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糖尿病予防

コロナ対策 糖尿病予防

【糖尿病と感染症】新型コロナで糖尿病リスクが上昇!?経験者は要注意

新たな研究で、新型コロナに感染したことがある人は、感染後に糖尿病を発症するリスクが上昇する可能性が示されました。 この研究は、アメリカのペンシルバニア州立大学によっておこなわれ、研究結果は「Scientific Reports」という学術誌に掲載されています。 新型コロナ経験者は糖尿病リスクが上昇 研究グループは、今回の研究にあたって、2019年12月~2022年10月中旬に公開された約850件の研究から8件の研究を選択。新型コロナに感染した約427万人と新型コロナに感染していない約4320万人の医療データを、先行研究と照らし合わせながら分析しました。 その結果、新型コロナに感染したことがある人は、新型コロナに感染したことがない人に比べて、糖尿病の発症リスクが1.66倍上昇することが明らかになったのです。 この結果を受けて、ペンシルバニア州立大学のジブリル・バ氏は「現在までに、世界の6億6000万人以上が新型コロナの感染を経験している。新型コロナに感染したことがある人や医療従事者は、糖尿病に対して特に注意を払ってほしい」と述べました。 研究グループは「今後、糖尿病のリスクが上昇した生物学的要因についても研究を深め、糖尿病発症リスクが最も高い、新型コロナ感染の経験者を早期に特定できる状態を目指していきたい」としています。 新型コロナを予防するために 新型コロナの経験者が、どんな病気のリスクを背負っているかはまだまだ解明されていない部分も数多くあります。 そのため、まだ新型コロナに感染したことがない人は、引き続き感染対策を徹底することが重要です。 そこで、新型コロナの感染対策について、改めて確認しておきましょう。政府によると、以下のような感染対策が有効だとしています。 人と人との距離を十分に保つ おしゃべりする時間はできる限り短くして、大声を避ける 部屋の換気を徹底する マスク着用については、2023年3月13日から個人の判断に委ねられます。しかし、医療機関に受診に行くときや混雑した交通機関を利用するとき、介護施設を訪問するときは引き続きマスクを着用してほしいとしています。 新型コロナが流行してから月日が経ち、行動制限の緩和も進んできています。ただ、重症化リスクや後遺症リスクがあることは変わらないため、引き続き感染対策をするようにしましょう。 出典:「感染拡大防止に向けた取組」(内閣官房)

2023/02/27

最新研究 糖尿病予防

【糖尿病予防】アーモンドは糖尿病予防にも効果アリ?体重も改善傾向に

新たな研究で、アーモンドをよく食べる人はそうでない人に比べて血糖値や体重などが改善され、糖尿病のリスクが下がる可能性が示されました。 この研究は、インドのマドラス糖尿病研究財団やアメリカのパデュー大学などの研究グループによっておこなわれました。 肥満のアジア系インド人を対象に調査を実施 今回の研究では、肥満傾向にある25~65歳のアジア系インド人352人が対象。また、糖尿病、高血圧、脂質異常症などの家族歴があり、午前中に定期的にスナック菓子を食べている人が対象に選ばれました。 対象者は、12週間毎日アーモンドを摂取するグループと摂取しないグループに分類。それから、体重、血圧、コレステロール、インスリンなどの糖尿病の発症因子になる要素を測定し、評価をおこないました。 アーモンドを毎日食べた人は糖尿病の危険因子が改善 研究の結果、アーモンドを12週間毎日食べた人は、糖の代謝を促すインスリンの値やそれを生成する膵臓の状態が改善されたことが判明。また、体重、血糖値、総コレステロール値も改善傾向にあることが明らかになりました。 この結果を受けて、マドラス糖尿病研究財団の糖尿病研究主任であるヴィスワナータン・モハン博士は「アーモンドを摂取したグループでは、体重と血糖値の両方に改善が見られた。このことから、ほかのスナックの替わりにアーモンドを食べるようにすれば、肥満や糖尿病のリスクを抑えられる可能性がある」と分析しました。 このように、さまざまな健康効果が確認されているアーモンド。ただ、食べ過ぎると油分を摂りすぎて肌荒れの原因になることもあります。ほどほどの量をお菓子の代わりに食べると良さそうですね。

2023/02/27

最新研究 糖尿病予防 肥満 高血圧

【生活習慣病予防】高齢者は肥満で糖尿病と高血圧のリスクが大きく上昇

新たな研究で、肥満度が上昇すると糖尿病、高血圧、脂質異常症といった生活習慣病のリスクも上昇することが判明。また、男性と女性でリスクの上昇の仕方が異なることも明らかになりました。 この研究は、神戸大学大学院によっておこなわれ、その研究結果は「Scientific Reports」という学術誌に掲載されています。 肥満度とともに糖尿病の有病率が上昇 研究グループは、65歳の神戸市民約1万1000人を対象に調査を実施。対象者は肥満度が低い方から、低体重、普通、肥満度1、肥満度2、肥満度3と5つに分類。それから、糖尿病、高血圧、脂質異常症という肥満に起因する代表的な3つの疾患の有病率を、対象者の肥満度別に分析しました。 まず、糖尿病の有病率を調査。すると、普通体重の人の有病率は7.3%でしたが、体重が増えるに従って有病率が19.3%、29.9%、52.5%と大きく上昇したことがわかったのです。 脂質異常症の肥満度ごとの有病率は緩やかに上昇 高血圧と脂質異常症における有病率の調査でも、同様の傾向にあることが判明。ただ、脂質異常症の肥満度ごとの有病率は、普通体重の人が62.8%、肥満度1の人が75.6%、肥満度2の人が78.5%、肥満度3の人が80.0%と、肥満度ごとの有病率の上昇幅が小さいことが明らかになりました。特に女性で、この傾向が顕著だったとしています。 このことから、肥満に起因する生活習慣病を予防するには減量が必要なものの、特に女性が脂質異常症を予防するには減量だけでは不十分で、睡眠や運動など全体的な生活習慣の改善が必要なことが明らかになったのです。 以上の結果を受けて、今回の研究をリードしてきた田守義和特命教授は「日本人を含む東アジア人は内臓脂肪が溜まりやすいため、軽度の肥満であっても糖尿病や高血圧、脂質異常症のリスクが高まることがわかっている。これから健康寿命をさらに伸ばしていくためには、日本人独自のデータを集めていくことが重要だ」と指摘しました。 糖尿病や高血圧といった病気は、特に高齢者に多い病気です。これらの病気を防ぐには、やはり食事や運動、睡眠などの生活習慣全般の改善が必要であることが、今回の研究で改めてわかりますね。

2023/02/20

最新研究 糖尿病予防

ワインで糖尿病のリスクが低下!?「食事しながら飲む」と効果的

新たな研究で、食事中に飲酒する人は、食事以外のタイミングで飲酒する人に比べて糖尿病の発症リスクが下がったことが明らかになりました。 この研究はアメリカのテュレーン大学の研究グループによっておこなわれ、その研究結果は「American Journal of Clinical Nutrition」という医学誌に掲載されています。 糖尿病を発症していない人を対象に調査 今回の研究は、さまざまな環境が疾患に与える影響を調査するイギリスのデータベース「UK Biobank」に登録された、調査の初めの段階で糖尿病を罹患していない飲酒者約31万人の医学データを解析しました。 飲酒タイミングの内訳は、「食事中に飲酒」が43.9%、「食事以外のタイミングで飲酒」が20.2%、「飲酒のタイミングが不定」が35.9%でした。 平均して約10年にわたって対象者を追跡調査したところ、8598人が糖尿病をのちに発症したことがわかりました。 ワインを飲むと糖尿病の発症リスクが下がる 医学データを解析した結果、食事中に飲酒をする人と飲酒のタイミングが決まっていない人は、食事以外のタイミングで飲酒する人に比べて、糖尿病の発症リスクが低いことが明らかになりました。 また、食事中に飲酒する人は、飲酒量と糖尿病の発症リスクがU字型の相関関係にあることが判明。食事中にわずかしか飲酒しない人(毎週50g未満)に比べて、中等量飲酒する人(毎週100~200g)の方がより糖尿病の発症リスクが低くなったのです。 さらに研究グループは、どの種類のお酒を飲むと糖尿病の発症リスクが低くなるかについても分析。その結果、ワインを食事中に飲む人はリスクが低くなる傾向にあることがわかりました。 一方、ビールや蒸留酒と糖尿病の発症リスクの関連は認められませんでした。 この結果を受けて、研究グループは「飲酒量と糖尿病の発症リスクの関連を研究するときに、飲酒のタイミングも考慮しておくことの重要性が示された」としています。 今回の研究では、なぜ食事中にワインを飲むと、糖尿病の発症リスクを減らせるのかは言及されませんでした。今後、より研究が進んでいけば、ワインの効果もさらに明らかになっていきそうですね。

2023/02/08

最新研究 糖尿病予防

睡眠の質が悪いと糖尿病のリスクが増加する!?早歩きで睡眠障がいを改善

新たな研究で、質の良い睡眠が十分取れていない人は質の良い睡眠ができている人に比べて、糖尿病を発症するリスクが高くなる可能性が示されました。 この研究は南オーストラリア大学によっておこなわれたものです。 睡眠の質が悪い人は糖尿病のリスクが増加 南オーストラリア大学の研究グループは、オーストラリアに住んでいる約1000人を対象に調査を実施。睡眠障がいがあるかどうか、何時から何時の間に眠るのか、毎日何時間くらい睡眠時間を確保しているのかなどを調べました。 その結果、質の良い睡眠が取れていない人は質の良い睡眠ができている人よりも、糖尿病を発症するリスクが高いことが判明したのです。 南オーストラリア大学の看護学部に所属するリサ・マトリチアーニ氏は「睡眠は時間の長さだけでなく質も大切だ。どれだけ熟睡できているか、毎日規則正しい時間に寝られているかにも気を配ることの重要性が、今回の研究でわかった」と述べています。 睡眠の質を改善するために では、どのように生活すれば睡眠の質を改善できるのでしょうか? 北陸先端科学技術大学院大学などで構成されたグループは、この疑問に答えるためにある研究をおこないました。 研究グループは、東京都江東区と愛媛県松山市にそれぞれ住んでいる40~64歳の成人683人を対象に調査を実施。対象者の睡眠の質をアンケートで調べたほか、日々の身体活動も7日間にわたって測定しました。 その結果、座ったり寝たりする時間を1時間減らして、その代わりに中強度から高強度の運動をする時間を60分増やすと、睡眠の質を改善できることがわかりました。特に中年女性で大きな効果が得られたとしています。 研究グループは「睡眠障がいを予防するためには、活動的な生活スタイルを構築していくことが必要だ」と述べています。 中強度から高強度の運動といっても、ジムなどに通う必要はありません。意識的に早歩きするだけでもその効果が得られると考えられています。日々のちょっとした時間に取り組んでみると良いかもしれませんね。

2023/02/03

最新研究 糖尿病予防

糖尿病だと血栓リスクが上昇!?更年期障害でさらにリスクアップか

新たな研究で、糖尿病を患っている人はそうでない人に比べて、血管内に血の塊ができる血栓症の発症リスクが上昇することがわかりました。 この研究はオーストリアのウィーン医科大学によっておこなわれたものです。 血栓症とは 今回の研究で言及されている「血栓症」とは、端的に言うと血管内に「血栓」と呼ばれる血の塊ができて、それが血管を詰まらせてしまう病気です。 血栓は主にふくらはぎや太ももの血管でできることが多く、それが血流に乗って肺などに運ばれることでさまざまな症状が出現。足から心臓へと血液を戻す深い部分の静脈に血栓ができた場合は、足に痛みが出たり、足が赤黒く腫れたりもします。 また、足の血管にできた血栓が肺まで運ばれると、胸の痛みや動悸などの症状が出るほか、場合によっては呼吸困難で命に危険が及ぶこともあります。 一方、血栓ができただけでは症状が出ない場合も。ただ、その血栓が肺まで運ばれると重症化する危険があるため、それまでに処置する必要があります。 調査の概要 今回の研究では、オーストリアで保管された2003~2014年にわたる約4500万件の医療データを活用しました。 研究の対象者は、糖尿病と診断された男女約18万人。構成は、男性が10万9295人、女性が7万739人です。 調査の詳細 研究グループは、対象者の医療データを分析。その結果、糖尿病を患っている人はそうでない人に比べて、血栓症を発症するリスクが男性で1.3倍、女性で1.52倍上昇したことが明らかになったのです。 糖尿病を患っている中年女性は特に血栓症になりやすく、50代女性は1.65倍まで血栓症のリスクが引き上がることも判明。この理由について、ウィーン医科大学のカロラ・ダイシンガー氏は「50代は更年期の影響を受けやすいことも、リスクが上昇した一因なのではないか」と分析しています。 では、血栓症はどうすれば予防できるのでしょうか? イギリスのブリストル大学に所属するセトール・クヌーソル氏は「パソコンの前で何時間もデスクワークをするなど、座ったままの時間が長くなる場合は、30分ごとに立ち上がってストレッチをしたり軽く周りを散歩したりすると良いでしょう」と、小まめに身体を動かす機会をつくるように勧めています。

2023/01/16

最新研究 糖尿病予防

海苔から血糖値を上げにくい甘味料ができる!?「イソフロリドシド」に注目

新たな研究で、のりに含まれる成分「イソフロリドシド」の仕組みが解明されました。 この研究を進めている佐賀大学は、イソフロリドシドが天然の甘味料として活用できる可能性があるとしています。 のりに含まれる「イソフロリドシド」とは のりには「イソフロリドシド」と呼ばれる成分があります。 佐賀大学がこのイソフロリドシドを分析した結果、砂糖や人工甘味料などと同じように、舌など甘味を感じる部分に働きかける物質であることが確認されました。 さらに研究を進めると、イソフロリドシドは砂糖と以下の点で異なっていることも明らかになったのです。 食べても身体に消化吸収されない 食欲を減らす 糖の代謝を促すインスリンの濃度を増やすホルモンが分泌されやすくなる この結果を受けて、佐賀大学はイソフロリドシドの研究をさらに進め、摂取しても血糖値が上がりにくい、天然由来の甘味料の実用化を目指したい、としています。 血糖値の急上昇を防ぐ食べ方 白米や麺類、または砂糖をふんだんに使ったスイーツなどを食べると、血糖値の急上昇を引き起こします。血糖値が上昇した状態が続くと糖の代謝を促すインスリンの働きが鈍くなり、糖尿病のリスクが高まることも知られています。 そのため、糖尿病を予防するには血糖値の急上昇を防ぐことが大切です。 では、どのようにすれば血糖値の急上昇を防ぐことができるのでしょうか? 十和田市中央病院の糖尿病ケアチームによると、以下のような対策が有効だそうです。 1日3食食べる 血糖値が上がりにくい食品を選択する 食物繊維の多い食べ物から食べる 3食の中で食事を抜いてしまうと、その次の食事後の血糖値が急上昇するそうです。 また、血糖値が上がりにくい食品を選ぶことも重要です。一般的には、「白い穀物」より「茶色い穀物」のほうが血糖値が上がりにくいとされています。例えば、白米より玄米、食パンよりライ麦パンのほうが血糖値が上がりにくいと言われています。 さらに、野菜やキノコ類など食物繊維の多い食べ物から食べることで血糖値の上昇を抑えられることも、過去の研究から明らかになっています。 今回のイソフロリドシドが実用化されれば、血糖値の上がりにくい甘味料として新たな選択肢となるかもしれません。今後、イソフロリドシドからできた天然由来の甘味料ができれば、より健康に適した甘いものを食べられるようになりそうですね。

2023/01/12

最新研究 糖尿病予防

腸内細菌が糖尿病を予防!?インスリンの効きやすさに善玉菌が影響か

新たな研究で、「コプロコッカス属」と呼ばれる腸内細菌が多い人は、血糖値を下げるホルモンであるインスリンが効きやすい傾向にあることが明らかになりました。 この研究は、アメリカのシダーズ・サイナイ医療センターによって実施されたものです。 腸内フローラとは 腸内フローラとは腸内に生息する細菌の環境のことを言います。 人の腸内には、500~1000種類の腸内細菌が生息していると言われています。そんな多種多様な細菌が、腸内に一面に広がると花畑に見えることから「腸内フローラ」と呼ばれるようになったそうです。 腸内フローラを構成する細菌には、有害な物質をつくる悪玉菌、悪玉菌の侵入を防いだりお腹の調子を整えたりする善玉菌、悪玉菌と善玉菌の様子を探って優勢なほうにつく日和見菌があります。 腸内細菌のうち、悪玉菌が1割、善玉菌が2割、日和見菌が7割を占めています。これらのバランスが乱れると下痢や便秘だけでなく、免疫力低下やうつ病などさまざまな疾患を引き起こすと考えられています。 研究の概要 今回の研究は、アメリカのシダーズ・サイナイ医療センターによっておこなわれました。 研究グループは、40~80歳で、今まで糖尿病と診断されていないアメリカ人352人を2018年から追跡調査。調査期間中に、28人が糖尿病と診断され、135人が糖尿病予備軍の判定を受けました。 研究の詳細 研究対象者のデータを分析した結果、食べ物の消化吸収を促す善玉菌の一種である「コプロコッカス属」の細菌が多い人は、糖の代謝を促すインスリンが効きやすい傾向にあることが判明したのです。 逆に「フラボニフラクター属」と呼ばれる腸内細菌が多い人は、インスリンが効きにくい傾向にあることも明らかになりました。 シダーズ・サイナイ医療センターの内分泌遺伝学研究室の所長であるマーク・グダルジ氏は「どの腸内細菌が糖尿病を予防したり治療したりするのに有用であるか調べるためには、さらに詳細な研究が必要だ」と述べました。

2023/01/12

心疾患 糖尿病予防

水分摂取が糖尿病や心不全を防ぐ!?高齢者が脱水状態になりやすいワケ

新たな研究で、十分な水分補給をすると、心不全や糖尿病など慢性疾患の発症を抑えられる可能性が示されました。 この研究はアメリカ国立衛生研究所によっておこなわれたものです。 水分摂取が慢性疾患のリスクを軽減 研究は1万1000人以上の成人を対象に実施されました。 研究グループは、水分摂取量が減ると血液中のナトリウム濃度が上昇することに着目。対象者のナトリウム濃度を調査しました。 その結果、血中のナトリウム濃度が高い人はそうでない人に比べて、糖尿病や心不全などの慢性疾患を発症するリスクが64%増加することが判明したのです。 この研究をリードしたナタリア・ドミトリエヴァ氏は「十分な水分補給をすると、健康寿命が伸びることが示された」と話しています。 高齢者が水分補給しやすくなる工夫 高齢者の多くはのどの渇きを自覚しにくい傾向にあります。また、トイレ介助が必要な高齢者の中には、「介助してもらうのが悪いから」とトイレに行く回数を減らすために、水分補給をあまりしない人もいます。 しかし、高齢者は体内に水分を蓄える機能が低下していて、脱水症状が一般成人よりも起こりやすいため、余計に水分補給が必要なのです。 では、どうすれば高齢者が進んで水分補給をするのでしょうか? 例えば、饅頭のような水分がほしくなるようなおやつと一緒にお茶を出すという方法や、食事には味噌汁などの汁物を必ずつけるなどの方法があります。このように、食事やおやつと同じタイミングで、少しでも多く水分を摂ってもらうように工夫すると良いかもしれません。 水分を飲み込む機能が低下している高齢者には、水の代わりにゼリーを食べてもらうのも良いでしょう。ゼリーはほとんど水分でできているため、食べることが水分補給にもなるのです。 冬でも知らず知らずのうちに体内の水分は失われています。脱水にならず、長く健康に過ごすためにも、水分を多めに取るように心がけることが大切ですね。

2023/01/11

最新研究 糖尿病予防

メカブで血糖値上昇を抑える?”めかぶファースト”で糖の代謝アップ!

新たな研究で、メカブを先に食べると食後の血糖値の上昇が抑えられる可能性が示されました。 この研究は、和洋女子大学家政学部と、海藻類の加工品を販売しているトリトンフーヅが共同でおこなったものです。 海藻の効能 海藻には豊富な食物繊維が含まれています。食物繊維は腸などの消化管が糖を吸収するのを穏やかにし、食後の血糖値が上昇するのを抑える働きがあることで知られています。 また、近年の研究では、白米や麺類など炭水化物が多い主食を食べる前に、海藻や野菜など食物繊維が豊富な食べ物を先に食べることで、インスリンの分泌を促す「GLP-1」と呼ばれるホルモンが分泌され、糖の吸収が穏やかになることが指摘されています。 研究の内容 今回の研究では、まず成人女性7人を以下の3つのグループに分けました。 白米200gのみを食べたグループ メカブ40gを食べたあとに白米を食べたグループ キャベツ40gを食べたあとに白米を食べたグループ それから、食前と食後30分おきに、インスリンの分泌を促すGLP-1の血中濃度を検査。その結果、メカブを40g食べたグループでは、食後の約2時間にわたってGLP-1の濃度が高いことが判明しました。 一方、キャベツを先に食べたグループでは、30分後はGLP-1が豊富に分泌されていましたが、60分後になると血中のGLP-1の濃度が白米のみを食べたグループと同程度まで落ちていたことが明らかになりました。 インスリンの分泌を促すホルモンであるGLP-1の濃度が高いということは、それだけ糖の代謝も活発になり、その結果、血糖値の上昇も抑えられると考えられるでしょう。 和洋女子大学家政学部健康栄養学科の多賀昌樹准教授は、「メカブを摂取することが、消化管のホルモンにどう作用するのかについては、まだ解明されていないことも多い。今後も海藻を食べることでもたらされる、生活習慣病の予防効果について調べていきたい」としています。

2022/12/21

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介護付き有料老人ホームとは│提供されるサービス・費用・入居条件などを解説

介護付き有料老人ホームは、介護スタッフが24時間常駐している介護施設。介護サービスや身の回りの世話を受けられます。 この記事では、介護付き有料老人ホームの種類及び入居のための条件や必要な費用、サービス内容などを詳しく説明しています。 https://youtu.be/oK_me_rA0MY 介護付き有料老人ホームの特徴 介護付き有料老人ホームとは、有料老人ホームのうち、都道府県または市町村から「特定施設入居者生活介護」の指定を受けた施設です。24時間介護スタッフが常駐し、介護や生活支援などは施設の職員により提供されます。 主に民間企業が運営しているため、サービスの内容や料金は施設ごとに異なります。また、入居基準も施設により異なり、自立している方から介護が必要な方まで幅広く受け入れている施設も。選択肢が幅広いため、自分に合った施設を選ぶことができます。 看取りまで対応している施設も多数あり、「終の棲家(ついのすみか)」を選ぶうえでも選択肢のひとつとなります。 全体の概要をまとめるとこのようになります。 費用相場 入居時費用 0~数千万円 月額利用料 15~30万円 入居条件 要介護度 自立~要介護5※1 認知症 対応可 看取り 対応可 入居のしやすさ ◯ ※施設の種類によって異なります。 特定施設入居者生活介護とは 特定施設入居者生活介護は、厚生労働省の定めた基準を満たす施設で受けられる介護保険サービスです。ケアマネジャーが作成したケアプランに基づき提供される食事や入浴・排泄など介助のほか、生活支援、機能回復のためのリハビリなどもおこなわれます。指定を受けてこのサービスを提供する施設は、一般的に「特定施設」の略称で呼ばれています。 介護付き有料老人ホームの種類と入居基準 介護付き有料老人ホームには「介護専用型」「混合型」「健康型」の3種類があり、それぞれ入居条件が異なります。 介護度 ...

2021/11/10

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グループホームとは|入居条件や費用、入居時に気をつけたいポイントを解説

認知症の方の介護は大変です。「そろそろ施設への入居を検討しよう」と思っても、認知症の症状があると、入居を断られてしまうのではと心配もあるでしょう。 グループホームは認知症高齢者のための介護施設です。住み慣れた地域で暮らし続けられる地域密着型サービスであり、正式な名称を「認知症対応型共同生活介護」といいます。 こちらの記事では、グループホームについて解説します。また、グループホームで受けられるサービスや費用、施設選びのポイントも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。 https://youtu.be/EofVO7MRRDM この記事を読めばこれがわかる! グループホームの詳細がわかる! グループホームを選ぶ際のポイントがわかる! グループホームへ入居する際の注意点がわかる! グループホームとは グループホームとは、認知症高齢者のための介護施設です。専門知識と技術をもったスタッフの援助を受けて、要支援以上の認知症高齢者が少人数で共同生活をおくります。 「ユニット」といわれる少人数のグループで生活し、入居者はそれぞれ家事などの役割分担をします。 調理や食事の支度、掃除や洗濯など入居者の能力に合った家事をして自分らしく共同生活を過ごすところが、ほかの介護施設や老人ホームとは異なるポイントです。 グループホームの目的は、認知症高齢者が安定した生活を現実化させること。そのために、ほかの利用者やスタッフと協力して生活に必要な家事を行うことで認知症症状の進行を防ぎ、できるだけ能力を維持するのです。 グループホームは少人数「ユニット」で生活 グループホームでは「ユニット」と呼ばれるグループごとに区切って共同生活を送るのが決まり。1ユニットにつき5人から9人、原則1施設につき原則2ユニットまでと制限されています。 少人数に制限する理由は、心穏やかに安定して過ごしやすい環境を整えるため。環境変化が少なく、同じグループメンバーで協力して共同生活することは、認知症の進行を防ぐことに繋がります。 認知症の方にとって新しく出会う人、新しく覚えることが難しいので、入居者やスタッフの入れ替わりが頻繁にある施設では認知症の高齢者は心が落ち着かず、ストレスを感じ生活しづらくなってしまいます。その結果、認知症症状を悪化させるだけでなく、共同生活を送る上でトラブルを起こすきっかけとなります。 慣れ親しんだ場所を離れて新しい生活をするのは認知症の方には特に心配が尽きないもの。その心配を軽減するため、より家庭にできるだけ近づけ、安心して暮らせるようにしています。 グループホームの入居条件 グループホームに入居できるのは医師から「認知症」と診断を受けている方で、一定の条件にあてはまる方に限ります。 原則65歳以上でかつ要支援2以上の認定を受けている方 医師から認知症の診断を受けている方 心身とも集団生活を送ることに支障のない方 グループホームと同一の市町村に住民票がある方 「心身とも集団生活を送ることに支障のない」という判断基準は施設によって異なります。入居を希望している施設がある場合には、施設のスタッフに相談しましょう。 また、生活保護を受けていてもグループホームに入ることは基本的には可能です。しかし、「生活保護法の指定を受けている施設に限られる」などの条件があるので、実際の入居に関しては、行政の生活支援担当窓口やケースワーカーに相談してみましょう。 グループホームから退去を迫られることもある!? グループホームを追い出される、つまり「強制退去」となることは可能性としてゼロではありません。一般的に、施設側は入居者がグループホームでの生活を続けられるように最大限の努力をします。それでも難しい場合は、本人やその家族へ退去を勧告します。「暴言や暴力などの迷惑行為が著しい場合」「継続的に医療が必要になった場合」「自傷行為が頻発する場合」etc。共同生活が難しくなった場合には追い出されてしまうこともあるのです グループホームで受けられるサービス グループホームで受けられるサービスは主に以下です。 生活支援 認知症ケア 医療体制 看取り それぞれ詳しく見てみましょう。 生活支援 グループホームでは以下の生活面でのサービスを受けられます。 食事提供 :◎ 生活相談 :◎ 食事介助 :◎ 排泄介助 :◎ 入浴介助 :◎ 掃除・洗濯:◯ リハビリ :△ レクリエーション:◎ 認知症を発症すると何もできなくなってしまうわけではなく、日常生活を送るだけなら問題がないことも多いです。 グループホームには認知症ケア専門スタッフが常駐しています。認知症進行を遅らせる目的で、入居者が専門スタッフの支援を受けながら入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこないます。 食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで、そして洗濯をして干すといった作業や掃除も、スタッフの介助を受けながら日常生活を送ります。 グループホームでは、入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこなうことになります。 例えば、食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで。また、そして洗濯をして、干すまで…など。そのために必要な支援を、認知症ケアに長けた専門スタッフから受けられるのが、グループホームの大きな特徴です。 グループホームは日中の時間帯は要介護入居者3人に対して1人以上のスタッフを配置する「3:1」基準が設けられています。施設規模によっては、付き添いやリハビリなどの個別対応が難しいので、入居を検討する際は施設に確認しましょう。 認知症ケア 施設内レクリエーションやリハビリのほかに、地域の方との交流を図るための活動の一環として地域のお祭りに参加や協力をしたり、地域の人と一緒に公園掃除などの活動を行う施設も増えてきました。 グループホームとして積み上げてきた認知症ケアの経験という強みを活かし、地域に向けた情報発信などのさまざまな活動が広がっています。 地域の方と交流する「認知症サロン」などを開催して施設外に居場所を作ったり、啓発活動として認知症サポーター養成講座を開いたりするなど、地域の人々との交流に重きを置くところが増えています。 顔の見える関係づくりをすることで地域の人に認知症について理解を深めてもらったり、在宅介護の認知症高齢者への相談支援につなげたり。 こうした活動は認知症ケアの拠点であるグループホームの社会的な価値の向上や、人とのつながりを通じて入所者の暮らしを豊かにする効果が期待できます。 医療体制 グループホームの入居条件として「身体症状が安定し集団生活を送ることに支障のない方」と定義しているように、施設に認知症高齢者専門スタッフは常駐していますが、看護師が常駐していたり、医療体制が整っているところはまだまだ少ないです。 しかし近年、高齢化が進む社会の中で、グループホームの入居者の状況も変わってきています。 現在は看護師の配置が義務付けられていないので、医療ケアが必要な人は入居が厳しい可能性があります。訪問看護ステーションと密に連携したり、提携した医療機関が施設が増えたりもしているので、医療体制について気になることがあれば、施設に直接問い合わせてみましょう。 看取り 超高齢社会でグループホームの入所者も高齢化が進み、「看取りサービス」の需要が増えてきました。 すべてのグループホームで看取りサービス対応しているわけではないので、体制が整っていないグループホームの多くは、医療ケアが必要な場合、提携医療施設や介護施設へ移ってもらう方針を採っています。 介護・医療体制の充実度は施設によってさまざまです。介護保険法の改正が2009年に行われ、看取りサービスに対応できるグループホームには「看取り介護加算」として介護サービスの追加料金を受け取れるようになりました。 看取りサービスに対応しているグループホームは昨今の状況を受け増加傾向にあります。パンフレットに「看取り介護加算」の金額が表記されているかがひとつの手がかりになります。 グループホームの設備 グループホームは一見、普通の民家のようで、家庭に近い雰囲気が特徴ですが、立地にも施設基準が設けられています。 施設内設備としては、ユニットごとに食堂、キッチン、共同リビング、トイレ、洗面設備、浴室、スプリンクラーなどの消防設備など入居者に必要な設備があり、異なるユニットとの共有は認められていません。 入居者の方がリラックスして生活できるように、一居室あたりの最低面積基準も設けられています。このようにグループホーム設立にあたっては一定の基準をクリアする必要があります。 立地 病院や入居型施設の敷地外に位置している利用者の家族や地域住民と交流ができる場所にある 定員 定員は5人以上9人以下1つの事業所に2つの共同生活住居を設けることもできる(ユニットは2つまで) 居室 1居室の定員は原則1人面積は収納設備等を除いて7.43㎡(約4.5帖)以上 共有設備 居室に近接して相互交流ができるリビングや食堂などの設備を設けること台所、トイレ、洗面、浴室は9名を上限とする生活単位(ユニット)毎に区分して配置 グループホームの費用 グループホーム入居を検討する際に必要なのが初期費用と月額費用です。 ここからは、グループホームの入居に必要な費用と、「初期費用」「月額費用」それぞれの内容について詳しく解説していきます。 ...

2021/11/15

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【動画でわかる】有料老人ホームとは?費用やサービス内容、特養との違いは

介護施設を探している中で「老人ホームにはいろいろな種類があるんだ。何が違うんだろう?」と疑問を感じることがあるかもしれません。 そこで今回は、名前に「老人ホーム」とつく施設の中でも、「有料老人ホーム」を中心に紹介。よく似ている「特別養護老人ホーム」との違いも見ていきます。 「老人ホームの種類が多すぎて訳がわからない」と思ったら、ぜひ参考にしてみてくださいね。 https://youtu.be/eMgjSeJPT8c 有料老人ホームの種類 有料老人ホームには、以下の3種類があります。 介護付き有料老人ホーム 住宅型有料老人ホーム 健康型有料老人ホーム この3種類の違いを以下にまとめています。 種類 介護付き有料老人ホーム ...

2021/10/28

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