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#最新研究 #海外の介護事情

103歳の現役スーパー店員⁉「センチナリアン」の超長寿の秘訣とは

「センチナリアン」という言葉を知っていますか?これは100歳以上の人のことを表す言葉で、日本語では「百寿者」とも呼ばれます。ちなみに、110歳を越えた人は「スーパーセンテナリアン」と呼ばれています。 2020年の国勢調査によると、日本には約8万人ものセンチナリアンがおり、その数は増加しています。 世界的にもセンチナリアンは増加傾向。そのなかでもブラジルでは、100歳を越えても現役で働き続ける男性がいることや122歳の女性がいることが報じられました。 100歳を越えても現役店員 ブラジルには、103歳で正規労働者として現役で働き続けている男性がいます。 その男性の名前は、ジョゼ・ベルナルド・ダ・シルヴァさん。2009年から働き始めたスーパーで現在も元気に働いています。 ベルナルドさんが働いているスーパーによると、彼はブラジル最高齢の正規労働者。毎朝6時に起きると朝食をとって仕事をし始めるそうです。 さらに、ブラジルにはスーパーセンテナリアンを越える122歳の女性がいることもわかりました。 それはマリア・ゴメス・ドス・レイスさん。これまでブラジル最高齢は121歳の女性とされていましたが、レイスさんが122歳であることが判明したため、レイスさんが世界最高齢である可能性が出てきたそうです。 ちなみに、日本の最高齢は115歳の巽フサさん。大阪府柏原市の特別養護老人ホームで暮らしています。 現在は寝たきりで会話がほとんどできない状態ですが、9年前に入居した際は車いすに乗って体操をしたりと元気な様子だったそうです。 認知機能が高いと長生きできる? 1世紀以上を生き抜いたセンテナリアンやスーパーセンテナリアン。その長寿の秘訣を解明するために、多くの研究機関が調査をおこなっています。 慶応義塾大学の研究によると、特にスーパーセンテナリアンの特徴のひとつに認知機能が保たれていることがあるそう。100~104歳で亡くなった人、105~109歳で亡くなった人、110歳以上まで長生きした人の100歳時点での認知機能を比較すると、110歳を越えて長生きした人が最も認知機能が高いという結果になりました。 ブラジルのベルナルドさんのように100歳を越えてからも働き続けるのは難しいかもしれませんが、いつまでも元気でいるためには頭を使って認知機能を維持することを心掛けるのが良いのかもしれませんね。

2022/05/06

#最新研究 #認知症予防

軽度認知障害リスクが12%上昇!認知症になりやすい”性格”がある⁉

認知症のリスクを上げる要因として、食事や運動などの生活習慣が関連するという研究が数多く報告されています。 今回、それに加えてビクトリア大学が新たに発表した研究によって性格の特性が認知機能の低下に関連することがわかりました。 この研究によると、几帳面で責任感が強い人は軽度認知障害を発症しづらく、精神が不安定でストレスに弱い人は認知機能の低下が起こりやすいことがわかったそうです。 認知機能の低下と性格の関連とは カナダのビクトリア大学が「性格の特性と認知機能の低下に関連がある」という研究結果を発表しました。 この研究では、人間の性格を5つに分ける「ビッグファイブ」という分析方法で研究の対象者の性格特性を割り出し、性格と認知機能の低下リスクの関係を調査しました。 この5つの要素のなかでも認知機能の低下と関連があるとわかったのは、「誠実性」と「神経症的傾向」「外向性」の3つです。 まず、誠実性とは自制心の高さに関わる要素。誠実性の得点が高い人はそうでない人と比べて、軽度認知障害になるリスクが約22%低下しました。 一方で、神経症的傾向の得点が高い人は、そうでない人よりも軽度認知障害のリスクが約12%増加しました。神経症的傾向の得点が高い人は、認知機能を正常に維持できるのが1年以上も短くなるそうです。 神経症的傾向はストレスへの耐性と関係があり、神経症的傾向が高い人は緊張や不安が精神や身体の健康に影響が出やすいのが特徴です。 また、外向性は社交性や活発さに関係する要素。外向性が高いと人との関わりを好む傾向があります。 この外向性については、認知機能の低下と直接的な関連はなかったものの、「誠実性が高い」もしくは「神経症的傾向が低い」人で外向性の得点が高い人は、認知機能を長く正常に維持する傾向がありました。 加えて、神経症的傾向が低くて外向性の得点が高い人は、軽度認知障害の診断を受けた後に認知機能が正常に回復しやすいこともわかりました。 つまり、外向性が高い人は社会的な交流などによって認知機能の改善につながりやすい可能性があるそうです。 性格が行動や習慣を形作る 当然ながら、毎日の行動や習慣は一人ひとりの性格に影響を受けます。そのため、長年の生活習慣が発症リスクに関連する認知症とその人の性格が関連するのは、自然なことなのかもしれません。 認知症や認知機能の低下をチェックするテストはたくさんありますが、今回の研究から性格診断テストも認知症リスクをチェックするものとして活用されるようになる可能性もあります。 今後さらに研究が進めば、認知症リスクが高い性格特性をより詳細にわかるようになるかもしれませんね。

2022/05/06

#最新研究 #認知症予防 #認知症対策

認知症の高齢者が減少⁉東京大学が2043年の認知症人口を発表

2020年の認知症の高齢者は約600万人。年々その数は増えており、2025年には700万人を越え、2060年には1100万人を越えるという予測が出ています。 しかし、このような予測を覆す推計を東京大学が発表。これまで、2043年の認知症患者の数は1000万人近くになると予想されていましたが、今回の予測では465万人にまで減少するという結果になったそうです。 認知症患者の数が減少⁉ 東京大学などの研究グループが60歳以上の認知症患者の人口などについて、将来的な推計を発表しました。 この推計は、60歳の高齢者の健康状態データをバーチャルで再現。半年ごとの発症率を計算して、2043年までの変化を割り出しました。 その結果、2016年の認知症の人の数は510万人となり、国の予想とほとんど同じ数字でしたが、2043年では465万人と2016年時点よりも減少。「長寿化の影響で認知症の人の数が増加する」というこれまでの世界的な常識を覆す結果となりました。 このような結果になった理由としては、学歴や健康状態の向上、人口減少などが考えられるそうです。 今回の結果をふまえて、研究グループは「社会的格差の対策が必要」としています。というのも、これからの認知症予防は、学歴格差や健康格差などさまざまな格差を小さくするための政策が必要であることがこの結果からわかったからです。 常識を覆す推計結果 これまで、認知症の人の数は年々増えていくものという予想が一般的でした。 例えば、厚生省の予測では2040年には認知症の人が800~1000万人まで増加。その医療費の増大が考えられるため、国は認知症の予防に力を入れています。 対して、今回の推計では2043年時点でその半分ほどの人数にとどまる結果に。2016年の人数よりも減少するそうです。 これまでのものとまったく異なる今回の推計が出たことで、国の方針などに変化があるかもしれませんね。

2022/05/02

#最新研究 #糖尿病予防

糖尿病の人の寿命を10年以上も延ばせる!若いうちに健康的な習慣を

国内の糖尿病の人は1100万人とされており、世界的にも糖尿病人口は年々増加しています。 それを受けて、世界で糖尿病に関する研究を実施されており、アメリカのフロリダ大学などの研究グループは、糖尿病患者の寿命を延ばす方法についての研究結果を発表しました。 それによると、糖尿病患者が健康的な生活習慣にすることで寿命を10年以上延ばせることが明らかになりました。 健康的な生活で寿命が延びる⁉ フロリダ大学などの研究グループが「健康的な生活習慣にすることで、糖尿病患者の寿命を10年以上延ばせる」という研究結果を発表しました。 この研究は、約400人のアメリカ人を対象におこなわれたもの。血糖値・コレステロール値・血圧・体格指数(BMI)などのデータをもとに、平均余命を推計しました。 その結果、健康的な生活習慣と治療を継続することで適切な血糖値のコントロールと体重を維持している人は、寿命を10年以上延ばせることがわかりました。 さらに、若い頃から生活習慣を改善すると、より寿命を延ばせることも判明しています。 具体的には、糖尿病と肥満の60代の男性の寿命は平均15年。生活習慣を改善して適切な体重を維持すると、余命は25年に延ばせるそうです。 対して、糖尿病と肥満の70代の男性の寿命は5年半。治療と適正体重を保っても余命は10年半にしか延びないとのことです。 やはり生活習慣の改善がカギ やはり、糖尿病などの生活習慣病を改善するには、健康的な生活を送る必要がある様子。それが余命という形で数字に現れると、気持ちが引き締まりますね。 健康的な生活というのは、バランスの良い食事、適度な運動といったものもそうですが、飲酒量を減らしたり喫煙本数を減らすことも大事。飲酒や喫煙は長年の習慣になっている人ほど止めにくいものですが、これらは糖尿病を進行させることがわかっているためすぐに止めた方が良いでしょう。 このように、日々の習慣を改めることで血糖値の低下だけでなく、コレステロールや血圧、BMIなどの数値も改善されていくので、生活習慣病全般が改善されると考えて良いかもしれないですね。

2022/04/28

#介護予防 #心疾患 #最新研究

高齢者は心不全の再発に注意!筋肉内脂肪が多いと再発リスクが高い⁉

心筋梗塞や不整脈、心筋症などさまざまな病気が原因となって発症する心不全。心臓が血液を送り出す機能が低下することで、動機や息切れ呼吸困難などの症状が出ることもあります。 特に高齢者は、年を重ねることで心臓の機能が衰えるため、心不全を発症すると慢性的にくり返す傾向があります。 また、高齢者の筋肉が衰えることで、糖尿病などの生活習慣病のリスクが高くなることもわかっています。 そこで、大阪公立大学は筋肉の質と心不全患者の発症後の経過の関連を調査。その結果、大腿部(太もも)の筋肉内脂肪が多いと、その後の経過が悪くなることがわかりました。 筋肉内の脂肪が再発リスクと関係する? 大阪公立大学が、大腿部の筋肉内脂肪と心不全の経過の関連についての研究結果を発表しました。 筋肉内脂肪とは、筋肉内に霜降り状に溜まっている脂肪のこと。高齢者にみられるもので、大腿部の筋肉内脂肪が糖尿病リスクを上げることが過去の研究でわかっています。 また、心不全は心筋梗塞や不整脈、心筋症といった病気が原因となる症候群のこと。心不全は発症すると完治することはないとされており、急に呼吸困難などの症状が再発することもあります。 そこで大阪公立大学は、大腿部の筋肉内脂肪の比率によって心不全の再発や再入院のリスクに関係があるかを調査しました。 その結果、筋肉内脂肪の割合が高い人は症状の再発率が高いことが判明。筋肉内脂肪の比率が心不全の再発に関連していることがわかりました。 ただ、現状ではなぜ筋肉内脂肪の割合と心不全の再発に関連があるのかわかっていないため、さらなる研究が必要だそうです。 入院による身体状態の悪化が問題 心不全は、倦怠感や息切れ、手足の冷えなど日常的な不調を引き起こします。 さらに、それだけでなく突然の呼吸困難で救急車で搬送されることも。高齢者の場合、そのように入退院を繰り返すと、入院期間中に身体機能が低下することで介護が必要になるケースもあります。 それを避けるためには、筋肉量を維持することが大切。ウォーキングや筋トレなど、自分の体力と相談しながら、無理のない範囲で継続していけると良いですね。

2022/04/21

#最新研究 #認知症予防

認知症リスクが6倍⁉認知機能を低下させる「サルコペニア肥満」とは

厚生労働省の調査によると、介護が必要になった原因のトップは認知症で全体の2割を占めています。 そのため、多くの人にとって認知症は避けたいもののひとつとなっていますが、その発症のメカニズムなどは明らかになっていません。 そこで、順天堂大学が筋肉や肥満と認知症の関係について調査。その結果、筋肉量が減っている「サルコペニア」で肥満を併発している高齢者は、認知症の発症リスクが高いことがわかりました。 サルコペニア+肥満で認知症に? 順天堂大学は「サルコペニア肥満」の高齢者は、軽度認知障害と認知症のリスクが高いという研究結果を発表しました。 サルコペニア肥満とは、筋肉量が減っている状態「サルコペニア」と肥満を合併した状態のこと。サルコペニアの状況は握力の強さで測ることができ、男性は28キログラム、女性は18キログラム未満だとサルコペニアと診断されます。 また、軽度認知機能障害とは認知症の前段階の状態のこと。物忘れなどの症状があるものの、日常生活への影響は小さく記憶力以外の認知機能には問題がないケースが大半です。 今回の研究では、東京都文京区に住む高齢者約1600人が対象。対象者を「正常」「サルコペニア」「肥満」「サルコペニア肥満」の4グループに分けて、それぞれの身体状況と軽度認知機能障害・認知症の発症リスクの関連を調査しました。 その結果、軽度認知機能障害・認知症のどちらのリスクも、サルコペニア肥満が最も高いことがわかりました。具体的には、サルコペニア肥満の人の軽度認知機能障害リスクは正常の人の約2倍、認知症リスクは約6倍に増えることが明らかになりました。 また、サルコペニアだけでも認知症リスクが3倍以上になることも判明。筋力と認知症の発症リスクに関係があることがわかりました。 外出自粛は大切だけど…。 コロナ禍が長引き、外出自粛生活に慣れてしまった人もいるのではないでしょうか。 外出自粛は感染予防には大切なことですが、外出が減ることで運動量が減ってしまい、筋肉が衰えてしまうリスクもあります。 加えて、自宅でテレビを見ながらじっとしていると、ついついお菓子やおせんべいなどに手が伸びがちに。その結果、筋肉量が減って体脂肪が増えてしまうことも…。 何気ない習慣ですが、毎日積み重なるとそれが認知症リスクを高めることになりかねません。 身体の健康と脳の健康を維持し続けるためにも、ぜひ積極的に運動を取り入れていきたいですね。

2022/04/19

#地域の取り組み #最新研究 #高齢者の交通安全

VRで高齢者の特徴を分析⁉高齢者の道路横断中の死亡事故をゼロに

高齢者の死亡事故で最も多いのは、歩行中に起こったものということを知っていますか。 警察庁のまとめによると、2021年の65歳以上の高齢者が亡くなった事故のうちの約47%が歩行中に起きたもの。それを受けて、各地域で高齢者向けに交通安全教室などを開催して注意を促しています。  例えば、三重県警では道路の横断時には手を上げるようにチラシを配って呼びかけ。また。滋賀県警ではVR(仮想現実)システムを活用した交通安全対策シュミレーターを導入して、高齢者の横断時の特徴を分析して事故原因を明らかにする取り組みを開始しました。 三重県と滋賀県での交通安全対策 高齢者の歩行時の事故が多発していることを受けて、三重県警はチラシを配って高齢者に注意を促しました。 今月13日には、津市の県総合文化センターの前で警察官など10人で呼びかけ。道路を渡るときには横断歩道を使うこと、横断時には手を上げる「ハンドサイン」でドライバーに横断の意思をはっきり示してほしいと声掛けをしました。 警察によると、三重県内では4月ですでに2人の高齢者が亡くなっており、今年に入ってからは去年の同じ時期を上回る10人の高齢者が死亡しているそうです。 こうした高齢者への交通安全対策は、滋賀県でもおこなわれています。 滋賀県警では、VR技術を使った交通安全対策シミュレーターを導入。高齢者にVRゴーグルを装着して仮想空間内で道路を横断してもらい、身体の動きのデータを分析して事故原因を明らかにするそうです。 このシステムの中で、歩行者はタイミングを見て道路を横断します。そのときの周囲を確認する首の動き、横断し終わるまでにかかった時間、車との距離といったさまざまなデータがシステム内に記録されます。 こうして集めたデータは、滋賀大学による高齢者の道路横断時の特徴についての研究で活用されるそう。将来的には具体的な交通安全対策に生かしていくとのことです。 VRシステムを使った交通事故原因を明らかにする取り組みは全国初。今後の研究に注目が集まっています。 今後の研究に期待 高齢者の交通死亡事故で多いのが、歩行中に起きたもの。そのなかでも横断歩道を渡っている最中に発生した事故が最も多くなっています。 歩行者が安全対策をすることはもちろんですが、VRシュミレーターで詳細な事故原因がわかれば、これまでと異なる対策が打てるかもしれませんね。 今回の滋賀県での研究が進めば、全国的に高齢者の死亡事故が減少する可能性もあります。それまでは歩行者もドライバーもお互いに細心の注意をしていく必要がありそうです。

2022/04/18

#がん #最新研究

がん、糖尿病…痛みが引く仕組みを発見!モルヒネが効かない痛みの解消に?

がんや脳梗塞などで神経が傷つけられると、痛みが出ることがあります。神経が過敏になって、痛みの信号が出過ぎてしまっている状態です。 こうした痛みは、慢性的になると鎮痛剤などの一般的な薬では抑えられないほどになることも。ときにはモルヒネなどの強い薬を使って痛みをコントロールすることもありますが、それでも痛みが抑えられない場合もあります。 今回、こうした痛みを回復させる細胞があることを九州大学などの研究グループが発見。その細胞が痛みをやわらげるホルモンを作っていることもわかり、将来的には新たな鎮痛薬の開発につながる可能性があるそうです。 「痛みが引く」メカニズムが明らかに 九州大学などの研究グループは、痛みを回復させる細胞とホルモンを発見しました。 この研究グループは、神経がダメージを受けると脊髄で「ミクログリア」という細胞が活性化して痛みを発生させることを明らかにしていました。 しかし、実験で神経を損傷させたマウスは傷が治っていないのにも関わらず、痛みが弱くなっており、このメカニズムが詳しくわかっていませんでした。 そこで今回の研究で、自然に痛みがやわらぐ仕組みについて調査しました。 その結果、ミクログリアの一部が変化して「IGF1」というホルモンを作るようになり、痛みをやわらげていることを発見しました。 今回の実験では、マウスから変化したミクログリアを取り除いてマウスの痛みもチェック。すると、通常は徐々に収まっていくはずの痛みが非常に長く持続することもわかりました。 つまり、「変化したミクログリアがIGF1を作り出さないと痛みが収まらない」ということも同時に明らかになったのです。 今回の結果から、変化したミクログリアを増やしたりIGF1を増やすことで痛みをやわらげるような治療薬につながる可能性があるそうです。 新しい痛みの治療法が開発される? 神経が傷つけられることで発生する痛みの治療をしている人は、国内で約600万人いるとされています。 特にがん末期となると約7割の人が痛みがあり、そのうちの約8割は激痛に苦しんでいるそうです。 そうしたときに麻薬のモルヒネを使用することもありますが、耐性がついて薬が効かなくなったり吐き気などの副作用が起こるおそれもあります。 そこで今回の研究をもとに新しいタイプの鎮痛薬が登場すれば、こうした激痛で苦しむ人が減る可能性もあるので、今後の研究に期待したいですね。

2022/04/13

#コロナ対策 #最新研究

コロナ感染で肺の血栓リスクが290倍⁉最長6ヵ月も血栓ができやすい

新型コロナウイルスの症状には、発熱や咳といった一般的な風邪に似た症状が出ることもあれば、味覚障害などの症状が出ることもあるとされています。 この感染症は新しいもののため研究が日々進められており、今回「感染から6ヵ月以内は血栓ができやすい」という研究結果が新たに明らかになりました。 これは、スウェーデンで感染第1波のときにおこなわれた研究で、当時まだワクチンが広まっていなかっため、血栓がよりできやすい状態の患者が多かったそうです。 コロナ感染後に血栓リスク増加⁉ スウェーデンでおこなわれた研究で、「新型コロナ感染から6ヵ月間は血栓ができやすい」ということが明らかにされました。 この研究は、2020年3月から2021年の5月に感染した約100万人を対象としたもの。治療完了後も健康状態などを追跡調査をして、感染していない人と比較しました。 その結果、感染したことがある人は、深部静脈血栓症や肺の血栓、脳梗塞などのリスクが高いことがわかりました。 深部静脈血栓症とは、足の奥にある血管に血栓ができることで、いわゆる「エコノミークラス症候群」です。長時間にわたって身体を動かさないときなどに血栓ができやすくなるとされており、その血栓が肺につまると肺塞栓症になることもあります。 これらの症状は、深部静脈血栓症が最長3ヵ月、肺の血栓が最長6ヵ月、脳梗塞などが最長2ヵ月の間はリスクが高くなることも調査の結果わかっています。 加えて、肺に血栓ができるリスクは、重症の人で約290倍、軽症の人で約7倍に増加。特にワクチンが広まっていなかった第1波では、血栓ができるリスクが高かった傾向があるそうです。 こうした傾向はわかっているものの、血栓ができる理由については明確に判明していないそう。ただ、研究グループは「血管を覆っている細胞層へのウイルスの影響」「ウイルスに対する過度な炎症」などが原因として考えられると述べています。 また、ワクチンを接種した後にも血栓のリスクは高まることがわかっていますが、感染時よりもリスクは小さく、リスクが高くなっている期間も短いそうです。 最悪の場合、死に至ることも…。 新型コロナは感染中の発熱や咳といった症状が有名ですが、完治後でも血栓のリスクが高いことが今回判明しました。 特に血栓は、脳梗塞や肺塞栓症といった死亡リスクが高かったり後遺症が残りやすい病気の原因となりかねないので、血栓を防ぐためにもワクチン接種をしておいた方が良いのかもしれませんね。

2022/04/13

#最新研究 #糖尿病予防

明るい部屋で寝ると糖尿病リスク上昇⁉体内時計の乱れは病気のもと

身体には「体内時計」が備わっており、睡眠や食欲などのコントロールに関係していると言われています。 しかしその体内時計は、就寝時間が遅くなったり運動不足などによって乱れてしまい、体調に不調をきたすこともあります。 さらに今回、アメリカでおこなわれた研究で体内時計の乱れが糖尿病のリスクを高めることがわかりました。 明るい部屋で寝ると糖尿病リスク増加⁉ アメリカのノースウエスタン大学が、体内時計と糖尿病リスクの関係についての研究結果を発表しました。 今回の研究は、20人の成人を2つのグループに分けて実施。対象者は2晩連続で研修施設で眠り、照明の明るさによって健康状態に変化があるかを調べました。 1つめのグループは、2晩とも3ルクス(映画館の客席程度)の薄暗い照明のなかで就寝。2つめのグループは、初めの晩は3ルクスの明るさ、次の日は100ルクス(一般的な住宅内の明るさ)と明るい光のなかで睡眠をとりました。 その結果、明るい照明のなかで眠った翌朝はインスリン抵抗性が進んでいることがわかりました。 インスリン抵抗性とは、血糖値を下げるホルモンであるインスリンのへの感度が低くなり、インスリンの効果が悪くなっている状態のこと。つまり、明るい部屋で寝ると血糖値が高くなり、糖尿病リスクが上がってしまうということです。 加えて、心拍数の増加などの変化が起こっていることも判明。自律神経が活性化して、身体が緊張状態にあったそうです。 こうした結果から、「体内リズムを調整するために、日中はなるべく日光にあたり夜間は明るすぎない環境にすることも大切」と研究グループは述べています。 体内時計の乱れが病気のもと? 体内時計が乱れると、健康にさまざまな不調が出ることがわかっています。 例えば、食欲をコントロールするホルモンに異常が出ることで食欲が抑えられなくなり必要以上に食べてしまうようになるため、高血圧やメタボなどの生活習慣病を引き起こすこともあります。 それらが進行すると、脳卒中や心筋梗塞など最悪の場合死に至るような重篤な病気に悪化してしまうことも…。 それを防ぐためには、やっぱり規則正しい生活が大切。「毎朝、決まった時間に起きる」「起きたら朝日を浴びる」といった健康的な生活習慣が体内時計をリセットするカギになります。 仕事や介護で忙しかったりすると生活リズムが崩れてしまいがちですが、体内時計を上手く調整できるように少しずつ健康的な生活習慣を取り入れていきたいですね。

2022/04/12

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介護付き有料老人ホームとは│提供されるサービス・費用・入居条件などを解説

介護付き有料老人ホームは、介護スタッフが24時間常駐している介護施設。介護サービスや身の回りの世話を受けられます。 この記事では、介護付き有料老人ホームの種類及び入居のための条件や必要な費用、サービス内容などを詳しく説明しています。 https://youtu.be/oK_me_rA0MY 介護付き有料老人ホームの特徴 介護付き有料老人ホームとは、有料老人ホームのうち、都道府県または市町村から「特定施設入居者生活介護」の指定を受けた施設です。24時間介護スタッフが常駐し、介護や生活支援などは施設の職員により提供されます。 主に民間企業が運営しているため、サービスの内容や料金は施設ごとに異なります。また、入居基準も施設により異なり、自立している方から介護が必要な方まで幅広く受け入れている施設も。選択肢が幅広いため、自分に合った施設を選ぶことができます。 看取りまで対応している施設も多数あり、「終の棲家(ついのすみか)」を選ぶうえでも選択肢のひとつとなります。 全体の概要をまとめるとこのようになります。 費用相場 入居時費用 0~数千万円 月額利用料 15~30万円 入居条件 要介護度 自立~要介護5※1 認知症 対応可 看取り 対応可 入居のしやすさ ◯ ※施設の種類によって異なります。 特定施設入居者生活介護とは 特定施設入居者生活介護は、厚生労働省の定めた基準を満たす施設で受けられる介護保険サービスです。ケアマネジャーが作成したケアプランに基づき提供される食事や入浴・排泄など介助のほか、生活支援、機能回復のためのリハビリなどもおこなわれます。指定を受けてこのサービスを提供する施設は、一般的に「特定施設」の略称で呼ばれています。 介護付き有料老人ホームの種類と入居基準 介護付き有料老人ホームには「介護専用型」「混合型」「健康型」の3種類があり、それぞれ入居条件が異なります。 介護度 ...

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グループホームとは|入居条件や費用、入居時に気をつけたいポイントを解説

認知症の方の介護は大変です。「そろそろ施設への入居を検討しよう」と思っても、認知症の症状があると、入居を断られてしまうのではと心配もあるでしょう。 グループホームは認知症高齢者のための介護施設です。住み慣れた地域で暮らし続けられる地域密着型サービスであり、正式な名称を「認知症対応型共同生活介護」といいます。 こちらの記事では、グループホームについて解説します。また、グループホームで受けられるサービスや費用、施設選びのポイントも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。 https://youtu.be/EofVO7MRRDM この記事を読めばこれがわかる! グループホームの詳細がわかる! グループホームを選ぶ際のポイントがわかる! グループホームへ入居する際の注意点がわかる! グループホームとは グループホームとは、認知症高齢者のための介護施設です。専門知識と技術をもったスタッフの援助を受けて、要支援以上の認知症高齢者が少人数で共同生活をおくります。 「ユニット」といわれる少人数のグループで生活し、入居者はそれぞれ家事などの役割分担をします。 調理や食事の支度、掃除や洗濯など入居者の能力に合った家事をして自分らしく共同生活を過ごすところが、ほかの介護施設や老人ホームとは異なるポイントです。 グループホームの目的は、認知症高齢者が安定した生活を現実化させること。そのために、ほかの利用者やスタッフと協力して生活に必要な家事を行うことで認知症症状の進行を防ぎ、できるだけ能力を維持するのです。 グループホームは少人数「ユニット」で生活 グループホームでは「ユニット」と呼ばれるグループごとに区切って共同生活を送るのが決まり。1ユニットにつき5人から9人、原則1施設につき原則2ユニットまでと制限されています。 少人数に制限する理由は、心穏やかに安定して過ごしやすい環境を整えるため。環境変化が少なく、同じグループメンバーで協力して共同生活することは、認知症の進行を防ぐことに繋がります。 認知症の方にとって新しく出会う人、新しく覚えることが難しいので、入居者やスタッフの入れ替わりが頻繁にある施設では認知症の高齢者は心が落ち着かず、ストレスを感じ生活しづらくなってしまいます。その結果、認知症症状を悪化させるだけでなく、共同生活を送る上でトラブルを起こすきっかけとなります。 慣れ親しんだ場所を離れて新しい生活をするのは認知症の方には特に心配が尽きないもの。その心配を軽減するため、より家庭にできるだけ近づけ、安心して暮らせるようにしています。 グループホームの入居条件 グループホームに入居できるのは医師から「認知症」と診断を受けている方で、一定の条件にあてはまる方に限ります。 原則65歳以上でかつ要支援2以上の認定を受けている方 医師から認知症の診断を受けている方 心身とも集団生活を送ることに支障のない方 グループホームと同一の市町村に住民票がある方 「心身とも集団生活を送ることに支障のない」という判断基準は施設によって異なります。入居を希望している施設がある場合には、施設のスタッフに相談しましょう。 また、生活保護を受けていてもグループホームに入ることは基本的には可能です。しかし、「生活保護法の指定を受けている施設に限られる」などの条件があるので、実際の入居に関しては、行政の生活支援担当窓口やケースワーカーに相談してみましょう。 グループホームから退去を迫られることもある!? グループホームを追い出される、つまり「強制退去」となることは可能性としてゼロではありません。一般的に、施設側は入居者がグループホームでの生活を続けられるように最大限の努力をします。それでも難しい場合は、本人やその家族へ退去を勧告します。「暴言や暴力などの迷惑行為が著しい場合」「継続的に医療が必要になった場合」「自傷行為が頻発する場合」etc。共同生活が難しくなった場合には追い出されてしまうこともあるのです グループホームで受けられるサービス グループホームで受けられるサービスは主に以下です。 生活支援 認知症ケア 医療体制 看取り それぞれ詳しく見てみましょう。 生活支援 グループホームでは以下の生活面でのサービスを受けられます。 食事提供 :◎ 生活相談 :◎ 食事介助 :◎ 排泄介助 :◎ 入浴介助 :◎ 掃除・洗濯:◯ リハビリ :△ レクリエーション:◎ 認知症を発症すると何もできなくなってしまうわけではなく、日常生活を送るだけなら問題がないことも多いです。 グループホームには認知症ケア専門スタッフが常駐しています。認知症進行を遅らせる目的で、入居者が専門スタッフの支援を受けながら入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこないます。 食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで、そして洗濯をして干すといった作業や掃除も、スタッフの介助を受けながら日常生活を送ります。 グループホームでは、入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこなうことになります。 例えば、食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで。また、そして洗濯をして、干すまで…など。そのために必要な支援を、認知症ケアに長けた専門スタッフから受けられるのが、グループホームの大きな特徴です。 グループホームは日中の時間帯は要介護入居者3人に対して1人以上のスタッフを配置する「3:1」基準が設けられています。施設規模によっては、付き添いやリハビリなどの個別対応が難しいので、入居を検討する際は施設に確認しましょう。 認知症ケア 施設内レクリエーションやリハビリのほかに、地域の方との交流を図るための活動の一環として地域のお祭りに参加や協力をしたり、地域の人と一緒に公園掃除などの活動を行う施設も増えてきました。 グループホームとして積み上げてきた認知症ケアの経験という強みを活かし、地域に向けた情報発信などのさまざまな活動が広がっています。 地域の方と交流する「認知症サロン」などを開催して施設外に居場所を作ったり、啓発活動として認知症サポーター養成講座を開いたりするなど、地域の人々との交流に重きを置くところが増えています。 顔の見える関係づくりをすることで地域の人に認知症について理解を深めてもらったり、在宅介護の認知症高齢者への相談支援につなげたり。 こうした活動は認知症ケアの拠点であるグループホームの社会的な価値の向上や、人とのつながりを通じて入所者の暮らしを豊かにする効果が期待できます。 医療体制 グループホームの入居条件として「身体症状が安定し集団生活を送ることに支障のない方」と定義しているように、施設に認知症高齢者専門スタッフは常駐していますが、看護師が常駐していたり、医療体制が整っているところはまだまだ少ないです。 しかし近年、高齢化が進む社会の中で、グループホームの入居者の状況も変わってきています。 現在は看護師の配置が義務付けられていないので、医療ケアが必要な人は入居が厳しい可能性があります。訪問看護ステーションと密に連携したり、提携した医療機関が施設が増えたりもしているので、医療体制について気になることがあれば、施設に直接問い合わせてみましょう。 看取り 超高齢社会でグループホームの入所者も高齢化が進み、「看取りサービス」の需要が増えてきました。 すべてのグループホームで看取りサービス対応しているわけではないので、体制が整っていないグループホームの多くは、医療ケアが必要な場合、提携医療施設や介護施設へ移ってもらう方針を採っています。 介護・医療体制の充実度は施設によってさまざまです。介護保険法の改正が2009年に行われ、看取りサービスに対応できるグループホームには「看取り介護加算」として介護サービスの追加料金を受け取れるようになりました。 看取りサービスに対応しているグループホームは昨今の状況を受け増加傾向にあります。パンフレットに「看取り介護加算」の金額が表記されているかがひとつの手がかりになります。 グループホームの設備 グループホームは一見、普通の民家のようで、家庭に近い雰囲気が特徴ですが、立地にも施設基準が設けられています。 施設内設備としては、ユニットごとに食堂、キッチン、共同リビング、トイレ、洗面設備、浴室、スプリンクラーなどの消防設備など入居者に必要な設備があり、異なるユニットとの共有は認められていません。 入居者の方がリラックスして生活できるように、一居室あたりの最低面積基準も設けられています。このようにグループホーム設立にあたっては一定の基準をクリアする必要があります。 立地 病院や入居型施設の敷地外に位置している利用者の家族や地域住民と交流ができる場所にある 定員 定員は5人以上9人以下1つの事業所に2つの共同生活住居を設けることもできる(ユニットは2つまで) 居室 1居室の定員は原則1人面積は収納設備等を除いて7.43㎡(約4.5帖)以上 共有設備 居室に近接して相互交流ができるリビングや食堂などの設備を設けること台所、トイレ、洗面、浴室は9名を上限とする生活単位(ユニット)毎に区分して配置 グループホームの費用 グループホーム入居を検討する際に必要なのが初期費用と月額費用です。 ここからは、グループホームの入居に必要な費用と、「初期費用」「月額費用」それぞれの内容について詳しく解説していきます。 ...

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【動画でわかる】有料老人ホームとは?費用やサービス内容、特養との違いは

介護施設を探している中で「老人ホームにはいろいろな種類があるんだ。何が違うんだろう?」と疑問を感じることがあるかもしれません。 そこで今回は、名前に「老人ホーム」とつく施設の中でも、「有料老人ホーム」を中心に紹介。よく似ている「特別養護老人ホーム」との違いも見ていきます。 「老人ホームの種類が多すぎて訳がわからない」と思ったら、ぜひ参考にしてみてくださいね。 https://youtu.be/eMgjSeJPT8c 有料老人ホームの種類 有料老人ホームには、以下の3種類があります。 介護付き有料老人ホーム 住宅型有料老人ホーム 健康型有料老人ホーム この3種類の違いを以下にまとめています。 種類 介護付き有料老人ホーム ...

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