田中 達也さんの
執筆記事一覧

大学卒業後、カンボジアに移住。NGOスタッフとして現地の子どもたちに日本語を教える。帰国後、2年にわたりグループホームの職員として認知症介護に従事した後に独立。現在はフリーライターとして、介護業界や海外観光などに関わる記事を執筆している。保有資格:介護職員初任者研修修了、日本語教師養成講座修了。
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介護施設の技能実習生に「マタハラ」!?妊娠を理由に中絶・退職を迫られる

フィリピン国籍の女性が、妊娠や出産を理由に不当な取り扱いをされる「マタニティーハラスメント」を受けたとして、介護施設や技能実習生の受け入れや調整などをおこなう監理団体に対して訴訟を起こしました。 2023年1月18日、その民事裁判の第1回口頭弁論が開かれました。 フィリピン人の女性が介護施設と監理団体を訴える 今回、訴えを起こしたのは、福岡県にある特別養護老人ホームで働いていたフィリピン国籍の女性です。この女性は、2019年に途上国の人材育成を目的とした「技能実習生」として来日しました。 訴状に書かれた経緯は以下のとおりです。 2021年4月、女性の妊娠が発覚 監理団体に「一時的に帰国し、母国で出産してから日本に戻って仕事に復帰したい」と申し出る これに対し、監理団体からは「あなたのせいでフィリピン人の評価が落ちる」と脅され、中絶を迫られる 施設側からも「妊娠している実習生は働かせられない」と告げられ、帰国同意書を書かされ退職を余儀なくされた 女性は「私はこんな扱いを受けるべきではない。私の赤ちゃんも同じだ。こんなひどい扱いは許せない」と話し、慰謝料など645万円の支払いを求めています。 施設側はこの訴えを認めず、争う姿勢を見せています。 介護分野における技能実習制度について 技能実習制度に介護分野が組み込まれるようになったのは2017年11月と、比較的最近のことです。それから急激に介護分野における技能実習生の人数は増え、コロナ禍が始まる直前の2020年1月時点では1万8000人にまで上っています。 介護分野で技能実習生となるためには、職員や利用者と円滑にコミュニケーションを取るために、初級修了程度の日本語能力が条件です。 このように、技能実習生は日本で働くために外国語を学ぶなどの努力をしています。苦労をして働きに来ている技能実習生には最大限の敬意を払い、適切に扱ってほしいですよね。そして、その取り組みが日本人職員にとっても働きやすい職場につながっていくことでしょう。
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便秘だと認知症テスト結果が2.7倍速く悪化!?腸内環境が脳に与える影響

新たな研究で、慢性的な便秘がある高齢者は、そうでない人に比べて認知機能の低下が速い可能性が示されました。 以前から、慢性的な便秘が続いて腸内環境が大きく変化すると脳の神経細胞がダメージを受けることが指摘されていますが、詳細は明らかになっていませんでした。 そのため、東北大学の加齢医学研究所の中瀬泰然氏らが、便秘がある高齢者と認知機能の低下速度の関係を調べることにしたのです。 便秘ありと便秘なしで対象者を分類 今回の研究は、アルツハイマー型認知症か軽度認知障がいと診断を受けている高齢者84人を対象に実施。対象者の平均年齢は77歳でした。 また、研究グループは対象者を、「慢性的な便秘があるグループ」と「慢性的な便秘がないグループ」にそれぞれ分類。グループ間で認知機能の低下速度に差があるかどうかを調べました。 便秘がある人は認知機能の低下が速い 研究グループは、対象者に対し2種類の認知テストと脳の状態を画像で調べるMRI検査を実施。MRI検査では、脳の萎縮と脳の血管の血流が不足したことによって起こる変化「大脳白質病変」を調べました。 「大脳白質病変」があるということは、血流が不足して脳内が酸素不足になっていることを意味します。また、この状態が進行するとアルツハイマー型認知症を引き起こすリスクが高まると言われています。 まず認知テストの結果を、便秘がある人と便秘がない人でそれぞれ比較。その結果、便秘がある人のほうが認知機能の低下が2.7倍速いことが明らかになったのです。 また、MRI検査の結果も便秘がある人と便秘がない人で比べました。脳の萎縮の程度に差は見られませんでしたが、大脳白質病変は便秘がある人のほうが1.65倍速く進行していたことが判明しました。 研究グループは「この研究の対象者は少ないため、統計的な結果としてはまだ不十分だ。今後は、より大規模な研究をおこなって結果を確認したい」としています。
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高齢者でも「タンパク質+運動」で筋肉量が増加!要介護を防ぐ習慣を

新たな研究で、タンパク質を適切に摂取しながら筋力運動をおこなった高齢者は、筋肉量が増えて介護が必要な状態になりにくくなる可能性が示されました。 この研究は関西医科大学と日本ハムが共同で実施したもの。研究結果は「日本健康医学会雑誌」という医学誌に掲載されています。 対象者にタンパク質と運動機会を提供 今回の研究は、65歳以上の高齢者27人を対象に実施。対象者は、週2~3回、1日3時間の運動教室に参加。運動教室では、ストレッチ・有酸素運動・筋力トレーニング・リラクゼーションがおこなわれました。 また、タンパク質20gを含む食品を週4回、3ヵ月にわたって対象者に配布しています。 さらに、結果を比較するために、タンパク質を豊富に含んだ食品を与えず運動だけおこなう期間も3ヵ月設けられました。 タンパク質を補充しながら運動すると筋肉量が増加 調査の結果、タンパク質を食品で補充しながら運動した期間では、高齢者の筋肉量と握力が増加したことが判明。一方、タンパク質を補充せず運動だけおこなった期間では筋肉量と握力が低下しました。 高齢者の筋肉量が増えれば、ものを握れるようになったり、立つ座るなどの動作がスムーズになったりします。このように高齢者の筋肉量が増え、自分の筋肉で日常動作をおこなうことができれば、介護が必要な状態になるのを防げる可能性が高まります。 この結果を受けて、関西医科大学の西山利正氏は「タンパク質を摂取しながら適度な運動をすることで、高齢者の要支援・要介護度が戻ることがわかった。また、加工肉を食べても同時に継続的な運動をすることで、コレステロール値が悪くなったりすることもなかった」と話しています。 タンパク質の必要性 タンパク質は人体にとって不可欠だと言われていますが、それはどうしてでしょうか? それは、タンパク質が皮膚や筋肉、血管など生きるのになくてはならない部分を形成しているからです。 加えて、脳の機能をつかさどる神経細胞や、神経細胞に情報を伝達する物質もタンパク質からできています。そのため、タンパク質が不足した状態が続くと、脳の働きが悪くなって記憶力や集中力が低下するリスクが高まるのです。 このように、人が生きるのに欠かせないタンパク質。運動とともに毎日の生活に取り入れて、健康的な毎日を送りましょう。
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認知症新薬「レカネマブ」が国内でも申請。症状の進行を7ヵ月半も抑制!?

以下の記事で、認知症の新たな治療薬「レカネマブ」がアメリカで承認されたことを伝えました。今回はその続報です。 2023年1月16日、製薬会社エーザイは、認知症の治療薬「レカネマブ」を厚生労働省に国内での製造・販売の承認を申請したことを明らかにしました。 「レカネマブ」は、エーザイとアメリカの製薬会社バイオジェンが共同で開発した新薬です。 認知症の新薬「レカネマブ」とは 認知症の新たな治療薬「レカネマブ」は、アルツハイマー型認知症の原因とされる異常なタンパク質を脳内から取り除く作用があります。 症状を一時的に抑えるしかなかった今までの治療薬と異なり、「レカネマブ」は原因物質に直接作用するため、長期的に認知症の進行を抑える効果が期待されているのです。 エーザイは、東京大学やイェール大学とともにアルツハイマー型認知症の早期患者およそ1800人を対象にした臨床試験を実施。2週間に1回、1年半にかけて対象者に「レカネマブ」を投与しました。 その結果、「レカネマブ」が認知症の進行を27%遅らせることが判明。これは、症状の進行を7ヵ月半遅らせることを意味します。 一方、すでに進行した病状を改善することはできないため、早期の認知症患者でなければ効果は薄いとされています。 また、医療関係者によると、脳浮腫や脳出血などの副作用も一部で報告されているため、「レカネマブ」を投与する対象は慎重に選ぶ必要があると言います。 エーザイが「レカネマブ」を承認申請 1月16日、エーザイは薬の審査や承認などをおこなう厚生労働省管轄の「医薬品医療機器総合機構」に「レカネマブ」製造と販売の承認を申請したことを発表しました。 アメリカではすでに承認を受けていて、ヨーロッパでも1月11日に申請を終えています。エーザイは、国内について2023年中の承認を目指したいとしています。
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交通事故の死亡者の7割が高齢者!?高齢者の事故を減らすには?

福井県警の調査で、県内の交通事故で死亡した人の数が統計を取り始めて最も少ない水準だったことが明らかになりました。 一方、交通事故で死亡した人の7割以上が高齢者だったことも判明。警察は高齢者の事故防止対策を強化するとしています。 交通事故死の7割以上が高齢者 福井県警の調査によると、2021年の福井県内で起きた交通事故で死亡した人の数は27人。これは、統計を取り始めた1948年以降最も少ない水準です。 しかし、死亡者27人のうち実に20人が65歳以上の高齢者だったことが判明しました。また、死亡事故の半数が高齢ドライバーが引き起こした事故だったことも明らかになっています。 このことを踏まえ、福井県警は高齢者の事故防止対策を強化するとしています。 高齢者の交通事故を減らすための対策 高齢者の交通事故を減らすためには、どうしたら良いでしょうか? これからも運転する予定のある高齢ドライバーには、「安全運転サポート車」の導入をおすすめします。 「安全運転サポート車」は、車線を超えそうになったら警報が鳴ったり、目の前に人や壁などが現れたら自動でブレーキが作動したりといった事故防止機能がついているため、普通車より安全に運転できます。 ただ、それでも完全に事故を防ぐことはできません。もし高齢のドライバー自身に、以前よりも集中力が低下したり視野が狭くなったりといった自覚があったら、早めに運転免許証を返納したほうが良いかもしれません。 免許証を返納したあとは、以下のようなサービスを活用すると良いでしょう。 公共交通機関を利用する タクシーを相乗りで割安で利用できる「相乗りタクシー」を利用する 「自家用有償旅客運送」の活用 都市部など公共交通機関が充実しているところに住んでいるならそれを利用すれば良いですが、バスやタクシーがほとんど走っていない過疎地では公共交通機関の活用が困難な実情があります。 その場合は、過疎地域の移動手段を確保するためにNPOなどが自家用車を用いて有償で運送する「自家用有償旅客運送」サービスを利用すると良いかもしれません。 各自治体は、高齢者が運転免許証を持っていなくても移動できるためのさまざまなサービスを打ち出しています。住んでいる自治体がどんなサービスを出しているか、一度見てみると良いですね。
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介護施設にインフルエンザ薬を無料提供。コロナとインフルの見分け方は?

2023年1月12日、徳島県は3年ぶりにインフルエンザの流行期に入ったことを発表しました。 また、感染対策の一環として、インフルエンザの治療薬を高齢者施設などに無償で提供するとしています。 インフルエンザの治療薬を高齢者施設に提供 徳島県の飯泉知事は1月13日の会見で、先月からインフルエンザ治療薬の無償提供を始めたと伝えました。対象となるのは、高齢者施設などの入所者や職員です。 さらに、飯泉知事は「新型コロナと同様に、基本的な感染防止対策をしてほしい」と、感染対策の徹底を呼びかけました。 基本的な感染防止対策とは、以下のような対策を指します。 会話するときは不織布マスクを鼻まで着用する 小まめに手洗いや手指消毒をおこなう 部屋の換気をする 大人数が集まる場所には近づかない インフルエンザも新型コロナと同じくらい脅威になりうる疾患です。徹底した感染対策が大事ですね。 インフルエンザと新型コロナの違い インフルエンザと新型コロナは、どちらも同じような症状が出る傾向にあるため、見分けがつきにくいと言われています。 インフルエンザは、1~3日の潜伏期間を経て、38度以上の高熱、頭痛、全身のだるさ、筋肉痛などが出現します。 新型コロナも高熱や頭痛、全身の倦怠感などインフルエンザと同じような症状が現れることがあります。ただ、新型コロナの症状はインフルエンザより多彩だとされています。人工呼吸器が必要なくらい呼吸困難になる人もいれば、ほとんど症状が出ない人もいるそうです。 また、医療機関の情報によると、新型コロナのほうが長いと考えられてきた潜伏期間も、新型株になってからインフルエンザ並み(1~3日)に短くなっているため、潜伏期間の違いで鑑別することも難しいと言います。 このように、症状でインフルエンザと新型コロナを鑑別することは難しいため、気になる症状が出たら医療機関などで検査を受けてみることをおすすめします。 参考:「感染拡大防止に向けた取組」(内閣官房)
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在宅介護中の人の約3割が訪問理美容を利用!デイサービスで利用する人も

美容に関する調査研究をおこなっているホットペッパービューティーアカデミーが、外で髪を切るのが難しい高齢者に向けた「訪問理美容サービス」に関する調査を実施。 その結果、3割近い人が訪問理美容サービスをこの1年以内に利用していることがわかったのです。 訪問理美容の利用状況を調査 今回の調査は、以下の要領でおこなわれました。 期間:2022年10月11日~2022年10月19日 調査手法:アンケート 調査地域:日本全国 対象:要支援または要介護認定を受けている人と同居している、20歳以上の男女1906人 訪問理美容はデイサービスでの利用が多い? 調査の中で「訪問理美容サービスを知っているか」と尋ねたところ、「知っている」と回答した人は82.3%。大半の人が認知していました。 次に「直近1年で訪問理美容サービスを利用した経験があるか」と質問。これに対し「経験がある」と回答した人は27.1%いることが明らかになりました。 訪問理美容サービスを利用したことがあると回答した人に、サービスを利用した場所を尋ねると「デイサービスなどの通所介護施設」と回答した人が70.6%。「自宅」と回答した人は34.2%でした。 また、施設で理美容サービスを利用したことがあると回答した人に、サービスを利用したきっかけについて質問。すると「施設の職員からの紹介」と答えた人が74.8%と大半を占めました。 さらに、在宅で理美容サービスを利用したことがあると回答した人に同様の質問をしました。すると、「ケアマネジャーからサービス利用の提案」という回答が50.8%で最多。「自治体の広報チラシ」「ネット検索」と回答した人も一定数見られました。 施設などに入所してしまうと、どうしても髪を切ったりお化粧をしたりする機会が減ってしまいます。もう少し新型コロナウイルスの流行が落ち着いてきたら、理美容サービスの利用を検討しても良いかもしれません
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自然が多い地域に住むと認知症やパーキンソン病での入院リスクが低下!?

新たな研究で、居住地域の自然が豊かであるほど、認知症や動きが鈍くなったり手が震えたりするパーキンソン病の入院リスクが低下する可能性が示されました。 この研究は、アメリカのハーバード公衆衛生大学院によっておこなわれ、研究結果は「JAMA Netowork Open」という医学誌に掲載されています。 研究の概要 この研究の対象者は以下のとおりです。 アメリカの保険福祉省が提供する高齢者向けの保険サービス「メディケア」に加入している 65歳以上の高齢者である 2000年1月1日~2016年12月31日の期間にアメリカに住んでいた これらの条件に該当した研究の対象者数は、約6200万人です。 また、今回の研究にあたって、研究グループは対象者が住んでいた地域の自然環境も調査しています。調査した自然環境は以下のとおりです。 周囲にどれだけ植物が生えているか(緑地面積) 公園の割合 池などの水辺の割合 研究の結果 約6200万人分にも及ぶ対象者の医療データを解析した結果、居住地域の自然環境と、パーキンソン病や認知症の入院リスクは相関関係にあったことが明らかになりました。 パーキンソン病の入院リスクは、周囲の緑地面積、公園の割合、水辺の割合という今回の研究で用いられたすべての指標に関連性が見られました。 つまり、さまざまな植物が生えていたり、公園や水辺が多かったりする地域に住んでいる人のほうがパーキンソン病の入院リスクが低いことが判明したのです。 一方、認知症の入院リスクは周囲の緑地面積のみに関連性が見られました。言い換えると、公園や水辺の多さは認知症の入院リスクに関係ありませんでした。 今回の結果を踏まえ、研究グループは「今回の研究で、豊かな自然環境に身を置く高齢者のほうが、認知症やパーキンソン病の入院リスクが低下することがわかった。このことを踏まえ、政策決定者は高齢者の居住環境に対する政策アプローチを検討してほしい」としています。
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新型コロナ、死亡者が過去最多!高齢者の感染割合は「第7波」超えも

2023年1月14日、厚生労働省は新型コロナ由来の死亡者数が、過去最多となったことを明らかにしました。 また、特に重症化リスクが高いとされる高齢者の感染も増加傾向に。国や各自治体は警戒を呼びかけています。 全国の新型コロナ感染状況 厚生労働省が1月14日におこなった発表により、新型コロナウイルスによる1日当たりの死亡者数が、503人だったことがわかりました。1日当たりの死亡者数が500人を超えたのは初めてとのことです。 また、感染者のうち80代以上の高齢者が占める割合が昨年の夏に流行した第7派よりも高くなっていることも判明しました。 厚生労働省は、重症化リスクの高いとされる高齢者に対して、ワクチンの追加接種をするように呼びかけています。 高齢者の感染者数も増加傾向に 全国各地で、高齢者の新型コロナ感染が増加傾向にあります。 例えば高知県では、新たに新型コロナ感染した842人のうち、70代以上の感染者は151人。20%近くの感染者が高齢者であることが判明したのです。 この結果を受けて、県の担当者は「重症化リスクが高い高齢者の感染者数の増加は、医療に大きな負荷がかかってしまう。今後もこの傾向が続けば、通常の診療や緊急医療をさらに制限せざるを得ない」と警鐘を鳴らしています。 また、各自治体は小まめな手洗いと手指消毒を呼びかけるとともに、「3つの密」を避けてほしいとしています。 改めて、3つの密を確認してみましょう。「3つの密」とは以下のような場所を指します。 換気の悪い「密閉」空間 人が大勢集まる「密集」空間 人が近距離かつ大声で会話するような「密接」空間 季節性インフルエンザも流行期を迎えているとされています。重症化リスクを抑えるためにも、インフルエンザと新型コロナのそれぞれのワクチン接種を検討してみても良いかもしれませんね。

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介護付き有料老人ホームとは│提供されるサービス・費用・入居条件などを解説

介護付き有料老人ホームは、介護スタッフが24時間常駐している介護施設。介護サービスや身の回りの世話を受けられます。 この記事では、介護付き有料老人ホームの種類及び入居のための条件や必要な費用、サービス内容などを詳しく説明しています。 https://youtu.be/oK_me_rA0MY 介護付き有料老人ホームの特徴 介護付き有料老人ホームとは、有料老人ホームのうち、都道府県または市町村から「特定施設入居者生活介護」の指定を受けた施設です。24時間介護スタッフが常駐し、介護や生活支援などは施設の職員により提供されます。 主に民間企業が運営しているため、サービスの内容や料金は施設ごとに異なります。また、入居基準も施設により異なり、自立している方から介護が必要な方まで幅広く受け入れている施設も。選択肢が幅広いため、自分に合った施設を選ぶことができます。 看取りまで対応している施設も多数あり、「終の棲家(ついのすみか)」を選ぶうえでも選択肢のひとつとなります。 全体の概要をまとめるとこのようになります。 費用相場 入居時費用 0~数千万円 月額利用料 15~30万円 入居条件 要介護度 自立~要介護5※1 認知症 対応可 看取り 対応可 入居のしやすさ ◯ ※施設の種類によって異なります。 特定施設入居者生活介護とは 特定施設入居者生活介護は、厚生労働省の定めた基準を満たす施設で受けられる介護保険サービスです。ケアマネジャーが作成したケアプランに基づき提供される食事や入浴・排泄など介助のほか、生活支援、機能回復のためのリハビリなどもおこなわれます。指定を受けてこのサービスを提供する施設は、一般的に「特定施設」の略称で呼ばれています。 介護付き有料老人ホームの種類と入居基準 介護付き有料老人ホームには「介護専用型」「混合型」「健康型」の3種類があり、それぞれ入居条件が異なります。 介護度 ...

2021/11/10

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グループホームとは|入居条件や費用、入居時に気をつけたいポイントを解説

認知症の方の介護は大変です。「そろそろ施設への入居を検討しよう」と思っても、認知症の症状があると、入居を断られてしまうのではと心配もあるでしょう。 グループホームは認知症高齢者のための介護施設です。住み慣れた地域で暮らし続けられる地域密着型サービスであり、正式な名称を「認知症対応型共同生活介護」といいます。 こちらの記事では、グループホームについて解説します。また、グループホームで受けられるサービスや費用、施設選びのポイントも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。 https://youtu.be/EofVO7MRRDM この記事を読めばこれがわかる! グループホームの詳細がわかる! グループホームを選ぶ際のポイントがわかる! グループホームへ入居する際の注意点がわかる! グループホームとは グループホームとは、認知症高齢者のための介護施設です。専門知識と技術をもったスタッフの援助を受けて、要支援以上の認知症高齢者が少人数で共同生活をおくります。 「ユニット」といわれる少人数のグループで生活し、入居者はそれぞれ家事などの役割分担をします。 調理や食事の支度、掃除や洗濯など入居者の能力に合った家事をして自分らしく共同生活を過ごすところが、ほかの介護施設や老人ホームとは異なるポイントです。 グループホームの目的は、認知症高齢者が安定した生活を現実化させること。そのために、ほかの利用者やスタッフと協力して生活に必要な家事を行うことで認知症症状の進行を防ぎ、できるだけ能力を維持するのです。 グループホームは少人数「ユニット」で生活 グループホームでは「ユニット」と呼ばれるグループごとに区切って共同生活を送るのが決まり。1ユニットにつき5人から9人、原則1施設につき原則2ユニットまでと制限されています。 少人数に制限する理由は、心穏やかに安定して過ごしやすい環境を整えるため。環境変化が少なく、同じグループメンバーで協力して共同生活することは、認知症の進行を防ぐことに繋がります。 認知症の方にとって新しく出会う人、新しく覚えることが難しいので、入居者やスタッフの入れ替わりが頻繁にある施設では認知症の高齢者は心が落ち着かず、ストレスを感じ生活しづらくなってしまいます。その結果、認知症症状を悪化させるだけでなく、共同生活を送る上でトラブルを起こすきっかけとなります。 慣れ親しんだ場所を離れて新しい生活をするのは認知症の方には特に心配が尽きないもの。その心配を軽減するため、より家庭にできるだけ近づけ、安心して暮らせるようにしています。 グループホームの入居条件 グループホームに入居できるのは医師から「認知症」と診断を受けている方で、一定の条件にあてはまる方に限ります。 原則65歳以上でかつ要支援2以上の認定を受けている方 医師から認知症の診断を受けている方 心身とも集団生活を送ることに支障のない方 グループホームと同一の市町村に住民票がある方 「心身とも集団生活を送ることに支障のない」という判断基準は施設によって異なります。入居を希望している施設がある場合には、施設のスタッフに相談しましょう。 また、生活保護を受けていてもグループホームに入ることは基本的には可能です。しかし、「生活保護法の指定を受けている施設に限られる」などの条件があるので、実際の入居に関しては、行政の生活支援担当窓口やケースワーカーに相談してみましょう。 グループホームから退去を迫られることもある!? グループホームを追い出される、つまり「強制退去」となることは可能性としてゼロではありません。一般的に、施設側は入居者がグループホームでの生活を続けられるように最大限の努力をします。それでも難しい場合は、本人やその家族へ退去を勧告します。「暴言や暴力などの迷惑行為が著しい場合」「継続的に医療が必要になった場合」「自傷行為が頻発する場合」etc。共同生活が難しくなった場合には追い出されてしまうこともあるのです グループホームで受けられるサービス グループホームで受けられるサービスは主に以下です。 生活支援 認知症ケア 医療体制 看取り それぞれ詳しく見てみましょう。 生活支援 グループホームでは以下の生活面でのサービスを受けられます。 食事提供 :◎ 生活相談 :◎ 食事介助 :◎ 排泄介助 :◎ 入浴介助 :◎ 掃除・洗濯:◯ リハビリ :△ レクリエーション:◎ 認知症を発症すると何もできなくなってしまうわけではなく、日常生活を送るだけなら問題がないことも多いです。 グループホームには認知症ケア専門スタッフが常駐しています。認知症進行を遅らせる目的で、入居者が専門スタッフの支援を受けながら入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこないます。 食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで、そして洗濯をして干すといった作業や掃除も、スタッフの介助を受けながら日常生活を送ります。 グループホームでは、入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこなうことになります。 例えば、食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで。また、そして洗濯をして、干すまで…など。そのために必要な支援を、認知症ケアに長けた専門スタッフから受けられるのが、グループホームの大きな特徴です。 グループホームは日中の時間帯は要介護入居者3人に対して1人以上のスタッフを配置する「3:1」基準が設けられています。施設規模によっては、付き添いやリハビリなどの個別対応が難しいので、入居を検討する際は施設に確認しましょう。 認知症ケア 施設内レクリエーションやリハビリのほかに、地域の方との交流を図るための活動の一環として地域のお祭りに参加や協力をしたり、地域の人と一緒に公園掃除などの活動を行う施設も増えてきました。 グループホームとして積み上げてきた認知症ケアの経験という強みを活かし、地域に向けた情報発信などのさまざまな活動が広がっています。 地域の方と交流する「認知症サロン」などを開催して施設外に居場所を作ったり、啓発活動として認知症サポーター養成講座を開いたりするなど、地域の人々との交流に重きを置くところが増えています。 顔の見える関係づくりをすることで地域の人に認知症について理解を深めてもらったり、在宅介護の認知症高齢者への相談支援につなげたり。 こうした活動は認知症ケアの拠点であるグループホームの社会的な価値の向上や、人とのつながりを通じて入所者の暮らしを豊かにする効果が期待できます。 医療体制 グループホームの入居条件として「身体症状が安定し集団生活を送ることに支障のない方」と定義しているように、施設に認知症高齢者専門スタッフは常駐していますが、看護師が常駐していたり、医療体制が整っているところはまだまだ少ないです。 しかし近年、高齢化が進む社会の中で、グループホームの入居者の状況も変わってきています。 現在は看護師の配置が義務付けられていないので、医療ケアが必要な人は入居が厳しい可能性があります。訪問看護ステーションと密に連携したり、提携した医療機関が施設が増えたりもしているので、医療体制について気になることがあれば、施設に直接問い合わせてみましょう。 看取り 超高齢社会でグループホームの入所者も高齢化が進み、「看取りサービス」の需要が増えてきました。 すべてのグループホームで看取りサービス対応しているわけではないので、体制が整っていないグループホームの多くは、医療ケアが必要な場合、提携医療施設や介護施設へ移ってもらう方針を採っています。 介護・医療体制の充実度は施設によってさまざまです。介護保険法の改正が2009年に行われ、看取りサービスに対応できるグループホームには「看取り介護加算」として介護サービスの追加料金を受け取れるようになりました。 看取りサービスに対応しているグループホームは昨今の状況を受け増加傾向にあります。パンフレットに「看取り介護加算」の金額が表記されているかがひとつの手がかりになります。 グループホームの設備 グループホームは一見、普通の民家のようで、家庭に近い雰囲気が特徴ですが、立地にも施設基準が設けられています。 施設内設備としては、ユニットごとに食堂、キッチン、共同リビング、トイレ、洗面設備、浴室、スプリンクラーなどの消防設備など入居者に必要な設備があり、異なるユニットとの共有は認められていません。 入居者の方がリラックスして生活できるように、一居室あたりの最低面積基準も設けられています。このようにグループホーム設立にあたっては一定の基準をクリアする必要があります。 立地 病院や入居型施設の敷地外に位置している利用者の家族や地域住民と交流ができる場所にある 定員 定員は5人以上9人以下1つの事業所に2つの共同生活住居を設けることもできる(ユニットは2つまで) 居室 1居室の定員は原則1人面積は収納設備等を除いて7.43㎡(約4.5帖)以上 共有設備 居室に近接して相互交流ができるリビングや食堂などの設備を設けること台所、トイレ、洗面、浴室は9名を上限とする生活単位(ユニット)毎に区分して配置 グループホームの費用 グループホーム入居を検討する際に必要なのが初期費用と月額費用です。 ここからは、グループホームの入居に必要な費用と、「初期費用」「月額費用」それぞれの内容について詳しく解説していきます。 ...

2021/11/15

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【動画でわかる】有料老人ホームとは?費用やサービス内容、特養との違いは

介護施設を探している中で「老人ホームにはいろいろな種類があるんだ。何が違うんだろう?」と疑問を感じることがあるかもしれません。 そこで今回は、名前に「老人ホーム」とつく施設の中でも、「有料老人ホーム」を中心に紹介。よく似ている「特別養護老人ホーム」との違いも見ていきます。 「老人ホームの種類が多すぎて訳がわからない」と思ったら、ぜひ参考にしてみてくださいね。 https://youtu.be/eMgjSeJPT8c 有料老人ホームの種類 有料老人ホームには、以下の3種類があります。 介護付き有料老人ホーム 住宅型有料老人ホーム 健康型有料老人ホーム この3種類の違いを以下にまとめています。 種類 介護付き有料老人ホーム ...

2021/10/28

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