Q&A
認知症の母が失禁して汚れた下着やズボンを隠すのを止めさせたいんです。どうしたら良いでしょうか? タンスの奥や畳と布団の間に隠すので、他の服や畳、布団までも汚れてしまいます。洗濯物は増えるし、家中においがするし…本当に困っています。 (渋谷さん・パート・66歳) 洗濯物が増えたりにおいがするのは困りますね…。まずは失禁対策をして失禁の回数を減らすことから始めてみましょう。あわせて、汚れた下着類を入れるためのカゴなどを用意して、ご自分で汚れた衣類を片付けられるようにすると、隠すことが減るかもしれません。認知症の人が汚れた下着を隠すのは、失禁をしたことが恥ずかしくて隠したいという気持ちがあることが多いです。そうした気持ちを尊重しながら、対策をとっていけると良いですね。 認知症の親が汚れた下着を隠す!どうしたら良い? 認知症の母親が失禁して汚れた下着やズボンなどを隠すんです。すぐに洗濯できないから、汚れが落ちないし、家の中ににおいがこもってしまって困っています。それに、タンスの奥や畳と布団の間に隠すので、他の衣類に汚れが付いたり、畳や布団がシミになってしまって…。 それは大変ですね!洗濯物が増えたり掃除しないといけないから、渋谷さんの負担も増えるのではないですか? そうなんです!何度も「おもらしして汚れた服は隠さないで」と叱っているんですが、認知症のせいですぐ忘れてしまうんです。 渋谷さん。お母様が汚れた衣類を隠したときに、叱ったり責めたりするのはNGな対応なんです。 えっ、そうなんですか!?なぜですか? 認知症の人が失禁して汚れた衣類を隠すのは、「失禁したことを隠したい」という気持ちからであることが多いんです。誰しも失禁することは恥ずかしいと感じますから。そのため、叱ってしまうとお母様の自尊心を傷つけてしまう可能性があるんです。 なるほど…。では、どう対応したら良いんでしょうか? 汚れた衣類を見つけても責めずに回収しましょう。出かけていたり別の部屋にいたりと、ご本人に見られていないタイミングだと自尊心を傷つけずに衣類を回収できるでしょう。また、お母様が汚れた下着やズボンを隠すことを減らすために、以下のような方法も有効かもしれません。 失禁予防をする 洗濯物入れを設置する 失禁予防をする そもそもの失禁の回数を減らすことも大切。そうすれば、洗濯物が増えなくて済みますし、お母様がおひとりでトイレに行けるなら渋谷さんの負担も少なくなりますよね。 確かにそうですね。母は1人でトイレに行ってはいるんですが、最近になって間に合わなくて失禁してしまっているようなんです。 そうだったんですね。失禁の予防策には以下のようなものがあります。いくつか試してみたら効果があるかもしれません。 トイレに行きたい合図を見つける トイレをわかりやすくする 着脱しやすい服にする トイレの使い方を確認する 紙パンツ・パッドを活用する 失禁を予防する方法については、については、以下のご質問でも詳しくお話ししています。参考にしてください。 洗濯物入れを設置する 下着やズボンが汚れたらすぐに入れられるように、「洗濯物入れ」を作るのはどうでしょうか。カゴでも箱でもかまいません。設置しておけばその中に汚れた衣類を入れてくれるかもしれません。 そんなに上手くいくかな…。 もちろん、設置してすぐに汚れた衣類を毎回入れてもらえるとは限りません。特に認知症の人は新しいことを覚えるのが苦手になっているので、何度も「汚れた服はこの中に入れて」と説明する必要があるでしょう。それと、洗濯物入れに「洗濯物はこの中に」などの貼り紙をしてわかりやすくしておくのも大切です。また、タンスや布団の下など、汚れた衣類を隠す場所が決まっているのであれば、その近くに洗濯物入れを置いておくと、よりお母様が入れやすくなるでしょう。 親が汚れた下着を隠す理由は? そもそも、母はなんで汚れた下着やズボンを隠すんでしょう?すぐに渡してくれれば、洗濯で汚れが落ちやすいのに…。 先ほどもお話ししたように、失禁したことを隠したいという気持ちがあるんでしょうね…。それも含めて、汚れた衣類を隠すのには以下のような理由があると考えられます。 失禁したことを隠したい あとで洗おうと思って忘れた 汚れた下着の処理の仕方がわからない 失禁は誰しも恥ずかしいと感じることでしょう。それは、認知症になってからも同じです。お母様は「恥ずかしい」「情けない」と感じていて、失禁したことを隠したいと考えて隠しているのかもしれません。 汚れた下着のことを聞くと、母は「おもらしなんてしていない!」と嘘をつくんです。それも失禁したことを隠したいからなんでしょうか? そうかもしれません。もしくは、認知症の影響で失禁したこと自体を忘れてしまっている可能性もあります。 確かに。最近、母の物忘れがさらにひどくなったような気がするので、失禁したのをすっかり忘れているのかも…。 それに、認知症による物忘れのせいで、「汚れた下着を洗おうとして置いておいたけど忘れてしまった」ということもあり得そうです。それに、認知症の影響で作業の手順などを忘れてしまうことがありますから、「汚れた下着を洗いたいけどどうしたら良いかわからない」という状況もあり得るでしょう。 なるほど…。汚れた下着を洗いたい気持ちはあるけど、認知症のせいでできなかった、というわけですね。 おっしゃる通りです。お母様は、汚れた衣類を隠したくて隠しているわけではありません。なので、お母様を責めず、衣類を隠さなくても良い環境を整えていきましょう。それに、今回お伝えした方法でお母様が汚れた衣類を隠すのを100%予防できるとは限りません。「汚れた衣類が隠されているのが減ったら良いな」というくらい、肩の力を抜いて対応してくださいね。 汚れた下着を隠すときは失禁の予防をしたり、汚れた衣類を入れる箱などを作って予防しよう 汚れた下着を隠すのは、失禁の恥ずかしさ、洗い方がわからないのが理由かも pre { margin: 40px 0; background: #333; padding: 20px; color: white; overflow: scroll; line-height: ...
2023/11/08
同居している認知症の母が、おもらしを頻繁にするようになってしまいました。少し前までは自分でトイレに行けていたのに…。 どうしたら母がおもらしをしないようにする方法はありますか? (関根さん・パート・60歳) おもらしを予防する方法には、お母様のトイレの合図を見つけてトイレ誘導をする、トイレに貼り紙をしてわかりやすくする、トイレの使い方をわかりやすくする、といったものがあります。ただ、こうした予防方法を実施しても、すぐには失禁はなくならないでしょう。失禁をしてしまったときに怒ったり責めるような言い方をするのはNG。ストレスや羞恥心などから、認知症の症状が進行してしまうおそれがあるからです。また、床にビニールのシートを敷いておくと失禁してしまったときにかなり掃除がしやすくなると思いますよ。 認知症の親がおもらしを…。予防法はある? 同居する認知症の母を介護しています。最近、母がトイレに間に合わず、おもらししてしまうようになりました。少し前は自分でできていたのに…。その度に床の掃除や洗濯物が増えて本当に大変で…。においがなかなか取れなくて、家中におしっこのにおいがするようになってしまいました。母がおもらしをしなくなる方法ってありますか? ご家族が失禁されるとショックも大きいですし、掃除などの後片付けが大変ですよね…。失禁が100%なくなるとは言えませんが、以下の方法を実践すれば頻度が減るかもしれません。 トイレに行きたい合図を見つける トイレをわかりやすくする 着脱しやすい服にする トイレの使い方を確認する 紙パンツ・パッドを活用する トイレに行きたい合図を見つける 認知症が進行した影響で「トイレに行きたいのに、トイレに行きたいことがわからない」という状況になっている可能性が考えられます。認知症がなければ、尿意をもよおしたら「排泄がしたいんだな」と理解してトイレに向かいますが、認知症になると尿意をもよおしても、それが”トイレに行きたい”という体からのサインであることがわからなくなってしまうんです。 つまり、「尿意があってもトイレに行かなくて、おもらししてしまう」ということですか? その通りです!ただ、ご本人が尿意を理解していなくても、そわそわしたりもじもじしたり、普段と様子が変わることがあります。そのため、いつもと違う様子があったら「トイレに行こうか」と誘導してみてください。また、トイレに行く時間がある程度決まっているようでしたら、毎日同じ時間帯にトイレに誘導するのもおもらしの予防につながるでしょう。 トイレにわかりやすい貼り紙をする 認知症の影響で、トイレがどこかわからなくなってしまった可能性も考えられます。 最近まで、自分でトイレに行けていたのにですか? はい。認知症が進行すると、それまでできていたことやわかっていたことがわからなくなってしまうことがあるんです。なので、トイレのドアに「トイレ」「便所」「お手洗い」と大きく書いた紙を貼ってみましょう。もし、トイレの場所がわからなくて迷っているうちに我慢できなくなって失禁をしてしまっているのであれば、効果があると思いますよ。 そういえば、この間は母が廊下をうろうろしているときにおもらししていました。もしかしたら、トイレの場所がわからなくて迷っていたのかも…。 トイレの使い方を確認する そうなんです。認知症の中には、今までできていた動作ができなくなる「失行」と言う症状があります。体の機能的には問題がないのに、道具の使い方や作業の一連の流れがわからなくなってしまうんです。なので、「便座のふたを上げる」「便座に座る」「排泄後にレバーで水を流す」といった、トイレの一連の流れを確認しましょう。 今まで当たり前にできていたことなのに…。急にできなくなることがあるんですね。 そうなんです。一度では思い出せないことも多いですから、トイレの使い方を練習するつもりで何度も説明して声掛けをしましょう。 着脱しやすい服にする ご高齢になると、指先が上手く動かなかったり力が弱くなることでトイレの際のズボンの上げ下ろしに時間がかかり、トイレに間に合わないことがあります。なので、ボタンとチャックのジーパンからウエストがゴムのズボンや、服の生地自体が伸縮するようなズボンなど、着脱のしやすい服に変えましょう。それだけでも、誰かの手を借りずにご自分だけでトイレに行けるようになることがありますよ。 紙パンツ・パッドを活用する 現在、お母様が普通の布のパンツを使用している場合、紙パンツや尿とりパッドを使うと失禁して下着や衣服を汚す頻度が下がるでしょう。 紙パンツっておむつみたいなものですよね?それを母が利用してくれるかどうか…。 いえいえ、おむつではなく下着感覚で使える紙パンツです。使い捨ての下着として渡すと意外とすんなりと利用してくれることがありますよ。もし、紙パンツを利用したがらない場合、尿とりパッドを今使っている布パンツの上に重ねて使うのでも効果があるでしょう。 なるほど…。確かに紙パンツや尿とりパッドを使うだけでも、おもらしして床や下着、ズボンを汚すことは減りそうですね。 おそらく、紙パンツでも尿とりパッドでも慣れないうちは、抵抗感があるでしょう。でも、トイレのわかりやすいところに置いておくなど、徐々に紙パンツや尿とりパッドに慣れるような工夫をしていくことが大切です。 認知症の親がおもらししてしまったときは ここまで、お母様の失禁を予防する方法をお伝えしました。もし、お伝えした方法を試しても、すぐに失禁がゼロにはならないと思います。新しいやり方に慣れるまでには失禁してしまうこともあるでしょう。失禁してしまったときに、「またおもらししたの!?」と怒ったりお母様を責めるような声掛けはNGです。 あぁ、言ってしまっています…。 失禁はショックが大きく、自尊心が傷つく出来事です。そのときに、怒ったりするとさらに自尊心を傷つけてしまいます。そのため、お母様が失禁してしまったときは冷静に優しく対応することを心がけてくださいね。 掃除しやすい工夫を 毎日のように母のおもらしで汚れた床の掃除が大変なんです。特に母の部屋が和室で、畳は尿で汚れるとなかなかにおいが取れないですし…。 でしたら、床や畳の上にビニールシートを敷いてみるのはどうですか?汚れをはじきますから、水拭きだけで済みますよ。 それは良いですね! フローリングのようなデザインで滑りにくい材質でできたフローリングカーペットもあります。畳は滑りやすいので転倒防止にもなると思いますよ。お母様の失禁はご家族にとってとてもショックなことですし、掃除や洗濯などの負担が増えてより大変になると思います。だからこそ、お母様が失禁してしまう理由をよく理解して失禁を予防していきましょう! トイレの場所をわかりやすくする、着脱しやすい服にするなどの予防を おもらししてしまっても、怒ったり責めるような言い方はNG おもらししても掃除をしやすい工夫で、介護を楽に pre { margin: 40px 0; background: #333; padding: 20px; color: white; overflow: scroll; line-height: 1.1; } ...
2023/11/06
3ヵ月ほど前に父が亡くなってから、母の様子がおかしいんです。認知症になってしまったのでしょうか? 父が亡くなって、実家で母は一人暮らしになりました。父が元気な頃は母がすべて家事をしていたのに、父が亡くなってからは家の中が散らかり、ゴミも捨てられていません。 それに、財布が冷蔵庫に入っていたり、同じものを何個も買って腐らせていたり、明らかに様子が変で…。友人に母の様子を話したら「認知症かも」と言われて不安です。 (北川さん・パート・63歳) その可能性はありますね…。認知症の初期症状には、「もの忘れがひどくなった」「怒りっぽくなった」などがあり、そうした症状に当てはまる場合は認知症の可能性が高いので病院で検査をしましょう。検査の結果、認知症でもそうでなくても、お母様がお一人で生活するのは難しい状態と考えられます。そのため、介護サービスを利用するなど、お母様の生活をサポートする体制を作っていきましょう。 親が認知症かも、と思ったら? 3ヵ月ほど前、父が亡くなりました。両親は実家で二人で暮らしていたのですが、父が亡くなってからは母は一人暮らしに。それ以来、母の様子がおかしくて…。きれい好きなはずなのに、家の中が散らかり放題でゴミが捨てられていないし、同じ食べ物を何個も買って腐らせていることも何度もありました。それに、冷蔵庫の中になぜか財布があって、入れたことを覚えていないようなんです。このことを友人に話したら、「認知症かも」と言われました。もしかして、母は認知症になってしまったのでしょうか? 聞いた限りでは何とも言えません。…ですが、認知症の可能性は十分にあります。心配であれば、早めに病院に行きましょう! うーん。でも、認知症ではなくて、父を亡くして気持ちが落ちているだけかもしれませんし…。病院に行って良いものか迷います。 でしたら、認知症の初期症状に当てはまるかどうか、お母様の様子を考えてみてください。当てはまるものが多ければ、認知症の可能性が高いので受診をおすすめします。認知症の初期症状は次の通りです。 もの忘れがひどくなった 理解力や判断力が衰えた 怒りっぽいなど性格が変わった 時間や場所がわからなくなった 集中力が落ちた もしくは、認知症のチェックリストを活用してみるのもひとつの手。東京都福祉局では「自分でできる認知症の気づきチェックリスト」を公開しています。気軽にできるものなので、活用してみてください。 もの忘れがひどくなった 年齢を重ねることで、人の名前が思い出せなくなったり、ものをどこにしまったかわからなくなったり、物忘れが多くなりますよね。でも、認知症による物忘れは加齢によるものと少し違います。加齢による物忘れと認知症による物忘れの大きな違いは、「出来事の詳細を忘れるか、出来事そのものを忘れるか」。加齢による物忘れの場合、「数時間前の話の内容を忘れる」ですが、認知症による物忘れは「数時間前に話をしたこと自体を忘れる」という違いがあります。 母は、財布を冷蔵庫にしまったこと自体を忘れていました。少し前に話したことを忘れていることもたまにあります…。 理解力や判断力が衰えた 認知症による理解力・判断力の低下は、これまでできていた手続きができなくなったり、会話の内容が理解できなくなるなどです。役所や銀行などの手続きができない、説明が理解できていない様子があると認知症の可能性が高いと言えます。 怒りっぽいなど性格が変わった 認知症になると、怒りっぽくなることがあります。これは、認知症によって物事が理解できなくなったり、今までできていたことができなくなったもどかしさや焦りによっていらだっていることが理由と言われています。そのほかに、「今まで好きだったものに無関心になって、趣味活動をやらなくなる」「周囲の出来事に興味がなくなる」などの性格の変化もあります。 母は、もともと趣味があった人ではないので、そうした変化はわかりませんが…。部屋でぼーっとしている時間が増えたような気がします。 時間や場所がわからなくなった 時間や場所がわからなくなる、というのはどういうことですか? 例えば、現在の日付や季節などがわからなくなったり、よく行く場所への道がわからなくなる、という状態です。朝と夜の感覚が乱れることもあります。 集中力が落ちた これは少し判断しにくいかもしれませんが、認知症になると集中力が落ちます。具体的には、計算や運転のミスが増えたり、家事や手芸などの集中力が必要な作業ができなくなります。計算や運転、家事、手芸といったものは、ひとつの作業に長時間の集中力がいるうえ、作業の手順も考えなければいけません。認知症によって脳の機能が低下すると、そうした作業が苦手になります。 認知症の検査はどうやって受ける? 北野室長の話を聞いて、母に認知症の検査を受けさせた方が良い気がしてきました。認知症の検査って、病院の何科で受けられるんでしょうか? 認知症の検査は、いろんな診療科で受けられます。次の診療科を持つ病院でしたら、認知症検査を受けられるでしょう。 心療内科 精神科 脳神経内科・外科 老年科 もの忘れ外来 認知症の検査が何科で受けられるのかについては、以下のご質問でも詳しくお話ししています。参考にしてください 認知症検査の流れ 認知症検査ってどんな流れでおこなうんですか? 認知症検査は、次のような流れでおこなわれます。 面談(問診) 身体検査 認知症検査 まず、医師とご本人やご家族の面談があります。既往歴や今の状態、認知症を疑ったきっかけなどを話しておくと良いでしょう。心配事がある場合は、事前に話すことをメモにまとめておきましょう。その次に、身体検査をおこないます。レントゲンや血液検査、尿検査などですね。認知症以外の病気によって、認知症と似たような症状が出ることがあるので、体全体の検査をするんです。 なんだか、普通の人間ドックと同じような内容なんですね。 身体検査が終わると、認知症の検査をおこないます。 認知症の検査というと、どんなものなんですか? いくつか種類があるので、詳しくお話ししますね。 認知症検査の種類 認知症の検査は、「神経心理学的検査」「脳画像検査」の2種類に分けられます。神経心理学的検査は、医師などからの質問に答えていく形式が主です。質問に正確に答えられるかどうかで認知機能の状態を把握します。脳画像検査は、CTやMRIといった脳内の画像を撮って機能低下を確かめる方法です。 「認知症検査」とひとくちに言っても、いろんな種類の検査があるんですね。 そうなんです。認知症検査には次のような種類があるんです。 改定長谷川式認知症スケール(HDS-R) ミニメンタルステート検査(MMSE) 時計描写テスト(CDT) CT・MRI SPECT(脳の働きを見る検査) 介護が必要になったら? 北川さんのお話を聞いていると、お母様の認知症検査の結果、認知症であってもそうでなくても、介護サービスを使う必要がある状態だと思います。 介護サービスですか…。確かに、母はもうひとりで生活できる状態ではないかもしれません。でも、介護サービスってどうやって利用すれば良いんですか? 要介護認定を受けよう 介護サービスを利用するには、まず「要介護認定」を受ける必要があります。要介護認定とは、その人の状態を調べて介護の必要な度合いを判断するもの。要介護認定を受けると、心身の状態に合わせて「要支援1~2」「要介護1~5」という「要介護度」がわかり、介護度に合わせた介護サービスを利用できるようになります。 要介護認定というのは、どうやったら受けられるんですか? まずは、要介護認定の申請をしましょう。お母様がお住まいの地域の役所や地域包括支援センターで申請手続きができます。その後は、次のような流れで進んでいきます。 なるほど…。要介護認定の結果、要介護度がわかったら介護サービスを利用できるようになるんですね。 おっしゃる通りです。もし、遠距離介護をする場合、介護サービスを利用をするのとしないのでは、北川さんの負担がかなり違います。積極的に介護サービスを活用してくださいね。遠距離介護については、以下のご質問でも詳しくお話ししています。参考にしてください。 物忘れ、怒りっぽくなったなどの初期症状があったら認知症かも 認知症検査は精神科、物忘れ外来などで受けられる 認知症でなくても、介護が必要になったら介護サービスを利用しよう pre { margin: 40px 0; background: ...
2023/10/24
私の両親は遠方の実家で二人暮らしをしており、認知症の父を母が介護しています。ですが、先日帰省したときに母の様子がおかしくて…。母まで認知症になったかもしれません。 「今日は何日?」「今、何時?」と同じことを何回も質問したり、少し前に話したことを覚えていない様子だったんです。 両親の生活は母がいないと成り立ちません。もし、母まで認知症になってしまったらどうしたら良いのでしょうか? (小沢さん・58歳・会社員) それは心配な状況ですね…!もし、お母様が認知症だった場合、介護サービスを使いながらお二人暮らしを続けるか、ご家族が同居するか、老人ホームに入居するなどの選択肢があります。もちろん、どの選択肢を選ぶのかはご両親の状況やご家庭の事情によって異なりますから、専門家に相談してみるのも方法です。お父様の担当のケアマネジャーさんがいるのであれば、お母様のことも相談してみてください。ただし、認知症の方が認知症の方を介護する「認認介護」には、ご両親の生活の管理が難しくなったり緊急時の対応が難しくなるなどのリスクがあります。早い段階で介護施設に入居することをおすすめします。 介護をしている親まで認知症になったら…? 実家で両親が二人暮らしをしています。遠方なので、年に数回ほどしか帰省はしないのですが、先日、帰省をしたら認知症の父の介護をしている母の様子がおかしくて…。「今日は何日?」「今、何時?」と何回も質問してきたり、ついさっき話したこともすっかり忘れているんです。もしかしたら認知症なんじゃないかと怖くて…。生活はすべて母が回していますから、母まで認知症になってしまったら両親の生活が成り立ちません!母まで認知症になってしまったらどうしたら良いんでしょうか? 落ち着いてください。まずはお母様を病院に連れて行って、早めに認知症かどうかを確かめましょう。それでもし、お母様が認知症だったら、認知症の方が認知症の方を介護する「認認介護」という状態です。かなり心配な状況なので、早めに手を打つ必要があります。 早めに手を打つって…どうしたら良いんでしょうか? 認認介護への対策には、以下のようなものがあります。 専門家に相談する 介護サービスを使う 家族が同居する 老人ホームに入る 専門家に相談する まずは介護の専門家に相談しましょう。お父様には担当のケアマネジャーさんがいますか? はい。両親だけの生活なので、親身になっていろいろと心配してくれています。 でしたら、まずはお父様の担当のケアマネジャーに相談してみましょう。お母様とやりとりする機会は多いでしょうから、お母様の異変を感じているかもしれません。お母様の認知症検査をする前に、今のお母様の状況を聞いてみるのも良いかもしれませんね。 そうですね。父のケアマネジャーさんなら、遠方に暮らす私よりも母の様子をわかっているかもしれません。 介護サービスを使う お母様が認知症とわかってからも在宅介護を継続する場合、お母様も介護サービスを使いながらの生活することをおすすめします。 確かに。今は父がデイサービスを利用していますが、母も通った方が良いんですかね。 それは良いですね。認知症の方がお一人になるのはとても危険です。ご両親で同じデイサービスに通えれば、小沢さんも安心ですよね。認知症のリハビリにもなりますし。また、以下の在宅介護サービスもおすすめです。 訪問介護 ショートステイ 訪問介護は、以前利用していました。ヘルパーさんが家に来てくれて、料理や介助などをしてくれるんですよね。 仰るとおりです!その次のショートステイは、介護施設に短期間の宿泊ができるサービス。宿泊している間の食事、入浴などはすべて施設にお任せできます。お父様とお母様がご自宅で2人で暮らすのが難しい状況になったら、ショートステイを取り入れるのも良いですよ。 家族が同居する 認認介護の状態は危険なので、同居してご家族が介護するのが安心です。もちろん、同居するご家族の負担が大きいですし、同居することで環境が変化して認知症が進行する恐れもあります。ただ、認知症のご両親を2人きりにしておくのは危険なので、有効な対策のひとつではあります。 やっぱり同居も考えないとですよね…。私も妻も仕事をしているので、介護ができるかどうか…。 ご家族が同居することについては、以下のご質問でも詳しくお話ししています。参考にしてください。 老人ホームに入る ご実家でご両親の二人暮らしも、ご家族の同居も難しい…となると、老人ホームに入るのが安心です。当然ながら、介護のプロがケアをしてくれますので、ご両親は安心・安全な生活ができるでしょう。 母がしっかりしていたときは、老人ホームのことなんて考えたこともありませんでしたが…。やっぱり老人ホームに入れた方が良いのかな。 認知症の人が認知症の人を介護するリスクは? 北野室長は「認認介護は危険」と、さっき言っていましたよね。具体的にはどんな危険があるんでしょうか?心構えをしておきたくて。 さまざまな危険があります。主には以下のようなことです。 介護に必要な時間が増える 社会とのつながりを失う 生活全般の管理が困難になる 緊急時に対応できなくなる 虐待・殺傷事件につながる可能性がある 介護に必要な時間が増える 認知症の方が介護をすることで、介護に必要な時間が増え、心身の負担が増えることが考えられます。介護をするには、段取りや手順、介護用品の使い方など考えないといけないことがたくさんありますよね。でも、認知症の影響で段取りを考えたり、道具の使い方を思い出すことは苦手になります。となると、以前よりも介護に時間がかかるようになりますよね。それによって介護を受ける方とする方のどちらの負担も大きくなることが考えられます。 母だけでなくて、父の負担も増えるんですね。 社会とのつながりを失う 「社会とのつながりを失う」とは、どういうことでしょうか? 具体的には、ご近所さんなどの地域とのつながりがなくなってしまうケースがあります。認知症の影響で会話のキャッチボールが難しくなり、会話ができなくなると自然とご近所さんとのつながりも薄くなってしまいます。 それは確かに…。 それに、先ほどお話ししたように介護に時間を取られるようになりますから、外出する時間も作れなくなってしまうんです。 生活の管理が困難になる 認知症になると、生活に関わるさまざまなものの管理が難しくなります。例えば、薬の管理。薬の飲み忘れはもちろん、お父様の薬をお母様が飲んでしまうなど、命に関わる危険性があります。 認知症になると、どれが自分の薬なのかわからなくなってしまいますもんね。間違った薬を飲むのは、本当に危険ですね…。 また、お金の管理も難しくなります。公共料金などのお金の支払いもできなくなる可能性がありますし、詐欺や悪徳業者の被害にあう危険性もあります。 それは、私も心配しています。最近、高齢者が詐欺の被害にあうニュースをよく見かけるので…。 緊急時に対応できなくなる 認認介護の場合、万が一、どちらかが急に倒れても対応ができない可能性が高いです。認知症が進行すると、どのように対応したら良いのかがわからず、パニックになるかもしれません。また、倒れた方も自分の異変を上手く伝えられない可能性も…。そのため、命に関わる状態でも救急車を呼べずに、最悪の結果になってしまいかねません。 そんな!でも、今までは二人とも元気にいてくれていたから良かったものの、高齢になったら何があるかわからないですもんね…。 虐待・殺傷事件につながる可能性がある これは、かなりお伝えしにくいことなのですが…。認認介護が続いた結果、虐待や殺傷事件に発展してしまったケースがあるんです。 えぇ!?どうしてですか! 例えば、介護を受けている方が認知症の影響でよく理解しておらず、介助を拒否したとします。でも、介助をしている方も認知症なので、どうして拒否するのか、どうしたら良いのかわからない。そして、理不尽な出来事に怒り、怒りのままにご家族を殴ったり殺害してしまったケースがあるんです。 そんなことが…。 認知症の影響で、感情のコントロールができなくなると言われています。なので、通常であれば抑えられるはずの怒りがコントロールできず、衝動のままに行動してしまうんですね。特に認知症の方がお二人だけで暮らしていると、仲裁をする人がいないので、虐待や殺傷事件につながりやすいと言われています。 つまり、うちの両親にもありえる話なんですね…。認認介護ってそんなに危険だったんだ…。 認知症の人が入れる施設は? 北野室長の話を聞いていたら、老人ホームに入居するのを本格的に検討しないといけないように思いました。ただ、老人ホームのことがよくわからず…。両親が入れるのはどんな施設なんでしょうか? 認知症の方におすすめするのは、次の施設ですね。 有料老人ホーム グループホーム 特別養護老人ホーム 有料老人ホーム 有料老人ホームは、「住宅型有料老人ホーム」と「介護付き有料老人ホーム」の2種類があります。2種類のどちらの有料老人ホームでも、夫婦部屋を用意している施設がありますよ。住宅型有料老人ホームは、利用する介護サービスを自由に選択できる施設。自分が選択した外部の介護事業所と契約をして介護サービスを受けるので、必要な分だけ利用できるのが特徴です。 へぇー、介護サービスを自分で選べる施設があるんですね。 対象的に、介護付き有料老人ホームでは介護サービスをすべて施設のスタッフさんが提供しています。そして、介護サービス費用は定額制なので、どれだけサービスを使っても据え置き。介護サービス費は介護度ごとに設定されているのが特徴です。介護スタッフが24時間常駐、看護師は日中に常駐しているので、夜間に介護が必要な方や医療サポートが必要な方も受け入れているところは多いですよ。 父は夜もトイレの介助が必要です。それなら、介護付き有料老人ホームの方が良いのかな。 グループホーム グループホームは、認知症の方だけが入居できる施設。少人数のユニットごとに生活をしているのが特徴です。ユニットは最大9名と決められており、人の顔などの物事を覚えるのが苦手な認知症の方に配慮した造り。スタッフさんも認知症ケアに慣れているので、より安心して暮らせるでしょう。ただ、グループホームには夫婦部屋はありません。同じ施設に入る場合は、1人部屋でそれぞれ入居することになります。 特別養護老人ホーム 特別養護老人ホームは、要介護3以上の方が入居できる施設。料金が安いうえに終身利用ができるため、とても人気の施設です。もちろん、認知症の方も入居できます。ただ、夫婦部屋を持つ特別養護老人ホームはなく、同じ施設に入れるとしても入居時期はバラバラになると考えておいてください。 なぜバラバラのタイミングで入居することになるんですか? 特別養護老人ホームの入居の順番は、緊急度によって施設に決められるからです。身体状況や生活環境、介護者の状況などによって、入居順が決定されます。この入居順はお一人おひとり判断されるので、ご夫婦だからといって同時に入居はできないんです。 そうなんですね…。安いのなら、特別養護老人ホームに入れようかと思ったのですが、そう簡単にはいかなさそうです。 ちなみに、ご夫婦が同じ老人ホームに入らないといけないわけではありませんし、同時に入る必要もありません。より状態が進行しているお父様だけ老人ホームに入居して、お母様はしばらく小沢さんご家族と同居する、という方法もあります。そういったアドバイスもできますので、施設探しに困った際は「いい介護 入居相談室」にご相談くださいね。 認知症の人が認知症の人を介護することを「認認介護」と言う 家族が同居する、老人ホームに入るなどで認認介護を乗り切ろう 認認介護を続けると、共倒れ、殺傷事件につながるなどの恐れがある pre { margin: 40px 0; background: #333; padding: 20px; color: white; ...
2023/09/29
親を介護施設に入れるのは親不孝ですか? 父の認知症がひどくて、常に目が離せない状態です。父は週6回、デイサービスに通っていますが、デイサービスのない日曜日やデイサービス以外の時間は、家族の誰かが付き添わないといけません。 家事に介護に仕事に…もう疲れました。なので、介護施設に入れようと思ったら親族に「親不孝者!」と言われてしまい…。もうどうして良いかわかりません。 (桑原さん・パート・64歳) 親御さんを介護施設に入れるのは、まったく親不孝なことではありませんよ!在宅介護はとても大変です。しんどいと感じても、そのまま頑張りすぎてしまうと、介護離職や介護うつになりかねません。なので、認知症の方を受け入れているグループホームや有料老人ホームなどの介護施設に入居するのは、桑原さんのためでありお父様のためにもなりますよ。 認知症の親を介護施設に入れるのは親不孝? 父の認知症がひどくなって、怒鳴り散らしたり、廊下などでおしっこをしてしまったり、目を離せなくなってしまいました。週6回デイサービスに通っているものの、デイサービス以外の時間やデイサービスのない日は常に家族の誰かが付き添っていないといけない状態です。仕事も家事も介護も…となると、もう限界。でも、父を介護施設に入れようと思ったら、親族に「親の介護は子どもの役目だろう、親不孝者!」と言われてしまって…。介護施設に入れるのは親不孝なのでしょうか? そんなことはありません!!在宅介護はとても大変なことです。認知症の方の介護は、特に大変なことでしょう。介護を支えている介護保険制度は、ご家族だけでなく社会でご高齢者を支援するために生まれました。今、利用されているデイサービスと同じように、介護施設に入居することも介護サービスのひとつですから、罪悪感を持たなくて良いんですよ。 そうなんですかね…。 桑原さんは「すべて自分がやらないと」と思っているかもしれませんが、介護は誰かの助けを借りたり、介護サービスを使いながらするものです。お父様が安心して生活するためにも、積極的に介護サービスを活用していきましょう! 入居後は頻繁に面会に行こう もしお父様が介護施設に入居したら、頻繁に面会に行きましょう。面会時におしゃべりや散歩、外食など、一緒に過ごす時間を意識して作ると良いでしょう。 それはどうしてですか? 今まで同居されていた親御さんが介護施設に入ると、一緒に過ごす時間が途端に減りますよね。家事や介護や仕事で精一杯な状況だと、一緒の時間を楽しむ余裕がないですが、施設に入って余裕ができることで一緒に過ごす時間を楽しめると思いますよ。適度な距離ができて一緒の時間が少なくなったからこそ、その時間を大切に感じられるようになると思いますよ。 「介護がしんどい」をそのままにしておくと…? うーん…。デイサービスを使えば、まだ自宅で介護を続けられそうですし、もう少しがんばろうかなとも思うんですが…。 桑原さんが無理をしていないのであれば、それでも良いと思います。ただ、無理をして介護を続けるのであれば、「介護離職」や「介護うつ」になってしまわないかが心配なんです。 介護離職と介護うつ、ですか? それぞれについて、詳しくお話ししますね。 介護離職 介護離職とは、介護が理由で仕事を辞めることです。当然ながら、収入が減って経済的に苦しくなりますし、おすすめはできません。 でも、仕事を辞めたら介護に集中できますし、時間に余裕ができそうですが…。現に私はパートの時間を短くしてもらっています。 確かに、仕事をしていた時間を介護や家事に回せるので、余裕ができるように思うかもしれません。でも、以下のように、「介護離職をしても負担が減るわけではない」という調査結果が出ているんです。 出典:「分科会B:介護~仕事と介護の両立 社員や企業が地域社会とつながることの可能性~」(三菱UFJリサーチ&コンサルティング) 経済面の負担だけでなくて、精神面での負担も増している人が多いんですね!なぜでしょうか。 おそらく、仕事を辞めたことで生活が”介護一色”になってしまい、精神的な負担が大きくなったんでしょう。仕事を辞めると家庭の外との交流が一気に減りますから、気持ちの切り替えができずに、追い詰められてしまう可能性もあります。 私も離職を考えていましたが…仕事は辞めない方が良いんですね。 介護離職については、以下のご質問でも詳しくお話ししています。参考にしてください。 介護うつ 介護うつとは、介護が原因でうつ状態になることです。介護をする人は心身ともに疲労が溜まりやすいうえに、介護を受ける人のことを優先してしまいがちなので、うつになりやすいんです。 うつ病ですか…。確かに介護で常に疲労が溜まっていますが、どんな状態だと介護うつだと言えるのでしょうか? 例えば、以下の中に思い当たるものがあれば、介護うつになっているかもしれないので、受診をおすすめします。 食欲がない 急に体重が減った 疲れているのに眠れない 何をするにも気力が湧かない 慢性的に頭痛や肩こりがある 常に気持ちが焦っている ネガティブ思考になりがち 食欲がなかったり、慢性的な頭痛や肩こりはありますね…。たまに眠れないときもあります。 もしかしたら、介護うつの状態かもしれません。まずは桑原さんの体調を優先して、病院へ行きましょう。介護疲れに関しては、以下のご質問でも詳しくお話ししています。参考にしてください。 認知症の人が入れる施設 北野室長の話を聞いていたら、やっぱり介護施設に父を入れた方が良いような気がしてきました…。在宅介護はこれ以上続けるのは難しいかもしれません。認知症の父でも入れる施設ってどんなところなんでしょうか? 施設入居について具体的に考えていただけて良かったです!認知症の方を受け入れている介護施設は、主に以下のようなものです。 グループホーム 有料老人ホーム 特別養護老人ホーム グループホーム グループホームは、認知症の方だけが入居できる施設。認知症の方の特性を理解したケアを提供しています。例えば、ユニットと呼ばれる最大9名の少人数単位で共同生活しており、認知症の影響で新しいことを覚えるのが苦手になった方でも、顔を覚えやすいように配慮されています。 共同生活ですか。父にできるかなぁ。 掃除や食事の準備などをご入居者がおこないますが、スタッフがサポートしながらなので問題ないと思いますよ。 有料老人ホーム 有料老人ホームも、認知症の方が入居できる施設のひとつです。有料老人ホームには、「介護付き有料老人ホーム」と「住宅型有料老人ホーム」があります。介護付き有料老人ホームは、介護スタッフが24時間常駐、看護師も日中常駐しています。そのため、夜間帯にトイレ介助やオムツ交換が必要な場合や、持病などで健康面で不安がある方も入居可能です。もちろん、介護が十分配置されているので、認知症の方のケア体制もしっかりしていますし、終身利用が可能です。 父は高血圧なので、看護師さんがいるのは嬉しいですね。それに、トイレの誘導をしないとトイレまで行けないので、夜中も介護が必要なんですよね…。もうひとつの住宅型有料老人ホームは、どんな施設ですか? 住宅型有料老人ホームは、利用できる介護サービスを自由に選べるのが特徴の施設。介護付き有料老人ホームが、施設に常駐しているスタッフが介護サービスを提供するのに対して、住宅型有料老人ホームでは、外部の介護事業者と契約をすることでサービスを受けられます。そのため、住宅型有料老人ホームではデイサービスや訪問介護などをご自分で選択し、自由に組み合わせて介護サービスを受けられるんですね。 特別養護老人ホーム 特別養護老人ホームは、要介護3以上の方が入居できる公的な介護施設です。民間の介護施設よりも安価で終身利用ができるため、とても人気の施設です。24時間の介護スタッフ常駐、日中の看護師の常駐など、しっかりした介護体制があります。認知症の方や寝たきりの方を介護をした実績も多数あるので、安心してお父様を任せられるでしょう。 安いのは助かります。それに、やっぱり最期まで介護してくれるところが良いですね。北野室長が教えてくれた施設を中心に、探してみようと思います。 介護施設はいろんなものがあって迷うことが多いと思います。もし、施設探しでお困りのことがあったら「いい介護 入居相談室」までお気軽にご相談くださいね。 親を介護施設に入れることは親不孝なことではない! 介護疲れをそのままにしておくと、介護離職・介護うつのリスク大 認知症の人が入れる施設には、グループホーム、特別養護老人ホームなどがある pre { margin: 40px 0; background: #333; padding: 20px; color: white; overflow: scroll; ...
2023/09/28
認知症の母親へのプレゼントにおすすめのものはありますか? 数ヵ月前に老人ホームに入った母親に、誕生日プレゼントを贈りたいと思っています。ただ、認知症が進行していることや老人ホームに住んでいることで、贈ってはいけないものがあるのでは、と気になっています。 (八木さん・会社員・58歳) すてきですね!でしたら、ご家族や思い出の写真、お母様の好きなお菓子などをプレゼントするのはどうでしょうか?ただ、注意しておきたいのが、お母様の身体状況や飲んでいる薬などによって食べられないものがあるかもしれないことです。それに、認知症の方にプレゼントを贈ってもそれが自分のものと認識できないことがあり、それが不安の原因になってしまうこともあります。 認知症の親におすすめのプレゼントは? 数ヵ月前に老人ホームに入った認知症の母に、誕生日プレゼントを贈りたいと思っています。認知症の人へのプレゼントにおすすめのものはありますか? 誕生日プレゼントですか!すてきですね!例えば、次のようなものはどうでしょうか? 家族の写真 好きなお菓子 塗り絵 クロスワードパズル ご家族や思い出の写真を写真立てに入れてプレゼントするのもおすすめです。昔のことを思い出すのは、「回想法」と言って、認知症の方のリハビリとしても取り入れられています。写真を見ながら、昔の思い出をお母様にお話ししてもらうのも良いと思いますよ。また、認知症が軽度の方や、認知症の一歩手前の軽度認知障害の方になら塗り絵やクロスワードパズルなどの脳トレグッズをプレゼントしても良いかもしれませんね。 うーん、母は認知症が進んでしまったので、脳トレグッズは使えないかもしれないです。でも、昔の写真は良いですね!考えてみます。 また、”モノ”のプレゼントだけでなく、”コト”のプレゼントもおすすめです。 ”コト”のプレゼントですか?どういうことですか? つまりは、一緒に過ごす時間を作るということです。認知症になると、直近の出来事の記憶がなくなりますが、感情の記憶は覚えていると言われています。そのため、一緒に外食したり旅行に行ったり、散歩や買い物に出かける時間をプレゼントするのもおすすめです。老人ホームに入って一緒に過ごす時間が短くなっているので、プレゼントにぴったりだと思いますよ。 一緒に過ごす時間かぁ。気にしたことがなかったです。それも良いかもしれません。 認知症の親へのプレゼントで注意したいこと 母の認知症が進行してしまっているんですが、プレゼントするのに気をつけることはありますか? 認知症ということだけではなく、ご高齢ということや老人ホームに入居されている点でも、気をつけることがあります。特に以下のものは、プレゼントすると迷惑になってしまうことがあります。 においの強いもの 生きた植物 壊れやすいもの 確かに、老人ホームで生活している人ににおいが強いものや壊れやすいものをプレゼントしたら、他の人の迷惑になったり、怪我をしたりしてしまいそうですよね。でも、生きた植物が迷惑になるのはどうしてですか? 生きた植物、例えば、生花の花束や植木鉢などは、受け取った方が世話をできない場合、スタッフさんの負担になってしまうことがあるからです。なので、お花を贈る場合は、世話をしなくても良い造花のお花にすると喜ばれるでしょう。 プレゼントが混乱の原因になることも 認知症の方の場合、置物や飾り物などのプレゼントが、混乱の原因になることがある点は頭に入れておいてください。 え?どういうことですか? 認知症の方は直近の記憶から忘れてしまいます。なのでプレゼントをもらっても、もらったことを忘れてしまうかもしれません。そして、認知症の方は見慣れないものがあると、「見慣れないものがある。誰のだろう?」と不安を感じることがあり、それが混乱の原因になってしまうことがあるんです。 認知症だからあげても忘れてしまうかも、とは思っていたのですが…。混乱させてしまうこともあるんですね。 また、自分へのプレゼントということを忘れてしまって、捨ててしまう可能性もあります。捨てられているのを見たら、プレゼントした方も悲しくなりますよね。もしかしたら、食べ物や日用品などの消耗品の方が、認知症の方へのプレゼントには向いているかもしれません。 食べ物を贈るときの注意点 食べ物をプレゼントする場合も注意が必要です。 食べ物は喜ばれそうですが…なぜですか? ご高齢者の場合、噛んだり飲み込んだりする力が低下していることが多いです。そのため、固いものや噛み切りにくいものは食べられないためNG。老人ホームに入居後に噛んだり飲み込んだりする機能に変化がないか、事前に施設に問い合わせておきましょう。また、飲んでいる薬によっては食べられないものがあります。「老人ホームに入居している間に飲んでいる薬が変わっていないか」「食べてはいけないものがあるか」をプレゼントする前に確認しておいてくださいね。 薬によって食べられないものがあるんですね!知らなかったです。 あと、賞味期限が短いものも避けた方が良いでしょう。多くの老人ホームで食事が出ますし、ご高齢者は食が細くなっていることから食べきれない可能性があります。お菓子の詰め合わせなどをプレゼントするときは、賞味期限が長いものを選んでくださいね。 お菓子もプレゼントの候補に入れていました。賞味期限に要注意ですね。 老人ホームの親に宅配便でプレゼントする場合 仕事のため、誕生日当日には母に会いに行けそうにありません。なので、宅配便でプレゼントを送ろうと思っているのですが、注意しておくことはありますか? まず、気をつけたいのが宛名です。老人ホームは、1つの建物にたくさんの人が暮らしているので、宛名を正確に書くことが大切です。以下のことに気をつけましょう。 施設名を正式名称で書く 宛名をフルネームで書く 大規模施設の場合、階数や部屋番号を書く また、念のため、宅配便でプレゼントを送ることを施設に連絡を入れておきましょう。介護が必要な方の場合、ご自分でダンボールや包装紙を開けられないことが多いですから、施設のスタッフさんに開けてもらって、ご本人に手渡してもらうようにお願いしておくと、スムーズに対応してくれるでしょう。 老人ホームの親に直接プレゼントする場合 もし、老人ホームを訪ねてご本人に直接プレゼントする場合、面会は15~17時の時間帯がおすすめです。 15~17時ですか。何か理由があるんですか? 15~17時の時間帯は、多くの施設で自由時間としていることが多いからです。夕食までの時間で近所を散歩したり買い物に出たりしやすい時間でもあるので、面会にピッタリなんです。反対に、一緒に外食に出かけたい場合は10~11時に老人ホームを訪ねると良いでしょう。ドライブして昼食を摂って、買い物などをして午後に帰ってくる…というお出かけがしやすいからです。外食をする場合は、数日前には老人ホームに連絡して昼食を止めるようにお願いしてくださいね。 お昼を一緒に食べに出かけるのも良いですね!次はそうしようかな。 家族の写真、好きなお菓子などが認知症の人へのプレゼントにおすすめ ”モノ”だけでなく、一緒の時間を作る”コト”のプレゼントもおすすめ もらったものが自分のものと認識できずに不安の種になる可能性も… pre { margin: 40px 0; background: #333; padding: 20px; color: white; overflow: scroll; ...
2023/09/27
認知症の母親が実家で一人暮らしをしているのですが、勝手に実家の売却契約をしてしまったようで困っています。契約の取り消しはできますか? 実家で売却契約の書類を見つけたので母に聞いてみても、「何の書類かわからないのよね」と契約したことすら覚えていない様子。認知症のせいでとんちんかんなことを言うようになった母親が、自宅の売却契約を理解できているとは思えません。 このままでは、母の住む場所がなくなってしまいます!どうしたら良いですか? (岡さん・パート・63歳) お母様は認知症の影響で判断能力がないとして、契約を無効にできることがあります。ただ、契約内容をよく理解できていないお母様に、半ば無理やり契約させた可能性があるので、契約の取り消しを不動産業者が対応しないおそれがあります。そこで、困ったときには消費者ホットラインに相談してください。「188(いやや)番」が消費者ホットラインの番号です。契約内容に不審な点がある場合も、まずは相談することが大切です。 認知症の親が勝手に自宅を売却!?取り消しできる? 実家で一人暮らしをする母親が、勝手に実家の売却契約をしていることがわかりました。契約書が実家で見つかったので気がついたのですが、その書類のことを母に聞いてみても「何の書類かわからないのよね」と、契約した記憶もないようです。実家を売却したら、母が住む場所がなくなってしまいます!契約の取り消しはできますか? 契約の取り消しはできないのですが、認知症の方が結んだものは契約自体が無効となる可能性があります。2020年に民法の改正がおこなわれ、 認知症などで意思能力がない人がおこなった契約は無効となることが追加されています。 法律行為の当事者が意思表示をした時に意思能力を有しなかったときは、その法律行為は、無効とする。 引用:「民法 第3条の2」 つまり、母が結んだ契約はなかったことにできるということですか? そうです。実際に裁判では、認知症によって意思能力がないと判断された人が結んだ契約が無効となった事例もあります。まずは、契約を結んだ不動産業者に連絡して、お母様が認知症で契約を理解していなかった点を説明して、契約を無効にしてもらいましょう。 困ったときは消費者ホットラインに相談 契約内容を確認したところ、自宅の売却額は相場より低く、こちらに不利な内容でした。母も受け答えがきちんとできたとは思えませんし、母が認知症とわかって理不尽な契約内容にしたように思えます。こんな内容の契約を結ばせる不動産業者に不信感しかありません!不動産業者に連絡したところで、契約を無効にしてもらえないような気がするのですが…。 おっしゃる通り、認知症の方をねらった悪質な業者は存在し、認知症の方が被害にあう消費者トラブルは絶えません。もし、契約内容に不審な点がある場合は、消費者ホットラインに相談してみましょう。電話番号は「188番」。「いやや」で覚えてください。この消費者ホットラインに電話すると、近くの消費生活相談窓口を紹介してくれます。認知症のお母様が、不利な内容の契約を結ばされたことを伝えてくださいね。 クーリングオフはできない そういえば、「クーリングオフ」という制度がありますよね?あれを利用すれば、契約の取り消しができるんじゃないですか? いえ、クーリングオフ制度は家の売却の際には適用されないんです。 えっ!?そうなんですか! クーリングオフは、一定期間内であれば商品の購入などの取り消しができる制度。これには適用できる内容が決められており、自宅の売却は適用されないんです。 成年後見制度を活用しよう 今回は、認知症のお母様が不利な内容の契約をしてしまいましたが、今後、そういったことがないように成年後見制度を利用することも検討してみてください。 成年後見制度ですか。聞いたことはありますが、よくわからないんですよね。 成年後見制度とは、認知症や障害などで判断能力が低下した人を支援する制度です。具体的には、財産管理や福祉サービスなどの契約といったことを後見人が代理でおこないます。後見人には、ご家族やご親族がなることも可能。また、弁護士などの士業に依頼もできます。 成年後見制度は2種類ある 成年後見制度を利用するときに紛らわしいのが、成年後見制度には2つの種類があることです。以下の2種類です。 法定後見制度 任意後見制度 法定後見制度 法定後見制度は、判断能力が不十分な人の代わりに契約などの法律行為をおこないます。今回のように、認知症の影響で契約内容を正しく理解できない状態で契約を交わしてしまっても、後見人が契約を解除できるんです。 任意後見制度 任意後見制度は、判断能力が低下してしまったときの備えとして後見人を立てておく制度です。まだご本人に判断能力があるうちに後見人を立てられるので、安心して任せられる人をご本人が後見人として選べるという特徴があります。任意後見制度については、以下のご質問でも詳しくお話ししています。参考にしてください。 母の場合、法定後見制度と任意後見制度なら、法定後見制度を利用すれば良いんですね!それで、私が後見人になれば、今回のように母が悪い業者と不利な契約をしてしまっても、取り消しできるようになるんですね。 おっしゃる通りです。今後もお母様や岡さんが安心して生活できるように、対策していきましょう! 認知症の人が結んだ契約は、無効となることがある 不審な契約は消費者ホットライン「118(いやや)」に相談 成年後見制度を活用して、不利益な契約を結ぶのを防ごう pre { margin: 40px 0; background: #333; padding: 20px; color: white; overflow: scroll; line-height: 1.1; } pre:before { ...
2023/09/26
実家で一人暮らしをしている母が、最近、同じ話を何度も繰り返すようになりました。同じ話を何度も聞かされたり、同じ質問を何度もするんです。 はじめは「年齢が年齢だし」と、老化のせいだと思っていたのですが、友人から「認知症かも」と言われて心配です。 母が同じ話を繰り返すようになったのは、老化のせいなんでしょうか?それとも、認知症になってしまったんでしょうか? (川島さん・会社員・62歳) ご高齢者が同じ話を繰り返す理由は、老化によるもの、認知症によるもののどちらの可能性もあります。そのため、認知症かどうかを確かめるときは、「慣れた道で迷う」「話のつじつまが合わない」「段取りが悪くなった」といったその他の認知症の症状がないか、チェックしてください。もし、「認知症かも」と思ったときは、早めに精神科や脳神経科などの認知症の診断ができる病院で検査を受けましょう。 同じ話を繰り返すのはただの老化?認知症? 実家で一人暮らしをする母が、最近、何度も同じ話をします。同じ内容の話を繰り返し聞かされたり、数時間前にした質問をまたしてくるんです。はじめは年齢も年齢なので、「老化のせいかな」と思っていたのですが、友人から「認知症かもしれないよ」と言われてとても心配で…。同じ話を繰り返すのは、老化のせいなのか認知症のせいなのか、どちらなんでしょうか? うーん。今の話では何とも言えませんね…。というのも、ご高齢者が同じ話を繰り返すのは、老化による場合と認知症による場合のどちらもあるからです。詳しくお話ししていきますね。 老化によるもの 老化によって同じ話を繰り返すようになった場合、主に「聴力の低下」と「記憶力の低下」の2つの理由が考えられます。まず、聴力の低下とは、加齢によって耳が聞こえにくくなっているということ。自分の話していることが相手にきちんと伝わっているのかが不安になって、確認するために何度も同じ話をするわけですね。加齢による物忘れと認知症の記憶障害の違いについては、以下のご質問でも詳しくお話ししています。参考にしてください。 なるほど。年齢とともに母は耳が遠くなっているような気がするので、当てはまるかもしれません。テレビの音が大きくなっていますし…。 また、認知症でなくても加齢によって記憶力が低下します。なので、話したかどうか記憶が曖昧になってしまって、念のために何度も話をすることも。それに、用事の日時や場所なども忘れやすいので、確認のために何度も質問しているケースも考えられます。 認知症によるもの 認知症によって同じ話を繰り返す場合、「記憶障害」と「見当識障害」が原因だと考えられます。記憶障害の場合、話をしたことや質問したこと自体を忘れてしまっています。対して、老化による物忘れは、話したことや質問したこと自体は覚えているけど、内容は忘れてしまうのが特徴です。なので、周囲は「同じ話を繰り返している」と思っていても、認知症のご本人はそんなつもりは一切ないんですね。 そうなんですね。母も話をしたこと自体を忘れてしまっているのかな…。 もうひとつの見当識障害というのは、時間や場所などの自分を取り巻く状況を理解できなくなる症状です。そのため、「今、何時?」「今日は何日?」「ここはどこ?」などの質問を繰り返すことがあります。 認知症を見分けるポイントは? 母が同じ話を繰り返すのが、老化のせいなのか認知症のせいなのか、見分ける方法はありますか? 認知症の場合、同じ話を繰り返すこと以外にも初期症状が出ていることが多いです。そのため、以下のような症状がないか確認してみてください。 見当識障害 理解力の低下 実行機能障害 人格の変化 具体的な症状もお話ししますね。 見当識障害 見当識障害があると、日時や季節の感覚がなくなったり、今いる場所を把握できなくなったりします。そのため、以下のような症状が出ることがあります。 日時や季節がわからない 慣れた道で迷う 理解力の低下 認知症の影響で脳の機能が低下した結果、理解力が低下することがあります。以下のような症状がないかチェックしてください。 テレビの内容が理解できない 質問に適切に答えられない 話のつじつまが合わない 料理や計算でミスが多い 実行機能障害 実行機能障害は、順番立てて作業することができなくなる症状。特に料理などの複数の作業を同時並行でおこなうものが上手くできなくなる傾向があります。 計画立てて行動できない 料理を段取り良く作れない 性格の変化 認知症によって脳が損傷を受けると、性格に影響を及ぼすことがあります。例えば、以前と比べて以下のような様子があったら要注意です。 ちょっとしたことで怒り、声を荒げたり手を上げる 身だしなみに無頓着になった 頑固になり周囲への配慮がない ひとりになると不安な様子がある 外出や人とのコミュニケーションを嫌がる 無関心で好きなことにも興味がない 無気力で何をするのも億劫がる 認知症かも、と思ったら 母の状態が認知症の初期症状に該当するものがいくつかあって、もしかしたら認知症なのかもしれません…。どうしたら良いんでしょうか? まずは、病院で認知症の検査を受けましょう。認知症の検査は、「精神科」「脳神経内科」「脳神経外科」「老年科」で受けられます。もし、直接、大きな病院に行くのが不安な場合は、かかりつけ医に相談してみてください。かかりつけ医が認知症の検査が必要と判断すれば、紹介状を作成してくれるでしょう。認知症の検査については、以下のご質問でも詳しくお話ししています。参考にしてください。 まずは、かかりつけの先生に相談ですね。ちなみに、認知症の検査ってどんなことをするんでしょうか? 認知症の検査では、面談、身体検査、認知症検査がおこなわれます。はじめにご本人やご家族と医師が面談し、これまでの病歴や今の状態について話をします。その後、レントゲンや血液検査などの身体検査をおこないます。 レントゲンや血液検査もするんですね! いえ、最後に認知症検査をおこないます。CTやMRIで脳の画像を撮ったり、テスト形式で脳の機能のチェックをします。こうした複数の検査の結果をふまえて、総合的に認知症かどうかが判断されます。認知症は、早期の治療で進行を抑えられると言われています。そのため、ご家族が「認知症かも?」と思ったら早めに検査を受けてくださいね。 同じ話を繰り返すのは、老化と認知症のどちらの場合もある 認知症の場合、日時がわからなくなったり理解力の低下が見られることも 認知症かも、と思ったら早めに病院で検査を受けて pre { margin: 40px 0; background: #333; ...
2023/09/20
入院すると認知症が悪化するというのは本当ですか? 先日、母が転倒して骨折してしまい、病院に入院しました。友人から「入院すると認知症が悪化する」と聞いて、母の認知症が進行してしまうんじゃないかと心配です。 (三宅さん・パート・61歳) 認知症の方は、入院することで症状が進行することがあります。具体的には、徘徊をしたり大声を出したり、治療や介護拒否をするようになることがあります。認知症が悪化する理由は、入院前より活動量が減ったり環境が変化することによるもの。なので、入院中も規則正しい生活をしたり、ご家族が頻繁に連絡を取るなどしてできるだけご自宅に近い環境を整えましょう。もし、認知症が悪化した状態で退院を迫られたら、病院のソーシャルワーカーや地域包括支援センターに相談し、対応できる介護施設や病院を見つけることをおすすめします。 入院して認知症が悪化すると、どうなるの? 入院すると認知症が悪化するというのは本当ですか?実は、先日、母が自宅で転倒して骨折してしまい、入院しています。親の介護をしている友人から「入院すると認知症が悪化する」と聞き、母の認知症が悪化してしまうんじゃないかと思って…。 実は、そうなんです。認知症の方が入院して症状が進行することはあります。 やっぱりそうなんですね!ちなみに、認知症が悪化するとどうなってしまうんでしょうか? 認知症の症状は個人差が大きいですが、進行すると一般的に以下のような症状が出ることがあります。 徘徊をする 大声を出す 暴力を振るう 治療・介護拒否をする 徘徊をする 認知症が進行することで、室内や屋外を当てもなく歩き回る「徘徊」の症状が出ることがあります。特に、脚を骨折している場合、骨折していることを忘れて歩いてしまうのでとても危険です。再び転倒してしまい、怪我が悪化したり、別の箇所を怪我してしまう可能性もあります。 認知症のせいで骨折していることさえも忘れてしまうんですね…。 大声を出す 大声を出すことも、認知症が進行して現れる症状のひとつです。同室や近くの病室の人の迷惑となってしまうので、状況によっては退院を迫られることもあります。また、ずっとベッド上で生活することで昼夜逆転してしまう傾向があります。そのため、夜間や早朝に大声で叫ぶことが多く、そういう面でも周囲の人に迷惑をかけてしまいます。 暴力を振るう 認知症の影響で感情のコントロールが難しくなることで、暴力的になることがあります。興奮して暴言を吐いたり、暴力を振るうことも。その結果、病院のスタッフや他の患者さんを傷つける可能性もあります。他の人を傷つける行為が続くと、退院を迫られることもあるんです。暴言や暴力については、以下のご質問でも詳しくお話ししています。参考にしてください。 他の人の迷惑になる症状があると、退院を迫られることがあるんですね…。 治療・介護拒否をする 認知症の影響で理解力や記憶力が低下した結果、治療や介護を拒否することがあります。具体的には、腕から点滴の管を抜く、骨折した部位を固定しているギプスを動かしてしまう、といったことが起こるかもしれないんです。 拒否すると、なかなか治療が進まないですよね。そういう場合はどうするんですか? 治療拒否が強くて治療ができない場合、やむを得ず身体拘束がおこなわれる可能性があります。例えば、ミトン型の手袋をつけて指の動きを制限したり、手足をベッドに縛り付けて移動できなくする、などが身体拘束にあたります。もちろん、治療・介護拒否があると必ず身体拘束を受けるというわけではありません。緊迫性のある場合にしか認められませんから、頻繁に身体拘束がおこなわれているわけではありませんが、念のため頭に入れておいてくださいね。 入院による認知症悪化を防止する方法 認知症が悪化すると暴力を振るったり治療を拒否したり、大変な状況になりそうで怖いです。どうしたら、認知症の悪化を防止できるでしょうか? なるべくご自宅にいたときと近い生活をするのが良いでしょう。認知症の方は環境の変化が苦手なので、ご自宅での起床・就寝時間や習慣を病院でも継続するのがおすすめです。食事の時間など、どうしてもご自宅と同じようにはできないこともあるでしょう。なので「9時に新聞を読む」など、可能なところだけでもご自宅と同じように過ごせるようにしましょう。また、ご家族が頻繁に面会に行ったり、連絡を取るようにするのもおすすめですよ。 入院して認知症が悪化する原因 そもそも、治療をするために入院するのに、どうして認知症が悪化してしまうんでしょうか? 怪我や病気など、認知症以外の治療のために入院した場合、病院側は認知症よりも怪我や病気の治療が最優先になるので、どうしても認知症については優先度が下がってしまうんです。 じゃあ、認知症が悪化しても入院中に治療は受けられないんですか? そうなんです。認知症の治療は、精神科や脳神経科などの診療科でないとできないことが多いです。なので、骨折して整形外科に入院している場合、管轄外なので認知症の治療はできないでしょう。入院中に認知症が悪化する具体的な要因としては、以下の2点が考えられます。 入院前より活動量が減る 環境の変化 入院前より活動量が減る 入院すると、1日のほとんどの時間をベッドの上で過ごすようになるため、入院前よりも大幅に活動量が減ってしまいます。体を動かす時間が少なくなることはもちろん、活動をしないので脳への刺激も少なくなることで、認知症が進行しやすい環境になってしまうんです。 確かに。入院してからの母は、テレビを見ることしかすることがないのでいつも退屈そうです。それが認知症が進行しやすい環境だったんですね。 環境の変化 認知症の方は環境の変化が苦手です。そのため、病室という今までとまったく異なる環境がストレスとなって認知症が進行してしまうと考えられます。 環境が変化するだけで、認知症が進行するんですね! そうなんです。認知症の方は、新しい出来事や情報を覚えることも苦手になりますから、病院のスタッフさんや同室の患者さんなど見知らぬ人に囲まれることも不安感が強くなってストレスを大きくする要因になってしまいます。また、認知症の有無に関わらず、環境の変化に適応できないためにせん妄の症状が出るご高齢者は多いんです。 「せん妄」とは何ですか? せん妄とは、理解力や記憶力、注意力などが急に低下する症状です。認知症は理解力や記憶力、注意力の低下が長期的に起こりますが、せん妄は一時的なもの。多くは1ヵ月も症状が続かないとされています。せん妄は時間が経つと落ち着くことが多いので、心配しすぎず様子を見ることも大切です。とは言え、認知症が進行してしまわないよう、先ほどお話ししたようにできるだけご自宅と環境を近づける工夫をしてみてくださいね。 認知症が悪化したまま退院になったら…? 先ほどもお伝えしたように、怪我や病気など認知症以外の理由で入院した場合、そちらの治療が優先されます。そのため、その怪我や病気の治療が終わったら退院。認知症が悪化してしまっていても、退院を迫られることがあります。 えぇ!?そうなんですか!認知症が悪化した状態で帰って来られたら、家では介護できないかもしれません!どうしよう…。 落ち着いてください!もし、認知症が悪化してご自宅で介護ができない状態で退院となってしまった場合は、以下の方法をとってみてください。 病院のソーシャルワーカーに相談 地域包括支援センターに相談 認知症対応の病院へ転院 病院のソーシャルワーカーに相談 病院には、ソーシャルワーカーという退院後の生活について相談できる相談員が常駐していることがあります。まずは、ソーシャルワーカーさんに転院できる病院や介護施設がないか相談してみましょう。ソーシャルワーカーさんは、地域の医療や介護施設の情報を持っています。入院中のお母様の様子も理解しているので、まずはソーシャルワーカーさんを頼ってみましょう。 地域包括支援センターに相談 ご高齢者の生活については、地域包括支援センターに相談できます。 地域包括支援センターとは何ですか? 地域包括支援センターとは、介護支援専門員、社会福祉士、看護師といった福祉や医療の専門家が常駐している公共施設です。地域の介護施設や福祉サービスについて相談できます。退院後、介護施設に入居する場合でも在宅介護をする場合でも、地域包括支援センターに相談すれば総合的なアドバイスをもらえるでしょう。入居できる介護施設や利用できる介護サービスの紹介をしてくれることもありますよ。 認知症対応の病院へ転院 病院のなかには、入院して認知症の治療ができるところもあります。精神科や心療内科のある病院であれば、認知症の対応が可能ですよ。 認知症って入院して治療できるんですね。今も通院はしているのですが…。 先ほどお話ししたような、「大声を出す」「暴力を振るう」「治療・介護拒否をする」といった症状があると、介護施設やご自宅では対応が難しいケースが多いんです。認知症の専門家による治療やケアが必要な状態であると考えて良いでしょう。特に「認知症疾患医療センター」という認知症に特化した病院であれば、適切な治療を受けられるでしょう。 なるほど…。ちなみに、入院して認知症の治療ができる病院はどうやって探せば良いんでしょう? 病院のソーシャルワーカーや地域包括支援センターに相談してみましょう。認知症疾患医療センターについても情報を持っているので相談してみてくださいね。認知症の方が入院できる病院については、以下のご質問でも詳しくお話ししています。参考にしてください。 認知症が悪化すると、徘徊、暴力、治療拒否などの症状が出ることがある 環境の変化や活動性の減少で認知症が悪化する 退院するときは、ソーシャルワーカーや地域包括支援センターなどに相談して pre { margin: 40px 0; background: #333; padding: 20px; color: white; overflow: scroll; line-height: ...
2023/09/19
実家で一人暮らしをしている母親が、嘘の内容で警察に通報するので困っています。 「近所の人に財布を盗られた」といったことが多いのですが、私が母を殴ったという嘘の通報をされたことがあり、警察が私の家に何度か訪れたこともあるんです。 もちろん、私は殴っていませんし、財布も押入れの奥から出てきました。すべて嘘の内容なのですが、母は本当だと思い込んでいるようで通報を止めません。母の嘘の通報を止めさせる方法はありますか? (片岡さん・会社員・59歳) もしかしたら、認知症の周辺症状のひとつである被害妄想によって、お母様は警察に通報しているのかもしれません。その場合、不安感が強くなっている可能性があるので、お母様の話を否定せずに聞いてあげましょう。じっくり話を聞いてあげることで信頼関係が築かれ、困ったときは警察ではなくご家族に相談するようになるかもしれません。また、警察やご近所の人にお母様が認知症であることを伝え、被害妄想を話す可能性があることも共有しておきましょう。 認知症の親が警察を呼ぶ理由は? 認知症の母が何度も警察に嘘の通報をするので困っています。「近所の人に財布を盗まれた」など、物を盗まれたという内容が多いのですが、中には「息子に殴られた」という内容で通報されたこともあって、私の家に警察が聞き取りに来たこともあります。もちろん、私が母を殴ったことはありませんし、財布は押入れの奥などで見つかることが多いです。つまり、母が嘘の通報をしているわけです。どうして母は、嘘の通報をするのでしょうか? もしかしたら、認知症の影響かもしれませんね。 認知症のせいで嘘をつくようになってしまったんですか? いえ、おそらく、お母様はご自分が嘘をついているとは思っていないでしょう。財布を盗まれたことも、片岡さんに殴られたこともお母様のなかでは本当のことなんです。 えっ!?でも、どちらも本当のことではないですよ! 実は、認知症の周辺症状である「被害妄想」や「幻覚」の影響で、現実とは異なることを事実だと思いこんでしまうことがあるんです。被害妄想の代表的なものは、「物盗られ妄想」と「見捨てられ妄想」。財布やお金、大切なものを誰かに盗まれたと思い込んだり、家族や大切な人に捨てられたと思い込むことです。物盗られ妄想については、以下のご質問でも詳しくお話ししています。参考にしてください。 まさに、母は物盗られ妄想をしているのかも! また、幻覚の代表的な訴えとしては、「知らない人が立っている」「誰かに悪口を言われている」といったもの。認知症によって脳がダメージ受けることで実際には存在しないものが見えたり、木や柱が人に見えたりするのが幻覚の症状です。幻覚がエスカレートすると、「泥棒に入られた」「誰かに命を狙われている」という通報をすることも考えられます。幻覚については、以下のご質問でも詳しくお話ししています。参考にしてください。 でも、実際は物を盗まれたり、命を狙われていることはないんですよね?どうしてこんなことを思い込んでしまうんですか? 主な原因は、不安感が強くなっているからです。例えば、物盗られ妄想の場合、大切なものをなくさないようにどこかにしまい込んだのに、認知症の影響でしまった場所やしまったこと自体を忘れてしまいます。でも、忘れたことを認めたくなくて、「大切なものをなくすはずがない。誰かに盗まれたんだ」と思い込んでしまうんですね。 母も認知症による物忘れがありますが、物忘れからそんな妄想に発展するんですね…。 認知症の方は、記憶力や理解力の低下によって、不安感を抱きやすい状態です。そのため、ちょっとした出来事が不安の種になり、それが大きくなって被害妄想や幻覚につながると言われています。 認知症の親が警察を呼ぶのを止めさせるには? 母が嘘の通報をする理由がよくわかりました。母が警察を呼ぶのを止めさせる方法はないでしょうか? 方法はあります。それはお母様の不安を取り除いてあげること。ただ、この方法は即効性のあるものではないので、根気良く続けていく必要があります。具体的には以下の方法があります。 話を否定しない 自尊心を傷つけない対応をする 介護施設に入居する 話を否定しない お母様が事実とは異なる話をしても、話を否定しないことが大切です。例えば、「財布を盗られた」と言われたときに、「誰も盗ってないよ。自分でしまったんでしょ」と返すのはNG。お母様のなかでは財布が誰かに盗まれたのは事実なので、否定されると不安になってしまいます。 では、何と言えば良いんですか? 「家の中を探してみようか」と言って一緒に財布を探すのもひとつの手。もし、興奮しているようでしたら、「財布が盗まれたんだね」と同じ言葉を繰り返しながら話を聞くのも良いでしょう。否定をせずに言葉を繰り返して話を聞くだけでも気持ちが落ち着くことがありますよ。 話を聞くだけでも良いんですね。 不安を大きくする要因が、「誰も理解してくれない」「誰も頼れない」という孤独感であることがあります。なので、話を否定せずに受け入れた後に一緒に探しものをすれば、「家族が話を聞いてくれる」「家族に頼れる」と安心できるでしょう。安心できれば、警察ではなくご家族に相談するようになるかもしれません。 自尊心を傷つけない対応をする 認知症による被害妄想は、「誰にも必要とされていない」「自分は邪魔な存在だ」という気持ちがきっかけになることがあります。認知症の進行によってできることが減ったり、ご家族に介助をしてもらうことが増えてきて自分に自信がなくなることで、こうした気持ちになることが増えるんです。すると、「家族に必要とされていないから、見捨てられた」「邪魔な存在だから、自分を殴るんだ」といったように、妄想がエスカレートしてしまうことがあるんです。 母が、「息子が殴った」と嘘を言うのは、「自分は邪魔な存在だ」という妄想がエスカレートした結果だったんですね…。 そのため、お母様に自信を取り戻してもらいましょう。それには、「家族に大切にされている」とお母様に感じてもらうことが必要です。具体的には、お母様が妄想を訴えたときにはご家族が話を受け入れる。話をするときは目線を合わせて話す。簡単な家事や作業をお願いするのも良いでしょう。 介護施設に入居する 夜中に警察を呼んだり認知症の症状が進行して、ご家庭では対応が難しいと感じた場合は、介護施設への入居を検討してみましょう。介護スタッフによる見守りがある施設に入居すれば、お母様が通報する回数は減りますし、通報をする前に異変に気がついて対応してもらえるでしょう。 介護施設か…。考えたこともなかったですが、母が嘘の通報を止めないには検討しないといけないかもしれません。ちなみに、どんな施設であれば、認知症の母を受け入れてもらえるんですか? 以下の介護施設であれば認知症の方の対応をしてもらえるでしょう。 有料老人ホーム サービス付き高齢者向け住宅 グループホーム 特別養護老人ホーム 介護老人保健施設 それぞれの施設で入居条件が異なりますので、入居前に必ず確認をしてくださいね。 地域や警察と連携しよう 母が嘘の通報をしたことで警察が実家に来たことが何度もありますし、私の家まで来て調査されたこともあるんです。ご近所の人から私が「母に暴力を振るっている」と思われているんじゃないかと気になって…。 ご近所の目は気になりますよね…。なので、事前に警察やご近所の方に、お母様が認知症であることを共有しておきましょう。 母は認知症だから嘘の通報をすることがある、と警察には言ってあります。でも、近所の人にも母が認知症であることを言う必要があるんですか?隠しているわけではないのですが…。 ご実家と片岡さんのご近所の方にお母様が認知症であることや、認知症の影響で警察に嘘の通報してしまうことを言っておけば、警察が家に来ていても理解してもらえるでしょう。また、特にご実家のご近所さんは、お母様に異変があったときに片岡さんに連絡してくれるかもしれません。別々に暮らしていると、どうしても片岡さんの目が届かない部分が出てきてしまいますから、警察やご近所の方も一緒にお母様を見守ってもらえる体制を作っておくと安心ですよ。 話を否定しない、プライドを傷つけないなどの対応で警察を呼ぶのを予防できる 警察を呼んでしまっても大丈夫なように、地域の人や警察と連携しよう 不安が強くなると、被害妄想や幻覚などの症状によって警察を呼んでしまうことも pre { margin: 40px 0; background: #333; padding: 20px; color: white; overflow: scroll; line-height: 1.1; ...
2023/09/19
介護施設への入居について、地域に特化した専門相談員が電話・WEB・対面などさまざまな方法でアドバイス。東証プライム上場の鎌倉新書の100%子会社である株式会社エイジプラスが運営する信頼のサービスです。