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糖尿病予防

最新研究 糖尿病予防

糖尿病でもジャガイモは食べてOK?白米やパンの代わりの主食に

「ジャガイモは糖質が多いし、糖尿病のリスクになりやすい」と思っている人もいるのではないでしょうか。 しかし新たな研究で、ジャガイモは適量であればそれほど糖尿病リスクが上がらないことが判明しました。 この研究はオーストラリアのエディスコーワン大学によっておこなわれました。また、研究結果はアメリカ糖尿病学会が発行している「Diabetes Care」という医学誌に掲載されています。 研究の内容 デンマークでは、5万4793人を対象とした食事と健康に関する大規模調査がおこなわれています。平均して16年の追跡期間のうち、7695人が2型糖尿病と判定されました。 研究グループは、その大規模調査の結果を解析。その結果、ジャガイモを最も多く食べたグループと最も少ないグループを比較したところ、糖尿病の発症率にそれほど差異がないことが明らかになりました。ジャガイモを最も食べたグループでも、糖尿病の発症リスクは10%も変わらなかったのです。 この結果を受けて、エディスコーワン大学栄養・健康イノベーション研究所のニコラ・ボンドノ氏は「ジャガイモを多く食べていても糖尿病の発症リスクはほとんど上がらないことが分かった。ただし、糖尿病の発症リスクを下げる働きも見つからなかった」と分析しています。 またボンドノ氏は、ジャガイモの調理方法も重要だと指摘しています。具体的には、フライドポテトやマッシュポテトのように、ジャガイモをバターや油などを使って調理すると、糖尿病リスクが上昇する可能性があるそうです。 さらにボンドノ氏は、普段食べている白米やパン、パスタなどの精製された穀物をジャガイモに置き換えることで、良質な炭水化物とともに食物繊維やビタミンなどジャガイモに含まれる栄養素を摂取でき、食事の質が向上するとしています。 ジャガイモの栄養 ジャガイモには血糖値の上昇を抑える食物繊維が含まれており、白米やパンなどに比べると血糖値の上昇が穏やかになると言われています。 さらにジャガイモの可食部には、抗酸化作用のあるビタミンCや糖質や脂質の代謝を促すビタミンB2、塩分の排出を助け高血圧予防になるカリウムなど健康に不可欠な栄養素が豊富に含まれているのです。 もちろんジャガイモだけでなく、ほかの野菜もバランス良く食べていきたいですね。

2022/12/14

最新研究 糖尿病予防 高血圧

ハチミツで血糖値が低下!?大さじ2杯で高血圧予防、コレステロール改善も

新たな研究で毎日大さじ2杯のハチミツを食べると、血糖値や悪玉コレステロール値が下がる可能性が示されました。 この研究は、トロント大学によって発表されたものです。 研究の内容 今回の研究では、1100人以上が参加した大型の調査を含む18件の臨床試験の結果を分析しました。 その結果、ハチミツを適量食べることで血糖値や悪玉コレステロール値、中性脂肪値などが下がる傾向が見られたのです。 さらに、善玉コレステロールは増え、肝機能も改善する傾向にあることが判明しました。 トロント大学栄養学科のジョン・シーベンパイパー氏はこの結果を受け、「これまで専門家の間では、ハチミツも糖質だから摂取を控えたほうが良いと思われてきたが、その認識を改める必要があるかもしれない」と述べました。 ハチミツの栄養 ハチミツは糖質以外にもカリウム、カルシウム、マグネシウム、ビタミンB、葉酸などさまざまな栄養が含まれています。 特にカリウムは、体内に溜まっている塩分の排出を助ける働きがあるため、高血圧の予防にもつながるのです。 さらにハチミツに含まれるオリゴ糖には、整腸作用があることも知られています。 ハチミツを普段の生活に トロント大学栄養学科のタウセフ・カーン氏は、「砂糖やシロップなど普段使っている甘味料をハチミツに切り替えると、血糖値や悪玉コレステロール値が改善され、健康維持に役立つ可能性がある」と言います。 また、低温殺菌された加工ハチミツは栄養価が下がっている可能性も考えられることから、なるべく生ハチミツを使用すると良いそうです。 今回の研究で、適量のハチミツを摂取すると血糖値や悪玉コレステロール値などが改善する可能性が示されました。しかし、ハチミツのどの成分が血糖値などを下げる働きがあるのかはまだ明らかになっていません。今後の研究に期待ですね。

2022/12/13

最新研究 糖尿病 糖尿病予防 認知症予防

運動で認知機能が改善!?「脳のインスリン抵抗性」の改善がカギ

新たな研究で、ウォーキングなどの運動をすることで、脳内における糖の代謝を促すインスリンの値が改善し、認知機能も向上することが判明しました。 この研究は、ドイツ糖尿病研究センターによって発表されたものです。 インスリンと認知機能の関係 インスリンには、血糖を下げる働きがあります。運動不足などが原因で、筋肉や臓器、脂肪などでインスリンが効きにくい状態が続くと、やがて糖尿病になるのです。このインスリンが効きにくい状態のことを「インスリン抵抗性」と呼びます。 脳のインスリン抵抗性を放置していると、認知症の原因物質が脳内に溜まり、認知機能が衰え、やがてアルツハイマー型認知症の原因になるとも考えられています。 研究の内容 では、脳のインスリン抵抗性を改善すると、認知機能にどう影響があるのでしょうか? それを検証したのが今回の研究です。 研究グループは、21~59歳の肥満傾向にある男女21人を対象に、持久力を鍛えるトレーニングに8週間取り組んでもらうという試験を実施。肥満や運動不足だとインスリンが効きにくくなることがわかっているため、肥満傾向がある人が研究対象となったのです。 今回の研究では、トレーニングの前後にはMRIと呼ばれる装置を使って、脳のインスリン抵抗性を調べました。 すると、運動することで、脳内のインスリンの働きが標準体重の人と同じくらいまで改善されたことが明らかになったのです。また、脳内のインスリンの働きが良くなったことで、代謝も改善され、内臓脂肪も減少しました。 テュービンゲン大学糖尿病・代謝疾患研究所のステファニー・クルマン氏は今回の研究について次のように述べています。「今回の研究で、わずか8週間の運動でもそれに取り組むことで、肥満で悪化した脳内のインスリンの働きが回復することが示されました」 今後、研究グループは、運動によって脳内のインスリンのはたらきが改善することで認知機能の向上につながるかどうかについて、さらなる研究を進めたいとしています。

2022/12/09

最新研究 糖尿病予防

糖尿病リスク2割以上減!毎日の自転車通勤で糖尿病を予防できる?

新たな研究で、自転車通勤をしている人はそうでない人に比べて、糖尿病の発症率が2割以上減少したことが判明しました。 これは、国立国際医療研究センターが主体となっている研究のデータを、帝京大学が解析した結果明らかになったものです。 研究結果は「Diabetes Care」というアメリカの医学誌に掲載されています。 研究の詳細 今回の研究の概要は以下のとおりです。 対象:2006~2017年度まで健診を受けていた労働者3万1678人の男女 平均年齢:44歳 最初の調査ですでに糖尿病に罹患している人などは除外 研究グループはまず、通勤手段が自転車かそれ以外(徒歩、電車またはバス、車またはバイク)で対象者をグループ分けしました。 それから2017年度までの糖尿病の発症率をグループごとに比較。すると、自転車通勤をしていたグループでは2万6602人中219人が糖尿病を発症していたことがわかりました。 ちなみに通勤手段が自転車以外のグループでは、23万939人中2812人が糖尿病を発症しています。 これらの結果に、年齢や性別、運動や睡眠など普段の生活習慣、糖尿病の家族歴など糖尿病に関わる影響を加えて調整しました。 すると、自転車通勤をしている人はそうでない人に比べて、糖尿病の発症率が約22%減少していたことが判明したのです。 研究グループは「この研究結果は、アジア人の糖尿病予防には自転車通勤が重要であることを示している」としています。 糖尿病を予防する食生活 糖尿病を予防するためには、自転車通勤だけでなく、日々の食生活も重要になってきます。 食事面で気をつける点は以下のとおりです。 栄養バランスの取れた食事を1日3食しっかり食べる 食物繊維が豊富な野菜やキノコなどを献立に取り入れる 食事を腹八分目で終える 間食を控える 通勤手段を自転車に変えたり食生活を見直したりして、糖尿病予防に努めましょう。

2022/11/29

最新研究 糖尿病予防

糖尿病予防には午後~夕方に運動!インスリンの働きも活発に

オランダのライデン大学医療センターの研究で、糖尿病予防のための運動に適した時間は午後から夕方であることが明らかになりました。 この研究は、欧州糖尿病学会の『ダイアベトロジア』という医学誌に掲載されています。 研究の内容 この研究にあたって、研究チームは肥満に関連する疾患の先行研究である「オランダ肥満症研究」のデータを解析しました。 オランダ肥満症研究は、2008~2012年に45~65歳で肥満傾向にある男女6671人を対象に実施されたものです。 研究の参加者がしたことは以下のとおりです。 健診 空腹時と食後の血糖値の測定 インスリンの値の測定 (35%の参加者に)MRI検査を実施し、内臓脂肪の量を測定 (955人の参加者に)活動量を測定する装置を4日間取りつけ、エネルギー消費量を測定 データを解析した結果、活発なウォーキングなどの運動をしている人は、肝臓の脂肪量が減り、糖の代謝を促すインスリンの働きも良いことが判明。さらに、運動の強度が高ければ高いほど、効果が高いこともわかりました。 さらに運動をする時間帯を朝(6~12時)昼(12~18時)夕方・夜(18~0時)に分けて比べたところ、昼から夕方にかけて運動すると1番効果が高いことが明らかになりました。 この研究をリードしたイェロエン・ファン・デル・ヴェルデ氏は「骨格筋の細胞の代謝は午後遅くにピークに達するため、その時間帯に合わせて運動することでより効果が高まったのではないか」としています。 糖尿病を予防するために ファン・デル・ヴェルデ氏は「デスクワークなどで体を動かさないでいることが何より危険だ」と警鐘を鳴らします。 そうは言っても、デスクワークに従事しているとなかなか運動する時間を取れない人もいるでしょう。 ファン・デル・ヴェルデ氏によると「座るのを中断して、オフィス内を歩くだけでも効果が期待できる」そうです。 歩く習慣を日々の生活に取り入れ、糖尿病の予防に努めましょう。

2022/11/25

最新研究 糖尿病予防

糖尿病リスク28%増!?夜の光が「体内時計」を乱して血糖値を上げる

最新の研究で、夜間に街灯などの人工的に作られた強い光を浴びると、血糖値の上昇を引き起こし、糖尿病のリスクも増加する可能性が示唆されました。 この研究は中国の上海交通大学医学院を中心におこなわれ、欧州糖尿病学会の医学誌に結果が掲載されています。 研究の内容 今回の研究は、中国の男女9万8658人を対象に実施されました。 研究では参加者の空腹時と食後の血糖値、直近の1~2ヵ月間の血糖値を示すHbA1C、インスリンの値などのデータを取得。そのデータと、アメリカの気象衛星プログラムで解析された夜間の地表の明るさを示すデータを照らし合わせて分析しました。 その結果、夜間、街灯などで強い光に晒されている人は、そうでない人に比べ糖尿病の有病率が28%高いことが明らかになったのです。 さらに、慢性的に夜間の屋外で強い照明を浴びると血糖値が上昇し、糖の代謝を促すインスリンの働きが悪くなることも判明しました。 体内時計と血糖値の関係 なぜ、強い光を浴びると血糖値が上昇してしまうのでしょうか? その理由は、私たちが持つ「体内時計」です。 体には、大体24時間のリズムを作り出す体内時計があります。体内時計は体温調整や睡眠、食欲などの基本的な機能に加え、糖尿病に関わるインスリンの効きやすさにも影響があると考えられています。 つまり、体の機能を調整する体内時計が乱れた結果、血糖値も上昇したのです。 実際に別の研究では、人工的な光を浴びたラットは血糖値とインスリンの値が上昇したことが明らかになっています。 さらに、寝室を明るいままにして寝ていると、肥満のリスクが上昇し、高齢者の糖尿病になる危険性が高まるという研究も発表されています。 夜に光を浴びない工夫 以上のように、夜間の強い光と糖尿病のリスクは相関関係にあることが研究によって示されました。 そこで大事になってくるのは、夜間になるべく光を浴びないように工夫することです。 例えば、外の光が部屋に入って来ないように夜は分厚いカーテンを閉めたり、寝るときは電気を消したりといった方法があります。 高齢者などで真っ暗にして寝ると転倒のリスクがある人は、光が強すぎない間接照明を利用することも検討してみると良いでしょう。 明るいうちに活動して、日が暮れたら休むという、昔ながらの暮らしの良さを見直すときが来ているかもしれませんね。

2022/11/25

最新研究 糖尿病予防

世界初!食べ物のにおいを嗅いで糖尿病予防!?脂肪の燃焼がカギ

富山大学の研究により、食事の前に食べ物の匂いをかぐことで、脂質の代謝が促進されて、糖尿病予防にもつながる可能性が示唆されました。 富山大学によると、嗅覚刺激で糖尿病予防につながるという研究は世界初となるそうです。 脂質と糖尿病の関係 ではなぜ、脂質の代謝を促進すると糖尿病予防になるのでしょうか? 実は脂質と糖尿病の関係は、以前から指摘されています。脂質を摂りすぎると内臓脂肪が増加。その内臓脂肪から分泌される物質が、糖の代謝を助けるインスリンの働きを妨げてしまうのです。 また脂質は、最低でも7時間以上もかけてゆるやかに血糖値を上昇させることもわかっています。つまり、脂質を摂りすぎてしまうと、長時間にわたって血糖値の高い状態が続いてしまい、結果として糖尿病の発症につながるのです。 マウスを用いた実験結果 今回の研究ではマウスを用いて、エサの匂いをかがせてからエサを与えました。 その結果、糖の代謝は変わらなかったものの、脂質の吸収は抑えられ、脂質の代謝や燃焼効率は促進されたことが明らかになりました。食べ物の匂いをかぐことで、消化管の脂質吸収を抑えたり、肝臓の代謝機能を促進させたりと、組織ごとに機能を調整することがわかったのです。 さらに、マウスに脂質が豊富に含まれているエサを食べさせ、そのマウスが別の食事をする前に、エサの匂いをかがせるという実験もおこないました。すると、糖の代謝を助けるインスリンのはたらきが改善し、血糖値の上昇も緩やかになったのです。 これは、食前と食後に食べ物の匂いをかぐことで、糖尿病予防につながる可能性を示唆するものです。 今回の研究では、食べ物の匂いをかぐことで脂質の吸収が抑制され、その結果インスリンのはたらきが改善され、糖尿病の予防につながることが示されました。 今後はこの研究を人に応用し、最終的には嗅覚を利用した薬の開発をして、糖尿病をはじめとした多くの生活習慣病の予防や治療につなげたいとしています。

2022/11/24

糖尿病予防 調査結果

40代以上の3人に1人がアプリで糖尿病予防!日々の食事から健康に

AIで食事管理をおこなうスマホアプリ『あすけん』の開発と運営をしている株式会社askenは、糖尿病に関する意識調査を自社アプリのユーザーに対してインターネット上でおこないました。 その結果、40代以上のおよそ30%、30代以下でも20%の人が糖尿病予防のために食事管理アプリを使用していることが判明したのです。 アンケートの詳細 株式会社askenは、2022年10月24~27日、『あすけん』ユーザーの中でランダムに抽出した6401人の男女に、インターネット上で糖尿病に関する意識調査を実施しました。 その調査の中で「糖尿病がどんな病気か、理解しているか」という質問をしたところ、「(よく・やや)理解している」と答えた人が77.9%と、およそ5人に4人は理解している結果になりました。 また、「糖尿病の予防や改善方法について理解しているか」と尋ねると、69.4%の人が「(よく・やや)理解している」と回答。糖尿病の予防方法も、半分以上の人が理解していました。 さらに「糖尿病リスクを医師から指摘されたことがあるか」という問いでは、約75%の人が「ない」と回答。糖尿病リスクを指摘されたことのない人のうち、「糖尿病の予防のために食事管理アプリを使っている」と回答した人は40代以上で29.4%、30代以下で20.3%でした。 以上のように、糖尿病の予防のためにスマホアプリを使って、食事管理をしている人が一定数いることが判明したのです。 コミュニティについて 株式会社askenは、糖尿病や高血圧などの持病があるユーザーを対象としたコミュニティ「あすけんBLUEサークル」を運営。管理栄養士による健康コラムや各種情報を発信しているほか、メンバー同士の交流もサポートしているそうです。 糖尿病に一度かかってしまうと、毎日のように食事管理をする必要があります。同じような病気を持った人が集まるコミュニティにいれば、食事管理の取り組み方などの有益な情報や体験談を知ることができそうですね。

2022/11/22

最新研究 糖尿病予防 糖尿病治療

糖尿病の改善には「アプリ+カウンセリング」?より効果的な治療法を開発

東フィンランド大学で、食事の質を改善したり、運動量を増やしたりといった日々の生活習慣を改善し、糖尿病のリスクを減らすことを目的とした研究がおこなわれました。 具体的には、糖尿病患者およびその予備軍の人に、糖尿病管理のスマホアプリとカウンセリングで、1年間にわたって生活スタイルに対し介入したのです。 その結果、お腹の脂肪は減り、糖の代謝を助けるインスリンの効果も上がったことが示されました。 研究の概要 研究は、2型糖尿病の人とその予備軍、合わせてフィンランドの18~74歳の2907人の男女を対象に実施。食事・睡眠・運動など400以上の項目で生活習慣の改善を支援するスマホアプリ「BitHabit」を使用しました。 また、研究の対象者をアプリのみを使用したグループ、アプリの使用に加えてカウンセリングも受けるグループ、ただ従来の治療を受けるだけのグループにランダムに分けました。 研究の結果 1年間研究を続けたところ、アプリの使用に加えてカウンセリングも実施したグループでは、平均の腹囲が減少し、空腹時のインスリンの値も改善されていたことが判明。一方、アプリのみを使用したグループでは特に変化が見られませんでした。 またアプリとカウンセリングを併用したグループでは、食生活の質が良くなり、野菜の摂取量も増加。さらに運動量は増え、座る時間は減ったことが明らかになりました。 つまり、生活習慣の改善を支援するアプリを使用し、カウンセリングもおこなうことで、日々の生活習慣が改善したことがわかったのです。 東フィンランド大学生物医学研究所のTimo Lakka博士は「人々が自身の糖尿病リスクを認識し、糖尿病を予防するために、日々の生活習慣を見直し、必要なサポートを受けられるようにすることが重要だ」と話しています。

2022/11/21

糖尿病予防 糖尿病治療

糖尿病治療を50年以上!?「リリー インスリン50年賞」の受賞者を発表

11月14日は、インスリンを発見したバンティング医師の誕生日であり「世界糖尿病デー」でもあります。この日に合わせて、インスリン治療を50年以上続けてきた人を表彰する「第20回リリー インスリン50年賞」の受賞者が発表されました。 リリーインスリン50年賞について 医薬品開発をおこなっている日本イーライリリーは、「リリー インスリン50年賞」の今年の受賞者を発表し、糖尿病とともに人生を歩んできた21人を表彰。受賞者には名前を刻印したトロフィーが送られたそうです。 この「リリー インスリン50年賞」は、インスリン治療を長年にわたって継続してきた糖尿病患者の努力をたたえるために、1974年にアメリカで始まりました。日本でも2003年からスタートし、これまでに219人が受賞しています。 インスリンの進化 インスリンが発見されたのは、今から約100年前の1921年。カナダ人のフレデリック・バンティング医師が発見しました。 インスリンは膵臓から分泌されるホルモンの一種で、糖の代謝を調節するはたらきがあります。糖尿病に罹患すると、インスリンがほとんど出なくなったり、はたらきが弱くなったりして、体内の糖の調節がうまくいかなくなってしまいます。 そこで、外部からインスリンを取り入れる必要があるのです。 バンティング医師がインスリンを発見するまでは、糖尿病は不治の病とされ、食事を極端に制限して血糖値の上昇を抑えるしかありませんでした。 しかし、バンティング医師がインスリンを発見したことで、糖尿病を患っていても、今までと変わらず食事を楽しめるようになったのです。 現在、インスリン製剤はさらなる進歩を遂げています。注射針は細くなり、患者の負担も以前に比べ軽くなりました。またインスリン製剤の種類も増え、個々の病状に合ったものを選択できるようになっています。 もちろん、糖尿病にかからないようにするのが一番です。食事と運動などといった日々の生活習慣に気を付けましょう。

2022/11/16

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介護付き有料老人ホームとは│提供されるサービス・費用・入居条件などを解説

介護付き有料老人ホームは、介護スタッフが24時間常駐している介護施設。介護サービスや身の回りの世話を受けられます。 この記事では、介護付き有料老人ホームの種類及び入居のための条件や必要な費用、サービス内容などを詳しく説明しています。 https://youtu.be/oK_me_rA0MY 介護付き有料老人ホームの特徴 介護付き有料老人ホームとは、有料老人ホームのうち、都道府県または市町村から「特定施設入居者生活介護」の指定を受けた施設です。24時間介護スタッフが常駐し、介護や生活支援などは施設の職員により提供されます。 主に民間企業が運営しているため、サービスの内容や料金は施設ごとに異なります。また、入居基準も施設により異なり、自立している方から介護が必要な方まで幅広く受け入れている施設も。選択肢が幅広いため、自分に合った施設を選ぶことができます。 看取りまで対応している施設も多数あり、「終の棲家(ついのすみか)」を選ぶうえでも選択肢のひとつとなります。 全体の概要をまとめるとこのようになります。 費用相場 入居時費用 0~数千万円 月額利用料 15~30万円 入居条件 要介護度 自立~要介護5※1 認知症 対応可 看取り 対応可 入居のしやすさ ◯ ※施設の種類によって異なります。 特定施設入居者生活介護とは 特定施設入居者生活介護は、厚生労働省の定めた基準を満たす施設で受けられる介護保険サービスです。ケアマネジャーが作成したケアプランに基づき提供される食事や入浴・排泄など介助のほか、生活支援、機能回復のためのリハビリなどもおこなわれます。指定を受けてこのサービスを提供する施設は、一般的に「特定施設」の略称で呼ばれています。 介護付き有料老人ホームの種類と入居基準 介護付き有料老人ホームには「介護専用型」「混合型」「健康型」の3種類があり、それぞれ入居条件が異なります。 介護度 ...

2021/11/10

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グループホームとは|入居条件や費用、入居時に気をつけたいポイントを解説

認知症の方の介護は大変です。「そろそろ施設への入居を検討しよう」と思っても、認知症の症状があると、入居を断られてしまうのではと心配もあるでしょう。 グループホームは認知症高齢者のための介護施設です。住み慣れた地域で暮らし続けられる地域密着型サービスであり、正式な名称を「認知症対応型共同生活介護」といいます。 こちらの記事では、グループホームについて解説します。また、グループホームで受けられるサービスや費用、施設選びのポイントも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。 https://youtu.be/EofVO7MRRDM この記事を読めばこれがわかる! グループホームの詳細がわかる! グループホームを選ぶ際のポイントがわかる! グループホームへ入居する際の注意点がわかる! グループホームとは グループホームとは、認知症高齢者のための介護施設です。専門知識と技術をもったスタッフの援助を受けて、要支援以上の認知症高齢者が少人数で共同生活をおくります。 「ユニット」といわれる少人数のグループで生活し、入居者はそれぞれ家事などの役割分担をします。 調理や食事の支度、掃除や洗濯など入居者の能力に合った家事をして自分らしく共同生活を過ごすところが、ほかの介護施設や老人ホームとは異なるポイントです。 グループホームの目的は、認知症高齢者が安定した生活を現実化させること。そのために、ほかの利用者やスタッフと協力して生活に必要な家事を行うことで認知症症状の進行を防ぎ、できるだけ能力を維持するのです。 グループホームは少人数「ユニット」で生活 グループホームでは「ユニット」と呼ばれるグループごとに区切って共同生活を送るのが決まり。1ユニットにつき5人から9人、原則1施設につき原則2ユニットまでと制限されています。 少人数に制限する理由は、心穏やかに安定して過ごしやすい環境を整えるため。環境変化が少なく、同じグループメンバーで協力して共同生活することは、認知症の進行を防ぐことに繋がります。 認知症の方にとって新しく出会う人、新しく覚えることが難しいので、入居者やスタッフの入れ替わりが頻繁にある施設では認知症の高齢者は心が落ち着かず、ストレスを感じ生活しづらくなってしまいます。その結果、認知症症状を悪化させるだけでなく、共同生活を送る上でトラブルを起こすきっかけとなります。 慣れ親しんだ場所を離れて新しい生活をするのは認知症の方には特に心配が尽きないもの。その心配を軽減するため、より家庭にできるだけ近づけ、安心して暮らせるようにしています。 グループホームの入居条件 グループホームに入居できるのは医師から「認知症」と診断を受けている方で、一定の条件にあてはまる方に限ります。 原則65歳以上でかつ要支援2以上の認定を受けている方 医師から認知症の診断を受けている方 心身とも集団生活を送ることに支障のない方 グループホームと同一の市町村に住民票がある方 「心身とも集団生活を送ることに支障のない」という判断基準は施設によって異なります。入居を希望している施設がある場合には、施設のスタッフに相談しましょう。 また、生活保護を受けていてもグループホームに入ることは基本的には可能です。しかし、「生活保護法の指定を受けている施設に限られる」などの条件があるので、実際の入居に関しては、行政の生活支援担当窓口やケースワーカーに相談してみましょう。 グループホームから退去を迫られることもある!? グループホームを追い出される、つまり「強制退去」となることは可能性としてゼロではありません。一般的に、施設側は入居者がグループホームでの生活を続けられるように最大限の努力をします。それでも難しい場合は、本人やその家族へ退去を勧告します。「暴言や暴力などの迷惑行為が著しい場合」「継続的に医療が必要になった場合」「自傷行為が頻発する場合」etc。共同生活が難しくなった場合には追い出されてしまうこともあるのです グループホームで受けられるサービス グループホームで受けられるサービスは主に以下です。 生活支援 認知症ケア 医療体制 看取り それぞれ詳しく見てみましょう。 生活支援 グループホームでは以下の生活面でのサービスを受けられます。 食事提供 :◎ 生活相談 :◎ 食事介助 :◎ 排泄介助 :◎ 入浴介助 :◎ 掃除・洗濯:◯ リハビリ :△ レクリエーション:◎ 認知症を発症すると何もできなくなってしまうわけではなく、日常生活を送るだけなら問題がないことも多いです。 グループホームには認知症ケア専門スタッフが常駐しています。認知症進行を遅らせる目的で、入居者が専門スタッフの支援を受けながら入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこないます。 食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで、そして洗濯をして干すといった作業や掃除も、スタッフの介助を受けながら日常生活を送ります。 グループホームでは、入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこなうことになります。 例えば、食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで。また、そして洗濯をして、干すまで…など。そのために必要な支援を、認知症ケアに長けた専門スタッフから受けられるのが、グループホームの大きな特徴です。 グループホームは日中の時間帯は要介護入居者3人に対して1人以上のスタッフを配置する「3:1」基準が設けられています。施設規模によっては、付き添いやリハビリなどの個別対応が難しいので、入居を検討する際は施設に確認しましょう。 認知症ケア 施設内レクリエーションやリハビリのほかに、地域の方との交流を図るための活動の一環として地域のお祭りに参加や協力をしたり、地域の人と一緒に公園掃除などの活動を行う施設も増えてきました。 グループホームとして積み上げてきた認知症ケアの経験という強みを活かし、地域に向けた情報発信などのさまざまな活動が広がっています。 地域の方と交流する「認知症サロン」などを開催して施設外に居場所を作ったり、啓発活動として認知症サポーター養成講座を開いたりするなど、地域の人々との交流に重きを置くところが増えています。 顔の見える関係づくりをすることで地域の人に認知症について理解を深めてもらったり、在宅介護の認知症高齢者への相談支援につなげたり。 こうした活動は認知症ケアの拠点であるグループホームの社会的な価値の向上や、人とのつながりを通じて入所者の暮らしを豊かにする効果が期待できます。 医療体制 グループホームの入居条件として「身体症状が安定し集団生活を送ることに支障のない方」と定義しているように、施設に認知症高齢者専門スタッフは常駐していますが、看護師が常駐していたり、医療体制が整っているところはまだまだ少ないです。 しかし近年、高齢化が進む社会の中で、グループホームの入居者の状況も変わってきています。 現在は看護師の配置が義務付けられていないので、医療ケアが必要な人は入居が厳しい可能性があります。訪問看護ステーションと密に連携したり、提携した医療機関が施設が増えたりもしているので、医療体制について気になることがあれば、施設に直接問い合わせてみましょう。 看取り 超高齢社会でグループホームの入所者も高齢化が進み、「看取りサービス」の需要が増えてきました。 すべてのグループホームで看取りサービス対応しているわけではないので、体制が整っていないグループホームの多くは、医療ケアが必要な場合、提携医療施設や介護施設へ移ってもらう方針を採っています。 介護・医療体制の充実度は施設によってさまざまです。介護保険法の改正が2009年に行われ、看取りサービスに対応できるグループホームには「看取り介護加算」として介護サービスの追加料金を受け取れるようになりました。 看取りサービスに対応しているグループホームは昨今の状況を受け増加傾向にあります。パンフレットに「看取り介護加算」の金額が表記されているかがひとつの手がかりになります。 グループホームの設備 グループホームは一見、普通の民家のようで、家庭に近い雰囲気が特徴ですが、立地にも施設基準が設けられています。 施設内設備としては、ユニットごとに食堂、キッチン、共同リビング、トイレ、洗面設備、浴室、スプリンクラーなどの消防設備など入居者に必要な設備があり、異なるユニットとの共有は認められていません。 入居者の方がリラックスして生活できるように、一居室あたりの最低面積基準も設けられています。このようにグループホーム設立にあたっては一定の基準をクリアする必要があります。 立地 病院や入居型施設の敷地外に位置している利用者の家族や地域住民と交流ができる場所にある 定員 定員は5人以上9人以下1つの事業所に2つの共同生活住居を設けることもできる(ユニットは2つまで) 居室 1居室の定員は原則1人面積は収納設備等を除いて7.43㎡(約4.5帖)以上 共有設備 居室に近接して相互交流ができるリビングや食堂などの設備を設けること台所、トイレ、洗面、浴室は9名を上限とする生活単位(ユニット)毎に区分して配置 グループホームの費用 グループホーム入居を検討する際に必要なのが初期費用と月額費用です。 ここからは、グループホームの入居に必要な費用と、「初期費用」「月額費用」それぞれの内容について詳しく解説していきます。 ...

2021/11/15

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【動画でわかる】有料老人ホームとは?費用やサービス内容、特養との違いは

介護施設を探している中で「老人ホームにはいろいろな種類があるんだ。何が違うんだろう?」と疑問を感じることがあるかもしれません。 そこで今回は、名前に「老人ホーム」とつく施設の中でも、「有料老人ホーム」を中心に紹介。よく似ている「特別養護老人ホーム」との違いも見ていきます。 「老人ホームの種類が多すぎて訳がわからない」と思ったら、ぜひ参考にしてみてくださいね。 https://youtu.be/eMgjSeJPT8c 有料老人ホームの種類 有料老人ホームには、以下の3種類があります。 介護付き有料老人ホーム 住宅型有料老人ホーム 健康型有料老人ホーム この3種類の違いを以下にまとめています。 種類 介護付き有料老人ホーム ...

2021/10/28

介護の基礎知識

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