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#人材不足 #介護職員

介護現場の人手不足で介護が受けられない!?業界団体が処遇改善を要望

人手不足が叫ばれて久しい介護業界。2020年に発生した新型コロナウイルスや、その後の世界的な物価高騰の影響により、さらに経営状況が悪化し、2022年では過去最多の143もの事業所が倒産したとの調査もあります。 この状況を受けて、介護施設や介護に関連する12の団体が自民党の麻生太郎副総裁に要望書を提出。そのなかで、政府が検討中の新たな経済対策と今年度の補正予算案にスタッフの処遇改善や介護事業所への支援策を盛り込むように求めました。 このまま人材不足や経営状況の悪化が進むと、さらに倒産する介護事業所が増える可能性も。その結果、近隣に利用したい介護サービス事業所がなかったり、定員超過で受け入れてもらえなくなるおそれもあり、利用者への影響も懸念されています。 スタッフの処遇改善について要望書を提出 10月6日、介護施設や介護専門職などで組織する12の業界団体が自民党の麻生副総裁に要望書を提出し、介護事業所や介護スタッフへの支援を求めました。 この要望書のなかでは、近年の新型コロナウイルスの拡大や物価高騰によるコスト増によって経営状況が過去にないほど厳しい状態にある旨、その影響で事業者単位での賃上げによるスタッフの処遇改善に限界が来ている旨が訴えられています。 そのため業界団体は、今年度の経済対策と補正予算案で介護事業所への支援と介護スタッフの処遇改善を求めているのです。 介護スタッフの離職率が増加 12の業界団体は、要望書と合わせて介護現場における離職者などの調査結果も提出しました。 参考:「介護現場における賃上げ・物価高騰・離職者等の状況調査」 この調査によると、年々、離職者が増加。特に2023年は、在職年数が10年以上の介護スタッフの離職率が2021年と比べて約1.5倍に増えているそうです。 経験豊富な介護スタッフの退職が増えることで、現場への打撃が大きいことはもちろん、私たち利用者にとっても大きな影響があります。 例えば、以下のような状況に陥る可能性があります。 ノウハウのあるスタッフがいなくなり、介護サービスの質が低下する スタッフ教育が進まなくなり、サービスの質の向上が難しくなる 重度の要介護者に対応できるスタッフがいなくなり、受け入れる利用者を制限する つまり、経験豊富な介護スタッフの離職が増えると、その分、私たち利用者が受けるサービスにも影響があるわけです。 介護スタッフの処遇改善が進むも… 政府は以前から介護スタッフの処遇改善について対策をとってきました。しかし、それでも介護スタッフの離職は増加傾向にあります。 2022年10月の介護報酬改定では、「介護職員等ベースアップ等支援加算」が追加され、介護スタッフの給与を引き上げるための対策がとられました。その結果、2021年12月と比べて2022年12月の介護スタッフの給与は平均1万7490円増額していることがわかりました。 平均給与額差1万7490円2021年12月30万740円2022年12月31万8230円 参考:「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要(案)」(厚生労働省) しかし、介護スタッフの離職率は増加傾向にあるのが実情。スタッフの離職を食い止めるためには、さらなる処遇改善が必要と業界団体は考えています。 ただ、介護サービスの費用は国によって定められています。スタッフの給与増額の資本となる事業所の収入を増やすことは、事業所だけの努力では限界があるのです。 そこで、業界団体はさらなるスタッフの処遇改善をして離職を食い止めるために、政府に経済支援を求める要望を提出したのです。 コロナ禍・物価高騰に人材不足が追い打ちをかけ倒産へ 介護業界の人材不足が深刻化すると、介護の質が低下するだけでなく介護事業所の倒産にもつながります。 市場調査などをおこなう東京商工リサーチの調査によると、2022年の介護事業所の倒産は143件。これは介護保険制度が始まった2000年以来、最多の数です。また、倒産件数は2021年から77%も増加しているとのことです。 このように介護事業所の倒産件数が増加したのには、「コロナ禍」「物価高騰」「人材不足」の3つが影響していると考えられています。 コロナ禍により感染対策のための備品のコストが増加したうえ、サービスの利用控えで収入が減少。さらに、その後の世界的な物価高騰により光熱費などの支出が増えています。 このような理由で経営状況が悪化しているところに人材不足が追い打ちとなって、施設運営が継続できなくなり、倒産に追い込まれてしまっているのです。 人材不足で介護が受けられなくなる可能性も 介護事業所の倒産が続くと、私たち利用者にも影響が出てくるおそれがあります。 例えば、以下のような状況が起こると考えられるのです。 介護サービスを利用したくても近くに介護事業所がない 定員がいっぱいでサービスを利用できない 利用していた事業者が倒産する 他に選択肢がなく、不本意なサービスを受けざるを得ない 具体的には、次のようなケースが起こる可能性があります。 訪問介護サービスを利用したいのに、家の近くに事業所がなくて利用できない 近くにある唯一のデイサービスに「定員がいっぱい」と断られた 経営状態の悪化とスタッフが集まらないため、利用していたショートステイが倒産した 今のデイサービスと「合わない」と感じているが、近隣にデイサービスがないので我慢しないといけない つまり、介護業界の人材不足は、介護の質が下がるだけではなく、そもそも介護サービスを利用できなくなる可能性があるというわけです。 介護業界の人材不足は、現場で働く人だけでなく私たち利用者にも大きく影響がある問題です。今は介護サービスが利用できていても、近い将来、利用できなくなることがあるかもしれません。 介護業界の人材不足問題は、利用者としても注視していく必要のある日本の大きな課題なのです。

2023/10/13

#人材不足 #介護職員 #地域の取り組み

高齢者施設に子どもがいる!?「子連れ出勤」で職員も入居者も笑顔に

高齢者施設の運営などをおこなっている株式会社サンガジャパンは、子どもを持つスタッフがより働きやすい環境を目指して「子連れ出勤」を推進。働き手不足が深刻になる「2025年問題」を目前に、労働環境の整備を図るねらいです。 2025年問題とは そもそも、「2025年問題」とはどのような問題なのでしょうか? 2025年問題とは、1947~1949年に生まれた団塊世代の人が全員75歳以上の後期高齢者になることで起こる問題のこと。内閣府の調査によると、2025年には75歳以上の後期高齢者の人口が2180万人に達すると予測されています。実に、国民のおよそ5人に1人が75歳以上となる計算です。 以上のように、高齢化社会が高度に進展することで、働き手不足や医療・介護体制のひっ迫などが懸念されているのです。 「子連れ出勤」でより働きやすい環境に サンガジャパンが運営している高齢者施設「翔裕館(しょうゆうかん)」では、勤務の際に子どもを連れてくることが可能。施設内でお手伝いをしてもらうことで、子ども自身も心理面で職場に滞在しやすくなり、レクリエーションもより活発化するそうです。 子どもにしてもらう「お手伝い」は、工作などのレクリエーションの補助やテーブル拭きなどさまざま。施設の利用者にとっても、小さな子どもがいることが刺激になるようで、普段は無口な人が積極的に子どもに話しかける場面も見られるといいます。 また、今までは子どもの預け先が見つからなければ仕事を休まなくてはならなかったスタッフが、子連れ出勤制度が導入されたことで勤務可能に。シフトの穴を開けずに済むようになったため、受け入れ側にとってもメリットがあるといいます。 異世代間で交流する場をつくることは、利用者のコミュニケーション力の維持と向上にもつながります。今回のような取り組みがさらに多くの施設でおこなわれるようになれば、利用者もより楽しく毎日を過ごせるようになりそうですね。 参考:「労働力不足、医療人材不足、社会保障費の増大——間近に迫る「2025年問題」とは?」(日本財団ジャーナル)

2023/10/03

#人材不足 #最新テクノロジー #認知症

高齢者向けロボット「だいちゃん」新機能!より快適なやり取りが可能

以前の記事で、認知症を患っている高齢者向けのコミュニケーションロボット「だいちゃん」について紹介しました。今回はその続報です。 認知症の高齢者向けロボットの開発・販売や介護施設の運営などをおこなっているザ・ハーモニー株式会社は、自社が開発した認知症の高齢者向けのコミュニケーションロボット「だいちゃん」に新機能を搭載したことを明らかにしました。 具体的には、あらかじめ設定することで、「だいちゃん」と会話できる「おはなしモード」から「うたモード」に自動で切り替えることが可能に。これにより、利用者がより集中して「だいちゃん」とのコミュニケーションに取り組めるようになるといいます。 コミュニケーションロボット「だいちゃん」について そもそも、「だいちゃん」とはどのようなロボットなのでしょうか? 「だいちゃん」は、ザ・ハーモニーが自社の高齢者施設で培った知見を活かし、認知症の高齢者が楽しくコミュニケーションに取り組めるように開発されたぬいぐるみ型のコミュニケーションロボットです。 「だいちゃん」にはザ・ハーモニーが独自に開発したAIが搭載されており、認知症を患っている高齢者の会話のテンポに合わせたコミュニケーションが可能。具体的には、以下のような機能が搭載されているといいます。 おはなしモード:「だいちゃん」が利用者と同じテンポで会話をおこなう クイズモード:ことわざや都道府県に関するクイズを「だいちゃん」が出題 うたモード:「だいちゃん」が歌を披露するモード セリフ機能:利用者が嫌がることも少なくない入浴や服薬を「だいちゃん」がお願いし、スムーズな介護につなげる機能 ザ・ハーモニーは、「だいちゃん」とのコミュニケーションを通じて、認知症の人が抱える不安や意欲低下などの症状を和らげられるとしています。 「おはなしモード」から「うたモード」に自動で切り替え可能 ザ・ハーモニーが「だいちゃん」の導入施設で検証をおこなったところ、「だいちゃんと会話していた利用者が、一定時間経過すると疲れてきてしまう」などの声が挙がったといいます。 それを受けて、ザ・ハーモニーは「だいちゃん」に、あらかじめ設定することで「おはなしモード」から「うたモード」に自動で切り替わる機能を新たに搭載。10分程度でモードが切り替わるようにしておくと、利用者がより集中してコミュニケーションに取り組むようになるそうです。 また、「おはなしモード」や「セリフ機能」で「だいちゃん」が話すセリフのバリエーションも新たに追加。より多彩な場面でコミュニケーションがおこなえるようになったといいます。 今回紹介した「だいちゃん」がさらにさまざまな場所で普及していけば、介護者の負担が軽減され、より手厚いケアを提供できるようになるかもしれませんね。

2023/09/28

#人材不足 #海外の介護事情 #調査結果

介護ヘルパーが貧困状態!?アメリカで在宅介護ニーズの増加も低賃金で…

日本と同様に高齢化が進むアメリカでは、老人ホームよりも自宅でヘルパーのサポートを受けながら生活することを好む人が増えています。 ただ、増大するヘルパー需要に対して供給が追いついていない現状が新たな研究でわかりました。 この研究はアメリカのペンシルバニア大学によっておこなわれ、その研究結果は「Health Affairs」と呼ばれる医学誌に掲載されています。 アメリカの国勢調査のデータを分析 研究グループは、ホームヘルパーの供給が国全体の需要に追いついているかどうかを調べるために2種類のデータを用いることにしました。 アメリカの国勢調査局が毎年実施している「米国コミュニティー調査」の2008~2020年のデータと、医療政策団体のカイザー・ファミリー財団が収集した1999~2020年のデータを分析。ホームヘルパーの数と在宅介護を希望する高齢者の数をそれぞれ調べました。 在宅介護の担い手が需要に追いつかず 研究グループが2種類のデータを分析したところ、2013~2019年にかけて訪問介護サービスを利用する人100人当たりのホームヘルパーの数が11.6%減少したことがわかりました。 ホームヘルパーの数は以前より増えていたものの、それを上回るペースで在宅介護を求める高齢者が増加していたのです。 今回の研究をリードした、ペンシルバニア大学医療経済学部に所属するアマンダ・クライダー氏は「ホームヘルパーの仕事は過酷でありながら給料が安く手当も少ないため、多くのヘルパーが貧困状態にある。このような現状から、ホームヘルパーの仕事を希望する人が少ない」と、介護の担い手が足りていない現状を述べました。 では、どうすれば介護の担い手を増やせるのでしょうか? これについて、クライダー氏は「介護士の賃金を上げることが、課題を解決するための現実的な方法だ。また、介護士がキャリアアップできる機会を設けたり、不規則な勤務形態を改善したりすることも重要だと考えられる」と指摘しました。 以上のように、介護士不足は日本だけでなくアメリカでも深刻なことが判明しました。政策決定者が多国間で協議をおこない、現状を改善するような施策をうってほしいですね。

2023/05/15

#人材不足 #最新テクノロジー

AIロボット「だいちゃん」が認知症介護をサポート!症状緩和にも貢献

認知症専門介護施設の運営などをおこなっているザ・ハーモニー株式会社は、認知症を患っている高齢者向けのコミュニケーションロボット「だいちゃん」を開発。2023年4月25日から、東京・大阪・福岡で発売したことを明らかにしました。 コミュニケーションロボット「だいちゃん」とは そもそも「だいちゃん」とは、どのようなロボットなのでしょうか? だいちゃんとは認知症の高齢者向けに開発された、ぬいぐるみ型のロボットのことです。AIを活用し、認知症に特化した対話システムを搭載。高齢者の会話のテンポを計測することで、不安や抑うつといった認知症の周辺症状を抑えるようなコミュニケーションができるそうです。 また、担当者は認知症のある高齢者が「だいちゃん」を利用することを通じて、以下のことを実現していきたいとしています。 認知症高齢者のQOLの向上 不安や抑うつ、妄想などの認知症における周辺症状の発生頻度の減少 記憶障害障がいや判断力低下などといった中核症状の進行の抑制 介護者の心身における負担の軽減 「だいちゃん」の特徴 担当者によると、「だいちゃん」は認知症のある高齢者の介護現場に最適化された商品設計になっていると言います。 まず、「だいちゃん」の大きな特徴として、「独自システムで会話相手の集中度を判断する機能があること」が挙げられます。高齢者の会話に対する集中度を測り、集中度が高いときには同じ話題を掘り下げ、集中度が低いときには話題を変えたり歌を歌ったりしてコミュニケーションの継続を図るそうです。 また、「だいちゃん」には次のような機能があります。 1人でも複数人でも会話可能な「おはなしモード」 「だいちゃん」が歌を披露する「うたモード」 ことわざと都道府県に関するクイズを出題してくれる「クイズモード」 入浴や服薬などを高齢者に頼んだりできる「セリフ機能」 セリフ機能を使うと、入浴や服薬だけでなく、実際の介護現場を想定したさまざまなセリフを出力可能に。この「だいちゃん」があれば、介助の拒否がある高齢者に対してもスムーズなケアができるようになりそうですね。

2023/04/28

#人材不足 #介護の事故 #調査結果

介護の事故、3割の施設が「自治体に報告しても助言をもらえない」

2023年2月27日、厚生労働省の諮問機関である社会保障審議会の介護給付費分科会で、去年の10月におこなわれた介護現場での事故に関する調査の結果が明かされました。 その調査で、およそ3割の施設が介護事故報告をおこなっても市区町村からフィードバックが得られないのが課題だと感じていることが判明したのです。 介護施設のリスクマネジメントの実態を調査 厚生労働省は、介護現場で起こる事故の防止策を考えるため、市区町村と各介護施設(特別養護老人ホーム・介護老人保健施設・介護医療院)を対象に、介護現場での事故に関するアンケート調査を実施することにしました。 アンケートはほとんどウェブ上でおこなわれましたが、ウェブ回答が困難な一部の施設や自治体は、郵送でアンケートに回答しました。 回答した施設や自治体の数はそれぞれ以下のとおりです。 特別養護老人ホーム(特養):1600 介護老人保健施設(老健):540 介護医療院:253 市区町村:801 事故報告のフィードバックがされない理由 アンケートで、介護施設から市区町村への事故報告について感じている課題を複数回答で尋ねました。すると、「介護事故報告をおこなっても市区町村からフィードバックを得られない」と回答した施設が、老健、特養、介護医療院のいずれでもおよそ30%を占めていることが明らかになりました。 ほかには、「施設内で使っている事故報告書から、市区町村が指定している事故報告書に転記するのが手間だと感じる」「介護事故の事実確認に時間がかかる」という回答も一定数見られました。 また、市区町村に対して、介護事故情報の集計や分析における課題を複数回答で尋ねました。すると、57.6%と過半数の市区町村が「集計や分析をおこなう人的余裕がない」と回答したことが判明。それから「集計や分析をおこなうノウハウがない」「自治体職員が介護事故の集計や分析方法について学ぶ機会がない」という回答が続きました。 第三者からのフィードバックは、事故の再発を防止するのに大切なものです。施設にいる高齢者が安心して過ごせる環境をつくっていくためにも、業務改善を図っていってほしいですね。 参考:「介護保険施設のリスクマネジメントに 関する調査研究事業」(厚生労働省)

2023/04/14

#人材不足 #介護職員

介護施設の外国人材の受け入れは増加傾向!都市部と地方の地域格差も

2023年1月、福祉医療機構(WAM)が特別養護老人ホーム(特養)の人材確保の状況に関する調査を実施。その結果、外国人人材を受け入れている施設が半数を超えたことが明らかになったのです。 特養を運営する法人に調査を実施 今回の調査は、以下の要領でおこなわれました。 実施期間:2023 年1月16日~2023年2月17日 対象:特養を運営している社会福祉法人3316法人 回答数:679法人(701施設) 今回の調査は、ウェブ上においてアンケート形式で実施されました。 外国人人材を雇用している施設が増加 今回の調査で「現在、職員が不足しているか」と尋ねたところ、全体の68.6%の施設が「不足している」と回答したことがわかりました。 また、人材不足を解消する手だてのうち、「外国人を雇用する」という選択を取る施設も増えていることが今回の調査から判明。外国人人材の雇用状況について尋ねたところ、51.2%の施設が「現在雇用している」と回答したことが明らかになったのです。 2020年度の調査で「外国人を雇用している」と回答した施設は34.1%、2021年度の調査では44.9%であることから、年々、外国人を雇用している施設が増加傾向にあることがわかります。 この結果に対して福祉医療機構は、「都市部では外国人を雇用している施設が比較的多いが、地方では外国人人材を受け入れている施設は少ないことが過去の調査からわかっている。そのため、全国一律に外国人人材の活用が進んでいるわけではないと考えられる」と推察しました。 これから、日本社会はさらに少子高齢化が進んでいくと予測されています。そうなると介護を担う日本人人材も相対的に減っていくため、増加する高齢者のケアを継続していくには、外国人人材の受け入れが不可欠になってくるでしょう。 高齢者のケアを持続的におこなっていける社会にしていくためにも、介護を志す外国人も働きやすい環境をつくっていってほしいですね。

2023/04/07

#人材不足 #介護職員

介護施設の夜勤、16時間勤務で休憩1時間だけ!?1人夜勤の施設も

日本医療労働組合連合会は、全国の高齢者施設に対して夜間勤務の実態に関する調査を実施。その結果、大半の施設で16時間以上の夜勤を強いられていることが明らかになったのです。 全国の高齢者施設にアンケートを実施 今回の調査は以下の要領でおこなわれました。 調査時期:2022年6月の勤務実績をもとに、2022年11月までに回答を集約 アンケートに回答した施設:全国149施設210事業所 対象者:介護従事者3842人(うち、介護職員が2706人、看護職員が738人、その他398人) 大半の施設で16時間の夜勤を実施 今回の調査で、まず夜勤形態について尋ねたところ、その日の日勤者と夜勤者が交互に勤務をおこなう「2交代夜勤」を実施している施設が149施設中118施設と大半を占めていることが判明。また、この118施設のうち、93施設が16時間以上の夜勤をおこなっていることが明らかになりました。 次に、「夜勤明け翌日に勤務だったことがあるか」と質問。すると、40%の施設が「勤務だったことがある」と回答していることがわかりました。これを業態別に比較すると、特に特養では夜勤の翌日が勤務だったと回答した施設が多く、その割合は60%にも上りました。 1人夜勤が恒常化している施設も 調査では、夜勤は何人体制でおこなわれているかについても調べました。すると、グループホームや小規模多機能居宅介護では、すべての施設で1人体制での夜勤がおこなわれていることが明らかになったのです。 この実態について、日本医療は次のように述べています。「グループホームや小規模多機能型居宅介護などでは、夜勤配置基準は1人以上となっているため、ほとんどの施設で1人体制の夜勤が恒常的におこなわれている。1人夜勤中に職員が倒れて翌朝まで発見されなかった事故も報告されており、職員と利用者の安全を守るために1人で夜勤する体制を変えていく必要がある」。 1人勤務の場合、自分が抜けると利用者のケアができなくなるため、夜勤時には満足に仮眠できないケースがほとんど。そういった過酷な労働条件が理由で体調を崩し辞めていく職員も少なくありません。職員が長く働ける環境をつくっていくためにも、人員配置の引き上げなどの対応を政府にはおこなってほしいですね。

2023/04/07

#人材不足 #介護職員

介護・医療現場に物価高騰の支援を!経営難で人材の確保も難しい…

2023年3月17日、日本医師会の松本吉郎会長は、全日本病院協会長らとともに厚生労働省を訪問。加藤勝信厚生労働大臣に、医療・介護事業所への支援に関する要望書を提出しました。 ますます物価が高騰する昨今、医療・介護事業所の経営が難しくなっている ことから、支援を求めたとしています。 要望を求めた背景 要望書には、政府に支援を要望するにするのに至った背景が述べられています。それによると、医療機関や介護事業所は、光熱費をはじめとする物価高騰の影響を強く受け、経営が難しくなっていると言います。医療機関や介護事業所は国によって価格が決められているため、経営難だからと言って価格を上げるのは困難 なのです。 また、医療や介護の現場では常に換気が必要。また医療機器にも電力を使用することから、節電にも限界があるとしています。 さらに要望書で、「経営状況も芳しくないことから従業員の処遇改善も困難で、人材確保にも支障が生じる可能性がある」と説明しました。 3月17日におこなわれた加藤大臣との会談で、松本会長は「光熱費をはじめとする物価の急激な高騰で、医療機関等は非常に苦しい経営状況となっている」と窮状を訴えました。 これに対し加藤大臣は「医療機関や介護施設が厳しい経営状況となっていることは十分に理解している。今後、支援策を検討していきたい」と話しました。 支援に関する具体的な要望について 今回、松本会長が加藤厚生労働大臣に提出した要望は次の2点です。 医療機関や介護事業所が、医療や介護にかかるコストの上昇に対応できるよう、必要な財政措置を早急におこなってほしい 医療・介護従事者に対して、十分な処遇改善がおこなえるような策を早急に講じてほしい 要望書を提出した後、3月22日に開かれた政府の会合で、地方創生臨時交付金による追加支援7000億円が決定。事業者支援の推奨先の筆頭に「医療機関等への支援」 が盛り込まれました。 コロナ禍で業務量が大きく増えたのにもかかわらず処遇が変わらなければ、従業員はますます離れていってしまいます。従業員が長く働けて、高齢者たちが快適に生きていける環境をつくるためにも、一刻も早い支援をおこなってほしいですね。

2023/04/05

#人材不足 #介護職員 #調査結果

人材不足の特養が約7割!?採用開始、時間外労働、シフト調整をしても…

福祉医療機構(WAM)が2023年1~2月におこなった、特別養護老人ホーム(特養)の人材確保に関する調査の結果を3月27日に公開。それによると、約7割の特養が「職員が不足している」と回答したことが明らかになったのです。 特養を運営する法人に調査を実施 今回の調査は、以下の要領でおこなわれました。 調査時期:2023年1月16日~2月17日 対象:特養を運営している社会福祉法人3316法人 回答数:679法人(701施設) 調査手法:アンケート また、この調査はウェブ上で実施されたものです。 約7割の特養が「人材不足」 調査では、まず「介護職員は充足しているか」と質問しました。すると、68.6%の施設が「職員が不足している」と回答したことが判明。続いて「何人の職員が不足しているか」と尋ねると、「3~4人」という回答が26.2%で最多でした。また、4%の施設は「10人以上不足している」と回答したこともわかったのです。 次に、「職員が不足している」と回答した481施設に対して「不足人員への対応策」を複数回答で尋ねると、95.6%の施設が「求人活動を実施した」と回答したことが判明。それから「時間外労働を増やして対応した」と回答した施設が58%、「シフトの変更や調整で対応」と回答した施設が43.7%あったこともわかりました。 さらに、職員が不足している施設に対して「人員確保が難しい要因は何だと思うか」と尋ねたところ、「地域における労働力が減少している」という回答が57.2%で最多に。また、「他産業より賃金水準が低い」「近隣の施設と競合している」という回答も一定数見られました。 少ない人数で業務を回そうとすると、どうしても一人ひとりの利用者のケアに手をかけるのが難しくなり、場合によっては事故が増える可能性もあります。利用者が安心して暮らせる環境をつくるためにも、余裕を持った人員配置が大切です。 余裕を持った人員配置を実現するには、介護職員の待遇改善が急務なのかもしれません。 参考:「2022年度特別養護老人ホームの人材確保および処遇改善に関する調査結果」(独立行政法人福祉医療機構)

2023/04/03

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介護付き有料老人ホームとは│提供されるサービス・費用・入居条件などを解説

介護付き有料老人ホームは、介護スタッフが24時間常駐している介護施設。介護サービスや身の回りの世話を受けられます。 この記事では、介護付き有料老人ホームの種類及び入居のための条件や必要な費用、サービス内容などを詳しく説明しています。 https://youtu.be/oK_me_rA0MY 介護付き有料老人ホームの特徴 介護付き有料老人ホームとは、有料老人ホームのうち、都道府県または市町村から「特定施設入居者生活介護」の指定を受けた施設です。24時間介護スタッフが常駐し、介護や生活支援などは施設の職員により提供されます。 主に民間企業が運営しているため、サービスの内容や料金は施設ごとに異なります。また、入居基準も施設により異なり、自立している方から介護が必要な方まで幅広く受け入れている施設も。選択肢が幅広いため、自分に合った施設を選ぶことができます。 看取りまで対応している施設も多数あり、「終の棲家(ついのすみか)」を選ぶうえでも選択肢のひとつとなります。 全体の概要をまとめるとこのようになります。 費用相場 入居時費用 0~数千万円 月額利用料 15~30万円 入居条件 要介護度 自立~要介護5※1 認知症 対応可 看取り 対応可 入居のしやすさ ◯ ※施設の種類によって異なります。 特定施設入居者生活介護とは 特定施設入居者生活介護は、厚生労働省の定めた基準を満たす施設で受けられる介護保険サービスです。ケアマネジャーが作成したケアプランに基づき提供される食事や入浴・排泄など介助のほか、生活支援、機能回復のためのリハビリなどもおこなわれます。指定を受けてこのサービスを提供する施設は、一般的に「特定施設」の略称で呼ばれています。 介護付き有料老人ホームの種類と入居基準 介護付き有料老人ホームには「介護専用型」「混合型」「健康型」の3種類があり、それぞれ入居条件が異なります。 介護度 ...

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グループホームとは|入居条件や費用、入居時に気をつけたいポイントを解説

認知症の方の介護は大変です。「そろそろ施設への入居を検討しよう」と思っても、認知症の症状があると、入居を断られてしまうのではと心配もあるでしょう。 グループホームは認知症高齢者のための介護施設です。住み慣れた地域で暮らし続けられる地域密着型サービスであり、正式な名称を「認知症対応型共同生活介護」といいます。 こちらの記事では、グループホームについて解説します。また、グループホームで受けられるサービスや費用、施設選びのポイントも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。 https://youtu.be/EofVO7MRRDM この記事を読めばこれがわかる! グループホームの詳細がわかる! グループホームを選ぶ際のポイントがわかる! グループホームへ入居する際の注意点がわかる! グループホームとは グループホームとは、認知症高齢者のための介護施設です。専門知識と技術をもったスタッフの援助を受けて、要支援以上の認知症高齢者が少人数で共同生活をおくります。 「ユニット」といわれる少人数のグループで生活し、入居者はそれぞれ家事などの役割分担をします。 調理や食事の支度、掃除や洗濯など入居者の能力に合った家事をして自分らしく共同生活を過ごすところが、ほかの介護施設や老人ホームとは異なるポイントです。 グループホームの目的は、認知症高齢者が安定した生活を現実化させること。そのために、ほかの利用者やスタッフと協力して生活に必要な家事を行うことで認知症症状の進行を防ぎ、できるだけ能力を維持するのです。 グループホームは少人数「ユニット」で生活 グループホームでは「ユニット」と呼ばれるグループごとに区切って共同生活を送るのが決まり。1ユニットにつき5人から9人、原則1施設につき原則2ユニットまでと制限されています。 少人数に制限する理由は、心穏やかに安定して過ごしやすい環境を整えるため。環境変化が少なく、同じグループメンバーで協力して共同生活することは、認知症の進行を防ぐことに繋がります。 認知症の方にとって新しく出会う人、新しく覚えることが難しいので、入居者やスタッフの入れ替わりが頻繁にある施設では認知症の高齢者は心が落ち着かず、ストレスを感じ生活しづらくなってしまいます。その結果、認知症症状を悪化させるだけでなく、共同生活を送る上でトラブルを起こすきっかけとなります。 慣れ親しんだ場所を離れて新しい生活をするのは認知症の方には特に心配が尽きないもの。その心配を軽減するため、より家庭にできるだけ近づけ、安心して暮らせるようにしています。 グループホームの入居条件 グループホームに入居できるのは医師から「認知症」と診断を受けている方で、一定の条件にあてはまる方に限ります。 原則65歳以上でかつ要支援2以上の認定を受けている方 医師から認知症の診断を受けている方 心身とも集団生活を送ることに支障のない方 グループホームと同一の市町村に住民票がある方 「心身とも集団生活を送ることに支障のない」という判断基準は施設によって異なります。入居を希望している施設がある場合には、施設のスタッフに相談しましょう。 また、生活保護を受けていてもグループホームに入ることは基本的には可能です。しかし、「生活保護法の指定を受けている施設に限られる」などの条件があるので、実際の入居に関しては、行政の生活支援担当窓口やケースワーカーに相談してみましょう。 グループホームから退去を迫られることもある!? グループホームを追い出される、つまり「強制退去」となることは可能性としてゼロではありません。一般的に、施設側は入居者がグループホームでの生活を続けられるように最大限の努力をします。それでも難しい場合は、本人やその家族へ退去を勧告します。「暴言や暴力などの迷惑行為が著しい場合」「継続的に医療が必要になった場合」「自傷行為が頻発する場合」etc。共同生活が難しくなった場合には追い出されてしまうこともあるのです グループホームで受けられるサービス グループホームで受けられるサービスは主に以下です。 生活支援 認知症ケア 医療体制 看取り それぞれ詳しく見てみましょう。 生活支援 グループホームでは以下の生活面でのサービスを受けられます。 食事提供 :◎ 生活相談 :◎ 食事介助 :◎ 排泄介助 :◎ 入浴介助 :◎ 掃除・洗濯:◯ リハビリ :△ レクリエーション:◎ 認知症を発症すると何もできなくなってしまうわけではなく、日常生活を送るだけなら問題がないことも多いです。 グループホームには認知症ケア専門スタッフが常駐しています。認知症進行を遅らせる目的で、入居者が専門スタッフの支援を受けながら入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこないます。 食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで、そして洗濯をして干すといった作業や掃除も、スタッフの介助を受けながら日常生活を送ります。 グループホームでは、入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこなうことになります。 例えば、食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで。また、そして洗濯をして、干すまで…など。そのために必要な支援を、認知症ケアに長けた専門スタッフから受けられるのが、グループホームの大きな特徴です。 グループホームは日中の時間帯は要介護入居者3人に対して1人以上のスタッフを配置する「3:1」基準が設けられています。施設規模によっては、付き添いやリハビリなどの個別対応が難しいので、入居を検討する際は施設に確認しましょう。 認知症ケア 施設内レクリエーションやリハビリのほかに、地域の方との交流を図るための活動の一環として地域のお祭りに参加や協力をしたり、地域の人と一緒に公園掃除などの活動を行う施設も増えてきました。 グループホームとして積み上げてきた認知症ケアの経験という強みを活かし、地域に向けた情報発信などのさまざまな活動が広がっています。 地域の方と交流する「認知症サロン」などを開催して施設外に居場所を作ったり、啓発活動として認知症サポーター養成講座を開いたりするなど、地域の人々との交流に重きを置くところが増えています。 顔の見える関係づくりをすることで地域の人に認知症について理解を深めてもらったり、在宅介護の認知症高齢者への相談支援につなげたり。 こうした活動は認知症ケアの拠点であるグループホームの社会的な価値の向上や、人とのつながりを通じて入所者の暮らしを豊かにする効果が期待できます。 医療体制 グループホームの入居条件として「身体症状が安定し集団生活を送ることに支障のない方」と定義しているように、施設に認知症高齢者専門スタッフは常駐していますが、看護師が常駐していたり、医療体制が整っているところはまだまだ少ないです。 しかし近年、高齢化が進む社会の中で、グループホームの入居者の状況も変わってきています。 現在は看護師の配置が義務付けられていないので、医療ケアが必要な人は入居が厳しい可能性があります。訪問看護ステーションと密に連携したり、提携した医療機関が施設が増えたりもしているので、医療体制について気になることがあれば、施設に直接問い合わせてみましょう。 看取り 超高齢社会でグループホームの入所者も高齢化が進み、「看取りサービス」の需要が増えてきました。 すべてのグループホームで看取りサービス対応しているわけではないので、体制が整っていないグループホームの多くは、医療ケアが必要な場合、提携医療施設や介護施設へ移ってもらう方針を採っています。 介護・医療体制の充実度は施設によってさまざまです。介護保険法の改正が2009年に行われ、看取りサービスに対応できるグループホームには「看取り介護加算」として介護サービスの追加料金を受け取れるようになりました。 看取りサービスに対応しているグループホームは昨今の状況を受け増加傾向にあります。パンフレットに「看取り介護加算」の金額が表記されているかがひとつの手がかりになります。 グループホームの設備 グループホームは一見、普通の民家のようで、家庭に近い雰囲気が特徴ですが、立地にも施設基準が設けられています。 施設内設備としては、ユニットごとに食堂、キッチン、共同リビング、トイレ、洗面設備、浴室、スプリンクラーなどの消防設備など入居者に必要な設備があり、異なるユニットとの共有は認められていません。 入居者の方がリラックスして生活できるように、一居室あたりの最低面積基準も設けられています。このようにグループホーム設立にあたっては一定の基準をクリアする必要があります。 立地 病院や入居型施設の敷地外に位置している利用者の家族や地域住民と交流ができる場所にある 定員 定員は5人以上9人以下1つの事業所に2つの共同生活住居を設けることもできる(ユニットは2つまで) 居室 1居室の定員は原則1人面積は収納設備等を除いて7.43㎡(約4.5帖)以上 共有設備 居室に近接して相互交流ができるリビングや食堂などの設備を設けること台所、トイレ、洗面、浴室は9名を上限とする生活単位(ユニット)毎に区分して配置 グループホームの費用 グループホーム入居を検討する際に必要なのが初期費用と月額費用です。 ここからは、グループホームの入居に必要な費用と、「初期費用」「月額費用」それぞれの内容について詳しく解説していきます。 ...

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【動画でわかる】有料老人ホームとは?費用やサービス内容、特養との違いは

介護施設を探している中で「老人ホームにはいろいろな種類があるんだ。何が違うんだろう?」と疑問を感じることがあるかもしれません。 そこで今回は、名前に「老人ホーム」とつく施設の中でも、「有料老人ホーム」を中心に紹介。よく似ている「特別養護老人ホーム」との違いも見ていきます。 「老人ホームの種類が多すぎて訳がわからない」と思ったら、ぜひ参考にしてみてくださいね。 https://youtu.be/eMgjSeJPT8c 有料老人ホームの種類 有料老人ホームには、以下の3種類があります。 介護付き有料老人ホーム 住宅型有料老人ホーム 健康型有料老人ホーム この3種類の違いを以下にまとめています。 種類 介護付き有料老人ホーム ...

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