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最新研究 糖尿病予防

メカブで血糖値上昇を抑える?”めかぶファースト”で糖の代謝アップ!

新たな研究で、メカブを先に食べると食後の血糖値の上昇が抑えられる可能性が示されました。 この研究は、和洋女子大学家政学部と、海藻類の加工品を販売しているトリトンフーヅが共同でおこなったものです。 海藻の効能 海藻には豊富な食物繊維が含まれています。食物繊維は腸などの消化管が糖を吸収するのを穏やかにし、食後の血糖値が上昇するのを抑える働きがあることで知られています。 また、近年の研究では、白米や麺類など炭水化物が多い主食を食べる前に、海藻や野菜など食物繊維が豊富な食べ物を先に食べることで、インスリンの分泌を促す「GLP-1」と呼ばれるホルモンが分泌され、糖の吸収が穏やかになることが指摘されています。 研究の内容 今回の研究では、まず成人女性7人を以下の3つのグループに分けました。 白米200gのみを食べたグループ メカブ40gを食べたあとに白米を食べたグループ キャベツ40gを食べたあとに白米を食べたグループ それから、食前と食後30分おきに、インスリンの分泌を促すGLP-1の血中濃度を検査。その結果、メカブを40g食べたグループでは、食後の約2時間にわたってGLP-1の濃度が高いことが判明しました。 一方、キャベツを先に食べたグループでは、30分後はGLP-1が豊富に分泌されていましたが、60分後になると血中のGLP-1の濃度が白米のみを食べたグループと同程度まで落ちていたことが明らかになりました。 インスリンの分泌を促すホルモンであるGLP-1の濃度が高いということは、それだけ糖の代謝も活発になり、その結果、血糖値の上昇も抑えられると考えられるでしょう。 和洋女子大学家政学部健康栄養学科の多賀昌樹准教授は、「メカブを摂取することが、消化管のホルモンにどう作用するのかについては、まだ解明されていないことも多い。今後も海藻を食べることでもたらされる、生活習慣病の予防効果について調べていきたい」としています。

2022/12/21

老後の備え 調査結果

「介護費用がわからない」が半数。介護経験の有無で資金準備に大きな差

朝日生命保険相互会社が、親の介護と認知症に関するアンケート調査を実施しました。 その結果、介護経験の有無によって、親の介護に必要な資金準備に大きな差があったことが判明したのです。 調査の概要 アンケート調査は以下の要領で実施されました。 期間:2022年9月30日~10月5日 対象:日本全国に住む25~59歳の男女2319人 なお、アンケートはインターネット上でおこなわれたものを集計しています。 アンケートの詳細 アンケートの中で「今後もし親が認知症になった場合、介護費用は全部でどれくらい必要になると思うか」と尋ねたところ、「わからない」と回答した人が約50%で最多に。具体的な金額を答えた人の中では、「11~50万くらい」という回答が1番多く、8.5%の人が該当しています。残りの人もそれぞれ必要だと思う金額を答えていましたが、0円から2000万円以上と、介護に必要だと思う金額に大きなバラツキが見られました。 また、介護経験がある人とない人でこの回答を比較しました。すると、介護経験がある人で「介護に必要な金額がわからない」と回答した人は27.3%なのに対し、介護経験がない人では56.5%が「わからない」と回答。介護経験がある人のほうが介護に必要な金額を理解していることが判明したのです。 さらに、「今後親が認知症になったときに備えて、資金を準備する必要があると思うか、また実際に準備しているか」という問いでは、「資金の準備は必要だと思うが、実際には準備できていない」という回答が半数以上を占めていたことが明らかに。「資金の準備は必要だと思うし実際に準備している」と回答した人はわずか13%程度にとどまりました。 この問いの回答も介護経験の有無で比べてみると、介護経験がない人ではわずか8.1%の人しか準備できていませんでした。しかし、介護経験がある人は31.1%が準備できていることが明らかになったのです。 以上のように、介護経験の有無で介護に必要な資金を準備できているかどうかに差が生じていることがわかりました。 親の介護が始まり、デイサービスなど施設の利用するとかなりの金額がかかります。いざ介護が必要になったときに慌てなくて済むように、現時点から少しずつ資金を貯めて、将来の出費に備えておくと良いかもしれませんね。

2022/12/21

最新研究 認知症予防

ベリー類やワインが認知機能の低下を抑える!?「フラボノール類」がカギ

新たな研究で、ベリーや葉物野菜などに多く含まれる「フラボノール類」と呼ばれる抗酸化物質を摂取すると、高齢者の認知機能が改善する可能性が示されました。 この研究はアメリカのラッシュ大学医療センターで実施されました。その研究結果は「Neurology」と言う医学誌に掲載されています。 「フラボノール類」とは フラボノール類はポリフェノールの一種で、体内で有害物質を生み出す活性酸素を除去する抗酸化作用があると言われています。さまざまな研究によると、ホウレンソウやケールなどの葉物野菜や、トマト、ベリーなどに多く含まれているそうです。 研究の概要 今回の研究は、認知症がない60~100歳(平均年齢81歳)を対象におこなわれました。また、対象者は平均して約7年の追跡期間中に、年1回食事に関するアンケートに回答。19種類の認知機能の検査も受けました。 さらに、1日のフラボノール類の摂取量に応じて、対象者を5グループに分類。1番多くフラボノール類を摂取したグループは、1番摂取量が少ないグループに比べておよそ3倍にあたる、葉物野菜1カップに相当する量を摂取していたそうです。 研究の具体的な内容 研究対象者に対して実施された認知機能検査を分析すると、1日当たりのフラボノール類の摂取量が最も多いグループは最も少ないグループに比べて、認知機能の低下が緩やかだったことが判明しました。 この結果について、ラッシュ大学医療センターに所属しているトーマス・ホーランド氏は「抗酸化物質であるフラボノール類を摂取すると、体内で脂質と結合し有害物質を生み出す活性酸素を破壊する。すると、脳や心臓、血管、その他の臓器をダメージから守ってくれる」と説明しました。 また、ホーランド氏は「フラボノール類はサプリメントで摂取するのではなく、食品から摂取するほうがより多様な栄養を得られる」と、フラボノール類を食品から摂取することを推奨しています。 ホーランド氏によると、認知機能の低下を防ぐためにはフラボノール類を摂取するだけでなく、栄養バランスの取れた食事を摂り、適度に運動することが大切だそうです。 健康な毎日を過ごすために、毎日の生活習慣を見直してみると良いかもしれませんね。

2022/12/21

人材不足 介護のICT化 介護職員

介護職員の数を減らす!?テクノロジーで介護現場の安全性を保てるか

12月16日、政府は介護職員を確保するための施策をまとめた政策パッケージを公表しました。 この政策パッケージには、介護業界の生産性の向上と人員配置基準の緩和を検討すると記されています。 政策パッケージの概要 現在、介護職員は利用者3人に対し職員を1人配置することが義務づけられています。しかし、将来的には介護人材が不足し、利用者3人に対し職員1人という人員配置の実現が厳しくなる可能性があります。 そこで政府は、介護業界の生産性を向上させ、より少ない人員でも業務を回せるようにしようとしているのです。 具体的な施策案 介護施設の生産性の向上を推し進めるために、政府は以下のような施策を実施していきたいとしています。 センサーマットなどのICT機器や介護ロボットの導入支援 デジタル化を進め、少ない人員で業務を回せた施設などを表彰して、事業者の意識改革 介護行政手続きの原則デジタル化 政府は、「介護ロボットなどのテクノロジーを積極的に導入し、業務オペレーションの効率化を図ることで、利用者1人に対し介護職員3人という現行の人員配置基準より少ない人員で業務を回せる施設が出てくる可能性がある」と指摘しました。 今後、政府は人員配置基準を緩和するための具体的な議論を進めていく方針です。 現場からの声 介護現場からは「テクノロジーをどんなに導入しても、人手を減らせば事故が起きてしまう」などと、人員配置基準の見直しについて批判的な意見が相次ぎました。 例えば、人が踏むとコールが鳴るセンサーマットを導入したとします。転倒リスクの高い利用者がセンサーマットを踏めばコールが鳴るので、その利用者が転倒するかもしれない状態にあることはわかります。しかし、もしそのときに職員が別の転倒リスクが高い人の介助をしていたとしたらどうでしょうか? テクノロジーを導入したことで危険な状態にあることがわかっても、人手が足りなければセンサーマットを踏んだ利用者のもとに駆けつけられません。駆けつけたら、別の転倒リスクが高い人が立ち上がって転んでしまうかもしれないからです。 このように、テクノロジーを導入するだけでは業務を回すことは難しく、仮に回せたとしても事故が起きるリスクが高くなってしまう実情があります。 さらに、職員がやるべき業務に手一杯になってしまうことで、利用者とコミュニケーションを取る時間がなくなることも考えられます。 利用者が安全で幸せな毎日を過ごすために、何が必要なのかを見極めることが大切です。そのために、官僚や施設の運営者だけでなく、現場にいる人も巻き込んだ対話が望まれています。

2022/12/20

社会問題 調査結果 高齢者の一人暮らし

高齢者の孤独リスクを「ドキドキドッキョ指数」で診断!独居に潜む危険とは

大阪で地域包括支援センターの運営などをおこなっている株式会社コーミンが、高齢者の一人暮らしに潜むリスクを診断できるWEBサービス「ドキドキドッキョ指数」を公開しました。 同社は「一人暮らしの高齢者の生活状況を客観的に測ることで、高齢者が抱える潜在的なリスクを発見したい」としています。 「ドキドキドッキョ指数」について スマホやパソコンから「ドキドキドッキョ指数」のページに入ると、簡単なアンケートを受けられます。このアンケートに答えるだけで、一人暮らしをしている高齢者が、安全で幸せな一人暮らしを送れているかがわかるのです。 アンケートは、「生活維持力」「心と身体の健康」「住んでいる町との関係性」の3つのパートで構成されています。 例えば「生活維持力」に関するアンケートでは、以下のような質問があります。 自分で食事を用意できるか 金銭の管理ができて、買い物や公共料金の支払いができるか 約束の日時や要件を忘れないか 以上のような質問に「いいえ」という答えが多かったら、生活の維持に必要な気力や認知機能が衰えていると考えられるそうです。 また「心と身体の健康」のパートでは「不安なとき相談できる人がいるか」という質問があります。もしこの回答が「いいえ」だったら、その高齢者は孤立している可能性が考えられるでしょう。 「ドキドキドッキョ指数」を開発した株式会社コーミンは「『ドキドキドッキョ指数』を通じて孤立化する高齢者を減らすことに貢献していきたい」としています。 高齢者の一人暮らしに関する調査 国は2014年に高齢者の一人暮らしに関する調査を実施しました。 一人暮らしをしている高齢者に対し「今の自分の生活に満足しているか」と尋ねたところ、約80%が「満足している」と回答したことが明らかに。一方、約20%の人は「満足していない」と回答していて、男女別に見ると男性のほうがより満足していない傾向にありました。 また、「子、友人、兄弟姉妹など、喜びや悲しみを分かち合う相手がいるか」という問いでも、約20%の人が「分かち合う相手はいない」と回答しています。 以上のことから、一人暮らしをしている高齢者全体では暮らしに満足している人が多いものの、孤独を感じている人も一定数いることがわかりました。 今回紹介した「ドキドキドッキョ指数」などで、周りの高齢者が孤独に生活している可能性に気づいたら、話を聞いてみる機会を設けると良いかもしれませんね。

2022/12/20

就労 社会問題 調査結果

長く働きたい高齢者に朗報!?「定年65歳以上」の企業の割合が過去最大に

厚生労働省が企業に対し、定年制度の実態に関する調査をおこないました。その結果、過去最高となる24.5%の企業が「65歳かそれ以上を定年に設定している」と回答したことが明らかになったのです。 現在の定年制 2022年12月現在、定年は60歳以上であれば何歳でも良いことになっています。 しかし、高年齢者雇用安定法により定年を65歳未満に定めている企業は、65歳までの人の雇用機会を確保するための措置を取らなければなりません。 具体的には、企業は以下のうちいずれかの措置を講じる義務があります。 65歳までに定年を引き上げる 定年制を廃止する 再雇用制度など、65歳までの人が継続して働ける制度を導入する さらに国は、2021年4月1日から70歳までの定年引き上げを努力目標とするように企業側に要請しています。 厚生労働省の調査 厚生労働省は企業に対して定年制度の実態に関する調査を実施し、3757社から回答を得ました。 その結果、今年1月時点で一律の定年制を設けている企業のうち、21.1%の企業が「定年を65歳までにしている」と回答したことが明らかになったのです。さらに3.5%の企業は、定年を66歳以上に設定していることも判明しました。 定年を65歳かそれ以上に設定している企業を合わせると24.5%。これは過去最高の水準です。 いつまで働きたいか 厚生労働省が2018年におこなった調査で、20歳以上の男女に対し「いつまで働きたいか」と尋ねたところ、「65歳まで働きたい」という回答が約25%で最多に。次に多かったのが「70歳まで働きたい」という回答でした。一方、「働くのは60歳までにしたい」と回答した人は約15%にとどまりました。 また希望する老後の働き方を尋ねると、半分以上の人が「時間や日数を減らして働きたい」と回答したことも明らかになりました。 以上の回答結果から、ある程度高齢になっても、時間や日数などを減らしながら働いていきたい人が多いと考えられるでしょう。 厚生労働省は「これまでどおり働きたい高齢者にとって、定年の延長は意義がある」としています。

2022/12/20

お役立ち情報 認知症対策

『マンガ ぼけ日和』で認知症のほっこりする日常を。漫画家芸人矢部氏の新作

お笑いコンビ「カラテカ」の矢部太郎氏が、初めて認知症の人の日常を描いた新作の漫画『マンガ ぼけ日和』を発表しました。 『マンガ ぼけ日和』は、2023年2月3日から全国の書店で販売される予定です。 『マンガ ぼけ日和』の概要 『マンガ ぼけ日和』は、認知症専門医である長谷川嘉哉の著書「ボケ日和」を漫画化したものです。『マンガ ぼけ日和』では、長谷川氏が実際に体験したことをもとに、認知症の人の日常が描かれています。 「認知症」というテーマを題材にしていますが、ストーリーは深刻になりすぎず、くすっと笑える場面も。絵本のような優しいタッチで描かれていて、ほっこりするような読後感が得られるかもしれません。 漫画の構成は、認知症の進行具合に合わせて「春・夏・秋・冬」という四季に分けられていて、それぞれの時期に訪れる認知症の人の変化や、症状に対してどう対応するかがわかるようになっています。 著者・原案者のコメント 『マンガ ぼけ日和』を描いた矢部氏は、この漫画を描いた動機について「母は高齢になり介護される側、自分は介護する側の年齢になろうとしている。この漫画を描くことで、自分自身が介護や認知症についてもっと知りたいし学びたいと思ったのが1番の動機だったのかもしれない」と語っています。 また、この漫画の原案者である長谷川氏は「『マンガ ぼけ日和』を通して、より多くの人が認知症を正しく理解し、不安から解消されてほしい」としています。 『マンガ ぼけ日和』には、スライスチーズを湿布と間違えるという事実誤認など、認知症に特有の症状を持った人が出てきます。しかし漫画の中の長谷川氏は否定することなく、常に穏やかに耳を傾けているのです。 それはもしかしたら、「介護は余裕を持つことが大事」という長谷川氏のメッセージなのかもしれませんね。

2022/12/19

社会保障費 社会問題

高齢者の医療保険料が上がる!?出産育児一時金の財源を高齢者が担う形に

12月14日、政府の次世代型保障構築会議は、社会保障に関する改革案をまとめた報告書の全容を明らかにしました。 主に、子育て世帯へ経済的支援を強化することや、高齢者の所得に応じて医療費を負担してもらうことなどが盛り込まれています。 報告書案の内容 政府は「少子化は国の存続に関わる問題だ」と指摘するほど、急速に進行する少子化に危機感を募らせています。そのため、今回、明らかになった報告書案では、子育て世帯や若者世代への支援を拡充することを最優先課題に挙げていました。 具体的には、出産時に医療保険から支給される出産育児一時金を、2023年の4月から現行の42万円から50万円に引き上げるという案が盛り込まれました。 また、その財源を確保するために、政府内では75歳以上の高齢者が加入する後期高齢者医療制度の保険料から費用の一部を拠出する仕組みを作るべきだとする意見も上がっています。 後期高齢者医療制度の保険料から出産育児一時金の財源の一部を補うためには、後期高齢者医療制度の保険料を増額する必要があります。実際、議論の中では、低所得者に配慮しながらも負担できる人には相応の負担を求めていくべきだという意見が出ているのです。 ほかにも、中学生以下の子ども1人当たりに支給している児童手当の拡充や、子育てと仕事が両立しやすくする制度の導入などが、子育て世帯や若者世代への支援策として報告書案に盛り込まれています。 加速する少子化 年々、少子化がますます進行しています。厚生労働省の月次統計からの推計によると、2022年の出生数は過去初めて80万人を下回る見込みです。これは、今まで推計されていた将来人口よりも7年も早いペースで少子化が進行している計算になります。 国立社会保障・人口問題研究所の調査で、結婚している夫婦に対し「自分たちが理想とする数を生まない理由」を尋ねたところ、一番多かったのが「子育てや教育にお金がかかりすぎる」という回答でした。 政府は、少子化を止めるために、高齢者も子育て世帯への経済的支援に加わってもらう方針を打ち出しています。そのため、高齢者が負担するお金がこれから増えていく可能性があります。 ただ、生活が厳しい低所得の高齢者にしわ寄せがいかないように、調整してほしいところです。

2022/12/19

介護者 調査結果

認知症で一番心配なのは「誰かに迷惑をかけること」。親の介護をどうする?

朝日生命保険相互会社が、親の介護と認知症に関する意識調査をインターネット上で実施しました。その結果、子ども世代がこれから予測される介護についてどのように考えているかが明らかになったのです。 調査の概要 今回実施された調査の概要は以下のとおりです。 期間:2022年9月30日~10月5日 対象:25~59歳の男女2319人 調査エリア:全国 アンケートの詳細 まず、「もし親が認知症になったらどんなことが心配か」と尋ねたところ、「誰かに迷惑をかけてしまうのではないか」と回答した人が59.1%で最も多い結果に。また、「自分に介護の肉体的・身体的負担がかかるのではないか」「徘徊してしまうのではないか」と回答した人もそれぞれ50%以上いることがわかりました。 次に、「親が認知症になり介護が必要になったとき、あなたはどの程度介護に携わると思うか」と尋ねると、35.1%の人が「主体的に携わると思う」と回答。また「多少は携わると思う」と回答した人も31.9%という結果に。対して、「(あまり・ほぼ)携わらないと思う」と回答した人は15%程度にとどまりました。 さらに「親が認知症になり介護が必要になったとき、どのような介護生活が望ましいか」という問いでは、約70%の人が「在宅で介護する」と回答したことがわかりました。一方、「介護施設に入居させる」と回答した人は30%ほどでした。 MCI(軽度認知障がい)について アンケートには、「MCI(軽度認知障がい)について知っているか」という質問もありました。その結果、「聞いたことがあって意味も知っている」と答えた人はわずか15%。ほとんどの人は「そもそも聞いたことがない」か、「聞いたことがあっても意味がわからない」と回答したことが明らかになったのです。 MCIとは、正常と認知症の間の状態のことを指します。厚生労働省は「加齢だけでは説明のつかない物忘れが見られるも、日常動作や認知機能はほとんど問題なく、認知症ではない状態」と定義しています。 MCIになった人が必ず認知症を発症するわけではなく、早期に対策をすれば正常な状態に戻れると言われています。具体的には、栄養バランスの取れた食事を摂ったり、運動する習慣をつくったりすると良いでしょう。 もし身の回りの人でMCIの疑いがある人がいたら、まずは病院で認知症でないか確かめてもらうといいかもしれません。検査で認知症でないとわかったら、食事や日々の生活習慣を見直して認知症を予防する習慣を取り入れてみると良いですね。

2022/12/19

最新研究 高血圧

魚介類のDHAが動脈硬化を予防!特に女性は動脈が厚くなりにくい?

新たな研究で、魚介類をよく食べる女性は頸動脈の壁が厚くなりにくく、動脈硬化が予防できている可能性が示されました。この頸動脈の厚さは動脈硬化の指標となっています。 この研究は、愛媛大学、岐阜大学、順風会健診センターが共同でおこない、その研究結果は「Journal of Atherosclerosis and Thrombosis」という循環器に関する学術書に掲載されました。 頸動脈と動脈硬化 頸動脈は、首の両側を通って脳に血液を送る2本の太い動脈のこと。この動脈の状態を見ることで全身の血管の状態もわかると考えられています。 この頸動脈の厚さは動脈硬化の進行程度と比例します。つまり、頸動脈が厚いほど動脈硬化が進行している可能性が高いことになるのです。 この動脈硬化が進行すると、脳梗塞や高血圧などの生活習慣病になるリスクが高まるため、健康を守るためには動脈硬化の予防が不可欠です。 魚介類を摂取すると動脈が厚くなりにくい 今回の研究は、愛媛県に住む34~88歳の男女2024人を対象に実施。頸動脈から跳ね返ってくる超音波を画像として映し出すエコーを用いて、対象者の頸動脈の厚さを測定しました。 その結果、1297人の女性では魚介類を多く食べている人ほど頸動脈の壁が厚い状態になっていませんでした。つまり、魚介類を多く食べている女性ほど、動脈硬化になりにくいことが判明したのです。 その理由は、サバやイワシ、アジなどいわゆる青魚に多く含まれる、DHAといった脂肪酸の働きによるものだそうです。 研究グループは、この研究結果について「今後さらなるデータが必要となるが、食生活を変えれば、生活習慣病のリスクとなる動脈硬化を防止できる可能性を示すものである」としています。 ちなみに、この研究に参加した男性には、魚介類を多く食べることと頸動脈の壁の厚さの関連は見られませんでした。 魚介類に含まれる脂肪酸について 魚介類に含まれるDHAなどの脂肪酸は、人間の脳や網膜、心臓などを構成しています。また脂肪酸は、血液の流れをスムーズにする働きがあり、動脈硬化や血栓の防止や認知機能の改善につながると考えられています。 しかし、DHAといった脂肪酸は人間の体内ではほとんど作られないため、意識的に食事などで摂取する必要があります。 魚介類を日常の食事に取り入れて、健康な毎日が送れると良いですね。

2022/12/16

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介護付き有料老人ホームとは│提供されるサービス・費用・入居条件などを解説

介護付き有料老人ホームは、介護スタッフが24時間常駐している介護施設。介護サービスや身の回りの世話を受けられます。 この記事では、介護付き有料老人ホームの種類及び入居のための条件や必要な費用、サービス内容などを詳しく説明しています。 https://youtu.be/oK_me_rA0MY 介護付き有料老人ホームの特徴 介護付き有料老人ホームとは、有料老人ホームのうち、都道府県または市町村から「特定施設入居者生活介護」の指定を受けた施設です。24時間介護スタッフが常駐し、介護や生活支援などは施設の職員により提供されます。 主に民間企業が運営しているため、サービスの内容や料金は施設ごとに異なります。また、入居基準も施設により異なり、自立している方から介護が必要な方まで幅広く受け入れている施設も。選択肢が幅広いため、自分に合った施設を選ぶことができます。 看取りまで対応している施設も多数あり、「終の棲家(ついのすみか)」を選ぶうえでも選択肢のひとつとなります。 全体の概要をまとめるとこのようになります。 費用相場 入居時費用 0~数千万円 月額利用料 15~30万円 入居条件 要介護度 自立~要介護5※1 認知症 対応可 看取り 対応可 入居のしやすさ ◯ ※施設の種類によって異なります。 特定施設入居者生活介護とは 特定施設入居者生活介護は、厚生労働省の定めた基準を満たす施設で受けられる介護保険サービスです。ケアマネジャーが作成したケアプランに基づき提供される食事や入浴・排泄など介助のほか、生活支援、機能回復のためのリハビリなどもおこなわれます。指定を受けてこのサービスを提供する施設は、一般的に「特定施設」の略称で呼ばれています。 介護付き有料老人ホームの種類と入居基準 介護付き有料老人ホームには「介護専用型」「混合型」「健康型」の3種類があり、それぞれ入居条件が異なります。 介護度 ...

2021/11/10

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グループホームとは|入居条件や費用、入居時に気をつけたいポイントを解説

認知症の方の介護は大変です。「そろそろ施設への入居を検討しよう」と思っても、認知症の症状があると、入居を断られてしまうのではと心配もあるでしょう。 グループホームは認知症高齢者のための介護施設です。住み慣れた地域で暮らし続けられる地域密着型サービスであり、正式な名称を「認知症対応型共同生活介護」といいます。 こちらの記事では、グループホームについて解説します。また、グループホームで受けられるサービスや費用、施設選びのポイントも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。 https://youtu.be/EofVO7MRRDM この記事を読めばこれがわかる! グループホームの詳細がわかる! グループホームを選ぶ際のポイントがわかる! グループホームへ入居する際の注意点がわかる! グループホームとは グループホームとは、認知症高齢者のための介護施設です。専門知識と技術をもったスタッフの援助を受けて、要支援以上の認知症高齢者が少人数で共同生活をおくります。 「ユニット」といわれる少人数のグループで生活し、入居者はそれぞれ家事などの役割分担をします。 調理や食事の支度、掃除や洗濯など入居者の能力に合った家事をして自分らしく共同生活を過ごすところが、ほかの介護施設や老人ホームとは異なるポイントです。 グループホームの目的は、認知症高齢者が安定した生活を現実化させること。そのために、ほかの利用者やスタッフと協力して生活に必要な家事を行うことで認知症症状の進行を防ぎ、できるだけ能力を維持するのです。 グループホームは少人数「ユニット」で生活 グループホームでは「ユニット」と呼ばれるグループごとに区切って共同生活を送るのが決まり。1ユニットにつき5人から9人、原則1施設につき原則2ユニットまでと制限されています。 少人数に制限する理由は、心穏やかに安定して過ごしやすい環境を整えるため。環境変化が少なく、同じグループメンバーで協力して共同生活することは、認知症の進行を防ぐことに繋がります。 認知症の方にとって新しく出会う人、新しく覚えることが難しいので、入居者やスタッフの入れ替わりが頻繁にある施設では認知症の高齢者は心が落ち着かず、ストレスを感じ生活しづらくなってしまいます。その結果、認知症症状を悪化させるだけでなく、共同生活を送る上でトラブルを起こすきっかけとなります。 慣れ親しんだ場所を離れて新しい生活をするのは認知症の方には特に心配が尽きないもの。その心配を軽減するため、より家庭にできるだけ近づけ、安心して暮らせるようにしています。 グループホームの入居条件 グループホームに入居できるのは医師から「認知症」と診断を受けている方で、一定の条件にあてはまる方に限ります。 原則65歳以上でかつ要支援2以上の認定を受けている方 医師から認知症の診断を受けている方 心身とも集団生活を送ることに支障のない方 グループホームと同一の市町村に住民票がある方 「心身とも集団生活を送ることに支障のない」という判断基準は施設によって異なります。入居を希望している施設がある場合には、施設のスタッフに相談しましょう。 また、生活保護を受けていてもグループホームに入ることは基本的には可能です。しかし、「生活保護法の指定を受けている施設に限られる」などの条件があるので、実際の入居に関しては、行政の生活支援担当窓口やケースワーカーに相談してみましょう。 グループホームから退去を迫られることもある!? グループホームを追い出される、つまり「強制退去」となることは可能性としてゼロではありません。一般的に、施設側は入居者がグループホームでの生活を続けられるように最大限の努力をします。それでも難しい場合は、本人やその家族へ退去を勧告します。「暴言や暴力などの迷惑行為が著しい場合」「継続的に医療が必要になった場合」「自傷行為が頻発する場合」etc。共同生活が難しくなった場合には追い出されてしまうこともあるのです グループホームで受けられるサービス グループホームで受けられるサービスは主に以下です。 生活支援 認知症ケア 医療体制 看取り それぞれ詳しく見てみましょう。 生活支援 グループホームでは以下の生活面でのサービスを受けられます。 食事提供 :◎ 生活相談 :◎ 食事介助 :◎ 排泄介助 :◎ 入浴介助 :◎ 掃除・洗濯:◯ リハビリ :△ レクリエーション:◎ 認知症を発症すると何もできなくなってしまうわけではなく、日常生活を送るだけなら問題がないことも多いです。 グループホームには認知症ケア専門スタッフが常駐しています。認知症進行を遅らせる目的で、入居者が専門スタッフの支援を受けながら入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこないます。 食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで、そして洗濯をして干すといった作業や掃除も、スタッフの介助を受けながら日常生活を送ります。 グループホームでは、入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこなうことになります。 例えば、食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで。また、そして洗濯をして、干すまで…など。そのために必要な支援を、認知症ケアに長けた専門スタッフから受けられるのが、グループホームの大きな特徴です。 グループホームは日中の時間帯は要介護入居者3人に対して1人以上のスタッフを配置する「3:1」基準が設けられています。施設規模によっては、付き添いやリハビリなどの個別対応が難しいので、入居を検討する際は施設に確認しましょう。 認知症ケア 施設内レクリエーションやリハビリのほかに、地域の方との交流を図るための活動の一環として地域のお祭りに参加や協力をしたり、地域の人と一緒に公園掃除などの活動を行う施設も増えてきました。 グループホームとして積み上げてきた認知症ケアの経験という強みを活かし、地域に向けた情報発信などのさまざまな活動が広がっています。 地域の方と交流する「認知症サロン」などを開催して施設外に居場所を作ったり、啓発活動として認知症サポーター養成講座を開いたりするなど、地域の人々との交流に重きを置くところが増えています。 顔の見える関係づくりをすることで地域の人に認知症について理解を深めてもらったり、在宅介護の認知症高齢者への相談支援につなげたり。 こうした活動は認知症ケアの拠点であるグループホームの社会的な価値の向上や、人とのつながりを通じて入所者の暮らしを豊かにする効果が期待できます。 医療体制 グループホームの入居条件として「身体症状が安定し集団生活を送ることに支障のない方」と定義しているように、施設に認知症高齢者専門スタッフは常駐していますが、看護師が常駐していたり、医療体制が整っているところはまだまだ少ないです。 しかし近年、高齢化が進む社会の中で、グループホームの入居者の状況も変わってきています。 現在は看護師の配置が義務付けられていないので、医療ケアが必要な人は入居が厳しい可能性があります。訪問看護ステーションと密に連携したり、提携した医療機関が施設が増えたりもしているので、医療体制について気になることがあれば、施設に直接問い合わせてみましょう。 看取り 超高齢社会でグループホームの入所者も高齢化が進み、「看取りサービス」の需要が増えてきました。 すべてのグループホームで看取りサービス対応しているわけではないので、体制が整っていないグループホームの多くは、医療ケアが必要な場合、提携医療施設や介護施設へ移ってもらう方針を採っています。 介護・医療体制の充実度は施設によってさまざまです。介護保険法の改正が2009年に行われ、看取りサービスに対応できるグループホームには「看取り介護加算」として介護サービスの追加料金を受け取れるようになりました。 看取りサービスに対応しているグループホームは昨今の状況を受け増加傾向にあります。パンフレットに「看取り介護加算」の金額が表記されているかがひとつの手がかりになります。 グループホームの設備 グループホームは一見、普通の民家のようで、家庭に近い雰囲気が特徴ですが、立地にも施設基準が設けられています。 施設内設備としては、ユニットごとに食堂、キッチン、共同リビング、トイレ、洗面設備、浴室、スプリンクラーなどの消防設備など入居者に必要な設備があり、異なるユニットとの共有は認められていません。 入居者の方がリラックスして生活できるように、一居室あたりの最低面積基準も設けられています。このようにグループホーム設立にあたっては一定の基準をクリアする必要があります。 立地 病院や入居型施設の敷地外に位置している利用者の家族や地域住民と交流ができる場所にある 定員 定員は5人以上9人以下1つの事業所に2つの共同生活住居を設けることもできる(ユニットは2つまで) 居室 1居室の定員は原則1人面積は収納設備等を除いて7.43㎡(約4.5帖)以上 共有設備 居室に近接して相互交流ができるリビングや食堂などの設備を設けること台所、トイレ、洗面、浴室は9名を上限とする生活単位(ユニット)毎に区分して配置 グループホームの費用 グループホーム入居を検討する際に必要なのが初期費用と月額費用です。 ここからは、グループホームの入居に必要な費用と、「初期費用」「月額費用」それぞれの内容について詳しく解説していきます。 ...

2021/11/15

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【動画でわかる】有料老人ホームとは?費用やサービス内容、特養との違いは

介護施設を探している中で「老人ホームにはいろいろな種類があるんだ。何が違うんだろう?」と疑問を感じることがあるかもしれません。 そこで今回は、名前に「老人ホーム」とつく施設の中でも、「有料老人ホーム」を中心に紹介。よく似ている「特別養護老人ホーム」との違いも見ていきます。 「老人ホームの種類が多すぎて訳がわからない」と思ったら、ぜひ参考にしてみてくださいね。 https://youtu.be/eMgjSeJPT8c 有料老人ホームの種類 有料老人ホームには、以下の3種類があります。 介護付き有料老人ホーム 住宅型有料老人ホーム 健康型有料老人ホーム この3種類の違いを以下にまとめています。 種類 介護付き有料老人ホーム ...

2021/10/28

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