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介護予防

フレイル予防 介護予防 糖尿病予防

高齢者の筋力低下と肥満を「プロポリス」が解決!?そのカギは腸内環境に

サルコペニア肥満、という言葉を聞いたことがありますか? 隠れ肥満とも呼ばれるこの言葉は、筋肉(サルコ)が減少(ぺニア)して体の脂肪の割合が増えている肥満という意味です。特に、年齢を重ねていくと筋肉量や筋力が低下しやすく、サルコペニア肥満になりやすいとされています。 サルコペニア肥満は糖尿病などの代謝性疾患の原因として注目されています。個人的に注意することはもちろん大切ですが、高齢になってくると思うように体を動かせないのも事実...。予防法や対策があるのなら、知っておきたいところですよね。 今回は、サルコペニア肥満の予防について、興味深い研究を紹介します。 プロポリスが腸内の炎症を改善させる 京都府立医科大学などは、「プロポリス」が腸内環境を改善し、過食と不活動により引き起こされるサルコペニア肥満を予防することを明らかにしたと発表しました。 悪玉菌が増加したサルコペニア肥満のモデルマウスにプロポリスを投与すると、短鎖脂肪酸を産生する細菌が増加し、腸内の炎症を改善したという結果が出ました。 腸内細菌がつくる短鎖脂肪酸は、腸内で悪玉菌の増殖を抑え、腸内環境を整える作用があると考えられています。 耐糖能障害を改善、骨格筋量の増加も 研究グループはまず、過食と不活動によりサルコペニア肥満をきたしたマウスにプロポリスを投与し、種々の代謝障害の項目を評価しました。 その結果、プロポリスを投与したマウスでは、投与していないマウスと比べて耐糖能(糖質を代謝する能力)障害の改善と、握力および骨格筋量の増加が認められたほか、内臓脂肪量も減少しました。 また、プロポリスを投与することで脂肪肝も改善されました。 今回の研究結果から、プロポリスはサルコペニア肥満のモデルマウスのサルコペニアと肥満を改善することが示唆されました。 今後は、ヒトを対象とした研究で、有効性と安全性を確認していく考えだといいます。 サルコペニア肥満は、見た目だけでは分かりにくいこともしばしばあります。生活習慣病につながる前に、会社の健康診断や特定健診をしっかりと受け、気になる場合は専門家の指示を仰いでみることが大切なのかもしれません。

2022/10/14

介護予防 最新テクノロジー 認知症

匂いで認知症の兆候を測定!?ソニーが「におい掲示装置」発表

嗅覚測定を受けたことのある人はいるでしょうか? 匂いの検査はとても重要で、嗅覚の異常で認知症などさまざまな病気の兆候が分かると言われています。しかし現在、嗅覚の検査はあまり身近なものではありませんよね。今日は、将来的に嗅覚の検査を簡単におこなえるようになるかもしれない、そんな話題をお伝えします。 簡単に匂いを測定できる装置 ソニーは今月5日、人間の嗅覚を簡単に測定できる「におい掲示装置」を開発したと発表。来年の春から企業や研究者向けに売り出します。開発目的としては、手軽な嗅覚測定から認知症などにつながる兆候も早期に察知できる装置にすることを目指すとしています。 装置の仕組み 使い方は、装置にある穴に鼻を近づけて使用します。匂いのもととなる臭素(しゅうそ)を手軽に制御できる仕組みを搭載し、40種類の匂いを出すことができるそうです。 さらに装置の中は密閉されているので、強い匂いであっても外に漏らさず封じ込めます。香りの強さも調節でき、使った後は中の残った匂いをすぐ除去することが可能です。 ソニーによると、認知症やパーキンソン病の場合、発症する前から嗅覚の機能が低下する傾向があり、嗅覚を正しく測定できれば、脳の知能低下が早く発見できる可能性があるとのことです。 従来の検査の状況 嗅覚の検査は現在もおこなわれていますが、複数の臭素を準備をするのに手間がかかる、匂い漏れを防ぐために、別のスペースや装置が必要といった理由で視力検査等に比べると 一般的ではないのが現状です。 現状と今後について 当面は医療機器ではなく、研究用途として売り出される予定で推定価格は230万円前後です。今後、5分から10分で8段階ほどで測定できるようにする方針で、視力や聴力などと同様に健康診断などで一般的に取り入れられるようにしたいとしています。 色々なところで使えるようになるかも? 嗅覚異常が認知症のサインだということは、あまり知られていませんが、これからひとつの常識になるかもしれないですね。 また、今回の「におい提示装置」についてソニーの新規ビジネス・技術開発本部の櫨本修副本部長は、「将来はエンタメ領域での新体験創出も目指したい」と話しているので、検査以外の展開にも期待したいと思います。

2022/10/14

介護予防 最新テクノロジー

「ウェルビーイング」を最新技術で向上!信州大が研究センターを発足

高齢化が進む中、健康や福祉、介護などに関するさまざまな問題が顕在化しつつあります。家族やその周囲が努力するだけでは解決できない課題も多くありますよね。 そこで、高齢社会における介護などの課題解決のために、このたび、信州大学工学部が新たなセンターを発足させました。 「ウェルビーイング工学研究センター」発足 信州大学工学部は9月28日に会見を開き、新たな組織「ウェルビーイング工学研究センター」を発足させたことを発表しました。 「ウェルビーイング」とは、身体的、精神的、社会的に満たされた状態であることを表す言葉です。こうした状態は、高齢化社会において生活の質の向上だけでなく、医療や介護の費用削減にもつながると期待されています。 新たなセンターでは、介護施設や企業などとともに、福祉や介護など生活環境での課題に役立つ技術を開発・研究することにしています。 生活環境の安心・安全の増進に貢献することが目的 ウェルビーイング工学研究センターでは、6つの部会を設け、それぞれが健康・福祉・介護に係る生活環境の安心・安全の増進に貢献することを目的として活動しています。 このうちの「見守りセンシング研究部会」では、車いす見守りシステムの開発をおこなっています。 介護施設では、車いすを使用しているときの車いすからのずり落ちが問題になっています。また、長時間、同じ体制で座っている場合は床ずれ(褥瘡)ができる可能性があるという問題もあります。 そこで、センターでは車いすのずり落ち検知や床ずれ(褥瘡)の予防システムを開発しているのです。 また、「リハビリ機能解析研究部会」では、歩行データを分析し、健康維持に最適な運動や生活習慣を提案するサービスをつくり出すとしています。 信州大学の工学部長は「人手不足が深刻な介護分野を開発した技術でサポートすることで、県民のみなさんに貢献できると思う」とコメントしています。 今回新設されたセンターでの研究が介護に導入できれば、介護される側もする側も負担が軽減されそうですね。 とはいえ、技術の進化はあくまでサポート。私たち一人ひとりが、ウェルビーイングを目指して高齢者と接して行くのも大事なことです。 技術と人の心が上手く嚙み合えば、より良い介護の提供ができるのではないでしょうか。

2022/10/13

フレイル予防 介護予防 地域の取り組み

福祉を学ぶ高校生が地元高齢者と介護予防で異世代交流を実施

佐賀県神埼市で神埼清明高校の3年生20人と、地域の老人クラブの参加者約30人による交流会が先月30日に学校近くの公民館でおこなわれました。 これは、福祉を学んでいる高校生が高齢者に対して介護予防につながる歌体操やアロママッサージをおこなう出前授業です。 どんな内容? 出前授業では、「かもめの水兵さん」などのといった、お年寄りに馴染み深い音楽のリズムに合わせて体を動かす「歌体操」を参加者と一緒におこないました。歌体操は、歌いながら体操することで、記憶力向上や口回りの筋力が鍛えられる効果があるそうです。 他にも、リラックス効果のあるアロマオイルを使ったマッサージがおこなわれ、参加者からは高校生のマッサージを受けて「これは気持ちいい」と笑顔が多く見られました。 参加者の感想 老人クラブの会長は「マッサージは気持ち良かった。若い人と遊んだりゲームして20年、若返りました!」と笑顔で話し、出前授業を開いた学生は「地域の人たちに元気になってほしいと交流会を開きました。皆さん楽しそうで良かったです。」と、答えました。 地域交流の意義 出前授業がとても好評だったことが分かりますね。 他にも参加者からの声として、「若い人たちと触れ合うと若返ります。今日のプログラムは工夫されていてとても良かった。家でもやろうと思う」との声があり、今回の交流会の意義を表した感想となりました。 福祉の道を目指している学生にとって、地域交流の機会は良い経験となり、お年寄りにとっても学生との交流が刺激になるので、双方に良い影響があります。今回のような取り組みが様々な地域で広がっていくと良いですね。

2022/10/12

フレイル予防 介護予防 最新テクノロジー

高齢者向けゲーム!?『TANO-LT』口・脳・身体を同時に鍛える

高齢になると、運動機能や食べ物を噛んだり飲み込んだりするなどの身体機能が低下してきます。そのまま放っておくと自力での歩行が難しくなったり、食べ物をうまく飲み込めなくなったりするケースも。 そうした身体機能の低下を防ぐには、生活の中で少しでも身体を動かす時間を増やすことが大切だとされています。とはいえ、意識的に身体を動かすというのはなかなか続かない人も多いかもしれません。 そんな人に向けてうれしいニュースが飛び込んできました。画面に合わせて体操するだけで、身体機能の低下を防げるというのです。さらに驚くことに、体操に使われるのは、なんと高齢者向けに開発されたゲーム機であると発表されています。 ゲーム感覚で楽しくトレーニングができる 9月27日、ライオン株式会社とTANOTECH株式会社は、「健口眠体操」(けんこうみんたいそう)という身体トレーニングを搭載した、介護施設向けのゲーム機「TANO-LT」の販売を始めたと発表しました。 「健口眠体操」とは、高齢者が衰えやすい口腔・睡眠・運動器の3つの機能を同時にトレーニングできる5分間・21種類の体操です。 この「健口眠体操」を組み込んだゲーム機「TANO-LT」は、画面に表示された動きをまねすると、センサーで身体の動きを読み取り、正しい動きと照らし合わせて点数を表示します。 これにより、自分の点数を上げたり、他の人と競い合ったりとゲーム感覚で体操ができる仕組み。トレーニングを楽しく続けられることで、身体機能の低下を予防できると期待されています。 現場からは高い評価 「TANO-LT」は東京都内の介護付き高齢者施設で先行利用されました。 実際に利用した高齢者からは、「画面の動きに合わせて、簡単に体操ができた。また、点数が出るので、良い点数を取るために続けたくなった」という声が聞かれました。 また施設の運営責任者は「利用者が楽しく運動を続けてくれるようになり、うれしいです。また、(利用者が)よく眠れるようになり、夜間の緊急コールが減りました。」とのこと。現場の人手不足軽減にもつながりそうですね。 介護する側にもメリットが ライオンは、今後「TANO-LT」をさらに改良し、介護分野での楽しい健康習慣づくりを進めていくとしています。 高齢者が楽しく身体を動かして身体機能を維持できるようになれば、介護する側も負担が減るというメリットがありますね。今後の改良にも期待が高まります。

2022/10/11

インタビュー 介護予防 社会問題

オール巨人「“笑い”は高齢者の生活のいい刺激になる。病気の予防にもなるみたいやしね」

1975年にオール阪神・巨人としてデビューし、上方漫才界の第一線で活躍し続けているオール巨人さん。芸歴47年、71歳を迎える現在の心境や自らの老い、介護に関する思いをうかがいました。 ずっと続けてるのはウチくらい。一回も解散していないのは誇り 身体の不調から感じる「老い」のはじまり -1951年生まれ。今年で71歳になるオール巨人さんは、5~6年前から頸椎の不調に悩まされてきた。3度の手術を乗り越えながら、現在も身体のだるさや痺れを抱えての生活が続いている。 老いを感じるきっかけってまずは体の異変だと思います。65歳まではまだまだ若いって感じていましたが、肩が思うように動かない、ゴルフに行きたいけどちょっと待てよ肩が痛いなとか。やりたいことがあってもその後にしんどくなるなど、誰もが内臓面も含めての不調から老いを感じてきます。特に3回目の手術の時は痛みが酷くて地獄でした。でもなんとか回復したいと思って、4回目の手術も検討しましたが、今はいろんな薬を試しながら、その痛みや痺れと付き合っている段階です -体調不良からくるモチベーションの低下。その気持ちの維持が難しいと巨人さんは言う。 舞台に出てる時でも肩痛いなと感じる時はあるんです。でもその時に、相方の阪神君とか昔から一緒に頑張っている仲間と話をしたり、笑ったりしている時は気持ちが紛れますね。だから、介護を受けているような高齢者にとってもそういう機会ってすごく大事やと思うんですよ 一度も解散することなく続けてきた漫才への誇り -1975年にオール阪神・巨人とデビューしてから47年。今なお舞台に立つなど、一線で漫才を続けられている。 デビュー当時の23~24歳の頃は、まさか自分が70歳まで漫才を続けているとは思っていませんでした。当時、大先輩が漫才をしている姿を見て、喋りは上手いからラジオで聞いていたらわからないんですが、テレビの映像で見ると悲壮感が漂っていたんです。どう見ても病気やな、腰が曲がっているなって。今の僕を世間の皆さんがどう見てはるかはわかりません。70歳にしてはまだ若いと思ってもらえている間はいいですが、いやいや巨人さん最近あかんでって思われるようになってきたら辞めたいなと思っていますね。コンビとして46~47年続けていますから。一旦解散してまた戻っているコンビもいますけど、ずっと続けてるのはウチくらいちゃいますか?漫才ではトータルで僕らが一番長いんちゃうかな?一回も解散していないのは誇りに思っています。 「生きがいを探せ」なんて簡単に言うたらいかん いつまでも頼られる存在。それが高齢者の生きがいに -高齢者に老後の不安についてのアンケートを実施してみると、どうやってやりがいや生きがいを見つけていけばいいのかという不安や悩みが多く寄せられている。 70歳を超えてもSNSをはじめ、若手芸人とのコラボなど精力的に活動を続ける巨人さんのやりがいや生きがいの見つけ方とは? 今年で71歳になるんですが、70歳って高齢者の入口ですから、若い人の気持ちと高齢者の気持ちの両方が理解できるんです。60歳とか65歳とかで何言うてんねん、70歳なんてまだ若いやんって言われますけど、急にきますからね。ペットボトルの蓋なんかどんだけ落とすか(笑)。今朝もポッと蓋を落としてしまったら、嫁はんに何落としてんのって指摘されましたけど、お前もあと1~2年でわかるわって返してます(笑)。 -歳を重ねることで、自身の行動のなかで物を落とす、本が捲れない、すぐ物を忘れる、覚えられないなど、今までなら普通にできていたことができなくなる事象が増えてくる。 自らの身に起こるそれらを通して老いを感じている人の気持ちは、実際になってみないと理解できないと巨人さんは言う。 今まで普通にできていたことがどんどんできなくなっていくんですから、本人に生きがいを探せって簡単に言うたらいかんと思うんです。自分では探せません、それはやっぱり周りが見つけてあげることが大事。折り紙で珍しいのを折るでもいいし、歌が好きならそれでもいい。昔好きだったこととか、個人個人が違って当たり前なんですよ。 -さらに、高齢者にとって他人に求められることの効果についても続ける。 僕も定期的にやっているSNSやブログですが、本当は辞めた方が楽なんです。でもやっていなかったら家で何してるんかな?って考えた時に、この言葉はいいな、人を傷つけない言い方はなどを考えながらね。僕の発信を楽しみにしてくれている人もいますし、自分の勝手な思いですが、多少のボケ防止にもなってるんかなって。高齢者って人に物をあげるの好きでしょ?この歳になっても頼られるって嬉しいんですよ。だから、「おばあちゃんこれお願い」など頼ることで、高齢者に目標を持たせてあげるって大切なことですよね。 坂田師匠を見ると「俺はもうええかな」って思う(笑) その日その日の楽しいことを積み重ねていくのが秘訣 70歳の声を聞いてから引退を意識するようになりました。息子に、そろそろ辞めて沖縄に住んだらええんちゃう?って言われるんですけど、暑いの嫌やし、虫嫌いやし、嫁はんはついてこないなとか考える時はあります。吉本の110周年の後はどうするか、自分たちの50周年もありますが、今はそこまでは考えなくてもいいんちゃうかな。歳を重ねてくるとなかなか先のことをポジティブに考えることが難しくなるじゃないですか。だから、何年後のことではなくて、その日その日の楽しいことを積み重ねていくことが大切。いつまでも燃えてるのって西川きよしさんくらいちゃうの?きよし師匠を見るともうちょっと頑張った方がええんかなって思うし、坂田師匠を見るともうええかなって思うね(笑)。 生きるっていうことは周りの支えが大切になる -70歳を超えてから少しずつ引退を意識してきたという巨人さん。その先にある〝死〟について考えることはあるのだろうか。 友達や先輩方の葬式に行くと、そのうち行くからねと手を合わせています。自分が亡くなったら天国で会えるのかなと漠然と考えることはありますが、まだ間近に死を意識することはあまりないですね。自宅の庭に雀が来るんですが、その中に体が弱いのか怪我をしているのか動きが不自由な雀がいて、いつもその周りに別の雀が寄ってきて餌を口移しであげているんです。やはり生きていくには、周りの支えってすごく大切なんだなと実感しました。そういう意味でも、高齢者にとって〝笑い〟は大きな支えになると思うんです。笑うことが病気の予防にもつながるみたいですしね。 笑いの力で高齢者の皆さんが笑顔になってくれたら 一通の手紙から始まったオンラインコンサート -〝笑い〟のある介護レクリエーションをオンラインで提供する「よしもとお笑い介護レク~オンライン~」が2021年からスタート。そのキックオフイベントとなる巨人さんのコンサートには、日本全国1730施設2万人の高齢者が参加した。 ある高齢者の介護を担当されている方から一通の手紙をいただいたんです。そこには、おばあちゃんが巨人さんを大好きで、毎日巨人さんの歌を歌っている。うちの介護施設では全員がその歌を歌えるようになりましたって。そのおばあちゃんに会いに行きたいなと思ったんですがコロナ禍では実現が難しくて、僕の歌で元気になってくれるならオンラインでやってみようというのがきっかけになりました。 〝笑い〟がもたらす力で生活にいつもと違った刺激を -3ヵ所で始まったオンラインでのコンサートは10~15ヵ所と次第に増えていき、前述したキックオフイベントでは1700ヵ所以上となった。 コロナ禍ではみんなが集まるような機会も少なく、久々に集まって楽しめたなど多くの喜びの声をいただきました。僕の歌でよかったら、介護施設の自分の部屋でじっとしているよりも、広いところに集まって楽しんでもらえたらいいですね。今後の計画として吉本110周年で全国をまわるので、コロナの状況次第にはなりますが、その時に近くの介護施設を訪れてリアルなコミュニケーションを取れる機会を持てたらと考えています。高齢者の生活にいつもと違った刺激があればいいなと考えていて、それには〝笑い〟が一番いいと思うんです。高齢者が少しでも笑顔で毎日を過ごせる。僕たちも〝笑い〟の力で少しでも貢献できたらと思います。 「よしもとお笑い介護レク~オンライン~」って!? 芸人を派遣する吉本興業、通信回線やシステムを提供するNTT東日本神奈川事業部など5社が連携。実証実験を重ね、全国の介護施設とオンラインでつなぐ仕組みを整備した。 レクリエーション介護士資格を取得した吉本興業所属のタレントを中心に提供する「お笑い」と「介護レク」を合わせたレクリエーションプログラム。ゲームや音楽、体操、ワークショップなど、認知症予防や健康維持、QOLの向上を目的に、介護施設などで実施中。コロナ禍でレクリエーションの機会が減ってしまった介護施設に向けて、2021年にオンライン版もスタート。 「よしもとお笑い介護レク~オンライン~」の詳細はこちらをご覧ください

2022/10/06

介護予防 最新研究 認知症予防

多趣味な人は認知症リスクが33%減少!?生きがいが高齢者の健康を維持

秋が深まる今、読書やスポーツなどを楽しむために最適な季節を迎えていますね。 今回、こうした趣味の活動が認知症などの予防にどのような影響を与えるのか、という調査の結果が発表されました。  趣味と認知症罹患リスクとの関連調査 国立がん研究センターなどの「JPHC研究」の研究グループは、主に中年期の男女を対象に趣味とその後の認知症罹患リスクとの関連を調べました。 その結果、認知症の罹患リスクは、趣味が「ない人」に比べて、趣味が「ある人」では18%、趣味が「たくさんある人」では22%、それぞれ低いことが明らかになりました。 また、年齢層を中年期(40~64歳)とそれ以上(65~69歳)で分けて分析した場合、いずれの年齢層でも趣味をもつ人は認知症の罹患リスクが低いという結果が出ています。 さらに、趣味が「ない人」に比べて、趣味が「ある人」、趣味が「たくさんある人」では、脳卒中既往のない認知症の罹患リスクが23%低いということ判明。その一方で、趣味と脳卒中既往のある認知症とのあいだには、明らかな関連はみられないそうです。 とくに65歳~69歳の趣味が「たくさんある人」では、認知症のリスクが32%減少しています。 趣味が総合的に認知症リスクを下げる? これまでの多くの研究では、知的活動や身体活動に取り組む人は、アルツハイマー型認知症や血管性認知症、脳血管疾患をともなう認知症、混合型認知症のリスクが低いことが報告されているそうです。 また、知的活動や身体活動は、認知症リスクを高める糖尿病や高血圧、肥満といった危険因子も改善し、認知症の予防につながるとみられています。 つまり趣味を通して生きがいを持つもつことが、認知症の発症予防につながるというわけです。 今回の調査結果から、趣味に取り組むことにはさまざまな健康効果があることがわかります。趣味を楽しみながら、認知症予防につなげていけたら良いですね。

2022/09/20

フレイル予防 介護予防 糖尿病予防

糖尿病予備群の男性は要注意!サルコペニアのリスクが高いと判明

超高齢化社会を迎えた日本では、介護を必要とする高齢者が増えています。介護の原因となるサルコペニア( 筋肉の量が減少していく老化現象。筋量が減少して筋力が低下したり、身体機能が低下した状態)と糖尿病予備群である前糖尿病との関係について、非常に有意義な調査・報告が行われました。 高齢男性では糖尿病予備群の段階からサルコペニアのリスクが増大  順天堂大学大学院の研究グループが、東京都文京区在住の高齢者を対象とした調査を実施。その結果、糖尿病まで至らない前糖尿病の段階でも、男性においてはサルコペニアになるリスクが高いことが明らかになりました。 サルコペニアは、糖尿病患者において発症リスクが高いことが知られていた一方、前糖尿病との関連は明らかではありませんでした。しかし、今回の研究調査によって糖尿病になる前の段階から、サルコペニアに注意する必要があるということがわかったのです。 糖尿病予備群とサルコペニアの関連が調査される 糖尿病の高齢者は、糖尿病のない高齢者に比べてサルコペニアのリスクが2倍程度高く、より注意が必要なことが知られています。その一方で、前糖尿病状態がサルコペニアのリスクとなるかどうかはわかっていませんでした。そこで、都市部在住の高齢者を対象とした調査研究「文京ヘルススタディー」において、前糖尿病とサルコペニアの関連が調査されました。 調査内容と女性・男性の差異 今回の調査では、「文京ヘルススタディー」に参加した65~84歳の高齢者1629名を対象とし、筋力測定、身体機能検査、耐糖能(血糖値を正常に保つためのブドウ糖の処理能力)などのテストを実施しました。 調査では被験者を「正常」「前糖尿病」「糖尿病」の3グループに分類し、サルコペニアの有病率を比較しました。その結果、女性では糖尿病群でのみサルコペニアの有病率が増加している一方、男性では耐糖能が悪化するにしたがって、サルコペニアの有病率が上昇することが明らかとなりました 要介護のリスクを減らすためにも生活習慣の改善が望まれる 今回の研究の結果、運動や食事などの生活習慣の改善に早くから取り組むことが、糖尿病の予防のみならずサルコペニアの予防の観点からも重要であることが明らかになったと言えます。サルコペニアがきっかけで要介護状態になることもあるので、要介護リスクを下げるためにもより良い生活習慣を身につける意識を持ちたいですね。

2022/09/13

介護予防 最新研究 認知症予防

握力5kg減で認知症リスクが最大1.2倍超!筋トレが予防策になる?

中年期に握力が低かった人ほど、その後の認知機能に問題が生じるリスクが高いことが、英国の中高年男女約20万人を対象とした研究で明らかになりました。 この調査によると、握力が5kg低下するごとに、認知症の発症リスクは男性で1.16倍、女性では1.14倍、アルツハイマー病のリスクは男性1.11倍、女性1.13倍、血管性認知症のリスクは男性1.23倍、女性1.20倍であったとしています。 今回のこの調査によって得られた結果は、中年期からの男女両方において、握力に代表される筋力が高い人の方が、その後に認知機能に問題が生じる危険性が低いことを示しました。中年期の筋トレは、将来の認知機能の維持に役立つ可能性が示されたといえます。 では、実際にどのように体を鍛えていけば良いのでしょうか? シニアにおすすめのトレーニング方法について紹介していきます。 シニアにおすすめの筋トレ ① 椅子スクワット 椅子に座って立ち上がる動作を繰り返すだけ! 膝への負担を小さくし、お尻や太もも、ふくらはぎなど下半身全体を鍛えることができます。さらに、胸を張った姿勢で行うことでお腹や背中の筋肉も鍛えられ、強い足腰を作ります。 ●やり方 肘掛けの無い椅子に座る。両足を開いて、足の裏はしっかりと床につけましょう。おへそを斜め上に引き上げるようなイメージで骨盤を起こす。そのまま骨盤を起こした状態で立ち上がる。ゆっくり座る。 ●ポイント ふらつきがある人は無理をせず、何かにつかまったり、誰かに手をつないでもらいながらおこなってくださいね。ふらつかずにできる人は両手を胸の前にクロスしておこないましょう。 ②バックエクステンション うつぶせになって手足をゆっくり交互に上げるだけ! 背中・お尻・太ももの筋肉を使うので、上半身と下半身を同時に鍛えられます。 ●やり方 うつぶせになって両手を前に伸ばす。両足もまっすぐ伸ばしてつま先を軽く床につく。左足でバランスを取りながら、左腕と右足を同時にゆっくり上げていく。上がるところまで上げたら1秒キープして下ろす。逆の手足を同じようにゆっくり上げ、1秒キープして下ろす。 ●ポイント 腕や足だけの動きにならないように腕は胸から、足は太ももから上げるようにできるだけ大きく動きましょう。動きになるべく左右で差が出ないように意識しながら行うことも大切です。 まとめ この研究で、筋力が認知症だけでなく様々な症状の予防につながることがわかりましたね。もし筋トレについて興味が出てきたら、自分で調べてみても良いかもしれません。

2022/09/13

フレイル予防 介護予防 最新研究

運動で高齢者の死亡リスクが13%減!”座りすぎ”は遺伝子レベルで悪影響

人間は短命か長寿か遺伝子レベルで決まっているという話がありますが、それだけですべてが決まるわけではないようです。今日はその一例をご紹介します。 ウォーキングやテニスなどの運動を余暇時間におこなっている高齢者は、あらゆる原因による死亡のリスク、さらには心血管疾患やがんにより死亡のリスクが低いことが米国国立衛生研究所の大規模な調査で明らかになりました。 同研究所でがん疫学や遺伝子学を研究するエレノア ワッツ氏は「余暇時間に行う運動や身体活動は、どんな種類のものでも、高齢者の死亡リスクの減少と関連していることが示されました。特に高齢者にとって、楽しみながら続けられる余暇活動をみつけることは重要です」と述べています。 運動でリスク軽減 研究グループは、7種類の運動(ウォーキング・ランニング・サイクリング・水泳・その他の有酸素運動・テニスなどのラケットスポーツ・ゴルフ)とレクリエーション活動の影響について調査を実施。これらの身体活動を組み合わせておこない、推奨されている活動量を達成した高齢者は活動をしていない高齢者に比べ、死亡リスクが13%減少することが分かりました。 また、規定の活動量を満たしておらず、軽めのレクレーションしかおこなわなかった場合でも何もしてない人に比べ、死亡リスクが5%減少した結果となり、運動の習慣はその強弱に関わらず長生きに良い影響があると分かりました。 「運動不足」と「座りすぎ」は危険? カリフォルニア大学の研究では、米国の様々な疾患を持つ63歳以上の女性5446人に遺伝子検査を行った上で7日間、運動や座りっぱなしの時間などを測定する調査をおこないました。結果として、座ったままの時間を減らして運動や身体活動を行うことは、どのような遺伝的な体質の人でも長寿に繋がることが示されました。 今回の調査で、長寿の遺伝子を持っている人とそうでない人も運動によって同じ恩恵を得られること、運動不足で座っている時間が長いほど死亡リスクが高くなることが分かりますね。 運動がもたらす健康長寿 以前から運動の習慣化は健康に良いとされてきましたが、今回のように数字で見ることでより実感しますね。年齢を問わず自分のペースで運動を取り入れて健康長寿を目指したいですね。

2022/09/08

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介護付き有料老人ホームとは│提供されるサービス・費用・入居条件などを解説

介護付き有料老人ホームは、介護スタッフが24時間常駐している介護施設。介護サービスや身の回りの世話を受けられます。 この記事では、介護付き有料老人ホームの種類及び入居のための条件や必要な費用、サービス内容などを詳しく説明しています。 https://youtu.be/oK_me_rA0MY 介護付き有料老人ホームの特徴 介護付き有料老人ホームとは、有料老人ホームのうち、都道府県または市町村から「特定施設入居者生活介護」の指定を受けた施設です。24時間介護スタッフが常駐し、介護や生活支援などは施設の職員により提供されます。 主に民間企業が運営しているため、サービスの内容や料金は施設ごとに異なります。また、入居基準も施設により異なり、自立している方から介護が必要な方まで幅広く受け入れている施設も。選択肢が幅広いため、自分に合った施設を選ぶことができます。 看取りまで対応している施設も多数あり、「終の棲家(ついのすみか)」を選ぶうえでも選択肢のひとつとなります。 全体の概要をまとめるとこのようになります。 費用相場 入居時費用 0~数千万円 月額利用料 15~30万円 入居条件 要介護度 自立~要介護5※1 認知症 対応可 看取り 対応可 入居のしやすさ ◯ ※施設の種類によって異なります。 特定施設入居者生活介護とは 特定施設入居者生活介護は、厚生労働省の定めた基準を満たす施設で受けられる介護保険サービスです。ケアマネジャーが作成したケアプランに基づき提供される食事や入浴・排泄など介助のほか、生活支援、機能回復のためのリハビリなどもおこなわれます。指定を受けてこのサービスを提供する施設は、一般的に「特定施設」の略称で呼ばれています。 介護付き有料老人ホームの種類と入居基準 介護付き有料老人ホームには「介護専用型」「混合型」「健康型」の3種類があり、それぞれ入居条件が異なります。 介護度 ...

2021/11/10

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グループホームとは|入居条件や費用、入居時に気をつけたいポイントを解説

認知症の方の介護は大変です。「そろそろ施設への入居を検討しよう」と思っても、認知症の症状があると、入居を断られてしまうのではと心配もあるでしょう。 グループホームは認知症高齢者のための介護施設です。住み慣れた地域で暮らし続けられる地域密着型サービスであり、正式な名称を「認知症対応型共同生活介護」といいます。 こちらの記事では、グループホームについて解説します。また、グループホームで受けられるサービスや費用、施設選びのポイントも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。 https://youtu.be/EofVO7MRRDM この記事を読めばこれがわかる! グループホームの詳細がわかる! グループホームを選ぶ際のポイントがわかる! グループホームへ入居する際の注意点がわかる! グループホームとは グループホームとは、認知症高齢者のための介護施設です。専門知識と技術をもったスタッフの援助を受けて、要支援以上の認知症高齢者が少人数で共同生活をおくります。 「ユニット」といわれる少人数のグループで生活し、入居者はそれぞれ家事などの役割分担をします。 調理や食事の支度、掃除や洗濯など入居者の能力に合った家事をして自分らしく共同生活を過ごすところが、ほかの介護施設や老人ホームとは異なるポイントです。 グループホームの目的は、認知症高齢者が安定した生活を現実化させること。そのために、ほかの利用者やスタッフと協力して生活に必要な家事を行うことで認知症症状の進行を防ぎ、できるだけ能力を維持するのです。 グループホームは少人数「ユニット」で生活 グループホームでは「ユニット」と呼ばれるグループごとに区切って共同生活を送るのが決まり。1ユニットにつき5人から9人、原則1施設につき原則2ユニットまでと制限されています。 少人数に制限する理由は、心穏やかに安定して過ごしやすい環境を整えるため。環境変化が少なく、同じグループメンバーで協力して共同生活することは、認知症の進行を防ぐことに繋がります。 認知症の方にとって新しく出会う人、新しく覚えることが難しいので、入居者やスタッフの入れ替わりが頻繁にある施設では認知症の高齢者は心が落ち着かず、ストレスを感じ生活しづらくなってしまいます。その結果、認知症症状を悪化させるだけでなく、共同生活を送る上でトラブルを起こすきっかけとなります。 慣れ親しんだ場所を離れて新しい生活をするのは認知症の方には特に心配が尽きないもの。その心配を軽減するため、より家庭にできるだけ近づけ、安心して暮らせるようにしています。 グループホームの入居条件 グループホームに入居できるのは医師から「認知症」と診断を受けている方で、一定の条件にあてはまる方に限ります。 原則65歳以上でかつ要支援2以上の認定を受けている方 医師から認知症の診断を受けている方 心身とも集団生活を送ることに支障のない方 グループホームと同一の市町村に住民票がある方 「心身とも集団生活を送ることに支障のない」という判断基準は施設によって異なります。入居を希望している施設がある場合には、施設のスタッフに相談しましょう。 また、生活保護を受けていてもグループホームに入ることは基本的には可能です。しかし、「生活保護法の指定を受けている施設に限られる」などの条件があるので、実際の入居に関しては、行政の生活支援担当窓口やケースワーカーに相談してみましょう。 グループホームから退去を迫られることもある!? グループホームを追い出される、つまり「強制退去」となることは可能性としてゼロではありません。一般的に、施設側は入居者がグループホームでの生活を続けられるように最大限の努力をします。それでも難しい場合は、本人やその家族へ退去を勧告します。「暴言や暴力などの迷惑行為が著しい場合」「継続的に医療が必要になった場合」「自傷行為が頻発する場合」etc。共同生活が難しくなった場合には追い出されてしまうこともあるのです グループホームで受けられるサービス グループホームで受けられるサービスは主に以下です。 生活支援 認知症ケア 医療体制 看取り それぞれ詳しく見てみましょう。 生活支援 グループホームでは以下の生活面でのサービスを受けられます。 食事提供 :◎ 生活相談 :◎ 食事介助 :◎ 排泄介助 :◎ 入浴介助 :◎ 掃除・洗濯:◯ リハビリ :△ レクリエーション:◎ 認知症を発症すると何もできなくなってしまうわけではなく、日常生活を送るだけなら問題がないことも多いです。 グループホームには認知症ケア専門スタッフが常駐しています。認知症進行を遅らせる目的で、入居者が専門スタッフの支援を受けながら入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこないます。 食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで、そして洗濯をして干すといった作業や掃除も、スタッフの介助を受けながら日常生活を送ります。 グループホームでは、入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこなうことになります。 例えば、食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで。また、そして洗濯をして、干すまで…など。そのために必要な支援を、認知症ケアに長けた専門スタッフから受けられるのが、グループホームの大きな特徴です。 グループホームは日中の時間帯は要介護入居者3人に対して1人以上のスタッフを配置する「3:1」基準が設けられています。施設規模によっては、付き添いやリハビリなどの個別対応が難しいので、入居を検討する際は施設に確認しましょう。 認知症ケア 施設内レクリエーションやリハビリのほかに、地域の方との交流を図るための活動の一環として地域のお祭りに参加や協力をしたり、地域の人と一緒に公園掃除などの活動を行う施設も増えてきました。 グループホームとして積み上げてきた認知症ケアの経験という強みを活かし、地域に向けた情報発信などのさまざまな活動が広がっています。 地域の方と交流する「認知症サロン」などを開催して施設外に居場所を作ったり、啓発活動として認知症サポーター養成講座を開いたりするなど、地域の人々との交流に重きを置くところが増えています。 顔の見える関係づくりをすることで地域の人に認知症について理解を深めてもらったり、在宅介護の認知症高齢者への相談支援につなげたり。 こうした活動は認知症ケアの拠点であるグループホームの社会的な価値の向上や、人とのつながりを通じて入所者の暮らしを豊かにする効果が期待できます。 医療体制 グループホームの入居条件として「身体症状が安定し集団生活を送ることに支障のない方」と定義しているように、施設に認知症高齢者専門スタッフは常駐していますが、看護師が常駐していたり、医療体制が整っているところはまだまだ少ないです。 しかし近年、高齢化が進む社会の中で、グループホームの入居者の状況も変わってきています。 現在は看護師の配置が義務付けられていないので、医療ケアが必要な人は入居が厳しい可能性があります。訪問看護ステーションと密に連携したり、提携した医療機関が施設が増えたりもしているので、医療体制について気になることがあれば、施設に直接問い合わせてみましょう。 看取り 超高齢社会でグループホームの入所者も高齢化が進み、「看取りサービス」の需要が増えてきました。 すべてのグループホームで看取りサービス対応しているわけではないので、体制が整っていないグループホームの多くは、医療ケアが必要な場合、提携医療施設や介護施設へ移ってもらう方針を採っています。 介護・医療体制の充実度は施設によってさまざまです。介護保険法の改正が2009年に行われ、看取りサービスに対応できるグループホームには「看取り介護加算」として介護サービスの追加料金を受け取れるようになりました。 看取りサービスに対応しているグループホームは昨今の状況を受け増加傾向にあります。パンフレットに「看取り介護加算」の金額が表記されているかがひとつの手がかりになります。 グループホームの設備 グループホームは一見、普通の民家のようで、家庭に近い雰囲気が特徴ですが、立地にも施設基準が設けられています。 施設内設備としては、ユニットごとに食堂、キッチン、共同リビング、トイレ、洗面設備、浴室、スプリンクラーなどの消防設備など入居者に必要な設備があり、異なるユニットとの共有は認められていません。 入居者の方がリラックスして生活できるように、一居室あたりの最低面積基準も設けられています。このようにグループホーム設立にあたっては一定の基準をクリアする必要があります。 立地 病院や入居型施設の敷地外に位置している利用者の家族や地域住民と交流ができる場所にある 定員 定員は5人以上9人以下1つの事業所に2つの共同生活住居を設けることもできる(ユニットは2つまで) 居室 1居室の定員は原則1人面積は収納設備等を除いて7.43㎡(約4.5帖)以上 共有設備 居室に近接して相互交流ができるリビングや食堂などの設備を設けること台所、トイレ、洗面、浴室は9名を上限とする生活単位(ユニット)毎に区分して配置 グループホームの費用 グループホーム入居を検討する際に必要なのが初期費用と月額費用です。 ここからは、グループホームの入居に必要な費用と、「初期費用」「月額費用」それぞれの内容について詳しく解説していきます。 ...

2021/11/15

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【動画でわかる】有料老人ホームとは?費用やサービス内容、特養との違いは

介護施設を探している中で「老人ホームにはいろいろな種類があるんだ。何が違うんだろう?」と疑問を感じることがあるかもしれません。 そこで今回は、名前に「老人ホーム」とつく施設の中でも、「有料老人ホーム」を中心に紹介。よく似ている「特別養護老人ホーム」との違いも見ていきます。 「老人ホームの種類が多すぎて訳がわからない」と思ったら、ぜひ参考にしてみてくださいね。 https://youtu.be/eMgjSeJPT8c 有料老人ホームの種類 有料老人ホームには、以下の3種類があります。 介護付き有料老人ホーム 住宅型有料老人ホーム 健康型有料老人ホーム この3種類の違いを以下にまとめています。 種類 介護付き有料老人ホーム ...

2021/10/28

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