りの障害物との距離、歩行者などの有無、信号機の色などさまざまなことに気を配る必要があります。 そのため、実験よりもたくさん脳を使う必要があり、脳の処理能力を超えてしまうことも想像に難くありませんよね。それで、交通事故が起きてしまうのであれば、もっと運転しやすい車を開発したり、運転しやすい街づくりなどの根本的な対策が必要なのかもしれません。

2022/07/25

#最新研究 #糖尿病予防 #肥満

腸内環境を整えると糖尿病リスクが減少?体内時計の調整にも影響

人の体内におよそ1000種類、100兆個も生息しているとされる腸内細菌。働きを良くするために腸内環境を改善することが健康維持につながることはよく知られています。 その腸内細菌が食事のタイミングに影響を受けており、腸内環境を整えることで体内時計の調整に役立つことがアメリカの大学の研究で明らかになりました。 その研究によると、決められた時間にエサを食べたマウスは脂肪の多い食事であっても体内時計の乱れがなく、肥満になりにくかったそうです。 食事のタイミングが腸内細菌に影響? アメリカのカリフォルニア大学は、食事のタイミングが腸内細菌にどのような影響を与えるのかについて調査。特に肥満や糖尿病の人にとってどんな影響があるのかを調べました。 この研究はマウスを対象におこなわれたもの。好きな時間に好きなだけエサを食べられるマウスと決められた時間にだけ食事ができるマウスに分け、小腸での消化と吸収について調査しました。 その結果、決められた時間に食事をしたマウスは、摂取した脂肪を分解して吸収を促進する「胆汁酸」の分泌が回復。与えられていたのは脂肪の多いエサだったのにも関わらず、肥満になりにくかったそうです。 一方で、エサを好きなタイミングで好きなだけ食べたマウスは、腸内フローラのリズムや体内時計の調節に必要な体内の信号が乱れ、肥満になったとのことです。 さらに、研究グループによると腸内環境はインスリンの分泌を増やす「インクレチン」というホルモンの分泌にも関係しているそう。腸内環境を整えることが糖の代謝の調整にも影響する可能性があるそうです。 全身の健康にも良い効果がある腸内環境 お通じの改善などのために、腸内環境を整える取り組みをしている人は多いのではないでしょうか。そうした努力が、糖の代謝や体内時計の調整などの体全体の健康に良い影響を与えるなんて、ちょっと得した気分になりますね。 今回の研究では、食事の内容だけでなく食べるタイミングにも注目しています。食事の時間はあまり意識しないかもしれませんが、意識して規則正しく食事をするともっと健康的になりそうですね。

2022/07/22

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介護付き有料老人ホームとは│提供されるサービス・費用・入居条件などを解説

介護付き有料老人ホームは、介護スタッフが24時間常駐している介護施設。介護サービスや身の回りの世話を受けられます。 この記事では、介護付き有料老人ホームの種類及び入居のための条件や必要な費用、サービス内容などを詳しく説明しています。 https://youtu.be/oK_me_rA0MY 介護付き有料老人ホームの特徴 介護付き有料老人ホームとは、有料老人ホームのうち、都道府県または市町村から「特定施設入居者生活介護」の指定を受けた施設です。24時間介護スタッフが常駐し、介護や生活支援などは施設の職員により提供されます。 主に民間企業が運営しているため、サービスの内容や料金は施設ごとに異なります。また、入居基準も施設により異なり、自立している方から介護が必要な方まで幅広く受け入れている施設も。選択肢が幅広いため、自分に合った施設を選ぶことができます。 看取りまで対応している施設も多数あり、「終の棲家(ついのすみか)」を選ぶうえでも選択肢のひとつとなります。 全体の概要をまとめるとこのようになります。 費用相場 入居時費用 0~数千万円 月額利用料 15~30万円 入居条件 要介護度 自立~要介護5※1 認知症 対応可 看取り 対応可 入居のしやすさ ◯ ※施設の種類によって異なります。 特定施設入居者生活介護とは 特定施設入居者生活介護は、厚生労働省の定めた基準を満たす施設で受けられる介護保険サービスです。ケアマネジャーが作成したケアプランに基づき提供される食事や入浴・排泄など介助のほか、生活支援、機能回復のためのリハビリなどもおこなわれます。指定を受けてこのサービスを提供する施設は、一般的に「特定施設」の略称で呼ばれています。 介護付き有料老人ホームの種類と入居基準 介護付き有料老人ホームには「介護専用型」「混合型」「健康型」の3種類があり、それぞれ入居条件が異なります。 介護度 ...

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グループホームとは|入居条件や費用、入居時に気をつけたいポイントを解説

認知症の方の介護は大変です。「そろそろ施設への入居を検討しよう」と思っても、認知症の症状があると、入居を断られてしまうのではと心配もあるでしょう。 グループホームは認知症高齢者のための介護施設です。住み慣れた地域で暮らし続けられる地域密着型サービスであり、正式な名称を「認知症対応型共同生活介護」といいます。 こちらの記事では、グループホームについて解説します。また、グループホームで受けられるサービスや費用、施設選びのポイントも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。 https://youtu.be/EofVO7MRRDM この記事を読めばこれがわかる! グループホームの詳細がわかる! グループホームを選ぶ際のポイントがわかる! グループホームへ入居する際の注意点がわかる! グループホームとは グループホームとは、認知症高齢者のための介護施設です。専門知識と技術をもったスタッフの援助を受けて、要支援以上の認知症高齢者が少人数で共同生活をおくります。 「ユニット」といわれる少人数のグループで生活し、入居者はそれぞれ家事などの役割分担をします。 調理や食事の支度、掃除や洗濯など入居者の能力に合った家事をして自分らしく共同生活を過ごすところが、ほかの介護施設や老人ホームとは異なるポイントです。 グループホームの目的は、認知症高齢者が安定した生活を現実化させること。そのために、ほかの利用者やスタッフと協力して生活に必要な家事を行うことで認知症症状の進行を防ぎ、できるだけ能力を維持するのです。 グループホームは少人数「ユニット」で生活 グループホームでは「ユニット」と呼ばれるグループごとに区切って共同生活を送るのが決まり。1ユニットにつき5人から9人、原則1施設につき原則2ユニットまでと制限されています。 少人数に制限する理由は、心穏やかに安定して過ごしやすい環境を整えるため。環境変化が少なく、同じグループメンバーで協力して共同生活することは、認知症の進行を防ぐことに繋がります。 認知症の方にとって新しく出会う人、新しく覚えることが難しいので、入居者やスタッフの入れ替わりが頻繁にある施設では認知症の高齢者は心が落ち着かず、ストレスを感じ生活しづらくなってしまいます。その結果、認知症症状を悪化させるだけでなく、共同生活を送る上でトラブルを起こすきっかけとなります。 慣れ親しんだ場所を離れて新しい生活をするのは認知症の方には特に心配が尽きないもの。その心配を軽減するため、より家庭にできるだけ近づけ、安心して暮らせるようにしています。 グループホームの入居条件 グループホームに入居できるのは医師から「認知症」と診断を受けている方で、一定の条件にあてはまる方に限ります。 原則65歳以上でかつ要支援2以上の認定を受けている方 医師から認知症の診断を受けている方 心身とも集団生活を送ることに支障のない方 グループホームと同一の市町村に住民票がある方 「心身とも集団生活を送ることに支障のない」という判断基準は施設によって異なります。入居を希望している施設がある場合には、施設のスタッフに相談しましょう。 また、生活保護を受けていてもグループホームに入ることは基本的には可能です。しかし、「生活保護法の指定を受けている施設に限られる」などの条件があるので、実際の入居に関しては、行政の生活支援担当窓口やケースワーカーに相談してみましょう。 グループホームから退去を迫られることもある!? グループホームを追い出される、つまり「強制退去」となることは可能性としてゼロではありません。一般的に、施設側は入居者がグループホームでの生活を続けられるように最大限の努力をします。それでも難しい場合は、本人やその家族へ退去を勧告します。「暴言や暴力などの迷惑行為が著しい場合」「継続的に医療が必要になった場合」「自傷行為が頻発する場合」etc。共同生活が難しくなった場合には追い出されてしまうこともあるのです グループホームで受けられるサービス グループホームで受けられるサービスは主に以下です。 生活支援 認知症ケア 医療体制 看取り それぞれ詳しく見てみましょう。 生活支援 グループホームでは以下の生活面でのサービスを受けられます。 食事提供 :◎ 生活相談 :◎ 食事介助 :◎ 排泄介助 :◎ 入浴介助 :◎ 掃除・洗濯:◯ リハビリ :△ レクリエーション:◎ 認知症を発症すると何もできなくなってしまうわけではなく、日常生活を送るだけなら問題がないことも多いです。 グループホームには認知症ケア専門スタッフが常駐しています。認知症進行を遅らせる目的で、入居者が専門スタッフの支援を受けながら入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこないます。 食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで、そして洗濯をして干すといった作業や掃除も、スタッフの介助を受けながら日常生活を送ります。 グループホームでは、入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこなうことになります。 例えば、食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで。また、そして洗濯をして、干すまで…など。そのために必要な支援を、認知症ケアに長けた専門スタッフから受けられるのが、グループホームの大きな特徴です。 グループホームは日中の時間帯は要介護入居者3人に対して1人以上のスタッフを配置する「3:1」基準が設けられています。施設規模によっては、付き添いやリハビリなどの個別対応が難しいので、入居を検討する際は施設に確認しましょう。 認知症ケア 施設内レクリエーションやリハビリのほかに、地域の方との交流を図るための活動の一環として地域のお祭りに参加や協力をしたり、地域の人と一緒に公園掃除などの活動を行う施設も増えてきました。 グループホームとして積み上げてきた認知症ケアの経験という強みを活かし、地域に向けた情報発信などのさまざまな活動が広がっています。 地域の方と交流する「認知症サロン」などを開催して施設外に居場所を作ったり、啓発活動として認知症サポーター養成講座を開いたりするなど、地域の人々との交流に重きを置くところが増えています。 顔の見える関係づくりをすることで地域の人に認知症について理解を深めてもらったり、在宅介護の認知症高齢者への相談支援につなげたり。 こうした活動は認知症ケアの拠点であるグループホームの社会的な価値の向上や、人とのつながりを通じて入所者の暮らしを豊かにする効果が期待できます。 医療体制 グループホームの入居条件として「身体症状が安定し集団生活を送ることに支障のない方」と定義しているように、施設に認知症高齢者専門スタッフは常駐していますが、看護師が常駐していたり、医療体制が整っているところはまだまだ少ないです。 しかし近年、高齢化が進む社会の中で、グループホームの入居者の状況も変わってきています。 現在は看護師の配置が義務付けられていないので、医療ケアが必要な人は入居が厳しい可能性があります。訪問看護ステーションと密に連携したり、提携した医療機関が施設が増えたりもしているので、医療体制について気になることがあれば、施設に直接問い合わせてみましょう。 看取り 超高齢社会でグループホームの入所者も高齢化が進み、「看取りサービス」の需要が増えてきました。 すべてのグループホームで看取りサービス対応しているわけではないので、体制が整っていないグループホームの多くは、医療ケアが必要な場合、提携医療施設や介護施設へ移ってもらう方針を採っています。 介護・医療体制の充実度は施設によってさまざまです。介護保険法の改正が2009年に行われ、看取りサービスに対応できるグループホームには「看取り介護加算」として介護サービスの追加料金を受け取れるようになりました。 看取りサービスに対応しているグループホームは昨今の状況を受け増加傾向にあります。パンフレットに「看取り介護加算」の金額が表記されているかがひとつの手がかりになります。 グループホームの設備 グループホームは一見、普通の民家のようで、家庭に近い雰囲気が特徴ですが、立地にも施設基準が設けられています。 施設内設備としては、ユニットごとに食堂、キッチン、共同リビング、トイレ、洗面設備、浴室、スプリンクラーなどの消防設備など入居者に必要な設備があり、異なるユニットとの共有は認められていません。 入居者の方がリラックスして生活できるように、一居室あたりの最低面積基準も設けられています。このようにグループホーム設立にあたっては一定の基準をクリアする必要があります。 立地 病院や入居型施設の敷地外に位置している利用者の家族や地域住民と交流ができる場所にある 定員 定員は5人以上9人以下1つの事業所に2つの共同生活住居を設けることもできる(ユニットは2つまで) 居室 1居室の定員は原則1人面積は収納設備等を除いて7.43㎡(約4.5帖)以上 共有設備 居室に近接して相互交流ができるリビングや食堂などの設備を設けること台所、トイレ、洗面、浴室は9名を上限とする生活単位(ユニット)毎に区分して配置 グループホームの費用 グループホーム入居を検討する際に必要なのが初期費用と月額費用です。 ここからは、グループホームの入居に必要な費用と、「初期費用」「月額費用」それぞれの内容について詳しく解説していきます。 ...

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【動画でわかる】有料老人ホームとは?費用やサービス内容、特養との違いは

介護施設を探している中で「老人ホームにはいろいろな種類があるんだ。何が違うんだろう?」と疑問を感じることがあるかもしれません。 そこで今回は、名前に「老人ホーム」とつく施設の中でも、「有料老人ホーム」を中心に紹介。よく似ている「特別養護老人ホーム」との違いも見ていきます。 「老人ホームの種類が多すぎて訳がわからない」と思ったら、ぜひ参考にしてみてくださいね。 https://youtu.be/eMgjSeJPT8c 有料老人ホームの種類 有料老人ホームには、以下の3種類があります。 介護付き有料老人ホーム 住宅型有料老人ホーム 健康型有料老人ホーム この3種類の違いを以下にまとめています。 種類 介護付き有料老人ホーム ...

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