ニュース
厚生労働省の研究調査によると、2025年には高齢者の約700万人が認知症になると推計されています。そのため、認知症について正しく理解し、偏見を持たず、認知症の人を温かい目で見守ることができる地域づくりが必要とされています。 そこで広島県竹原市では、認知症の人を地域で支えようと、小学4年生の児童と地域住民が参加し「認知症の人への適切な声のかけ方を学ぶ講座」が開かれました。 徘徊する認知症の人を見つけたら どのように声をかけたら良いの? 認知症の人の徘徊の特徴は、季節にあわない服装をしていたり、スリッパや裸足で歩いていたりすることです。 ではこのような人を見つけたら、どのように声をかけたら良いのでしょうか。竹原市社会福祉協議会によると「目線を合わせて笑顔でゆっくり話しかける」のが認知症の人を見つけたときの正しい声のかけ方だそうです。 竹原市で開かれた講座では、「小学校周辺で徘徊をしている認知症の人に声をかける」という想定で練習がおこなわれました。 この講座に参加した男子児童は「認知症の人を不安にさせないよう、否定したりせずやさしく話しかけました」と話しています。このような知識を身につけることは、認知症の人を地域で支援するうえでとても大切なのではないのでしょうか。 認知症になっても安心して一人歩きを楽しめる街づくり 外出先で戸惑ったり、迷って家に戻れなくなったりと行方不明になってしまう認知症の人が年々増えています。「いつものあの場所に行きたいな」「あの人に会いたいな」など外に出かけたいと思う気持ちはいくつになっても、認知症になっても変わりません。地域に出るということは生活の大事な一部であり、行方不明はまだまだ歩けて元気な人だから起きていることなのです。 現在、地域で認知症の人が行方不明になった時に早期に対応できる仕組みとして、認知症の人を地域の皆で「探す」「声をかける」など自然と認知症の人を見守れるような仕組みが必要とされています。 そのため、地域の人が見守ることで「認知症になっても安心して一人歩きを楽しめる街」になるのではないのでしょうか。
2022/10/17
渋谷区は区在住、在勤、在学者などの渋谷区に集う人々が認知症を正しく理解し、自分ごととして考るきっかけを提供するイベント、「認知症なっても展2022」が開催されます。 「認知症なっても展」とは 認知症なっても展は、講演会や映画上映会・トークショー(事前申込制)などの盛りだくさんのイベントになっており当日は多くの人で賑わいそうです。 20日(木)には、認知症のスペシャリスト、松村 美由起先生(東京女子医科大学付属成人医学センター副所長 脳神経内科)による講演会がおこなわれます。 第1部「原因からみた認知症の症状と診断後の生活」(渋谷区民向け) 第2部「認知症と生きる人について」(認知症サポーター向けフォローアップ研修) 21日(金)には、「ぼけますから、よろしくお願いします。」映画上映&トークショーが開催されます。講師はこの映画のメガホンを取った、ドキュメンタリー映画監督の信友 直子さんです。 この映画は90代の父親がアルツハイマーの母を介護した、いわゆる老々介護をテーマとしたドキュメンタリーです。 22日(土)には、東北福祉大学で教鞭をとるかたわら、認知症と社会の関わり方かかわりかたについての著作をしている、矢吹 知之氏(認知症介護研究・研修仙台センター研修部長)による 「『認知症になっても』オープンな街をつくる(ビデオ講演)」と、下坂 厚氏(写真家・若年性認知症当事者)による講演会「認知症とともに生きる」がおこなわれます。 学生も参加 学生参加のブースでは、渋谷区の認知症施策展示や津田塾大学の学生による展示や写真展も常設され、推進員による認知症カフェの紹介やVRが体験できる時間もあります。認知症予防をキッカケに世代間交流が進めば良いですね。 講演会・上映会の申し込みは、10月3日(月)までに電話または公式サイトにて受け付けます。応募者多数の場合は抽選となり、当選者には10月6日(木)以降にハガキを発送します。 なお、残席があった場合は再度申込を受け付けるとのこと。詳細は公式サイトで確認してください。 じつはこうしたイベントは渋谷区に限らず、全国の自治体で数多く開催されています。みなさんがお住まいの市町村でも、こうしたイベントを見かけたら一度足を運んでみるのもいいかもしれませんね。
2022/10/07
認知症は、今や誰にとっても身近なことです。一方で認知症への理解や関心は個人差が大きく、誤解や思い込みが認知症に対するネガティブなイメージを生み出しています。 今回は、認知症を理解するきっかけになればと、世界アルツハイマーデーに合わせて公開された認知症疾患の啓発動画を紹介します。 「知ることから、やさしくなれる」2本の動画 認知症の症状は、原因となる疾患や個人により異なります。 周囲の人がそれぞれの症状の意味や本人の想いを知り、誤解や思い込みを解くことが認知症の人の不安を取り除く第一歩になります。 そこで認知症相談サイト「相談e-65.net(そうだんイーロゴ・ネット)」では、9月21日の世界アルツハイマーデーに合わせ「知ることから、やさしくなれる」をコンセプトとした2本の動画を公開しました。 この動画は、世の中の認知症への理解を深め、認知症の人やその家族が幸福で肉体的、精神的、社会的に満たされた状態になることを目指すという意図があります。 2つの症状を題材にした家族の物語 動画のタイトルは「日々はつづいていく」です。「ないわけない篇」と「タイムスリップ篇」の2本あり、私物を盗られたという妄想と、記憶が過去に戻ってしまうという比較的広く知られている症状が題材となっています。 「ないわけない篇」の物語は、かつて高校教師だった母が認知症と診断されて半年、娘は母の病気のことを理解しているつもりでも、どこか受け入れることが出来ない自分に歯がゆさを感じていました。一方の母も、これまでの自分ではなくなっていくような感覚に戸惑いを感じている...という、母と娘の物語です。 この物語は、自分の財布がどこにあるかわからなくなった母が娘を問い詰めるところから始まります。毎度のことにうんざりしていた娘でしたが、あるとき母のイライラの裏側にある不安に気付く、というストーリーです。 「タイムスリップ篇」では、ヘルパーの青年が登場します。教師だった母はヘルパーさんのことを自分の教え子だと勘違いしてしまいます。ヘルパーさんは母に合わせて会話をしてくれる...2人のやり取りを見ながら、母の本当の気持ちを知る娘というストーリーです。 この記事を読んでいるあなたの周りにも、このような症状の人は居ませんか?まずは「知ること」から、認知症について理解を深めてはいかがでしょうか。
2022/10/05
「必要な薬を飲んでくれない。」 「用意したご飯をなかなか食べてくれない。」 「財布を盗んだでしょ!と言われてしまう。」 認知症の方と接していて、こんなことでお悩みではないですか?中にはインターネットや本で調べて、その通りやってみたけれどうまくいかなかった!、という方もいるかもしれません。 今回は、そんな認知症患者の困った行動で悩んでいる方の助けになるかもしれない書籍が発売されました。 困った行動を場面ごとに紹介・解説 翔泳社から発売されたのは、『「認知症の人」への接し方のきほん あなたの家族に最適な方法が見つかる!「場面別」かかわり方のポイント(はじめての在宅介護シリーズ)』(定価1,650円、144ページ)です。 この本は認知症による困った行動の具体例をあげ、なぜそのような行動をとっているのか原因を分析して解説をしています。例えば、「用意した食事を食べてくれない」という現象でも、その原因やそのとき感じている気持ちは同じ認知症を発症していたとしても人によって異なります。 そのため、認知症の人への接し方には、「この行動の時にはこのような対応をすればよい」といった、型にはまった答えは存在しません。 本書では上記のような困った行動を場面ごとに紹介。その背景にあるさまざまな原因をひも解きながら一人ひとりの感情を理解し、その人に合った接し方を見つけるための方法を具体的に解説しているので、悩んでいる人にとってわかりやすいのではないでしょうか。 認知症との向き合い方や、周囲への頼り方の解説も また、本書では、認知症介護における家族支援を専門とし、さまざまな家族を見てきた著者だからこそ伝えられる認知症介護の心得や、相談先の見つけ方などの実践的なノウハウも盛り込まれています。 さらに、認知症になった家族との信頼関係を維持したり、関係を修復するための考え方も記載。介護する側の心と体をを守るために必要な認知症との基本的な向き合い方、周囲への頼り方への理解につながるかもしれませんよ。
2022/09/20
慶応義塾大学の岡野栄之教授と嶋田弘子特任講師らの研究チームは、認知症の一種であるアルツハイマー病患者の脳の状態を試験管内の細胞で再現する技術を開発しました。 患者のiPS細胞を培養して「ミニ脳」を作ると、病気との関連が指摘される異常たんぱく質の蓄積などを再現することができ、研究を進めることで認知症の仕組みの解明や治療薬開発に役立つとされています。 現在の治療方法 認知症を完全に治す治療法はまだありません。そのため、症状を軽くして進行の速度を遅らせることが現在の治療の目標となっています。ちなみに、現在の認知症の治療方法には薬物療法と非薬物療法があり、これらを組み合わせて治療をおこなっています。 研究と今後 研究チームはiPS細胞を培養する際に加えるたんぱく質の濃度を調節し、脳に似た立体構造のミニ脳を効率よく作る手法の開発に成功しました。この手法でアルツハイマー病患者のiPS細胞からミニ脳を作ると、患者の脳のように「アミロイドβ(ベータ)」という異常たんぱく質が集まった構造がみられました。 この結果は、「認知症はアミロイドβが蓄積されることで発症する」という仮説がもともとあったため、それを裏付けることになりそうです。 アミロイドβの蓄積を阻害する安全な薬が開発されれば、アルツハイマー型認知症はそれ以上の神経変性を起こさなくなると考えられています。そうなれば、認知症の進行が完全にストップする可能性もあります。 ただし、一度変性して消滅した神経細胞は再生しないため、進行した認知症では失われた機能を回復することは難しいという問題がまだ残ります。そのため、発症前の段階での治療を目指して薬の開発がおこなわれています。その意味でも、早期発見・早期治療は今後ますます重要になってくると考えられています。 研究チームは今後、人のミニ脳で病態を再現できる手法を活用し、アルツハイマー病患者のミニ脳でのアミロイドβの蓄積なども詳しく調べていく方針です。 まとめ 今回の研究で、短時間で認知症進行の様子を再現することができるようになったようです。これによりデータを集めやすくなり認知症解明に大きく近づくことができるでしょう。
2022/09/15
大切な家族が認知症になってしまったとき、一番悲しいのは自分たちとの思い出を忘れていくことではないでしょうか。 楽しかった思い出、悲しみや苦しみを共に乗り越えた思い出、さらには日常生活に必要な記憶も消えていく…。こちらの気持ちまで沈んでしまいそうになりますよね。 そんなとき、気持ちを前向きにしてくれる何かがあれば、と思う方は多いことでしょう。今回は心の休息のお供にできる素敵な絵本を紹介します。 イギリス発、あたたかい家族愛の物語 小学館から、絵本「わすれないでね ずっと だいすき」が発売されました。この本は編集者の実体験に基づく、イギリス発のおばあちゃんと孫の愛の物語です。 私たちにとって一番大切なことを教えてくれる、気持ちが前向きになる一冊となっています。 編集者の切なく優しい願い 「わすれないでね ずっと だいすき」はイギリスの翻訳絵本です。「同じ悲しみのなかにいる人たちの力になることを願って」と、父親が認知症になり思い悩んでいた編集者の発案で生まれました。 孫のことを忘れてしまったおばあちゃんと「ぼく」のやり取りには、認知症の人への寄り添い方のヒントが隠されています。 日本語訳版の監修は、約15万部のヒット作「認知症世界の歩き方」(ライツ社)の著者である筧裕介氏(慶應義塾大学院特任教授・認知症未来共創ハブ運営委員)です。 筧氏は「認知症のある方ご本人と周囲の方との、自然で素敵な関係性が描かれた、魅力的な絵本です。お子さんと両親、祖父母など三世帯で共に読むことをお勧めします。」とコメントしています。 おばあちゃん、おじいちゃんのことが大好きなご家族はもちろん、高齢の方との向き合い方に悩んでいる方、お子さんに認知症のことを知ってもらいたい親御さんにぜひ手に取ってもらいたい、深くあたたかい本です。 9月のアルツハイマー月間、そして敬老の日に家族でこの絵本を読んで、優しい気持ちに包まれてみるのもいいかもしれませんね。
2022/09/12
三重県四日市市は8月23日、「四日市市認知症フレンドリー宣言」を実施すると発表しました。 昨今、地方自治体が主導して介護や認知症対策を進める事例が増えていますが、さて、この四日市市の取り組みとは一体、いったいどんなものなのでしょうか。 認知症フレンドリー宣言とは? 「四日市市認知症フレンドリー宣言」は、誰もが暮らしやすい“認知症フレンドリーなまち”の実現を目指した宣言です。内容には、「認知症があっても、なくても、誰もが暮らしやすい 認知症フレンドリーなまちの実現に向けて、オールよっかいちで取り組むことを宣言します」などといったことが盛り込まれています。 市民や関係機関、市内に拠点を置く企業などの認知症への関心を高めていき、認知症施策に重点的に取り組む姿勢や目指す姿を広く内外に示していくことが目的。今後は、商店街への横断幕の掲示などによって取り組みを啓発していくとのことです。 また、関連イベントとして「認知症市民公開講座」を9月10日(土)午後1時30分から、市総合会館で開く予定があります。講師には名古屋市社会福祉協議会の鬼頭史樹さんを招き、基調講演「認知症フレンドリーな社会について考えてみよう!」をおこないます。 さらに、四日市市職員全管理職の認知症サポーター養成講座受講の推進にも力を入れていくそう。 認知症早期診断事業について 「認知症早期診断事業」は、以下の3段階方式で実施されます。 認知症に関心を持ち、自身の今の状態について確認する「自己チェック」認知機能の低下について医療機関で確認する「一次検査(簡易スクリーニング)」認知症かどうかを専門的医療機関で診断する「二次検査(鑑別診断)」 市内に住民登録のある75歳以上の人を対象にして、10月1日から実施されます。 また、「自分でできる認知症の気づきチェックリスト」をさまざまな場所に配布。配布場所は在宅介護支援センター、地域包括支援センターなどになっています。配布場所や検査の費用などの詳細は、四日市市のホームページを参照ください。 三重県内では初という今回の取り組みですが、市民全体の取り組みによってどのような変化があるのか、今後も注目していきたいですね。
2022/09/09
「おぼえている手帳」のきっかけ 手帳評論家の舘神(たてがみ)龍彦さんが開発した「おぼえている手帳」は、認知症の母親に日記を付けるよう勧めたことがきっかけです。 舘神さんは、認知症と診断され以前あったことを覚えていない母親の姿を見て、「いつ何をどうしたか記録することで、記憶の代わりにしてもらおう」と考えました。 そして、日記を勧め、忘れても自分のことだと納得できるように、舘神さんが撮影したその日の母親の写真を添えるようにしました。 館神さんはその後、「多くの人に役に立つのでは」との想いから商品化もしています。 どんな手帳? 「おぼえている手帳」は、認知症の人や家族が大切な思い出を回想することができる手帳です。 手帳を開くと、右側に縦書きで文章を書くページがあり、左側にそれに関する写真を入れる透明なポケットが付いています。 認知症の人の家族からは「最近の時間をどう過ごしているか不安だったが、書いてもらうことで安心感を持っている」「書き始めて意欲的になった」などの声が寄せられたといいます。 昨春からは、メーカーの協力を得てオンラインで販売を始めました。 母親と「おぼえている手帳」 手帳には、会話の中では知ることがなかった思いも記されているので、舘神さんには新鮮な驚きがあることも。 お母様の誕生日の翌日には、<昨日は私の誕生日だった。だまっていても年はとります。生きているから年をとると云う事。丈夫な体に生んで呉れた母親に感謝しております。お母さん有難う御座居ます>と感謝の言葉がつづられていました。 選挙に出掛けた日は「国民の義務と感じてする」「大切なことと思います」と記されていました。そこには投票所の写真が添えられています。 舘神さんによると、「日記を読み直すことで、自分自身とコミュニケーションを取ることができているのではないか」とのこと。 手帳に記すことで、大切な思い出といつまでも一緒にいられることは、認知症のご本人だけでなく周りの方々にも良い影響がありそうですね。
2022/09/08
警察庁の発表によると、認知症の症状による行方不明者の数は、年間で1万7000人にも上ります。年齢別に見ても、当然ですが70歳以上の高齢者の行方不明者数が年々、増加しており、対策の拡充が急がれています。 そんな中、ちょっとほっこりするニュースが飛び込んできました。警察犬が認知症の女性を救出したというのです。さてさて、その活躍とは一体、どのようなものだったのでしょうか。 82歳の認知症女性が行方不明に 神戸市須磨区に住む介護職の北堀和男さん(53)が帰宅すると、同居する母幸子さん(82)がいなくなっており、幸子さんの友人にも連絡、2人で手分けして捜すことにしました。 幸子さんには中等度の認知症があり、過去にも1人で外出してしまったことが何度もあり、これまでは自宅のある団地周辺で幸子さんを見つけることができましたが、この日は1時間以上たっても見つからず、須磨署に届け出ることになりました。 警察犬・グライフくん出動! 捜索依頼を受けて出動したのは、シェパードの警察犬・グライフ号(8歳・オス)と灘尾早希子巡査部長(31)。 グライフくんは行方不明者の捜索や強盗事件など1400件以上の現場を踏んだベテラン犬。発見した行方不明者はそれまでに11人に上っています。灘尾巡査部長は県警初の女性の警察犬係で、初めてのペアを昨年3月からグライフくんと組んでいるとのことです。 午後10時半頃。グライフくんは、幸子さんの枕に敷いていたタオルのにおいを頼りに、自宅から捜索を始めました。地面や空気中のにおいをかぎながら歩き始めます。30分ほどたった時、くいっと顔を上げると…。視線の先には、道路を挟んで向かい側の歩道を歩く、幸子さんの姿がありました。 自宅から600メートルほどの、人通りや交通量のほとんどない場所で幸子さんが見つかりました。「迅速に見つけてくれてびっくり。感謝しています」と和男さん。 7月下旬、須磨署でグライフくんの表彰式がおこなわれました。出席した幸子さんは捜索当日のことを覚えていませんでしたが、「動かなくて偉いね。かわいいわ」とグライフくんを笑顔で見つめていたとか。 副賞の鹿肉のジャーキーに、グライフくんはしっぽを振って大喜び。その表彰式の直後、グライフくんに新たな出動要請が入ります。鹿肉のジャーキーを後にして、署からそのまま次の現場へとグライフくんは向かっていったそうです。 日本では、認知症による行方不明者が年々増加しており、身元が不明のまま各市町村において保護されている場合もあるそうです。今後も、警察犬のさらなる活躍を期待したいですね。
2022/09/07
認知症の高齢者は、怒りなどの感情から攻撃的な態度を示すことがあり、中には暴力に及ぶケースもあります。さらに、非常に対処の難しい症状を示す認知症の患者もいます。 このような態度を取る人を介護することは、愛する身内だとしても家族に多大な負担を強いることになります。このような行動を抑えるために、医師は、抗精神病薬や鎮静剤、抗不安薬を用いることが多いのです。 しかし、これらの薬は顕著な副作用がある上に、処方された他の薬と反応して悪影響を及ぼす危険性があります。 医療用大麻の使用とは 慢性痛の抑制に鎮静作用が効果を発揮するとされている医療用大麻。アメリカの一部の州では大麻を医療用としての使用が認められ、天然大麻の成分を用いて鎮静剤を製造している製薬会社もあります。 この鎮静作用によって興奮状態にある高齢者の気持ちを落ち着けることができる可能性を探る動きがあります。 しかし、認知症高齢者の感情の抑制に大麻を用いる研究はほとんど進んでおらず、正確なデータが得られていない現状もあります。 医療用大麻の認知症の症状に関するさまざまな文献がありますが、どれも「この分野ではさらなる研究が必要だ」という同じ結論に達しています。 まとめ 医療用大麻に関して今のところは根拠となるデータは非常に乏しいのが現状。しかし、一部の認知症の家族の症状に悩む方のなかには、認知症により自分の行動をコントロールできない高齢者に対して問題行動を抑えるのに有用な手段として用いている方もいるようです。 日本では医療的な大麻の使用も認められてはいません、医療的な大麻の使用を認めるべきとの声も上がっています。今後、研究が進んでいくことで異なる形で役立てられていくこともあるかもしれません。
2022/09/05
介護施設への入居について、地域に特化した専門相談員が電話・WEB・対面などさまざまな方法でアドバイス。東証プライム上場の鎌倉新書の100%子会社である株式会社エイジプラスが運営する信頼のサービスです。