ニュース
老化に伴って口の機能が低下した「オーラルフレイル」の症状は、フレイルと呼ばれる筋力や心身の活力が低下する状態になる前に現れます。 健康で自立した生活を長く保つためには、オーラルフレイルに早く気づいて予防や改善に取り組むことが重要です。 こうした、「オーラルフレイル」を予防するため、栃木県の県歯科医師会などは、今月から県内の75歳以上の人たちを対象に集団検診を進めているそうです。 オーラルフレイル対策のきっかけに オーラルフレイルとは老化に伴って口の機能が低下した状態のこと。食欲の低下や偏食で栄養が不足したり偏ったりして全身の筋力が低下し、要介護のリスクが高まるとされています。 こうした「オーラルフレイル」を防ぐために栃木県の県歯科医師会などは、県内の75歳以上の人たちを対象に集団検診を進めています。 検診では、歯科医などがものをかんだり飲み込んだりする力を専用の機械を使って調べたり、話すのに必要な口元の運動機能を測定したりするそうです。 検査を受けた75歳の女性は「初めての検査でしたが、舌に力をこめるのは難しいと思いました。誤嚥などをしないようできるだけ気をつけます」と話しています。歯科検診によって自分の口の機能の状態に気づき、またオーラルフレイルを予防していくきっかけになっていますね。 オーラルフレイルの予防に歯科検診を受けよう オーラルフレイルを予防するには、歯と口の健康を保つことが大切だと言われます。 予防のポイントは口の中を清潔にすることと、口の機能を維持・改善していくこと。加えて、定期的な歯科検診で自分の歯と口の状態を知ることもオーラルフレイルの予防につながるそうです。 ちなみに、フレイルを予防すると「介護や人の手を借りず健康的に日常生活を過ごせる期間」である「健康寿命」が延びるため、国の医療費や介護費用の削減につながるそうです。フレイル予防には色々なメリットがあるのですね。 今回の集団検診をきっかけに、積極的に歯科検診を受ける高齢者が増えることを期待したいですね。
2022/07/08
高齢者向けの介護施設が今、変化しています。競争が激しくなったことで利用者本位のサービスに変わり、個性的な売りを持った施設も登場しています。 例えば、愛知県一宮市のデイサービス施設では、リハビリの一環として「カジノ」を導入。「シード」という施設内で使える通貨を賭けてゲームができます。1回のゲームに1000シードを賭け、勝てば倍になります。このように頭を使って数字の計算をすることがリハビリとなっているのです。 デイサービスのユニークな取り組み 愛知県一宮市のデイサービス施設では、リハビリの一環として「カジノ」を導入しています。 また、カジノのほかにもさまざまなリハビリに取り組むことで、ご褒美として「シード」という施設内で使える通貨をもらえるサービスを取り入れています。 例えば、ひもを使ったトレーニングで1000シード、マシンを使った「貯筋教室」で1000シード、階段の昇降運動で片道100シード、利用者が使うタオルをたたむお手伝いで300シードなど。さらにパチンコまであり、大当たり1回で100シードが手に入ります。これも指先のリハビリになるそうです。 こうして貯めたシードは様々な形で使用可能。例えば、コーヒー1杯で500シード、3000シードでネイル体験など、楽しそうで通いたくなるメニューですよね。 デイサービスの施設長は、「高齢になってくると、なかなか自分で金銭の管理ができなくなってくる。そういった中で自分で頑張ったことに対して、稼ぐ喜びや使う喜びというのを体感していただくことで、やる気になったり、楽しさを見出していただきたい」と話しています。 高齢者が要介護の状態になると、お金や通帳などを家族が管理するケースが多くありますが、こちらのデイサービスを利用すると儲ける、稼ぐ、使うといった人生の喜びを体感できるサービスが付いているというわけです。よそのデイサービスでは得ることのできない価値のあるサービスと言えますね。 利用者本位のサービスで差別化を図る このような個性的な介護施設について、日本福祉大学・健康科学部の来島修志助教は、「仕方なく施設に行くのではなく、こういうサービスを受けたいからここに行くとか、保険料を払って自分が必要なサービスを買っている。利用者が中心、利用者本位のサービスに変わってきた。そういうことが都市部では特に起きてきていて、競争が激しくなってきている。(施設側は)いろんな個性的な売りを持っている」と話しています。 競争が激しくなった分、差別化を図るために個性的な介護施設が出始めています。 特色のあるサービスで、利用者が進んで行きたくなるような介護施設が増えると良いですね。
2022/07/01
高齢者の運動習慣は、介護予防やケガの予防に効果的です。 無理なく楽しめる運動であれば長く続けられますし、一人では続けられない人でも仲間と一緒に運動をすれば楽しく続けられる場合もあるでしょう。 岐阜県多治見市で高齢者の体操教室を開催している爽ケア株式会社は、シニア世代(高齢者)向けの新しい運動として、ハンモックを使ったオリジナルの運動「ハンモックフィットネス」の提供を開始しました。 さらに、健康や介護予防のため、運動したいと思っていても移動手段がなく困っている方へ向けた無料送迎サービスも行っているそうです。 現在、9割以上の人が送迎サービスを利用されており、足腰に不安がある人も「自宅前まで送迎してくれるため安心して通うことができる」と喜んでいるそうです。 座ってできるハンモックフィットネス 本来、ハンモックヨガやエアリアルヨガと呼ばれるものは、立っておこなう、ハンモックにぶら下がる、乗るなどの動作が基本です。 しかし、ハンモックフィットネスはいすに座ったままでも全身のストレッチや体幹(腹筋・背筋)、大腿の筋力トレーニングが可能。ハンモックの布は自身の体を単に支えるだけでなく、伸縮性があり包み込んでくれる安心感があるため、高齢者でも無理なく運動に取り組めます。 楽しみながら運動を習慣化 同社によると現在、約60人が体操教室に参加しており、その中の約半数の人が週2回通っているとのこと。運動することが習慣化され、「通うことが楽しみ」と言っている人や、「肩の可動域が広がった!」「膝関節の痛みが軽減された!」「冷え症が改善された!」などの喜びの声が聞かれているそうです。 運動が苦手な人でも送迎サービスで地域の人と一緒に通えば励みになりますし、外出して誰かと交流する機会を持つことは閉じこもりや認知症予防にも効果がありそうです。 楽しみながら運動を習慣化して、いつまでもハツラツと元気に過ごしたいですね。
2022/07/01
今月14日、内閣府は2022年版の「高齢社会白書」を公表しました。 「高齢社会白書」とは、超高齢社会である日本の高齢者を取り巻く状況を調査したもの。高齢者にアンケートを取り、高齢者の暮らしの状況や就業状況や健康状況などについてまとめられています。 「高齢社会白書」によると、生きがいを感じて生活している高齢者は全体の約70%。さらに、収入を伴う仕事をしていると回答した高齢者は、そうでない人よりも「生きがいを感じている」と回答した割合が多いことがわかりました。 この結果を受けて内閣府は、「高齢者が就業などのさまざまな社会活動への参加がしやすいような環境整備を進め、その基盤となる健康づくりを生涯にわたって推進することが重要」としています。 生きがいを感じる人は社会活動に参加 今月14日、内閣府は2022年の「高齢社会白書」を公開。日本の現在の少子高齢化の状況などを明らかにしています。 そのなかで、生きがいを感じる程度について高齢者にアンケートを実施。生きがいを「十分感じている(22.9%)」「多少感じている(49.4%)」を合わせた「生きがいを感じている人」は72.3%になることがわかりました。 さらに、このように生きがいを感じている人は、収入を伴う仕事をしていることが多いこともわかっています。 具体的には、65歳以上の30.2%がフルタイムやパート勤務などの仕事で収入を得ており、そのうちの81.3%が生きがいを感じている人でした。 「コロナ自粛」ばかりにならないように 「高齢社会白書」を見ると、やはり生きがいには人との交流が大きく影響していることがわかります。 コロナ禍で人との交流する機会が減っている傾向がありますが、完全に交流をなくすと生きがいを感じなくなって、気分が落ち込んだりうつになってしまうこともあり得ます。 「仕事」というと収入を得ることばかりに目を向けてしまいがちですが、人と交流したり生きがいを感じるための良い方法にもなっているようですね。
2022/06/28
高齢者の介護度に大きな影響を与える歩行状態。歩行が不安定な状態のままでいると、転倒してしまうなど要介護度が進行する原因にもなりかねません。 この歩行状態が悪くなる原因のひとつにオムツがあります。 というのも、歩ける人がオムツを利用する際にはパンツタイプの歩きやすいものを選ばないと歩行の邪魔になってしまうため。さらに、サイズがあっていないと皮膚トラブルや隙間からのモレにつながることもあります。 そこで、花王は佐賀大学や筑波大学と協力して紙パンツの吸収体の厚さと歩行動作の関係に着目した調査を実施。その結果、紙パンツの吸収体が薄いほど歩行の安定性が向上して、歩行時のふらつきが減ることがわかりました。 紙パンツの厚さが歩行に影響する 衛生用品や洗剤などメーカーである花王が、佐賀大学や筑波大学と合同で高齢女性の紙パンツの吸収体の厚さが歩行状態に与える影響について調査をおこないました。 この調査では、健康な高齢女性15人を対象に、吸収体の厚さが異なる3種類の紙パンツを使って歩行動作を分析。両足の前後の幅(歩幅)や左右の幅(歩隔)、歩く速度、両足のふくらはぎの筋肉の変化、全身の関節の動きなど、さまざまな観点から歩行の状態を調べました。 その結果、吸収体が薄いほど左右の足運びのバランスが良くなり、身体が安定して歩隔が狭くなることが判明。さらに、足の筋力の変化が均等に近づき、身体のふらつきも減っていました。 このような身体的な違いに加えて、吸収体が薄いほど違和感が減って装着感が良くなるという心理的な面でもメリットがあることもわかりました。 今回の結果を受けて同社は、吸収体が薄い紙パンツにすることで歩行時の身体のバランスが安定してふらつきが減り、転倒などのリスクが低減できる可能性があるとしています。 「歩きやすさ」も選ぶ基準に 介護用品の売り場に行くと、さまざまなオムツや紙パンツが並んでいて「どれを買えばいいかわからない」と感じたことのある人もいるかもしれません。 そういうときに、歩きやすさに注目して選ぶのもひとつの手。特に、自分で歩行できる人の場合、歩きにくいものを選ぶと歩くことが嫌になって歩く機会が減り、身体状態が悪くなって介護度が上がってしまうこともあり得ます。 紙パンツを選ぶときは「吸収量が多いもの」を選びがちですが、そのときの身体状態に応じて「歩きやすさ」「サイズ」「吸収量」などを変えて柔軟に変更するのが良いかもしれませんね。
2022/06/27
新型コロナウイルスの感染拡大が始まってから2年以上。コロナ禍で外出することが減り、運動する機会も減ってしまった人もいるかもしれません。 しかし、身体を動かすことが減ると「フレイル」になってしまうことも。進行すると要介護状態になってしまう可能性もあります。 そこで、健幸ライフ社は足ふみ運動ができる「あしふみ健幸ライフ」を介護事業所向けにレンタルを開始。利用者のコロナフレイルに頭を悩ませる事業所を対象に20施設限定で無料で貸し出しをするそうです。 座ったままできる「足ふみ運動」 健幸ライフ社は、足ふみ運動ができる「あしふみ健幸ライフ」の無料レンタルをおこなうことを明らかにしました。 この商品は、いすに座ったままで足ふみ運動ができる運動器具。厳選した国産杉を使った台に脚を乗せて上下させることで効率的に脚の運動になります。 いすに座ってできるうえに、強い力を必要としないので足腰が弱った高齢者でも簡単に使用可能。その一方で、股関節や脚の大きな筋肉がほぐれ、第2の心臓とも呼ばれるふくらはぎも動かせるため、血行が良くなるそうです。 その効果は、同社の実験でも明らかになっており、この器具で足ふみをして30秒後には足首の血流が10倍、額の血流は2倍に増加していたとのこと。全身の血の巡りが良くなることでむくみや冷え性を解消したり足のリハビリ効果が期待できます。 また、この器具は一人ひとり個別で運動が可能。そのため、コロナ禍で集団での運動ができなくても1人で身体を動かせます。 コロナフレイルを防ぐために 外出機会が減って、運動不足だとわかってはいても人手が足りないために運動レクをおこなえなかったり、長時間の立位が難しい利用者が多いためにできる運動が限られていたりと頭を悩ませている事業所も多いのではないでしょうか。 そういったときに、この運動器具のような道具を導入してみるのも良いかもしれませんね。 「テレビばかりを見ている」「長時間、座りっぱなし」という状況は、フレイルを招いたり介護度を上げる原因になりかねないので、少しでも身体を動かせるようにしたいですね。
2022/06/20
高齢者がいつまでも元気でいるために注意したいのが「サルコペニア」と「フレイル」です。 サルコペニアとは、筋肉量が少なくなり、身体機能が低下している状態のこと。フレイルは加齢によって体力が落ち、病気などを起こしやすい状態のことです。 どちらも進行すると介護が必要になることがあり、「要介護状態の前段階」と言われることもあります。 そうなることを防ぐために、イタリアの総合病院でサルコペニアやフレイルの高齢者の身体機能の低下を抑制するプログラムを実施。その結果、健康維持のための運動や食事の指導をすることで、身体機能の低下を抑えることができました。 フレイルの進行を抑えるために イタリアのアゴスティーノ・ジェメッリ総合病院で、身体機能の低下した高齢者を対象に身体活動や食事の指導をするプログラムが実施されました。 このプログラムは、身体的フレイルとサルコペニア状態にある約1500人の高齢者を対象に実施。対象者を指導を受けるグループと指導を受けないグループの2つに分けて、その後の身体機能の変化を比べました。 このプログラムの指導内容は、週2回、中程度の運動を施設で受けて自宅では最大週4回おこなう運動と栄養に関するカウンセリングを受けるというもの。毎日の対象者の身体活動は、対象者の太ももにつけた活動量計で測定されました。 その結果、プログラム開始から36ヵ月後までに歩行機能に障害が起きたのは指導を受けたグループの46.8%、受けていないグループの52.7%という結果に。指導を受けたグループの方が歩行機能の維持ができた人が多いことがわかりました。 さらに、指導を受けたグループの女性は指導を受けていない女性と比べて、24ヵ月後の筋力と筋肉量の低下が抑えられていたそう。ちなみに、男性ではこの傾向はありませんでした。 研究グループによると、フレイルの高齢者に対して運動の指導が効果があることが示されているものの、医療現場ではあまり重視されていないそう。しかし、運動であれば過剰治療につながるおそれが少ないので、高齢者にとって有効とのことです。 運動するきっかけを作って サルコペニアやフレイルは、身体を動かさないとどんどん進行してしまいます。 そのため、高齢者の活動を推進する取り組みがあると、自発的に出かけるきっかけになって身体を動かす機会が増えるのではないでしょうか。 最近では、歩くのを楽しくさせる運動アプリなども登場しています。そうしたものを活用して活動量を増やすと、継続がしやすいかもしれないですね。
2022/06/02
年齢を重ねていくにつれてリスクが高まる高血圧。2014年の厚生労働省の調査によると、40~70歳では男性の60%、女性の40%が高血圧を発症しているとされており、さらに75歳以上では、男性が74%、女性が70%まで高血圧患者が増加することがわかっています。 また、日本人は食塩の摂取量が多い傾向があるため、食事の面でも配慮することが高血圧予防に。なかでもタンパク質は、多様な食品から摂取することで高血圧のリスクが66%低下することが中国でおこなわれた研究で明らかになりました。 いろんな食品からタンパク質を 中国で1万2200人を対象に、高血圧リスクとタンパク質の供給源の多様性についての研究が実施され、その結果をアメリカ心臓協会が公開しました。 この研究は、1997~2015年に実施されたもの。対象者を平均6年間にわたって追跡調査し、タンパク質を含む食品の種類数と高血圧発症との関連を評価しました。 研究では、タンパク質の供給源として「未加工肉」「加工肉」「魚」などに区分。対象者の食事の多様性を「多様性スコア」として点数化しました。 その結果、タンパク質の多様性スコアが最も高い人は、最も低い人に比べて高血圧の発症リスクが66%低いことがわかりました。 さらに、タンパク質の摂取量が少なすぎる人と多すぎる人も高血圧リスクが高かったそうです。 栄養不足が要介護の原因に アメリカ心臓協会は、心疾患の予防のためにタンパク質を摂取することを奨励。豆類などの植物性のものや赤身の肉、魚介類などを挙げており、タンパク質を適量食べることで食事の質が上がるとしています。 また、特に高齢者にとってタンパク質不足は、高血圧以外にもフレイルのリスクも高めることにもなりかねません。 フレイルとは、要介護状態の前段階の状態のこと。栄養不足などで身体の筋力が低下し、身体機能も落ちることで自立した生活が送れなくなることもあります。 さらに、身体機能が落ちることで外出がおっくうになり、社会的な交流の機会が減ることも。そのままにしておくと、うつ病や認知症を発症するおそれもあります。 このように、栄養状態が悪いと心身ともに弱ってしまいます。特に年齢を重ねるとこうした影響を受けやすくなるので、食べるものの種類を増やして、いつまでも健康を維持したいですね。
2022/05/27
コロナ禍で外出自粛生活が長引き、家の中で過ごすことが多くなった人もたくさんいるのではないでしょうか。 そうしたときに心配されるのがフレイルのリスク。フレイルとは、年齢を重ねたことで心身の機能が低下した状態のことで、その状態が進行すると要介護状態になるとされています。 そのフレイルの予防法について、東京都健康長寿医療センターが調査を実施。その結果、「運動」「社会的な活動」「多様な食品の摂取」の3点を実行するほど要介護リスクが下がることがわかったそうです。 フレイル予防の3つのポイント 東京都健康長寿医療センターは、高齢者のフレイルや要介護化のリスクを下げる要因について調査をおこないました。 この調査は、「運動」「社会的な活動」「多様な食品の摂取」について、どの要因がどの程度、要介護リスクを下げるのかを調べたものです。 その結果、この3つを実践している人は、1つも実施していない人に比べて2年後にフレイルになっているリスクが半減していることがわかりました。 さらに、これら3つのうち2つを実施している人は、要介護リスクが35%減少、3つすべてを実施している人は46%の減少となったそうです。 加えて同センターは、これらの3つの行動を高齢者全員がおこなった場合、3.6年間の要介護リスクが16%減少するという推計も出しています。 これらの結果をふまえて同センターは、地域で取り組めるフレイル予防の資料や「フレイル予防スタートブック」、手軽に対策できる「"ちょい足し"プログラム」などを公式サイトで公開しています。 暮らしに”ちょい足し”でいきいきと 運動をすることが減ったり人との交流する機会が減ると、フレイルになるリスクが高くなるとされています。 だからといって、フレイル予防にはどんなことをすれば良いのかわからないもの。そこで、東京都健康長寿医療センターが公開している”ちょい足し”を試してみると良いかもしれません。 例えば、ラジオ体操を始めてみたり、普段はあまり食べない肉を取り入れてみたり、地域の活動に参加してみたり…。自分が始めやすいことから”ちょい足し”して、フレイルや介護予防をしていけると良いですね。
2022/05/26
高齢者向けのサービスというと、訪問介護などの介護サービスをイメージする人も多いのではないでしょうか。 しかし、要介護認定を受けた人だけでなく、認定をまだ受けていない人やちょっとした支援が欲しい元気な高齢者向けのサービスも近年増えてきています。 例えば、石川県かほく市には、高齢者のリハビリに特化したデイサービスがオープン。介護認定を受けている人だけでなく、元気な高齢者も料金を払えば利用ができる施設です。 さらに、鳥取県では「UD(ユニバーサルデザイン)タクシー」を導入。高齢者だけでなく、キャリーケースなどの大荷物の人や妊娠中の人など幅広い人が使いやすい形のタクシーです。 元気な高齢者を支援するサービス 今年6月、石川県かほく市に「なぎさ倶楽部 Akusyu(あくしゅ)」がオープンします。 この施設は、高齢者の機能訓練に特化したデイサービスです。 このデイサービスには、ウォーキングマシンや筋トレマシンなど、高齢者でも使いやすい器具を複数設置。デイサービスの利用者でなくても、料金を支払えば利用できるのが特徴です。 また、鳥取県では「UDタクシー」を導入して高齢者の外出を促す取り組みもおこなわれています。 UDタクシーとは、高齢者だけでなくベビーカーやキャリーケースなどの大荷物の人など、さまざまな人が使いやすいデザインのタクシーのこと。乗り込み口にステップもあるため、足腰が悪い人にも配慮されています。 さらに、UDタクシーは介護タクシーとは異なり、介護認定がなくても利用可能。そのため、認定を受けていない元気な高齢者の外出促進にもつながったそうです。 「歩かない町」を支えるタクシー 鳥取県でUDタクシーの導入がおこなわれた背景には、鳥取県が「日本一歩かない町」になってしまったことがあるそうです。 2010年におこなわれた調査では、1日の歩数が鳥取県の男性は全国ワースト1位、女性はワースト3位という結果に。これを改善する取り組みのひとつとして、UDタクシーの導入がおこなわれました。 UDタクシーが介護タクシーと異なるのは、予約が要る介護タクシーに対して、普通のタクシーと同じように街中を走っている点。そのため、予約をしなくても必要なときにその場でつかまえて利用することもできるのです。 こうしてUDタクシーを気軽に使えるようにすることで外出のハードルを下げ、高齢者の健康づくりにもつながっています。 外出の機会が増えれば、活動量も増えて介護予防にもつながりそうですね。
2022/05/25
介護施設への入居について、地域に特化した専門相談員が電話・WEB・対面などさまざまな方法でアドバイス。東証プライム上場の鎌倉新書の100%子会社である株式会社エイジプラスが運営する信頼のサービスです。