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大切な家族が認知症になってしまったとき、一番悲しいのは自分たちとの思い出を忘れていくことではないでしょうか。 楽しかった思い出、悲しみや苦しみを共に乗り越えた思い出、さらには日常生活に必要な記憶も消えていく…。こちらの気持ちまで沈んでしまいそうになりますよね。 そんなとき、気持ちを前向きにしてくれる何かがあれば、と思う方は多いことでしょう。今回は心の休息のお供にできる素敵な絵本を紹介します。 イギリス発、あたたかい家族愛の物語 小学館から、絵本「わすれないでね ずっと だいすき」が発売されました。この本は編集者の実体験に基づく、イギリス発のおばあちゃんと孫の愛の物語です。 私たちにとって一番大切なことを教えてくれる、気持ちが前向きになる一冊となっています。 編集者の切なく優しい願い 「わすれないでね ずっと だいすき」はイギリスの翻訳絵本です。「同じ悲しみのなかにいる人たちの力になることを願って」と、父親が認知症になり思い悩んでいた編集者の発案で生まれました。 孫のことを忘れてしまったおばあちゃんと「ぼく」のやり取りには、認知症の人への寄り添い方のヒントが隠されています。 日本語訳版の監修は、約15万部のヒット作「認知症世界の歩き方」(ライツ社)の著者である筧裕介氏(慶應義塾大学院特任教授・認知症未来共創ハブ運営委員)です。 筧氏は「認知症のある方ご本人と周囲の方との、自然で素敵な関係性が描かれた、魅力的な絵本です。お子さんと両親、祖父母など三世帯で共に読むことをお勧めします。」とコメントしています。 おばあちゃん、おじいちゃんのことが大好きなご家族はもちろん、高齢の方との向き合い方に悩んでいる方、お子さんに認知症のことを知ってもらいたい親御さんにぜひ手に取ってもらいたい、深くあたたかい本です。 9月のアルツハイマー月間、そして敬老の日に家族でこの絵本を読んで、優しい気持ちに包まれてみるのもいいかもしれませんね。
2022/09/12
今秋、老人ホーム・お寺・カフェが一体化した複合ビルが東京都中央区月島にオープンしました。あまり聞いたことのない組み合わせですが、一体どのようなビルなのでしょうか? どんなビル? 同ビルは、築地本願寺佃島説教所(1934年に建設)が老朽化のため取り壊された跡地に建設されました。月島は東京メトロ有楽町線、都営大江戸線の2線が乗り入れるアクセスの良さながら、公園や隅田川など自然が多く、住みやすいエリアとも言われています。 1階には、「築地本願寺カフェTsumugiはなれ月島店」、2階に本堂が入っており、3階から9階までが介護付き有料老人ホーム「ドーミー月島駅前」です。老人ホームは全53室あり、65歳以上の自立した人から要介護の人まで入居が可能です。 カフェでは、卵焼きの名店「つきぢ松露」など築地の名店の13品を使用した「18品のブッダボウル」などが提供されます。どんぶりの上にごはんが見えないほど具材が敷き詰められ、スプーンですくう度に違う味が楽しめます。 内覧会では 築地本願寺の東森尚人副総務長はビルの内覧会にて、「地域のランドマークになれば」と語りました。 また、老人ホームと病院の組み合わせはよくあるが、老人ホームと寺の組み合わせは類を見ないそう。質疑応答では「ネガティブなのでは」という問いがありましたが、老人ホームの担当者は「現在部屋の20戸以上は問い合わせがある」と人気があることを証明しました。 数年前から終活という言葉を耳にしますが、終活はモノや資産を整理することだけでなく、ライフスタイルを見つめ直しこの先の人生を実り多いものにするための活動。セカンドステージをいきいきと安心して過ごしたいと思う人から問い合わせがあるのかもしれませんね。
2022/09/12
「ちょっとだけ話し相手がほしい」「1人の時間が寂しい」など、超高齢社会である日本ではそういった思いを持った高齢者が増えているとされています。 というのも、総務省によると、65歳以上のひとり暮らしの世帯が増えていることがわかっているそう。65歳以上の単独世帯は、2010年には20%ほどでしたが2020年には30%を超えており、2040年には40%にのぼるという推計も出ています。 そこで、株式会社2Lは会話サービス「ざつだん」と総合生活補助サービス(家事代行サービス)「マッチ」の提供を開始。「話し相手がほしい」「ちょっとした困りごとを頼みたい」といった、超高齢社会で求められるニーズに合わせたサービスを始めました。 ちょっとした悩みを解決 株式会社2Lが提供開始した会話サービス「ざつだん」と総合生活補助サービス(家事代行サービス)「マッチ」は、日常の困りごとを解決するサービスです。 会話サービス「ざつだん」は、個人・法人のどちらも利用できるのが特徴です。 例えば、「ひとり暮らしで寂しいので話し相手がほしい」「入院中に時間を持て余してしまう」という個人の悩みを解消。法人に対しては「利用者と話す時間を書類作成の時間にあてたい」「利用者の会話時間を増やしたい」といった依頼も受け付けるそうです。 また、「マッチ」は従来の家事代行サービスのように大掛かりなものでなくても依頼可能。「電球を取り替えてほしい」「寂しいからご飯を一緒に食べてほしい」「掃除を手伝ってほしい」などのちょっとした困りごとでも対応してくれます。 この2つのサービスは、当日の予約でもOKな点が魅力。個人の依頼は2時間前、法人の場合は3時間前からできるので、「すぐ依頼したい」というときでもスピーディーに対応しています。 元気なシニアが活躍できる? 高齢化に伴って、”ちょっとした”困りごとを抱えた高齢者は増えていくでしょう。さらに、高齢者が増えると同時に介護現場の負担も大きくなります。介護現場は慢性的な人手不足に悩まされているため、そうした”ちょっとした”ことに対応する余裕がなくなりつつあります。 そこで、介護のプロが介護に専念できるように、こうした”お困りごと解決サービス”を現場で導入するのも良いのかもしれませんね。 さらに、「ざつだん」サービスはその名の通り雑談をするだけ。体力の心配がある人でも働けますし、シニアの豊富な経験が生かせるかもしれません。そのため、元気なシニアの仕事としてもピッタリではないでしょうか。 ただ、このサービスは始まったばかりなので、提供されているのは都内の一部エリアのみ。もっと広まると使いやすいサービスになりそうですよね。
2022/08/19
新規感染者の急増で、介護施設や医療機関がひっ迫した新型コロナウイルスの第6波。医療機関が感染者を受け入れきれなくなったことで、介護施設での療養を強いられてそこから施設内クラスターに拡大したケースが少なくなかったことも問題になりました。 そこで、新型コロナ対策の専門家が政府の新型コロナ対策アドバイザリーボードに「“効果的かつ負担の少ない”医療・介護場面における感染対策」についての提言を提出。過剰な感染対策ではなく、職員の負担に考慮した対策について触れています。 過剰な感染対策は不要 今月8日、東邦大学の舘田教授などの専門家が、「“効果的かつ負担の少ない”医療・介護場面における感染対策」という提言を厚生労働省の新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボードに提出しました。 この提言は、新規感染者が急増した第6波の介護・医療現場の混乱をふまえて作成されたもの。ワクチンや治療薬の導入によって感染者の重症化する頻度が減少しているため、より現場職員にとって負担の少ない方法を紹介しています。 また、これらの対策は、標準的な感染対策を前提としたもの。「換気をする」「距離を離す」「短時間にする」「マスクを付ける」といった対策を基本として、感染者と対応する際の防具の扱いについて触れています。 具体的には、感染者と接触する際にはサージカルマスクを着用。そのうえで状況に応じて手袋、ガウン、フェイスシールドの使用を求めています。 特に、食事介助、体位交換、リハビリなどの場合は接触時間が長くなって濃厚接触のリスクが高いため、ガウン、フェイスシールドの使用を推奨。一方で、身体的な接触がない場合にはエプロンやガウンは使用しなくても良いそうです。 加えて、エレベーターのボタンの消毒など、過剰な設備への消毒は減らしても良いとしています。 現場の負担軽減に 第6波で新規感染者が増加したときには、介護施設でのクラスターが多発して大きな混乱が起きました。 その際に、感染した入居者の対応に職員の手が足りないケースも。ガウンやエプロンなどの防護具の扱いや、施設内の消毒など作業量が膨大になって業務を圧迫した施設も少なくないでしょう。 そこで、今回の提言を参考に感染者が発生したときの対応を見直してみるのも良いかもしれません。業務量が多いのは変わらないかもしれませんが、少しは負担の軽減になるのではないでしょうか。
2022/06/14
「足が痛くて美容室まで行くのが辛い」「認知症で美容室につれていくのが難しい」など、美容室に足を運べないためにヘアカットがなかなかできないこともあるかもしれません。 そういったときに利用できるのが、訪問理美容サービス。大阪府泉大津市では訪問理美容サービスの助成を開始し、助成券を理美容師にわたすことで、1回2000円でサービスを利用できます。 訪問理美容を2000円で 大阪府泉大津市で、訪問理美容サービスの助成を開始。交付された助成券を使うことで、訪問理美容サービスを1回2000円で受けられます。 訪問理美容サービスとは、何らかの理由で理容室・美容室に行けない人が受けられるサービスです。 このサービスは、誰でも受けられるものではなく、足腰が不自由だったり認知症のために美容室に行けない場合に利用できるもの。高齢者以外にも障害を持っていたり妊娠中のため移動が大変な人なども利用できます。 利用できるサービスは、ヘアカットやシャンプー、事業所によってはヘアカラーやパーマのメニューを提供していることもあります。 しかし、このサービスは介護保険外サービスのため全額実費。場合によっては、一般的な美容室よりも費用がかかってしまうこともあります。 そこで、泉大津市では年間最大4枚の助成券を交付。カット料金の一般的な相場は3000~4000円のところを2000円の自己負担で済ませられます。 特別な理由があるときだけ利用できる 本来、理美容サービスは理容室・美容室でおこなわなければならないと定められています。 しかし、病気や障がい、認知症など特別な事情がある人の場合は、特別に理美容師が出張してサービスを提供することを認められています。 そのため、「美容室まで行く時間がない」などの理由では利用できないのです。 ただ、認知症などのために美容室に行ったり美容室のいすに座っていられない場合でも、訪問理美容サービスであれば利用ができるので、大変助かるサービスとも言えます。 泉大津市以外にも訪問理美容サービスの助成をしている自治体は多くあるので、利用を検討している場合には役所などで確認してみると良いかもしれません。
2022/06/01
予備軍の人を含めると、2000万人もいるとされている糖尿病患者。その治療法には食事療法や運動療法など生活習慣を改善するものもありますが、よく知られているのはインスリン注射によるものではないでしょうか。 しかし、実際にインスリン注射での治療が始まるとなると不安になるもの。「自分で正しく注射できるのか」「今まで通りの生活ができるのか」など、さまざまな心配事が出てくることでしょう。 そうした糖尿病患者をサポートするために日本IDDMネットワークは、「希望のバッグ」を無料で配布。インスリン治療が始まる患者に療養に役立つツールを1つのリュックにまとめています。 病気を正しく理解するために 認定NPO法人日本IDDMネットワークは、インスリン治療に関する冊子や治療に役立つ道具などをまとめた「希望のバッグ」の配布をおこなっています。 日本IDDMネットワークは、阪神・淡路大震災がきっかけとなって発足した団体。被災地の糖尿病患者がインスリンの入手が困難だったことを受けて、緊急時の対応を含めた患者・家族の会の全国的な連携をおこなうために前身の「全国IDDM連絡協議会」が立ち上がりました。 このバッグは、インスリン治療が必要と言われた糖尿病患者やその家族、インスリン治療についての情報が欲しい人向けに作られたもの。送料を負担するだけで糖尿病治療に関する正しい知識を手に入れられます。 バッグの中身は、専門家による解説や患者の体験談、糖尿病でも加入できる保険一覧などがまとめられた冊子、インスリン治療に関する薬、医療機器の一覧、注射器や血糖測定器が入るポーチなど。リュックタイプなので、非常時の持ち出し袋としても活用できます。 この他にも、患者の家族に向けたパンフレットなども入っているので、患者本人だけでなく家族にも役に立つ情報が手に入ります。 インスリン治療の”希望”に もし、糖尿病と診断されたら、さまざまな不安を感じることでしょう。 そこで、日本IDDMネットワークは糖尿病治療を始める患者が治療に関する疑問を解決して不安を解消できるように、この「希望のバッグ」プロジェクトを開始したそうです。 また、同じく糖尿病と戦う人の体験談を冊子に載せることで、「病気で苦しんでいるのは自分だけではない」と勇気づけたいという思いも込められています。 自分や身近な人が糖尿病と診断されて不安に感じていたら、こうした道具を活用してみるのも良いかもしれませんね。
2022/05/17
「腰が痛い」「足が上がらない」といった身体の異変は、年を重ねるとともに起こりやすくなるもの。そのため「年だから」とそのままにしている人も多いかもしれません。 そうした人たちが施術を受けて「楽になった!」と言っているボディケア法があります。 それは「スキンストレッチ」。特別な道具を使って肌をさするだけで皮膚の”ヨレ”を治し、身体の痛みが取れたり姿勢が良くなる効果があるそうです。 そして今月、このストレッチを専門にした「スキンストレッチ専門センターcaizem(かいぜん)」が神奈川県秦野市にオープンしました。 肌を”さするだけ”ストレッチ 今月、秦野市で本格オープンしたのは「スキンストレッチ専門センターcaizem」です。 スキンストレッチとは、ステンレス製の「ドルフィン」というナイフ型の道具で皮膚をさするケアのこと。強くこすったりせず、肌を軽くなでるように滑らせることで皮膚のヨレを正し、身体のゆがみを直します。 このストレッチの考え方は、正しい位置に皮膚を戻して皮膚と筋肉をなめらかに動かせるようにすること。生活の中での動きの癖や運動不足などが原因で皮膚がゆがみ、全身のゆがみにつながるため、それを正すそうです。 例えば、いつも右を向いてテレビを見ていると、首を右に回すことはできても左には回しにくいといった場合も、このストレッチで正しい位置に皮膚を動かすことで左右ともに首を動かしやすくなるそうです。 また、スキンストレッチは自分でもおこなえるのが特徴。正しいストレッチ法を学ぶ必要がありますが、ドルフィンを使えばいつでもどこでもケアができます。 こうした手軽さと驚くほどの効果があるため、一流スポーツ選手がセルフケアに利用しているそうです。 無理に筋肉を伸ばす必要がない スキンストレッチは、肌をさするだけで身体の痛みや動きが改善する新しいケア方法。「さするだけで本当に効果があるの?」と疑いたくなってしまいますが、プロスポーツ選手から中高年まで幅広い人がその効果を体感しているそうです。 また、特に高齢者は一般的なストレッチだと、無理に筋肉を伸ばして身体を痛めてしまう危険があります。しかし、これは服の上からさするだけなので、そういった心配がなさそうで安心できますね。 自分でケアすることもできるようなので、新しい健康法として取り入れてみるのはどうでしょうか。
2022/04/13
コロナ禍で非対面でのサービスが増えているなか、薬の受け取りも非対面でできるようになっています。 例えば、宅配便ロッカー「PUDO(プドー)ステーション」を活用した「PUDOお薬ステーション」が2月からサービス開始。これを使うことで非対面で薬の受け取りができ、薬局の待ち時間の短縮や混雑回避につながるそうです。 非対面で薬の受け取りを 宅配便の受け取りロッカー「PUDOステーション」のお薬専用ロッカーである「PUDOお薬ステーション」が開始されました。 PUDOステーションとは、コンビニやスーパー、駅などに設置されている荷物受け取りロッカーのこと。荷物の受け取り場所をこのロッカーに指定することで、自分の都合の良いタイミングで引き取れるサービスです。 今回開始された「PUDOお薬ステーション」は、そのロッカーのお薬専用サービス。店舗やオンラインで服薬指導を受けた後に、好きな時間にロッカーで受け取りができます。 これまでの店頭受け取りだと、長い待ち時間ができてしまったり、混雑している待合室で待機しなければいけないという問題がありました。 そこで、このロッカーを使うことで待つことなく薬の受け取りが可能。混雑の回避もできるので、感染対策にもなります。 このロッカーは各地で拡大中。大阪府東大阪市や枚方市にある「アカカベ薬局」や、富山県富山市の「チューリップ薬局」などで設置されています。 混雑を回避して感染対策にも 薬は定期的に受け取りに行かなければいけないものの、コロナ禍ということもあって対面での受け取りや混雑した店内に行くことは抵抗がある人もいるかもしれません。 そのときに、このロッカーのような非対面での受け取りサービスがあると助かりますね。コンビニが併設されている店舗もあるようなので、買い物ついでに受け取れるのもうれしいポイントです。 ただ、まだこのロッカーを設置している店舗は少ない様子。多くの人が活用できるようになるまでには時間がかかりそうですが、かかりつけの薬局で利用できたら便利なサービスですよね。
2022/03/30
排泄介助をする際、多くの介護施設ではぬらしたおしぼりで入居者のおしりを拭いているかもしれません。 しかし、常におむつやパッドをつけている人は蒸れて肌が敏感になりやすくなり、皮膚がかぶれてしまっていることも。そこでおしぼりやタオルで拭くと、肌を痛める原因になりかねません。 そうした皮膚トラブルを防ぐ商品が大人用介護用品ブランド「ネピアテンダー」から発売。肌にやさしいおしりふきや希釈して利用するおしり洗浄液、保湿成分を含んだぬれタオルなど、介助する人もされる人双方の負担を減らす商品です。 高齢者の肌の保護にこだわった商品 王子ネピアが展開している介護用品ブランドの「ネピアテンダー」から『おしりふき』『おしり洗浄液 つるんとさん』『ぬれタオル』が販売されました。 これらの商品は医療・介護施設向けのもので、介護する人とされる人のどちらの負担も軽減することを目的としているそうです。 まず『おしりふき』は、ヒアルロン酸やコラーゲンといった保湿成分をたっぷりと含んだシートタイプ。便が固まってしまっている場合も、シートの水分でやわらかくなるため、汚れをしっかりふき取れるそうです。 また『おしり洗浄液 つるんとさん』は、すすぎ不要の洗浄液。便などの汚れをあらかじめふき取ったあとに、この洗浄液で洗浄することできれいに汚れが洗い流せるそうです。こちらも保湿成分が含まれているので肌にやさしいのが特徴です。 そして『ぬれタオル』は清拭時に使える大判厚手シート。保湿成分をたっぷり染みこんでおり、乾燥しやすい高齢者の肌にも安心して使えます。 どの商品もスキンケアの観点から開発されているため、高齢者の敏感な肌にやさしい仕様になっています。 介護者の負担も減らせる? 排泄介助が必要な高齢者の多くが常におむつやパッドをつけているため、肌が蒸れやすく敏感な状態になっています。 さらに、寝たきりや長時間座っていることが多いと、床ずれを起こしていたりベッドやいすに圧迫されている部分が弱くなっていることも。その状態で普通のぬれタオルで拭いてしまうと、さらに肌を痛めたり出血してしまう原因になりかねません。 そういったときに保湿成分が含まれているものを活用できると、肌の保護につながるかもしれません。 この商品は特別な準備が必要なわけではないので、介護する側・される側双方の負担がへらせそうですよね。
2022/03/24
飲み込む力が衰えてくる高齢者にとって、飲み薬の服薬は大変ですよね。さらに年とともに薬の数が増えてきて「すべて飲むのが一苦労」という人もいるのではないでしょうか。 そうした服薬をサポートするものとして、フジッコが「カスピ海ヨーグルト」を提案。一般的なヨーグルトと比べて粘度が高いので、飲み込みやすいそうです。 また、市販の服薬補助ゼリーなどと比べても薬の溶けやすさに影響が少ないという研究結果も公表しています。 ヨーグルトで薬を飲む? 豆製品や惣菜で有名なフジッコが「カスピ海ヨーグルト」の服薬補助食品としての利用についての研究結果を発表しました。 年齢を重ねることによって飲み込み力が衰えると、水では薬の服薬が難しくなります。そのため、市販の服薬ゼリーなどを使って、飲み込みやすくしている人もいるでしょう。特に介護施設では、とろみ剤を濃いめに溶いて服薬ゼリーの代わりに使っているところも多いのではないでしょうか。 ただ、濃いとろみ剤で薬を包むことで、薬を消化しにくくなることもあるそう。介護施設では、入居者の排泄物から溶けていない薬が発見されることがあるという調査結果もあります。 日本摂食嚥下リハビリテーション学会の実験では、濃いとろみだと錠剤が溶けにくく有効成分の吸収もされにくいことがわかっています。 つまり、服薬の補助食品を使う場合は体内での溶けやすさも重要。そのためフジッコは、カスピ海ヨーグルト・服薬ゼリー・とろみ剤に便秘薬や利尿剤などを浸して、錠剤の崩れやすさ(崩壊性)と成分の溶けだしやすさ(溶出性)を調査しました。 その結果、カスピ海ヨーグルトは服薬ゼリー・とろみ剤と比べて、崩壊性と溶出性が低くなる傾向にありましたが、大きな影響のない範囲で収まっています。 そのため、カスピ海ヨーグルトも服薬補助食品として利用できるかもしれないとのことです。 ただ、乳製品との飲み合わせによって副作用の出る薬もあるので、医師や薬剤師に確認してから活用してほしいとのことです。 一定の”ねばりけ”で飲み込みやすさアップ 飲み込む力が衰えると薬を飲むことが難しくなってきます。 市販の服薬ゼリーやとろみ剤を使うのも良いですが、ヨーグルトの方が飲みやすいという人もいるかもしれませんね。 特にとろみ剤を水に溶かすときは、濃度にばらつきが出てしまいがち。カスピ海ヨーグルトであれば濃度が一定なので、使いやすいかもしれません。 薬との飲み合わせですべての薬で使えるわけではありませんが、服薬補助に使えるものの選択肢が増えるのは助かりますよね。
2022/03/14
介護施設への入居について、地域に特化した専門相談員が電話・WEB・対面などさまざまな方法でアドバイス。東証プライム上場の鎌倉新書の100%子会社である株式会社エイジプラスが運営する信頼のサービスです。