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社会保障費

デイサービスと訪問介護が合わさった新サービス登場?柔軟なサービスを

12月5日、厚生労働省は、介護保険制度の今後について話し合う社会保障審議会の介護保険部会で、次の介護保険制度の改正に向けた意見書の案を提示しました。 これをもとに議論を深め、年内には意見書の内容を確定させたいとしています。 意見書の内容 現在、都市部を中心に高齢者人口はますます増加しており、介護サービスの供給が追いついていない現状があります。 それを踏まえ、限られたで増大する介護ニーズに限られた人員で応えるために、訪問介護や通所介護などの複数の介護サービスを組み合わせた、複合型サービスを提供する方針が意見書に盛り込まれています。 複合型サービスにすることで訪問介護事業所が需要に応じてデイサービスも運用するなど、状況に合わせて柔軟な介護サービスを地域の高齢者に向けて提供することができるようになるのです。 また意見書には、定期巡回訪問介護や夜間対応型訪問介護など、機能が重複しているサービスを将来的に統合・整理する方針も記載されています。 今後について 意見書には、介護保険部会の中で活発に話し合われた「高齢者の介護保険料の負担を今後どうするか」など給付と負担のあり方に関する議論は一切反映されていません。 政府は、少子高齢化の中で介護保険制度を存続させるためにも適切な負担を求めていきたいとしていますが、「保険料が上がり高齢者の負担が増えることで、高齢者が適切な介護サービスを利用できなくなる」などといった反対意見も根強く、調整が難航していると見られます。 また以下の議論については、反対多数で決定を見送る方針です。 要介護1・2の通所介護や訪問介護の生活援助サービスを、地方の生活支援事業に移管すること 介護が必要な人に対して介護計画を立てる「ケアプラン」の有料化 この意見書の内容次第で、介護保険制度がどう改正していくのかが決まってきます。今後も注視していく必要がありそうですね。

2022/12/07

老後の備え 調査結果

親の介護、健康が不安。6割以上が老後の話し合いをしていない

日本とマレーシアで事業を展開しているUeda Keisho Corp.は、インターネット上で「親の老後に関するアンケート調査」を実施しました。 アンケート結果から、多くの人が抱えている親の老後に関する悩みが浮き彫りになったのです。 アンケートの概要 アンケート調査の概要は以下のとおりです。 期間:11月14~15日 対象:日本全国の40~59歳の男女1000人(男女それぞれ500人ずつ) アンケートはインターネット上で実施されました。 アンケートの内容 「これまで親と老後について話し合ったことがあるか」という問いでは、「ない」や「ほとんどない」と回答した人が64%と大半を占めました。一方、「話し合うことがある」や「ときどき話し合う」と回答した人は36%にとどまりました。 この結果について男女別で集計したところ、「話し合う」「ときどき話し合う」の合計が、女性では41%なのに対し、男性は32%でした。このことから、男性より女性のほうが親と老後について話し合う機会を持つようにしていることがわかります。 次に「現在、親の老後について不安に思っていることは何か」と尋ねたところ、「親の健康状態」という回答が60%と最多でした。次に「親の介護」や「親の認知症」という回答が多く、それぞれ約40%の人が回答していました。 この結果についても男女別に見てみると、「親の介護が不安」と回答していた人の割合が、男性は40%だったのに対し女性は51%。女性のほうがより親の介護について不安を抱えていることがわかりました。 同様に、「親の認知症が心配」と回答した人も、男性が35%に対して女性は44%と、こちらも女性のほうがより不安に思っていることが明らかになりました。 最後に、「体力が衰えたり病気がちになったりして、親の面倒を見ることになったらどう対応するか」と尋ねたところ、「まだ考えていない」と回答した人が32%で最多。次に多かったのが「もともと同居している」という回答でした。また、「施設に入れる」と回答した人も15%いました。 時間はあっという間に過ぎてしまいます。親の介護が必要になったときに慌てなくて済むように、事前に話し合いの機会をつくっておきましょう。

2022/12/07

介護予防 介護機器

高齢者の転倒を予防!杖の先ゴム「パワーグリップ」で雨の日も安全に

2022年12月、株式会社ゴールドクローバーが運営する杖の専門店「近江一文字」は、濡れた地面でも滑りにくい杖の先ゴム「パワーグリップ」を発売しました。 近江一文字は杖の安全性を高め、高齢者の転倒事故の防止につなげたいとしています。 パワーグリップの特徴 通常の杖のゴムは硬く、接地面積も小さいため、特に濡れた場所では滑りやすいといった弱点がありました。 また、硬い材質だと杖を突いたときに反発力がそのまま身体に伝わり、痛みを感じることもあります。 一方、パワーグリップは柔軟性のある特殊な素材でできていて、雨の日でも滑りにくくなっています。また、杖を突いたときの衝撃を和らげるクッション性もあるため、痛みも感じにくいそうです。 転倒事故を防ぐために 高齢者の骨はもろく、たった1回の転倒で骨折したり場合によっては死亡することもあります。 消費者庁によると、65歳以上の不慮の事故による死因のうち、「転倒・転落・墜落」の死亡者数は交通事故の約4倍にもなるそうです。 また厚生労働省の調査では、高齢者の骨折や転倒が、「認知症」「脳卒中などの脳血管疾患」「高齢による衰弱」に次いで介護が必要となった主な原因になっていることも判明しています。 つまり高齢者が長く健康に過ごすためには、転倒を防止することが重要なのです。 では、どのようにして転倒を防止することができるのでしょうか? 消費者庁は、以下の対策が有効だとしています。 つまづかないように、床にものを置かない 廊下や風呂場に手すりをつける 身体機能低下による転倒を防ぐために、適度な運動を心がける 段差や傾斜など、転倒しやすい場所は明るく照らすなどして目立たせる 安心な毎日を送るために、転倒事故を防ぐ工夫を心がけましょう。

2022/12/07

コロナ対策 地域の取り組み

【新型コロナ】介護が必要な感染者の療養施設を増床!リハビリも可

東京都は、新型コロナ対策の一環として、重症化リスクが高い高齢者を対象とした臨時医療施設を新たに4ヵ所設置することを明らかにしました。 今年の夏に流行した第7波では、基礎疾患のある高齢者が重症化するケースが増加したため、第8波ではそれを未然に防ぐねらいがあります。 臨時医療施設を新たに開設 東京都は、新たに4ヵ所の臨時医療施設を12月1日から運用開始しました。 小池都知事は、その中の1つである青山の医療施設を訪れました。元々、青山の施設は、軽症から中等症の人に酸素を投与する酸素ステーションとして運用されていましたが、より高度な医療を必要とする高齢者にも対応できるように機能を転換したそうです。 この青山の医療施設について、小池都知事は、「オミクロン株の感染が拡大している中、介護度が高い高齢者の受け入れをどうするかが大きな課題だ。変異株の特徴に合わせて、この施設も機能を変えた」と言及しました。 すでに、東京都は3ヵ所の新型コロナに対応するための医療施設を設置しており、今回開設した4ヵ所の医療施設を合わせて計7ヵ所で第8波に備える構えです。 これらの医療施設では、要介護度5の人にも対応。治療に加え復帰するためのリハビリなどもおこなえます。 小池都知事は、「変異株の特徴に合わせて臨機応変に対応し、都民の皆さんを守っていきたい」としています。 個人でもできる第8波への備え 今年の冬は、新型コロナとインフルエンザが同時に流行することが予想されており、今からしっかりと対策をとる必要があります。 例えば、大田区は以下の3点を事前に備蓄しておくように呼びかけています。 新型コロナの抗原検査キット 市販の解熱鎮痛剤 食料1週間分 新型コロナの検査キットは、さまざまな種類が販売されていますが、大田区では「体外診断用医薬品」か「第1類医薬品」の表示があるものを奨励しています。 ほかにも、効率的に水分を摂取できるOS-1(経口補水液)なども備蓄しておくと良さそうです。 第8波への備えを万全にして、今年の冬を迎えましょう。

2022/12/06

夜間の温泉で高血圧リスクが低下!?ストレス軽減で睡眠の質も向上

新たな研究で、夜間に温泉に入ると高血圧の発症を抑制できる可能性が示されました。 この研究は九州大学の堀内孝彦教授らが中心となっておこなわれました。研究結果は、イギリスの科学雑誌「Scentific Reports」に掲載されています。 研究について この研究の概要は以下のとおりです。 時期:2011年 場所:大分県別府市 対象:65歳以上の別府市民 研究の結果、夜間に温泉をよく利用している人は、高血圧を罹患している人が少ない傾向にあることが明らかになったのです。 なぜ夜間に温泉を利用すると、高血圧を抑制できるのでしょうか? 研究グループによると、夜間に温泉に入ることで睡眠の質の改善につながり、それが高齢者の高血圧発症を予防している可能性があるそうです。 一方で、不整脈や脂質異常症、糖尿病の既往歴がある人は高血圧になりやすい傾向にあることも明らかになりました。 今後、研究グループはより詳細な研究を実施したいとしています。 温泉の効果 温泉は高血圧予防以外にも、さまざまな効果があることが知られています。 温泉に入ると体があたたまり、血液の循環が良くなります。すると、筋肉疲労が回復したり、湿疹などの皮膚疾患が改善したりといった効果が期待できます。老廃物が洗い流され、組織がリフレッシュするのです。 また温泉の水圧が筋肉をマッサージし、むくみの改善にも期待できるそうです。 加えて、温泉には精神をリラックスさせる作用もあります。日々のストレスが溜まってよく眠れない人は、温泉に入ると良いかもしれません。 高齢者にも好きな人が多い温泉ですが、急に熱いお湯に入ったり寒い外に出たりすると、血圧が乱高下し危険です。徐々に体を慣らしながら温泉に入るようにしましょう。

2022/12/06

介護予防 調査結果

要介護リスクが「はい/いいえ」だけでわかる!?簡単な3つの質問に回答

新たな研究で、簡単なアンケートを使うことで要介護認定になるリスクを推定できる可能性が示されました。 この研究は、神戸大学大学院医学研究科の永井洋士客員教授が率いる研究チームによっておこなわれたものです。 アンケートの概要 この研究は、2015年時点で要介護認定を受けていない、神戸市在住の70代以上の高齢者約8万人を対象に実施。神戸市が郵送した、日常生活に関する25項目の質問で構成されるアンケートのデータが研究で用いられました。 対象者はアンケートの項目に回答し、回答したアンケートを郵送します。対象者7万7877人のうち返答が届いたのは、5万154人でした。 研究チームは送られてきたアンケートの結果と、2015~2019年にかけての追跡調査で得られた要介護認定の発生に関するデータを照らし合わせて分析しました。 アンケートの詳細 研究で用いられたアンケートの中で、認知機能に関する次の3つの質問があります。 「周りの人からいつも同じことを聞く等の物忘れがあると言われるか」(好ましくない回答:はい) 「自分で電話番号を調べて、電話をかけているか」(好ましくない回答:いいえ) 「今日が何月何日かわからないときがあるか」(好ましくない回答:はい) 以上の3つの質問に対して、好ましくない回答が多ければ多いほど、4年後の要介護認定の発生率が上昇したことが判明しました。 さらに上述した3つの質問の中で、好ましくない回答がなかった人の要介護認定の発生率は、4年後の時点で5%でした。一方、3つとも好ましくない回答をした人は、4年後の時点で約30%の人が要介護認定を受けていたのです。 また、要介護認定の中でも認知機能低下によるものに限定すると、3つの質問に対して好ましくない回答がなかった人の要介護認定発生率は3.4%。これに対して、好ましくない回答が1つ、2つ、3つと増えるとそれぞれ要介護度認定発生率も6.5%、13.7%、27.9%と上昇したことが明らかになったのです。 以上の研究から、認知機能に関する簡単な質問で、要介護度認定のリスクを推定できる可能性が示唆されました。 この研究がさらに進めば、要介護度認定になるリスクが高い人をあらかじめ重点的に支援するといった対策もできるようになりそうですね。

2022/12/06

社会保障費 社会問題

介護保険の自己負担増額の議論は平行線。年内の決着は見送りに

厚生労働省は、65歳以上の高齢者が負担する介護保険料の引き上げを議論していましたが、その結論の年内の取りまとめを見送ることを、12月1日に明らかにしました。 これから少子高齢化がさらに進むことを見込んで、持続可能な制度にするために介護保険料の議論が始まりました。しかし、物価高騰などを背景に保険料の引き上げに反対する人も多く、現段階では国民の理解を得られないと判断したそうです。 介護サービス料の負担引き上げを先延ばしに 厚生労働省の諮問機関である社会保障審議会の介護保険部会では、65歳以上が毎月支払う介護保険料を、一定以上の所得がある人には引き上げて所得が低い人には引き下げるかどうかを議論していました。 またこの議論の中で、介護サービス料をどれくらい負担するかも大きな論点となっています。 現在は、90%以上の人の介護サービス料が1割負担。で、2割負担や3割負担の人はそれぞれ5%未満です。そこで基準を見直して、2割負担や3割負担の人を増やす方向で年内の取りまとめを目指していました。 しかし、75歳以上が加入する後期高齢者医療制度の自己負担割合が、一定水準以上の所得がある人を対象に1割から2割負担に引き上げられたばかりで、負担の急激な増加が懸念されていたのです。 介護保険部会は介護保険料に関する取りまとめを見送り、来年以降も議論をしていく予定です。 介護保険制度改正に関するこれまでの議論 これまで、何度も介護保険料の自己負担の見直しについて議論されてしてきました。 介護保険の負担の見直しに前向きな関係者からは、「超高齢化社会の中で介護保険制度を今後も持続させるために、介護保険料の利用者負担を原則2割に引き上げるべきだ」という意見がありました。 一方で、「利用者負担が重なれば介護保険制度そのものへの不信につながる」といった声や、「高齢者の多くが生活が苦しいと言っている中で保険料の負担を引き上げてしまうと、必要な介護サービスの利用を控える人が出てくるのではないか」といった反対意見も数多く出されていました。 議論の決着はできませんでしたが、納得できる介護保険制度の改正のためにも、議論をさらに深めていってほしいですね。

2022/12/05

コロナ対策

介護施設でコロナとインフルの同時検査?12月上旬を目途に

厚生労働省は、新型コロナとインフルエンザの感染を同時に調べられる抗原定性検査のキットを、高齢者施設が特例で使用できるように調整に入りました。 これは、今年の冬に新型コロナとインフルエンザが同時に流行する可能性があるため、同時検査キットを利用し集団感染を防ぐねらいがあります。 同時検査キットを特例措置で高齢者施設に 11月28日、規制改革推進会議は、高齢者施設での同時検査キットの使用を解禁するように求める意見書を公表しました。 同時検査キットの使用を解禁することで、重症化リスクが高い高齢者の患者が確実に受診できる環境を整えたいとしています。 この新型コロナとインフルエンザを同時に検査できるキットの使用について、市販化が検討されています。しかし、現状は感染者本人かその家族しかその使用を認められていません。 そのため、今回の高齢者施設での使用には特例措置を設けるそうです。 今後、解禁に向けて具体的な議論が進められ、12月上旬に全国の自治体に解禁を通知する予定です。 クラスターを防ぐためにできること 高齢者施設のように感染リスクが高い場所では、特に念入りな感染対策が大切です。 厚生労働省によると、間近で人と会話する「密接」、大人数が集まる「密集」、換気の悪い空間「密閉」を避けるのが大事だそうです。 ただ、高齢者は耳が遠い人も多いため、どうしても間近で話さざるを得ないことも多く、大規模な施設であれば大人数が集まりやすいのが実情です。 このように「密接」や「密集」は回避できないかもしれませんが、密閉空間を避けることはできそうです。窓を開けたり換気扇を回したりするなど、部屋の換気を徹底しましょう。 また、手を清潔に保つのも大切です。介護する度に手を洗ったり手指消毒をすることが大事ですね。 感染対策を心がけて、今年の冬に備えましょう。

2022/12/05

事件 特殊詐欺

「あなたは詐欺の共犯」高齢者が狙われている劇場型特殊詐欺とは

11月30日、兵庫県芦屋市に一人で住む70代の女性が詐欺の被害に遭って、現金およそ2500万円がだまし取られる事件がありました。 犯人からは何度も電話があり、女性は宅配便と振り込みで計8回送金したとのことです。 事件の詳細 警察の調べによると、10月15日、住宅会社の社員を名乗る男から老人ホームの入居をすすめる電話があったそう。また、その男は「老人ホームを利用しないなら、名前を貸してほしい」とも言ったそうです。 女性はそれを断りましたが、翌日の16日に今度は老人ホームの職員を名乗る男から電話がかかってきました。 老人ホームの職員を名乗る男は「名義貸しをしているなら詐欺で訴える」と女性を脅しました。そして、「あとで返すので1000万円を払ってほしい」と金銭を要求したのです。 女性は男の言葉を鵜呑みにして、17日に現金1千万円を宅急便で指定された住所に送りました。 その後も「あなたも詐欺の共犯だ」「名義貸しが金融庁にバレている」などと、老人ホームの職員や弁護士を名乗る男らから次々に脅しの電話がかかってきて、合計約2500万円をだまし取られたのです。 事件に遭わないために 最近は手口も巧妙になり、こういったさまざまな登場人物が登場する「劇場型」の特殊詐欺が後を絶ちません。 警察の発表によると、2021年の特殊詐欺被害は確認できているだけでも1万5000件近くあったそうです。 ではどうすれば、このような特殊詐欺から身を守ることができるのでしょうか? 警察によると、以下のような対策が有効だそうです。 家族と小まめに連絡を取る 怪しいと思った電話は録音する 特殊詐欺防止のための警察相談ダイヤル「#9110」に電話する 警察は、「犯罪だと言われると相談しにくくなってしまうが、犯罪が金銭で解決されることはない」と注意を呼びかけています。

2022/12/05

調査結果 高齢者の一人暮らし

高齢者の孤独死はどう防ぐ?年を取ってからこそ近所付き合いが大切

愛知と岐阜を中心に不用品回収サービスを展開している株式会社GoodServiceは、ケアマネジャーを対象に孤独死に関する調査を実施しました。 この調査から、単身高齢者における孤独死の実態が見えてきました。 アンケート調査の内容 調査の概要は以下のとおりです。 調査期間:2022年11月4~5日 調査対象:ケアマネジャーとして働いている男女1006人 調査方法:インターネット調査 アンケートで、「孤独死をする人が、自分が働き始めたときより増えたと思うか」と質問したところ、80%以上の人が「(とても・やや)増えた」と回答しました。 また、この質問で「孤独死する人が増えた」と回答した人に、「孤独死が増えた原因として考えられるものは何か」と尋ねました。すると「一人暮らしの人が増えた」という回答が61.5%で最多に。ほかには「高齢者自体が増えた」という回答や「コロナ禍で交流する機会が減った」という回答も一定数見られました。 次に、考えられる孤独死の原因を尋ねると「熱中症や脱水症状」という答えや「病気や突然死」という答えが多数を占めました。また、お風呂場と脱衣所の温度差で血圧の乱高下が起きてしまう「ヒートショック」と答えた人も32.4%いました。 さらに「孤独死しやすい人にはどんな特徴があるか」と尋ねると、やはり「65歳以上の高齢者」という回答が多数。また「親族や近所と交流が少ない」と回答した人も過半数いました。 孤独死から身近な人を守るために 今回のアンケートでは「身近な人が孤独死になるのを防ぐために、どんなことが必要だと思うか」という質問もしました。すると「自治体がおこなっている孤独死を防ぐためのサービスの利用」という答えが50.3%で最多でした。 各自治体は、孤独死を防ぐためにどういった取り組みをしているのでしょうか? 例えば、福井県では「黄色いハンカチ運動」と呼ばれる取り組みをおこなっています。これは、朝起きて異常がなければ高齢者が玄関先に黄色いハンカチを掲げ、夕方になったら片づけるというもの。見守り隊がハンカチの状態で住人の安否を確認するのです。この取り組みは、集落内の全世帯で実施されているそうです。 ほかにも、千葉県では県民が自ら見守りや声かけをするためのきっかけづくりとして、孤独死に関するフォーラムを開催していたり、神奈川県では市町村や警察、消防と連携した見守り活動を実施したりしています。 身近な人が孤独死しないために、日々のコミュニケーションが大切と言えそうです。

2022/12/02

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介護付き有料老人ホームとは│提供されるサービス・費用・入居条件などを解説

介護付き有料老人ホームは、介護スタッフが24時間常駐している介護施設。介護サービスや身の回りの世話を受けられます。 この記事では、介護付き有料老人ホームの種類及び入居のための条件や必要な費用、サービス内容などを詳しく説明しています。 https://youtu.be/oK_me_rA0MY 介護付き有料老人ホームの特徴 介護付き有料老人ホームとは、有料老人ホームのうち、都道府県または市町村から「特定施設入居者生活介護」の指定を受けた施設です。24時間介護スタッフが常駐し、介護や生活支援などは施設の職員により提供されます。 主に民間企業が運営しているため、サービスの内容や料金は施設ごとに異なります。また、入居基準も施設により異なり、自立している方から介護が必要な方まで幅広く受け入れている施設も。選択肢が幅広いため、自分に合った施設を選ぶことができます。 看取りまで対応している施設も多数あり、「終の棲家(ついのすみか)」を選ぶうえでも選択肢のひとつとなります。 全体の概要をまとめるとこのようになります。 費用相場 入居時費用 0~数千万円 月額利用料 15~30万円 入居条件 要介護度 自立~要介護5※1 認知症 対応可 看取り 対応可 入居のしやすさ ◯ ※施設の種類によって異なります。 特定施設入居者生活介護とは 特定施設入居者生活介護は、厚生労働省の定めた基準を満たす施設で受けられる介護保険サービスです。ケアマネジャーが作成したケアプランに基づき提供される食事や入浴・排泄など介助のほか、生活支援、機能回復のためのリハビリなどもおこなわれます。指定を受けてこのサービスを提供する施設は、一般的に「特定施設」の略称で呼ばれています。 介護付き有料老人ホームの種類と入居基準 介護付き有料老人ホームには「介護専用型」「混合型」「健康型」の3種類があり、それぞれ入居条件が異なります。 介護度 ...

2021/11/10

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グループホームとは|入居条件や費用、入居時に気をつけたいポイントを解説

認知症の方の介護は大変です。「そろそろ施設への入居を検討しよう」と思っても、認知症の症状があると、入居を断られてしまうのではと心配もあるでしょう。 グループホームは認知症高齢者のための介護施設です。住み慣れた地域で暮らし続けられる地域密着型サービスであり、正式な名称を「認知症対応型共同生活介護」といいます。 こちらの記事では、グループホームについて解説します。また、グループホームで受けられるサービスや費用、施設選びのポイントも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。 https://youtu.be/EofVO7MRRDM この記事を読めばこれがわかる! グループホームの詳細がわかる! グループホームを選ぶ際のポイントがわかる! グループホームへ入居する際の注意点がわかる! グループホームとは グループホームとは、認知症高齢者のための介護施設です。専門知識と技術をもったスタッフの援助を受けて、要支援以上の認知症高齢者が少人数で共同生活をおくります。 「ユニット」といわれる少人数のグループで生活し、入居者はそれぞれ家事などの役割分担をします。 調理や食事の支度、掃除や洗濯など入居者の能力に合った家事をして自分らしく共同生活を過ごすところが、ほかの介護施設や老人ホームとは異なるポイントです。 グループホームの目的は、認知症高齢者が安定した生活を現実化させること。そのために、ほかの利用者やスタッフと協力して生活に必要な家事を行うことで認知症症状の進行を防ぎ、できるだけ能力を維持するのです。 グループホームは少人数「ユニット」で生活 グループホームでは「ユニット」と呼ばれるグループごとに区切って共同生活を送るのが決まり。1ユニットにつき5人から9人、原則1施設につき原則2ユニットまでと制限されています。 少人数に制限する理由は、心穏やかに安定して過ごしやすい環境を整えるため。環境変化が少なく、同じグループメンバーで協力して共同生活することは、認知症の進行を防ぐことに繋がります。 認知症の方にとって新しく出会う人、新しく覚えることが難しいので、入居者やスタッフの入れ替わりが頻繁にある施設では認知症の高齢者は心が落ち着かず、ストレスを感じ生活しづらくなってしまいます。その結果、認知症症状を悪化させるだけでなく、共同生活を送る上でトラブルを起こすきっかけとなります。 慣れ親しんだ場所を離れて新しい生活をするのは認知症の方には特に心配が尽きないもの。その心配を軽減するため、より家庭にできるだけ近づけ、安心して暮らせるようにしています。 グループホームの入居条件 グループホームに入居できるのは医師から「認知症」と診断を受けている方で、一定の条件にあてはまる方に限ります。 原則65歳以上でかつ要支援2以上の認定を受けている方 医師から認知症の診断を受けている方 心身とも集団生活を送ることに支障のない方 グループホームと同一の市町村に住民票がある方 「心身とも集団生活を送ることに支障のない」という判断基準は施設によって異なります。入居を希望している施設がある場合には、施設のスタッフに相談しましょう。 また、生活保護を受けていてもグループホームに入ることは基本的には可能です。しかし、「生活保護法の指定を受けている施設に限られる」などの条件があるので、実際の入居に関しては、行政の生活支援担当窓口やケースワーカーに相談してみましょう。 グループホームから退去を迫られることもある!? グループホームを追い出される、つまり「強制退去」となることは可能性としてゼロではありません。一般的に、施設側は入居者がグループホームでの生活を続けられるように最大限の努力をします。それでも難しい場合は、本人やその家族へ退去を勧告します。「暴言や暴力などの迷惑行為が著しい場合」「継続的に医療が必要になった場合」「自傷行為が頻発する場合」etc。共同生活が難しくなった場合には追い出されてしまうこともあるのです グループホームで受けられるサービス グループホームで受けられるサービスは主に以下です。 生活支援 認知症ケア 医療体制 看取り それぞれ詳しく見てみましょう。 生活支援 グループホームでは以下の生活面でのサービスを受けられます。 食事提供 :◎ 生活相談 :◎ 食事介助 :◎ 排泄介助 :◎ 入浴介助 :◎ 掃除・洗濯:◯ リハビリ :△ レクリエーション:◎ 認知症を発症すると何もできなくなってしまうわけではなく、日常生活を送るだけなら問題がないことも多いです。 グループホームには認知症ケア専門スタッフが常駐しています。認知症進行を遅らせる目的で、入居者が専門スタッフの支援を受けながら入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこないます。 食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで、そして洗濯をして干すといった作業や掃除も、スタッフの介助を受けながら日常生活を送ります。 グループホームでは、入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこなうことになります。 例えば、食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで。また、そして洗濯をして、干すまで…など。そのために必要な支援を、認知症ケアに長けた専門スタッフから受けられるのが、グループホームの大きな特徴です。 グループホームは日中の時間帯は要介護入居者3人に対して1人以上のスタッフを配置する「3:1」基準が設けられています。施設規模によっては、付き添いやリハビリなどの個別対応が難しいので、入居を検討する際は施設に確認しましょう。 認知症ケア 施設内レクリエーションやリハビリのほかに、地域の方との交流を図るための活動の一環として地域のお祭りに参加や協力をしたり、地域の人と一緒に公園掃除などの活動を行う施設も増えてきました。 グループホームとして積み上げてきた認知症ケアの経験という強みを活かし、地域に向けた情報発信などのさまざまな活動が広がっています。 地域の方と交流する「認知症サロン」などを開催して施設外に居場所を作ったり、啓発活動として認知症サポーター養成講座を開いたりするなど、地域の人々との交流に重きを置くところが増えています。 顔の見える関係づくりをすることで地域の人に認知症について理解を深めてもらったり、在宅介護の認知症高齢者への相談支援につなげたり。 こうした活動は認知症ケアの拠点であるグループホームの社会的な価値の向上や、人とのつながりを通じて入所者の暮らしを豊かにする効果が期待できます。 医療体制 グループホームの入居条件として「身体症状が安定し集団生活を送ることに支障のない方」と定義しているように、施設に認知症高齢者専門スタッフは常駐していますが、看護師が常駐していたり、医療体制が整っているところはまだまだ少ないです。 しかし近年、高齢化が進む社会の中で、グループホームの入居者の状況も変わってきています。 現在は看護師の配置が義務付けられていないので、医療ケアが必要な人は入居が厳しい可能性があります。訪問看護ステーションと密に連携したり、提携した医療機関が施設が増えたりもしているので、医療体制について気になることがあれば、施設に直接問い合わせてみましょう。 看取り 超高齢社会でグループホームの入所者も高齢化が進み、「看取りサービス」の需要が増えてきました。 すべてのグループホームで看取りサービス対応しているわけではないので、体制が整っていないグループホームの多くは、医療ケアが必要な場合、提携医療施設や介護施設へ移ってもらう方針を採っています。 介護・医療体制の充実度は施設によってさまざまです。介護保険法の改正が2009年に行われ、看取りサービスに対応できるグループホームには「看取り介護加算」として介護サービスの追加料金を受け取れるようになりました。 看取りサービスに対応しているグループホームは昨今の状況を受け増加傾向にあります。パンフレットに「看取り介護加算」の金額が表記されているかがひとつの手がかりになります。 グループホームの設備 グループホームは一見、普通の民家のようで、家庭に近い雰囲気が特徴ですが、立地にも施設基準が設けられています。 施設内設備としては、ユニットごとに食堂、キッチン、共同リビング、トイレ、洗面設備、浴室、スプリンクラーなどの消防設備など入居者に必要な設備があり、異なるユニットとの共有は認められていません。 入居者の方がリラックスして生活できるように、一居室あたりの最低面積基準も設けられています。このようにグループホーム設立にあたっては一定の基準をクリアする必要があります。 立地 病院や入居型施設の敷地外に位置している利用者の家族や地域住民と交流ができる場所にある 定員 定員は5人以上9人以下1つの事業所に2つの共同生活住居を設けることもできる(ユニットは2つまで) 居室 1居室の定員は原則1人面積は収納設備等を除いて7.43㎡(約4.5帖)以上 共有設備 居室に近接して相互交流ができるリビングや食堂などの設備を設けること台所、トイレ、洗面、浴室は9名を上限とする生活単位(ユニット)毎に区分して配置 グループホームの費用 グループホーム入居を検討する際に必要なのが初期費用と月額費用です。 ここからは、グループホームの入居に必要な費用と、「初期費用」「月額費用」それぞれの内容について詳しく解説していきます。 ...

2021/11/15

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【動画でわかる】有料老人ホームとは?費用やサービス内容、特養との違いは

介護施設を探している中で「老人ホームにはいろいろな種類があるんだ。何が違うんだろう?」と疑問を感じることがあるかもしれません。 そこで今回は、名前に「老人ホーム」とつく施設の中でも、「有料老人ホーム」を中心に紹介。よく似ている「特別養護老人ホーム」との違いも見ていきます。 「老人ホームの種類が多すぎて訳がわからない」と思ったら、ぜひ参考にしてみてくださいね。 https://youtu.be/eMgjSeJPT8c 有料老人ホームの種類 有料老人ホームには、以下の3種類があります。 介護付き有料老人ホーム 住宅型有料老人ホーム 健康型有料老人ホーム この3種類の違いを以下にまとめています。 種類 介護付き有料老人ホーム ...

2021/10/28

介護の基礎知識

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