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板橋区とトヨタモビリティ東京、都市再生機構(UR)が連携協定を締結したことを発表。高齢化が進む高島平団地住民の移動手段の改善などに取り組むとしています。 移動手段の確保などを目指して区と企業が連携 板橋区にある高島平団地では高齢化が進み、入居者の半数以上は65歳以上の高齢者だと言われています。高齢者の多くは移動手段がなく、住民から「買い物の移動に困っている」などの声が挙がっていました。 高齢者の移動手段の改善などに取り組むべく、団地を所有する都市再生機構と板橋区、トヨタモビリティ東京がそれぞれ連携することにしたのです。 トヨタモビリティ東京は、「自動運転技術などを用いた次世代移動サービスの活用などで高齢者の移動問題を解決し、まちづくりに参画していきたい」としています。 都市規模が小さいほど自家用車率が増加 体力や身体機能が衰えてくる高齢者は、どのような移動手段を用いているのでしょうか? 内閣府がおこなった調査で、60歳以上の高齢者に対して外出手段を複数回答で尋ねたところ、「自分で運転する自動車」と「徒歩」と回答した人がそれぞれ約56%で最多だったことが判明。「自転車」や「バス」、「電車」などはそれぞれ20%程度でした。 また、「自分で運転する自動車」を主な移動手段にしている高齢者に対して、運転頻度を尋ねると、67.4%の人が「ほぼ毎日運転している」と回答したことがわかりました。 さらに、「ほぼ毎日自分で自動車を運転している」と回答した高齢者の割合を都市規模別に評価。すると「大都市」が50%、「中都市」が66.7%、「小都市」が72.9%、「町村」が75.5%と、都市規模が小さくなるほど自動車を運転している人が多いことが明らかになりました。 その理由として考えられるのは、村落部の公共交通機関の脆弱さ。都市規模が小さいほど公共交通機関の本数が少なく利用しにくいため、自動車を使っている人が多いのかもしれません。 高齢者が過ごしやすい環境をつくるためには、使いやすい移動手段の確保が不可欠です。今回の連携がうまくいってほかの場所でも応用できるようになれば、高齢者も住みやすい地域が増えていきそうですね。 参考:「令和元年高齢社会白書」(内閣府)
2023/04/04
大阪府豊中市と日本電気株式会社(NEC)は、テクノロジーを活用して高齢者の健康状態を可視化するサービスを2023年4月3日から開始することを発表。テクノロジーを用いて、加齢に伴う心と身体の虚弱状態を指す「フレイル」の防止を目指しているとしています。 フレイルについて そもそも、フレイルとは何でしょうか? フレイルとは、加齢によって心身の機能が低下した状態のこと。またフレイルは、健康と要介護状態の間の状態とも言われています。健康寿命を延ばすためにも、フレイル状態をいち早く認識して対処することが大切です。 国立長寿医療研究センターによると、以下の兆候のうち3つ以上該当すると「フレイル」、1~2該当すると「プレ・フレイル(フレイルの前段階)」だと診断されるそうです。 歩行速度が以前より低下している 何かをおこなうのがおっくうになったり以前よりも疲れやすくなったりする 意欲が低下して活動力が下がっている 筋肉や筋肉量が低下している ダイエットをしたわけでもないのに体重が減少している これらの症状は、1つの症状があると他の症状を引き起こしてしまいます。何も手を打たなければ、そのまま要介護状態になる危険性があります。 それを防ぎ、健康な状態に戻るためには、心身のちょっとした変化に気づいて早期に対応する必要があるのです。 健康データを収集してフレイル予防 今回のサービスの対象者は以下のとおり。いずれも、大阪市豊中市に住んでいることが条件です。 要支援1・2に認定されている人 介護予防・生活支援サービスにすでに参加している人 自主グループによる通いの場の参加者 今回のサービスでは、まず問診と体力測定を実施。そこで、NECが開発した技術などを用いて、運動や口腔機能の状態、毎日の食生活、社会参加の度合い、歩行速度、歩幅などの生活習慣や身体機能のデータを多面的に収集します。 また、そこから明らかになったことを可視化し、本人にフィードバックしていくそうです。 多面的かつ詳細なデータを可視化することで、専門家はより本人に合わせたアドバイスが可能になるでしょう。そして、高齢者本人も自分の生活習慣を見直す良いきっかけになりそうですね。
2023/03/24
岡山県吉備中央町で、高齢者施設から要請された緊急搬送をIT技術で支援するという試みが実施されることに。今回、サービス開始に向けて説明会が町役場で開かれ、高齢者施設の担当者がサービスの利用方法を学びました。 吉備中央町は、国から「デジタル田園健康特区」に指定されている地域。テクノロジーの力で、情報伝達をよりスムーズにする狙いがあります。 高齢者施設からの緊急搬送をテクノロジーで支援 今回、吉備中央町でおこなわれるサービスとは、スマートフォンで高齢者の容体や普段飲んでいる薬の情報などを書き込んだチェックシートを撮影することで、救急隊員や医療機関とスムーズに情報が共有できるというものです。 吉備中央町には救急対応できる病院がないため、緊急に処置が必要な患者は1時間近くかけて町外の病院に搬送しているという現状があります。今回のサービスを取り入れることで、高齢者が病院に到着後、より素早く治療に移れることが期待されています。 説明会に参加した高齢者施設の担当者は「より早急なやり取りが病院とできるようになるので、家族や本人に取っても心強いのではないか」と話しました。 今回の支援サービスは、3月下旬から順次運用していく予定だそうです。 地域医療の現状 今回の吉備中央町のように、近くに大きな病院がないという地域は少なくありません。都心に比べて、地方都市や過疎地域は医療資源が乏しいという現状があるのです。 厚生労働省の調査では、大都市圏の医療施設の減少率が2%なのに対し、地方都市は5%、過疎地域は26%と減少率が大きくなっていることがわかりました。 病院が都市に集中しているため、村落地域に住んでいる人は受診するために遠くまで足を運ぶ必要があり、高齢者などはそれをおっくうに感じている人もいるようです。 実際に、国土交通省が高齢者に対して居住地域で不便に感じていることは何かと尋ねたところ、「病院の通院に不便」という回答が約14%で2位という結果になったことも判明しています。 今回、吉備中央町で実施される事例のように、テクノロジーを使って地域間の医療格差を是正するような試みが広がっていくと良いですね。 参考:「医師偏在対策について」(厚生労働省) 参考:「高齢者の住宅と生活環境に関する調査」(国土交通省)
2023/03/20
北海道の滝川市立図書館が、寄贈本や除籍本を施設等に届ける「どこでもドクショ。~つながる本棚~」という活動を始めることを明らかにしました。 図書館に来館することが難しい高齢者などを含む地域の人々が、気軽に本を楽しめるようにするという狙いがあります。 「どこでもドクショ」について 滝川市立が今回新たに始める「どこでもドクショ」は、以下の対象に合わせてそれぞれ職員が選書をするとしています。 地域文庫編:本棚を設置する施設や商店、団体に本を提供する シニア編:高齢者施設に本を提供する キッズ編:保育所などに本を提供する シニア編では、高齢者おはなし会を担当している図書館ボランティアが作成した、しおりとメッセージカードも本と一緒に提供するそうです。 北海道内の高齢者施設に図書を配布 2023年2月22日、「どこでもドクショ」の第1回目を実施。北海道滝川市にある3つの施設(「サービス付き高齢者施設ゆい」、「滝川市老人保健施設ナイスケアすずかけ」、「グループホーム土筆」)に、本の贈呈をおこないました。 また、本と合わせて図書館ボランティアが作成したメッセージとしおりも渡しました。 本の贈呈を受けた施設の職員からは、「施設の本棚を、いただいた本に入れ替えて利用していきたい」「今回、絵本も入れてほしいと依頼した。絵本なら、小さな字が見えにくくなった人にも読んでもらえる」と好評の声が上がったそうです。 施設の本の拡充などはどうしても後回しになりがちなため、ずっと同じ本が置かれていることも少なくありません。今回の「どこでもドクショ」のような取り組みがさらに多くの場所に広まっていけば、施設にいる高齢者も飽きずにいろいろな本を楽しめそうですね。
2023/03/15
石川県は、2023年度からコンピューターゲームをスポーツ競技として捉えた「eスポーツ」を、高齢者の認知症予防に活用する事業をおこなうことを明らかにしました。 状況を判断しながらコントローラーを操作することなどが、認知症の予防につながる可能性があるとしています。 eスポーツを高齢者の認知症予防に役立てる事業を開始 石川県は、eスポーツを高齢者の認知症予防に活用する事業を2023年度から始める方針を示しました。 eスポーツを楽しむためには、画面上での自分や周りの状況を判断しながらコントローラーを操作する必要があります。そういった動作が脳に刺激を与え、認知症の予防につながるのだそうです。 今回の事業にあたって、まずは試験的にいくつかの自治体で開かれる高齢者の集まりなどで体験会を開いてeスポーツの楽しさを知ってもらうとしています。また、ゲーム内容は音楽に合わせて太鼓を叩くゲームやブロックをつなげるゲームをしてもらうそうです。 試験的にいくつかの市や町でeスポーツ体験会をおこなったあとは、参加者の反応を参考にしながらほかの自治体にも広げていくとしています。 この件について、県の担当者は「誰でも気軽にできるという利点を活かしながら高齢者の健康に役立てていきたい」と話しました。 eスポーツの効果とは 認知症を抑制するというeスポーツの効果は、科学的な研究でも明らかになってきています。 九州工業大学を中心とするグループがおこなった研究によると、eスポーツに1ヵ月間取り組んだ高齢者はそうでない高齢者に比べて、認知機能が改善したことが示されたのです。 研究グループは、29人の高齢者をeスポーツに取り組むグループと普段どおりの日常を過ごすグループに分類。1ヵ月間片方のグループにはeスポーツに取り組んでもらって、その前後に対象者の認知機能をテストで測りました。 その結果、eスポーツに1ヵ月間取り組んだ高齢者のグループでは、物事を実行する能力や注意力、複数のことを同時におこなう能力などが改善されたことがわかったのです。 スウェーデンでは、Silver Snipersと呼ばれる65歳以上の高齢者で構成されるeスポーツチームも出てきています。そのうち日本でも、高齢者がeスポーツの舞台に登場する日が来るかもしれませんね。 出典:「e スポーツの実施が高齢者の認知機能及び幸福感に及ぼす影響」(日本スポーツ産業学会第30回大会発表)
2023/03/10
山口県では、2023年2月24日~3月2日の6日間で高齢者が死亡する交通事故が3件発生。このことを受けて、山口県は3月2日に県内全域で「高齢者警戒情報」を発表しました。 山口県や警察は、自転車でもヘルメットを着用してほしいなどとして、交通事故への警戒を呼びかけています。 山口県が「高齢者警戒情報」を発表 山口県では、6日間で3件の高齢者が死亡する交通事故が発生しました。 警察によると、2月25日に長門市で自転車に乗った83歳の女性が車にはねられ翌日死亡する事故が起きたそうです。続いて、2月28日の柳井市でも、自転車に乗った69歳の男性が道路脇にある用水路に突っ込んで死亡する事故が発生。さらに3月2日には、平生町で道路を歩いて横断していた84歳の男性が軽乗用車にはねられ死亡する事故が起きました。 高齢者が死亡する交通事故が相次いだことを受けて、山口県は今年度3回目となる「高齢者警戒情報」を県内全域に発表。警察は交通パトロールや取り締まりを強化していきます。 高齢者の交通事故を防止するために 山口県は、2023年の3月9日~3月15日の約1週間を「高齢者の交通事故防止県民運動週間」に設定。交通事故を防ぐために、以下のことをするように呼びかけています。 手を上げて道路を渡る 道路を横断するときは、左右をよく確認してから渡る 夜間に歩いて外出する際は、明るい服や反射材を着用し自分を目立たせる 自転車に乗るときはヘルメットを着用して頭を守る これから夜間も暖かくなり、夜風に吹かれながら散歩したいと思っている人もいるでしょう。しかし、夕暮れ時や夜間になると自分も車のドライバーも視界が狭くなるため、一層安全に留意しながら出かけたいですね。
2023/03/09
高齢者にとって日々の生活になくてはならないもの、それはメガネ。視力は時とともに変化するため、メガネもときどき買い替える必要がありますよね。 ただ、農村部などに住んでいて、メガネの購入になかなか行けないという人もいるのではないでしょうか。 そういった現状を受けて、メガネ販売を手がける株式会社ジンズは、メガネの購入や視力測定などができる「JINS GO」という移動販売サービスを2023年1月26日から開始しました。 JINS GOの特徴 ジンズは、近隣にメガネ販売店がない地域に住んでいる人や高齢者施設にいる店舗へ行くのが困難な人に対してもサービスを届けるために、メガネの移動販売「JINS GO」をスタート。サービスの皮切りとなる1号車は関東近郊を活動拠点とするそうです。 JINS GO1号車は、マイクロバスをベースに開発。車両内には、メガネを約200本陳列できる棚を設置しました。また、休憩できるベンチもあるため、長時間立っているのが困難な高齢者でもゆったりとメガネを選べます。 また、車両には視力測定器やレンズ加工機も搭載。来店時に新調したメガネを受け取れる環境が整っています。 JINS GOのサービス利用の流れ メガネの移動販売サービスは、以下のような流れで利用できます。 JINS GOの訪問販売を希望する施設や団体、自治体の人が公式サイトから申し込む サービス担当者と日時や場所の調整 実際に車両が事前に決めた場所を訪問 視力測定とレンズ加工をおこない、その場で新しいメガネを提供 また、持っているメガネに不具合があれば、メンテナンスも無料でおこなうとしています。 JINS GOがさらに広まっていけば、日本全国どこにいる高齢者でも、自分に合ったメガネをより手軽に選べるようになりそうですね。 参考:「JINS GO」(JINS)
2023/03/08
2023年2月14日、高知県日高村がスマートフォンで使える健康アプリ「まるけん」のサービスを開始したことを明らかにしました。 アプリ開発は、すでに健康アプリを開発した実績があるフォアフロントテクノロジーが担当。アプリの内容は、高知県立大学などの協力を得ながら検討を重ねたとしています。 健康アプリ「まるけん」開発の背景 2021年5月、日高村はすべての村民がスマートフォンを持ち、防災情報の受信や健康管理をアプリでおこなってもらう「村まるごとデジタル化事業」をスタート。2023年2月時点で、人口のおよそ80%がスマートフォンを所有しているそうです。 この事業の一環として、アプリを活用した健康事業を実施していました。以前は既存の健康アプリを活用していたものの、サービスが終了してしまったと言います。 そこで、健康管理をアプリでおこなっていた住民約600人にアンケートを実施したところ、約半数の人から「健康事業を継続してほしい」という声が挙がったことから、村独自に健康管理アプリを開発することにしたそうです。 健康アプリ「まるけん」の特徴 村は、住民が継続してアプリを利用できるように使いやすいつくりにすることと、自治体が必要とする健康データの取得を可能にすることを最優先事項に置いて、健康アプリ「まるけん」を開発しました。 「まるけん」の持つ機能は以下のとおりです。 1日の歩数を記録する機能 体重を記録する機能 日々の血圧を登録する機能 その日の体調を記録する機能 地域通貨と連携する機能 ユニークなのは、地域通貨と連携する機能ではないでしょうか。「まるけん」を使用すると、その頻度に応じてポイントがたまり、地域の中で使える独自の電子通貨に変換できるそうです。 担当者は、今後収集した村民の健康データを分析して、社会保障費の削減方法を模索していきたいとしています。 このアプリは、日高村に住んでいなくても使えます。表示された文字を大きくするなど、高齢者も使いやすいデザインになっているそうなので、毎日の健康管理に活用してみてはいかがでしょうか。 参考:「行政と住民の声を反映した日高村健康アプリ「まるけん」がサービスを提供開始」(日高村)
2023/02/17
介護とデジタルテクノロジーをつなげる事業を展開している株式会社ウェルモは、福岡県福岡市が実施する「令和4年度介護事務効率化支援事業」に採択されました。 訪問介護事業所にスマートフォンを貸し出し、チャットツールを活用してもらうことで事務効率化を図りたいとしています。 事業を実施するに至った背景 2025年には、全国で32万人ほどの介護人材が不足すると言われています。これを受けて、政府は介護分野における生産性の向上を推進し、少ない人数でも業務を回せるような体制をつくろうとしているのです。 しかし、介護業界では今でも紙媒体で引継ぎをしたり、連絡を電話やFAXでおこなったりしているところが少なくありません。それは、介護に従事している人の平均年齢層が高く、デジタルテクノロジーに対して強い抵抗感がある人も一定数存在することが、なかなかデジタル化が浸透しない一因として考えられます。 そういった現状を踏まえて、ウェルモは多くの人が使い慣れているスマートフォンを使ったチャットツールを活用してもらうことで、テクノロジーへの抵抗感を和らげ、デジタル化を促進していこうとしているのです。 スマホを事業所に貸し出してITへの抵抗感を和らげる 今回ウェルモは、事業所内の連絡に手間や時間がかかる訪問介護事業所を対象に、連絡手段をチャットツールに置き換える事業を実施します。 今回おこなう事業では、まず福岡市内の訪問介護事業所にスマートフォンを無償貸与。従業員間の連絡手段に使うチャットツールは、多くの人がすでに使っている「LINE」のビジネス版である「LINE WORK」を使用します。 その後、FAXや電話といった今までの連絡方法とLINE WORKを使った連絡方法で、かかった時間や手間がどれだけ違うかを比較。これでLINE WORKを使った連絡のほうがスムーズだということが明らかになれば、今後、各事業所でスマートフォンの本格的な導入を目指すとしています。 受け手の時間を拘束する電話と違い、チャットツールは受け手に余裕があるときに返信できます。そのため、介護職員の負担軽減にもなりそうですね。
2023/02/16
2023年1月31日、神奈川県平塚市は市内で高齢者施設を運営している社会福祉法人と職員派遣協定を結んだことを明らかにしました。 市町村が単独で協定を結んだのは県内で初めてだということです。 市と社会福祉法人が職員派遣協定を結ぶ 平塚市が社会福祉法人と結んだ協定は、感染者が高齢者施設内で集団発生して職員が不足したときに、県の派遣システムを活用したり協定を結んだ別の施設から要請したりして職員を派遣するというものです。 この協定があれば、高齢者施設内で新型コロナの集団感染が発生した際に、介護職員への負担が軽減される可能性があります。さらに、今までは法人内の職員だけでクラスター対応するケースがほとんどでしたが、職員派遣協定があることで外部に援助を求めやすくなるでしょう。 市の担当者によると、感染者や濃厚接触者が生活する「レッドゾーン」と呼ばれるエリアは施設の職員が担当し、派遣された職員はそれ以外のエリアを担当することになるそうです。 職員派遣協定を結んだ法人は5法人。法人からは「行政が職員不足になったときの対策をしてくれるのは心強い」などの歓迎の声が上がっています。 平塚市の落合克宏市長は、「介護施設と市が連携できる体制を整えるのは重要だ。災害や他の感染症の対策を含め、継続的な計画に活用できるよう、参加法人をさらに増やしていきたい」と話しました。 コロナ禍による介護への影響 コロナ禍になって、介護職員への負担は大幅に増えました。 例えば、新型コロナが流行したことで、コロナ禍以前ではしなかった「施設の消毒」が職員の新たな業務に加わりました。消毒する箇所は手すり、エレベーターのボタン、テレビのリモコン、居室など。手の触れそうな場所はすべて消毒しなければならないため、時間がかかります。場合によっては、利用者と関わるために使っていた時間を施設の消毒に充てることもあります。 また、施設内で新型コロナの集団感染が起こったら、介護職員への負担はさらに増えます。 通常より少ない人数で業務をこなさなければならないので、時間外労働を強いられるケースも少なくありません。労働基準法の制限を受けない管理者などは、施設に泊まって四六時中対応に追われることもあるのです。 今回平塚市がおこなった職員派遣協定がうまく機能すれば、こうした悲劇も減っていく可能性があるので、それに期待したいですね。
2023/02/07
介護施設への入居について、地域に特化した専門相談員が電話・WEB・対面などさまざまな方法でアドバイス。東証プライム上場の鎌倉新書の100%子会社である株式会社エイジプラスが運営する信頼のサービスです。