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#最新研究

#最新研究 #高血圧

魚介類のDHAが動脈硬化を予防!特に女性は動脈が厚くなりにくい?

新たな研究で、魚介類をよく食べる女性は頸動脈の壁が厚くなりにくく、動脈硬化が予防できている可能性が示されました。この頸動脈の厚さは動脈硬化の指標となっています。 この研究は、愛媛大学、岐阜大学、順風会健診センターが共同でおこない、その研究結果は「Journal of Atherosclerosis and Thrombosis」という循環器に関する学術書に掲載されました。 頸動脈と動脈硬化 頸動脈は、首の両側を通って脳に血液を送る2本の太い動脈のこと。この動脈の状態を見ることで全身の血管の状態もわかると考えられています。 この頸動脈の厚さは動脈硬化の進行程度と比例します。つまり、頸動脈が厚いほど動脈硬化が進行している可能性が高いことになるのです。 この動脈硬化が進行すると、脳梗塞や高血圧などの生活習慣病になるリスクが高まるため、健康を守るためには動脈硬化の予防が不可欠です。 魚介類を摂取すると動脈が厚くなりにくい 今回の研究は、愛媛県に住む34~88歳の男女2024人を対象に実施。頸動脈から跳ね返ってくる超音波を画像として映し出すエコーを用いて、対象者の頸動脈の厚さを測定しました。 その結果、1297人の女性では魚介類を多く食べている人ほど頸動脈の壁が厚い状態になっていませんでした。つまり、魚介類を多く食べている女性ほど、動脈硬化になりにくいことが判明したのです。 その理由は、サバやイワシ、アジなどいわゆる青魚に多く含まれる、DHAといった脂肪酸の働きによるものだそうです。 研究グループは、この研究結果について「今後さらなるデータが必要となるが、食生活を変えれば、生活習慣病のリスクとなる動脈硬化を防止できる可能性を示すものである」としています。 ちなみに、この研究に参加した男性には、魚介類を多く食べることと頸動脈の壁の厚さの関連は見られませんでした。 魚介類に含まれる脂肪酸について 魚介類に含まれるDHAなどの脂肪酸は、人間の脳や網膜、心臓などを構成しています。また脂肪酸は、血液の流れをスムーズにする働きがあり、動脈硬化や血栓の防止や認知機能の改善につながると考えられています。 しかし、DHAといった脂肪酸は人間の体内ではほとんど作られないため、意識的に食事などで摂取する必要があります。 魚介類を日常の食事に取り入れて、健康な毎日が送れると良いですね。

2022/12/16

#がん #最新研究

ウォーキングでがんを抑制?1日20分で腸内細菌のバランスが向上

新たな研究で、ウォーキングなど適度な運動を続けると腸内の細菌バランスが整い、大腸がんの進行を抑制する可能性が示されました。 この研究はアメリカのユタ大学がん研究所が発表したものです。 腸内の細菌と健康 人の腸内には、人間のすべての細胞の数60兆個よりはるかに多い、約100兆個とも推定される細菌が棲んでいます。その種類は1000種類ほど。これらの腸内細菌は健康と密接に結びついていて、腸内菌の種類が多様でバランスが取れているほど好ましいとされています。 しかし、食事が肉食中心になると、動物性タンパク質を好む悪玉菌の数が増え、腸内細菌のバランスが崩れてしまいます。腸内細菌のバランスが崩れると、下痢や便秘、大腸がんなどさまざまな腸疾患の原因になると考えられています。 運動が腸内細菌のバランスを向上? 今回の研究では、大腸がんの患者を対象にした研究に参加した179人の男女を対象に実施されました。 研究グループは、対象者の運動や身体活動の状況を調査し、採取した便から腸内細菌を検査しました。その結果、運動を活発にしている人ほど腸内細菌の種類が多様で、大腸がんの進行を促す細菌の種類が少ないことが判明したのです。さらに、運動している人ほど、がんから保護する細菌の量も多かったそうです。 この結果を受けて、ユタ大学人間科学部に所属するキャロライン・ヒンバート氏は「今回の研究で、運動を習慣にすると腸内細菌のバランスが整うことがわかった。運動は体格に関係なく、すべての人に恩恵をもたらす」と述べました。 またヒンバート氏によると、激しい運動ではなくても日常的に適度に身体を動かすことで効果があるそうです。 ではどれくらいの運動量が適度なのでしょうか? アメリカの運動ガイドラインでは、1日20分くらいのウォーキングが目安だとされています。 ユタ大学の人間科学部所属のコーネリア・ウルリッヒ氏は「大腸がんを発症した人でも、適度な運動をすることで腸内の状態が改善され、長生きできる可能性があることを多くの人に知ってもらいたい」と運動の重要性を訴えました。

2022/12/15

#医療現場の改革 #最新研究 #認知症対策

認知症検査が簡単に?血液でアルツハイマー病を発見する検査の実現へ

大分大学は、来年1月から血液検査で認知症の診断ができるような仕組みを研究していくことを発表しました。 この研究は、製薬会社のエーザイ、医療器具などを開発している島津製作所と共同でおこなわれる予定です。また、島津製作所が開発した、血液からアルツハイマー病に特異な物質を検知する機器を研究に活用していくとしています。 現在の診断方法 認知症患者の中で最も多くを占めているアルツハイマー型認知症は、脳内に特異なタンパク質が溜まって発症すると言われています。 現在の臨床では、認知機能の検査の他に脳に溜まっている特異なタンパク質の量を測定する必要があります。これによって、アルツハイマー型認知症であるという診断が下りるのです。 しかし、問題はその検査方法にあります。 アルツハイマー型認知症に特異なタンパク質は、放射線を使って撮影したり、背骨の間に針を刺してせき髄液を採取したりすることで測定されています。しかし、放射線は被ばくの問題があったり、せき髄の採取は痛みが伴ったりします。 このように、身体に負担がかかる検査方法が現在の課題となっているのです。 2027年度には実用化か 今回の共同研究は、以下の条件をすべて満たした100人を対象に実施されます。 50歳以上 大分県臼杵市在住 専門医の認知機能検査で、アルツハイマー型認知症が疑われている 研究に参加する意思がある人 今回の研究において、まず2023年の1~10月にかけて血液検査だけで認知症の兆候をどの程度診断できるかというデータを集め解析していくそうです。次に、2023年度中に論文として報告。2027年度中には血液を使った認知症診断の仕組みを実用化していきたいとしています。 身体の負担が少なく簡単にできる検査で認知症の診断ができるようになれば、より迅速に福祉の専門家につなげられそうです。そうすれば、早期のうちに適切なケアを実施できるようになります。今後の展開に期待ですね。

2022/12/14

#最新研究 #糖尿病予防

糖尿病でもジャガイモは食べてOK?白米やパンの代わりの主食に

「ジャガイモは糖質が多いし、糖尿病のリスクになりやすい」と思っている人もいるのではないでしょうか。 しかし新たな研究で、ジャガイモは適量であればそれほど糖尿病リスクが上がらないことが判明しました。 この研究はオーストラリアのエディスコーワン大学によっておこなわれました。また、研究結果はアメリカ糖尿病学会が発行している「Diabetes Care」という医学誌に掲載されています。 研究の内容 デンマークでは、5万4793人を対象とした食事と健康に関する大規模調査がおこなわれています。平均して16年の追跡期間のうち、7695人が2型糖尿病と判定されました。 研究グループは、その大規模調査の結果を解析。その結果、ジャガイモを最も多く食べたグループと最も少ないグループを比較したところ、糖尿病の発症率にそれほど差異がないことが明らかになりました。ジャガイモを最も食べたグループでも、糖尿病の発症リスクは10%も変わらなかったのです。 この結果を受けて、エディスコーワン大学栄養・健康イノベーション研究所のニコラ・ボンドノ氏は「ジャガイモを多く食べていても糖尿病の発症リスクはほとんど上がらないことが分かった。ただし、糖尿病の発症リスクを下げる働きも見つからなかった」と分析しています。 またボンドノ氏は、ジャガイモの調理方法も重要だと指摘しています。具体的には、フライドポテトやマッシュポテトのように、ジャガイモをバターや油などを使って調理すると、糖尿病リスクが上昇する可能性があるそうです。 さらにボンドノ氏は、普段食べている白米やパン、パスタなどの精製された穀物をジャガイモに置き換えることで、良質な炭水化物とともに食物繊維やビタミンなどジャガイモに含まれる栄養素を摂取でき、食事の質が向上するとしています。 ジャガイモの栄養 ジャガイモには血糖値の上昇を抑える食物繊維が含まれており、白米やパンなどに比べると血糖値の上昇が穏やかになると言われています。 さらにジャガイモの可食部には、抗酸化作用のあるビタミンCや糖質や脂質の代謝を促すビタミンB2、塩分の排出を助け高血圧予防になるカリウムなど健康に不可欠な栄養素が豊富に含まれているのです。 もちろんジャガイモだけでなく、ほかの野菜もバランス良く食べていきたいですね。

2022/12/14

#最新研究 #糖尿病予防 #高血圧

ハチミツで血糖値が低下!?大さじ2杯で高血圧予防、コレステロール改善も

新たな研究で毎日大さじ2杯のハチミツを食べると、血糖値や悪玉コレステロール値が下がる可能性が示されました。 この研究は、トロント大学によって発表されたものです。 研究の内容 今回の研究では、1100人以上が参加した大型の調査を含む18件の臨床試験の結果を分析しました。 その結果、ハチミツを適量食べることで血糖値や悪玉コレステロール値、中性脂肪値などが下がる傾向が見られたのです。 さらに、善玉コレステロールは増え、肝機能も改善する傾向にあることが判明しました。 トロント大学栄養学科のジョン・シーベンパイパー氏はこの結果を受け、「これまで専門家の間では、ハチミツも糖質だから摂取を控えたほうが良いと思われてきたが、その認識を改める必要があるかもしれない」と述べました。 ハチミツの栄養 ハチミツは糖質以外にもカリウム、カルシウム、マグネシウム、ビタミンB、葉酸などさまざまな栄養が含まれています。 特にカリウムは、体内に溜まっている塩分の排出を助ける働きがあるため、高血圧の予防にもつながるのです。 さらにハチミツに含まれるオリゴ糖には、整腸作用があることも知られています。 ハチミツを普段の生活に トロント大学栄養学科のタウセフ・カーン氏は、「砂糖やシロップなど普段使っている甘味料をハチミツに切り替えると、血糖値や悪玉コレステロール値が改善され、健康維持に役立つ可能性がある」と言います。 また、低温殺菌された加工ハチミツは栄養価が下がっている可能性も考えられることから、なるべく生ハチミツを使用すると良いそうです。 今回の研究で、適量のハチミツを摂取すると血糖値や悪玉コレステロール値などが改善する可能性が示されました。しかし、ハチミツのどの成分が血糖値などを下げる働きがあるのかはまだ明らかになっていません。今後の研究に期待ですね。

2022/12/13

#最新研究 #認知症予防

認知機能をハンバーガーが低下させる!?「超加工食品」の脳への影響は

ピザやハンバーガー、ケーキなど人工的に加工された「超加工食品」。その摂取カロリーが1日の摂取カロリーの20%を超えると、認知機能が低下するリスクが高まることがアメリカの新たな研究で判明しました。 この研究は12月5日にアメリカのサンディエゴで開かれた、アルツハイマー協会の国際会議で発表されたものです。 研究の概要 「超加工食品を食べると脳にどんな影響があるのか」についてアメリカで研究がおこなわれました。 ここで用いられている「超加工食品」とは、「でんぷんや油脂などの食品成分を人工的に作り出し、無加工の素材をほとんど含まず、香料や着色料などの添加物が使用されている食品」のことを指しています。 ピザやハンバーガー、ケーキなどが代表的な例です。 なお、研究の対象者は以下のとおりです。 対象:ブラジル人約1万人 平均年齢:51歳 対象者の属性:白人、女性、大卒者が半数以上 研究では、10年にわたって対象者に対する追跡調査を実施。また調査の開始時と終了時には、単語の記憶力、認知力、話し方の流暢さに関するテストも受検してもらい、食生活についての質問にも答えてもらいました。 研究結果 10年にわたる追跡調査を実施した結果、1日の摂取カロリーの中で超加工食品の占める割合が20%を超えた人は、そうでない人に比べて物事を認識したり学習したりする認知機能の低下スピードが28%早いことが判明。また、情報を処理して判断する実行機能の低下スピードも25%早いことが明らかになったのです。 この結果について、予防医学や栄養学に詳しいデイヴィッド・カッツ氏は「超加工食品の食べすぎが認知機能の低下につながる可能性があるという要素が多数見つかった。この調査の結果から、超加工食品がおそらく脳に悪い影響を与えていることがわかる」と述べました。 しかし、カッツ氏は「素材のままの食品をふんだんに使った健康的な食事が多い人は、超加工食品と認知機能の低下の関係も薄れる可能性がある」としています。 ハンバーガーやケーキはおいしいですが、脳の健康のためには食べすぎには注意した方が良さそうですね。

2022/12/12

#最新研究 #糖尿病 #糖尿病予防 #認知症予防

運動で認知機能が改善!?「脳のインスリン抵抗性」の改善がカギ

新たな研究で、ウォーキングなどの運動をすることで、脳内における糖の代謝を促すインスリンの値が改善し、認知機能も向上することが判明しました。 この研究は、ドイツ糖尿病研究センターによって発表されたものです。 インスリンと認知機能の関係 インスリンには、血糖を下げる働きがあります。運動不足などが原因で、筋肉や臓器、脂肪などでインスリンが効きにくい状態が続くと、やがて糖尿病になるのです。このインスリンが効きにくい状態のことを「インスリン抵抗性」と呼びます。 脳のインスリン抵抗性を放置していると、認知症の原因物質が脳内に溜まり、認知機能が衰え、やがてアルツハイマー型認知症の原因になるとも考えられています。 研究の内容 では、脳のインスリン抵抗性を改善すると、認知機能にどう影響があるのでしょうか? それを検証したのが今回の研究です。 研究グループは、21~59歳の肥満傾向にある男女21人を対象に、持久力を鍛えるトレーニングに8週間取り組んでもらうという試験を実施。肥満や運動不足だとインスリンが効きにくくなることがわかっているため、肥満傾向がある人が研究対象となったのです。 今回の研究では、トレーニングの前後にはMRIと呼ばれる装置を使って、脳のインスリン抵抗性を調べました。 すると、運動することで、脳内のインスリンの働きが標準体重の人と同じくらいまで改善されたことが明らかになったのです。また、脳内のインスリンの働きが良くなったことで、代謝も改善され、内臓脂肪も減少しました。 テュービンゲン大学糖尿病・代謝疾患研究所のステファニー・クルマン氏は今回の研究について次のように述べています。「今回の研究で、わずか8週間の運動でもそれに取り組むことで、肥満で悪化した脳内のインスリンの働きが回復することが示されました」 今後、研究グループは、運動によって脳内のインスリンのはたらきが改善することで認知機能の向上につながるかどうかについて、さらなる研究を進めたいとしています。

2022/12/09

#最新研究 #糖尿病予防

糖尿病リスク2割以上減!毎日の自転車通勤で糖尿病を予防できる?

新たな研究で、自転車通勤をしている人はそうでない人に比べて、糖尿病の発症率が2割以上減少したことが判明しました。 これは、国立国際医療研究センターが主体となっている研究のデータを、帝京大学が解析した結果明らかになったものです。 研究結果は「Diabetes Care」というアメリカの医学誌に掲載されています。 研究の詳細 今回の研究の概要は以下のとおりです。 対象:2006~2017年度まで健診を受けていた労働者3万1678人の男女 平均年齢:44歳 最初の調査ですでに糖尿病に罹患している人などは除外 研究グループはまず、通勤手段が自転車かそれ以外(徒歩、電車またはバス、車またはバイク)で対象者をグループ分けしました。 それから2017年度までの糖尿病の発症率をグループごとに比較。すると、自転車通勤をしていたグループでは2万6602人中219人が糖尿病を発症していたことがわかりました。 ちなみに通勤手段が自転車以外のグループでは、23万939人中2812人が糖尿病を発症しています。 これらの結果に、年齢や性別、運動や睡眠など普段の生活習慣、糖尿病の家族歴など糖尿病に関わる影響を加えて調整しました。 すると、自転車通勤をしている人はそうでない人に比べて、糖尿病の発症率が約22%減少していたことが判明したのです。 研究グループは「この研究結果は、アジア人の糖尿病予防には自転車通勤が重要であることを示している」としています。 糖尿病を予防する食生活 糖尿病を予防するためには、自転車通勤だけでなく、日々の食生活も重要になってきます。 食事面で気をつける点は以下のとおりです。 栄養バランスの取れた食事を1日3食しっかり食べる 食物繊維が豊富な野菜やキノコなどを献立に取り入れる 食事を腹八分目で終える 間食を控える 通勤手段を自転車に変えたり食生活を見直したりして、糖尿病予防に努めましょう。

2022/11/29

#うつ病 #最新研究

尿検査で高齢者のうつがわかる!?簡易検査でうつ病の早期発見を

新たな研究で、高齢者のうつや不安症を尿検査で判定できる可能性が示唆されました。 この研究は京都産業大学、弘前大学、東京都健康長寿医療センターが合同で実施。研究結果は『Discover Mental Health』という医学誌に掲載されています。 研究の内容 今回の研究は東京都板橋区に住む66~88歳の高齢者を対象に実施。健診で別の調査を実施した際に提供された尿を用いて分析しました。 研究では、精神科医がうつ病または不安症と診断した人の尿から化学物質を検出。それらの中から、うつ病の判定に有効な3種の物質が見つかりました。 これらの物質は尿に含まれているため、今後は尿検査でうつ病が判定できる可能性があります。 ちなみに、うつ病や不安症は日々の生活スタイルや最近の心身の状態など、多角的な視点から診察する必要があり、診断が難しいとされています。尿検査でスムーズに判定できれば、早期に適切な治療をすることができそうです。 うつ病や不安症から抜け出すために うつ病や不安症は「健康と要介護の間の状態」だと言われています。何も対策をしなければ日常生活に支障をきたし、要介護状態になってしまうこともあるのです。 うつ状態から抜け出すためには、薬物療法など医学的な治療に合わせて、以下のことをするのが有効だとされています。 太陽光を浴び、体内リズムを整える 夜は携帯電話やスマートフォンなど、強い光を発するものは極力避ける 定期的に運動する 友人とおしゃべりしたり、社会的な交流を持つ 不安や心配事があったら、信頼できる人に相談して自分の内にためない 尿検査で今より簡単に診断できれば、早期に医療につなげたり、周りの人も対策を打ったりすることができます。今後の展開に期待しましょう。

2022/11/28

#うつ病 #最新研究

中高年のうつ病予防は1日100gの果物!糖質の摂りすぎには要注意!

新たな研究で、果物をよく食べている人ほどうつ病を発症するリスクが低いことが明らかになりました。 この研究は、国立がん研究センターや国立精神・神経医療研究センターなどで構成された研究グループによっておこなわれ、その結果は『Translational Psychiatry』という医学誌に掲載されています。 研究の内容 すでにこれまでの研究で、野菜や果物を食べることでうつ病を発症しにくくなることが示唆されていました。 特にリンゴやイチゴ、ミカンなどに豊富に含まれている、「フラボノイド」と呼ばれるポリフェノールが持つ強力な抗酸化作用が、うつ病予防に効果的だと言われています。 それを受けて研究グループは、野菜や果物、フラボノイドを豊富に含んでいる果物の摂取がうつ病を予防することにつながるかどうかを、長い年月かけて追跡調査しました。 今回の調査の研究対象は、1995年と2000年で実施した2回の食事に関するアンケートに回答し、かつ2014~2015年におこなわれた「こころの健診」に参加した1204人の中高年の男女です。 まず、2回おこなった食事に関するアンケートをもとに、野菜、果物、それからフラボノイドが豊富な果物を摂取した量で、対象者のグループ分けを実施。それから野菜や果物などの摂取量が少ない人を基準として、それぞれのグループのうつ病発症率を調査しました。 すると果物の摂取量が最も多かったグループは、最も少なかったグループに比べてうつ病を発症した人の割合は0.34倍に。また、「フラボノイドが豊富な果物」の摂取量が最も多かったグループは、最も少ないグループに比べて、うつ病の発症率が0.44倍でした。 以上の調査結果から、果物をよく食べている人はうつ病の発症率が低い傾向にあることが明らかになったのです。 研究グループは、この調査は中高年を対象におこなわれたものであり、若年層でも当てはまるかは現時点ではわからないとしています。 今後のさらなる研究に期待ですね。 効果的な果物の食べ方 今回の研究では果物がうつ病予防に良い可能性があることが示唆されました。また別の研究では、適度な量の果物を食べると血糖や中性脂肪の値も改善することがわかっています。 適度な量がどれくらいかと言うと、1日100g以内が良いとされています。果物100gの目安は以下のとおりです。 イチゴ:3~5粒 ミカン:1個 リンゴ:1/2個 メロン:1/4個 果物はビタミンやカリウム、フラボノイドなどの体に良い成分が豊富に含まれていますが、糖分も多いため適度な量を食べるようにしましょう。

2022/11/28

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介護付き有料老人ホームとは│提供されるサービス・費用・入居条件などを解説

介護付き有料老人ホームは、介護スタッフが24時間常駐している介護施設。介護サービスや身の回りの世話を受けられます。 この記事では、介護付き有料老人ホームの種類及び入居のための条件や必要な費用、サービス内容などを詳しく説明しています。 https://youtu.be/oK_me_rA0MY 介護付き有料老人ホームの特徴 介護付き有料老人ホームとは、有料老人ホームのうち、都道府県または市町村から「特定施設入居者生活介護」の指定を受けた施設です。24時間介護スタッフが常駐し、介護や生活支援などは施設の職員により提供されます。 主に民間企業が運営しているため、サービスの内容や料金は施設ごとに異なります。また、入居基準も施設により異なり、自立している方から介護が必要な方まで幅広く受け入れている施設も。選択肢が幅広いため、自分に合った施設を選ぶことができます。 看取りまで対応している施設も多数あり、「終の棲家(ついのすみか)」を選ぶうえでも選択肢のひとつとなります。 全体の概要をまとめるとこのようになります。 費用相場 入居時費用 0~数千万円 月額利用料 15~30万円 入居条件 要介護度 自立~要介護5※1 認知症 対応可 看取り 対応可 入居のしやすさ ◯ ※施設の種類によって異なります。 特定施設入居者生活介護とは 特定施設入居者生活介護は、厚生労働省の定めた基準を満たす施設で受けられる介護保険サービスです。ケアマネジャーが作成したケアプランに基づき提供される食事や入浴・排泄など介助のほか、生活支援、機能回復のためのリハビリなどもおこなわれます。指定を受けてこのサービスを提供する施設は、一般的に「特定施設」の略称で呼ばれています。 介護付き有料老人ホームの種類と入居基準 介護付き有料老人ホームには「介護専用型」「混合型」「健康型」の3種類があり、それぞれ入居条件が異なります。 介護度 ...

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グループホームとは|入居条件や費用、入居時に気をつけたいポイントを解説

認知症の方の介護は大変です。「そろそろ施設への入居を検討しよう」と思っても、認知症の症状があると、入居を断られてしまうのではと心配もあるでしょう。 グループホームは認知症高齢者のための介護施設です。住み慣れた地域で暮らし続けられる地域密着型サービスであり、正式な名称を「認知症対応型共同生活介護」といいます。 こちらの記事では、グループホームについて解説します。また、グループホームで受けられるサービスや費用、施設選びのポイントも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。 https://youtu.be/EofVO7MRRDM この記事を読めばこれがわかる! グループホームの詳細がわかる! グループホームを選ぶ際のポイントがわかる! グループホームへ入居する際の注意点がわかる! グループホームとは グループホームとは、認知症高齢者のための介護施設です。専門知識と技術をもったスタッフの援助を受けて、要支援以上の認知症高齢者が少人数で共同生活をおくります。 「ユニット」といわれる少人数のグループで生活し、入居者はそれぞれ家事などの役割分担をします。 調理や食事の支度、掃除や洗濯など入居者の能力に合った家事をして自分らしく共同生活を過ごすところが、ほかの介護施設や老人ホームとは異なるポイントです。 グループホームの目的は、認知症高齢者が安定した生活を現実化させること。そのために、ほかの利用者やスタッフと協力して生活に必要な家事を行うことで認知症症状の進行を防ぎ、できるだけ能力を維持するのです。 グループホームは少人数「ユニット」で生活 グループホームでは「ユニット」と呼ばれるグループごとに区切って共同生活を送るのが決まり。1ユニットにつき5人から9人、原則1施設につき原則2ユニットまでと制限されています。 少人数に制限する理由は、心穏やかに安定して過ごしやすい環境を整えるため。環境変化が少なく、同じグループメンバーで協力して共同生活することは、認知症の進行を防ぐことに繋がります。 認知症の方にとって新しく出会う人、新しく覚えることが難しいので、入居者やスタッフの入れ替わりが頻繁にある施設では認知症の高齢者は心が落ち着かず、ストレスを感じ生活しづらくなってしまいます。その結果、認知症症状を悪化させるだけでなく、共同生活を送る上でトラブルを起こすきっかけとなります。 慣れ親しんだ場所を離れて新しい生活をするのは認知症の方には特に心配が尽きないもの。その心配を軽減するため、より家庭にできるだけ近づけ、安心して暮らせるようにしています。 グループホームの入居条件 グループホームに入居できるのは医師から「認知症」と診断を受けている方で、一定の条件にあてはまる方に限ります。 原則65歳以上でかつ要支援2以上の認定を受けている方 医師から認知症の診断を受けている方 心身とも集団生活を送ることに支障のない方 グループホームと同一の市町村に住民票がある方 「心身とも集団生活を送ることに支障のない」という判断基準は施設によって異なります。入居を希望している施設がある場合には、施設のスタッフに相談しましょう。 また、生活保護を受けていてもグループホームに入ることは基本的には可能です。しかし、「生活保護法の指定を受けている施設に限られる」などの条件があるので、実際の入居に関しては、行政の生活支援担当窓口やケースワーカーに相談してみましょう。 グループホームから退去を迫られることもある!? グループホームを追い出される、つまり「強制退去」となることは可能性としてゼロではありません。一般的に、施設側は入居者がグループホームでの生活を続けられるように最大限の努力をします。それでも難しい場合は、本人やその家族へ退去を勧告します。「暴言や暴力などの迷惑行為が著しい場合」「継続的に医療が必要になった場合」「自傷行為が頻発する場合」etc。共同生活が難しくなった場合には追い出されてしまうこともあるのです グループホームで受けられるサービス グループホームで受けられるサービスは主に以下です。 生活支援 認知症ケア 医療体制 看取り それぞれ詳しく見てみましょう。 生活支援 グループホームでは以下の生活面でのサービスを受けられます。 食事提供 :◎ 生活相談 :◎ 食事介助 :◎ 排泄介助 :◎ 入浴介助 :◎ 掃除・洗濯:◯ リハビリ :△ レクリエーション:◎ 認知症を発症すると何もできなくなってしまうわけではなく、日常生活を送るだけなら問題がないことも多いです。 グループホームには認知症ケア専門スタッフが常駐しています。認知症進行を遅らせる目的で、入居者が専門スタッフの支援を受けながら入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこないます。 食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで、そして洗濯をして干すといった作業や掃除も、スタッフの介助を受けながら日常生活を送ります。 グループホームでは、入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこなうことになります。 例えば、食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで。また、そして洗濯をして、干すまで…など。そのために必要な支援を、認知症ケアに長けた専門スタッフから受けられるのが、グループホームの大きな特徴です。 グループホームは日中の時間帯は要介護入居者3人に対して1人以上のスタッフを配置する「3:1」基準が設けられています。施設規模によっては、付き添いやリハビリなどの個別対応が難しいので、入居を検討する際は施設に確認しましょう。 認知症ケア 施設内レクリエーションやリハビリのほかに、地域の方との交流を図るための活動の一環として地域のお祭りに参加や協力をしたり、地域の人と一緒に公園掃除などの活動を行う施設も増えてきました。 グループホームとして積み上げてきた認知症ケアの経験という強みを活かし、地域に向けた情報発信などのさまざまな活動が広がっています。 地域の方と交流する「認知症サロン」などを開催して施設外に居場所を作ったり、啓発活動として認知症サポーター養成講座を開いたりするなど、地域の人々との交流に重きを置くところが増えています。 顔の見える関係づくりをすることで地域の人に認知症について理解を深めてもらったり、在宅介護の認知症高齢者への相談支援につなげたり。 こうした活動は認知症ケアの拠点であるグループホームの社会的な価値の向上や、人とのつながりを通じて入所者の暮らしを豊かにする効果が期待できます。 医療体制 グループホームの入居条件として「身体症状が安定し集団生活を送ることに支障のない方」と定義しているように、施設に認知症高齢者専門スタッフは常駐していますが、看護師が常駐していたり、医療体制が整っているところはまだまだ少ないです。 しかし近年、高齢化が進む社会の中で、グループホームの入居者の状況も変わってきています。 現在は看護師の配置が義務付けられていないので、医療ケアが必要な人は入居が厳しい可能性があります。訪問看護ステーションと密に連携したり、提携した医療機関が施設が増えたりもしているので、医療体制について気になることがあれば、施設に直接問い合わせてみましょう。 看取り 超高齢社会でグループホームの入所者も高齢化が進み、「看取りサービス」の需要が増えてきました。 すべてのグループホームで看取りサービス対応しているわけではないので、体制が整っていないグループホームの多くは、医療ケアが必要な場合、提携医療施設や介護施設へ移ってもらう方針を採っています。 介護・医療体制の充実度は施設によってさまざまです。介護保険法の改正が2009年に行われ、看取りサービスに対応できるグループホームには「看取り介護加算」として介護サービスの追加料金を受け取れるようになりました。 看取りサービスに対応しているグループホームは昨今の状況を受け増加傾向にあります。パンフレットに「看取り介護加算」の金額が表記されているかがひとつの手がかりになります。 グループホームの設備 グループホームは一見、普通の民家のようで、家庭に近い雰囲気が特徴ですが、立地にも施設基準が設けられています。 施設内設備としては、ユニットごとに食堂、キッチン、共同リビング、トイレ、洗面設備、浴室、スプリンクラーなどの消防設備など入居者に必要な設備があり、異なるユニットとの共有は認められていません。 入居者の方がリラックスして生活できるように、一居室あたりの最低面積基準も設けられています。このようにグループホーム設立にあたっては一定の基準をクリアする必要があります。 立地 病院や入居型施設の敷地外に位置している利用者の家族や地域住民と交流ができる場所にある 定員 定員は5人以上9人以下1つの事業所に2つの共同生活住居を設けることもできる(ユニットは2つまで) 居室 1居室の定員は原則1人面積は収納設備等を除いて7.43㎡(約4.5帖)以上 共有設備 居室に近接して相互交流ができるリビングや食堂などの設備を設けること台所、トイレ、洗面、浴室は9名を上限とする生活単位(ユニット)毎に区分して配置 グループホームの費用 グループホーム入居を検討する際に必要なのが初期費用と月額費用です。 ここからは、グループホームの入居に必要な費用と、「初期費用」「月額費用」それぞれの内容について詳しく解説していきます。 ...

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【動画でわかる】有料老人ホームとは?費用やサービス内容、特養との違いは

介護施設を探している中で「老人ホームにはいろいろな種類があるんだ。何が違うんだろう?」と疑問を感じることがあるかもしれません。 そこで今回は、名前に「老人ホーム」とつく施設の中でも、「有料老人ホーム」を中心に紹介。よく似ている「特別養護老人ホーム」との違いも見ていきます。 「老人ホームの種類が多すぎて訳がわからない」と思ったら、ぜひ参考にしてみてくださいね。 https://youtu.be/eMgjSeJPT8c 有料老人ホームの種類 有料老人ホームには、以下の3種類があります。 介護付き有料老人ホーム 住宅型有料老人ホーム 健康型有料老人ホーム この3種類の違いを以下にまとめています。 種類 介護付き有料老人ホーム ...

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