特集
今月14日、内閣府は2022年版の「高齢社会白書」を公表しました。 「高齢社会白書」とは、超高齢社会である日本の高齢者を取り巻く状況を調査したもの。高齢者にアンケートを取り、高齢者の暮らしの状況や就業状況や健康状況などについてまとめられています。 「高齢社会白書」によると、生きがいを感じて生活している高齢者は全体の約70%。さらに、収入を伴う仕事をしていると回答した高齢者は、そうでない人よりも「生きがいを感じている」と回答した割合が多いことがわかりました。 この結果を受けて内閣府は、「高齢者が就業などのさまざまな社会活動への参加がしやすいような環境整備を進め、その基盤となる健康づくりを生涯にわたって推進することが重要」としています。 生きがいを感じる人は社会活動に参加 今月14日、内閣府は2022年の「高齢社会白書」を公開。日本の現在の少子高齢化の状況などを明らかにしています。 そのなかで、生きがいを感じる程度について高齢者にアンケートを実施。生きがいを「十分感じている(22.9%)」「多少感じている(49.4%)」を合わせた「生きがいを感じている人」は72.3%になることがわかりました。 さらに、このように生きがいを感じている人は、収入を伴う仕事をしていることが多いこともわかっています。 具体的には、65歳以上の30.2%がフルタイムやパート勤務などの仕事で収入を得ており、そのうちの81.3%が生きがいを感じている人でした。 「コロナ自粛」ばかりにならないように 「高齢社会白書」を見ると、やはり生きがいには人との交流が大きく影響していることがわかります。 コロナ禍で人との交流する機会が減っている傾向がありますが、完全に交流をなくすと生きがいを感じなくなって、気分が落ち込んだりうつになってしまうこともあり得ます。 「仕事」というと収入を得ることばかりに目を向けてしまいがちですが、人と交流したり生きがいを感じるための良い方法にもなっているようですね。
2022/06/28
がんや糖尿病、心疾患など多くの人が気になる生活習慣病。健康診断の結果は悪くはないものの、将来的なリスクを知りたい人もいるかもしれません。 そこで、ウェルタス社は生活習慣病の発症リスクがわかる血液検査「My Nightingale(マイ ナイチンゲール)」の提供を開始。通常の健康診断や人間ドックのオプションに追加することで、10年以内の糖尿病や脳梗塞などの心血管障害の発症リスクがわかるそうです。 250もの項目を検査 「今は健康だけど、将来の生活習慣病を発症する可能性を知りたい」という人のためにウェルタス社が提供するのが、「My Nightingale」という血液検査サービスです。 この検査は、通常の健康診断ではわからない250もの多様な項目を測定することで、心血管疾患や糖尿病の10年後の発症リスクを算出します。 その算出結果は、「心臓年齢」「糖尿病体制スコア」「コレステロールバランススコア」「脂肪酸バランススコア」「炎症スコア」の5つの項目で各100点満点で評価。合わせて、心血管疾患と糖尿病のリスクを視覚的に教えてくれます。 このレポートでは、検査結果だけでなく各スコアの説明と改善方法も提示。「食物繊維を多く摂る」「糖分の多い食品を控える」といった生活習慣を改善する具体的なアドバイスが記載されているので、すぐに実行しやすくなっています。 また、この検査はフィンランドの約2万人分の血液データと、日本人6000人の血液データをもとに作成。対象者の10年間の病歴データも加えて、AIで独自の計算方法を構築して分析しています。 このような分析方法によって、正確性の高い血液検査が実現されています。 将来のリスクを知る 「健康診断の結果は悪くないけど、もっと詳しい検査をしたい」という人もいるかもしれません。 今回の検査では、測定をする250項目のうち16項目の検査結果がレポートでまとめられており、そのうちの11項目は一般的な人間ドック・健康診断では測定しない項目です。 そのため、通常の検査では「異常なし」という結果だった人でも、「将来の発症リスクが高め」という結果が出ることも。多くの項目の検査ができると詳細なリスクが把握できるので、早めの対策がとりやすいのではないでしょうか。
2022/06/27
「最近、ぐっすり眠れない」「昼間に眠くなる」など睡眠に関する悩みを持っている人がいるかもしれません。 年齢を重ねることで、寝付きが悪くなったり目覚める時間が早くなりすぎたりと睡眠の悩みは増える傾向があります。その原因のひとつが、睡眠中の光であることがアメリカの大学の研究によってわかりました。 その研究によると、寝るときの照明が明るい人は就寝時刻や起床時刻が遅いという傾向があり、糖尿病や高血圧になる確率が高かったそうです。 睡眠中の光が血糖値に影響 アメリカのノースウェスタン大学が、睡眠中の光と睡眠状況や健康状態の関係性についての研究結果を明らかにしました。 この研究は、63~84歳の高齢者552人を対象におこなったもの。対象者は腕時計型のセンサーを装着して、睡眠サイクルや活動量、光の量を計測しました。 こうすることで、対象者が実際に浴びた光の量を測り、24時間にわたって睡眠・覚せいのサイクルを客観的に調べられるそうです。 研究の結果、対象者の50%以上が寝ている間も何らかの明かりをつけていたことが判明。加えて、夜に浴びる光の量が多い人は、糖尿病や肥満、高血圧になる確率が高いこともわかりました。 さらに、寝るときの照明が明るい人は、就寝時刻・起床時刻が遅いという傾向があったそう。ちなみに、就寝時刻が遅い人は心血管や代謝に異常が出るリスクが高いことも、過去の別の研究でわかっています。 また、同研究チームは20代の若者を対象に睡眠中の光が健康状態に与える影響についても調査しています。 それによると、弱い光をつけたまま1晩寝るだけでも血糖値や心拍数が上がっていたそう。 光はまぶたを通過して目に入るため、弱い光でも睡眠に影響が出るそうです。 ライトの付け方にも気をつける 寝ている間は照明を消して部屋を真っ暗にしたくても、夜中にトイレに起きるために照明を消せないこともあるかもしれません。 そういう場合は、照明を足元だけ照らすというのもあり。最近は、コンセントに挿すだけで足元を照らしてくれるライトなどもあるので、検討してみると良いかもしれませんね。 「生活習慣病予防」というと食事や運動をイメージしがちですが、睡眠にも気をつける必要がありそう。睡眠の質を上げるために、夜間の光の強さにも気をつけたいですね。
2022/06/27
高齢者の介護度に大きな影響を与える歩行状態。歩行が不安定な状態のままでいると、転倒してしまうなど要介護度が進行する原因にもなりかねません。 この歩行状態が悪くなる原因のひとつにオムツがあります。 というのも、歩ける人がオムツを利用する際にはパンツタイプの歩きやすいものを選ばないと歩行の邪魔になってしまうため。さらに、サイズがあっていないと皮膚トラブルや隙間からのモレにつながることもあります。 そこで、花王は佐賀大学や筑波大学と協力して紙パンツの吸収体の厚さと歩行動作の関係に着目した調査を実施。その結果、紙パンツの吸収体が薄いほど歩行の安定性が向上して、歩行時のふらつきが減ることがわかりました。 紙パンツの厚さが歩行に影響する 衛生用品や洗剤などメーカーである花王が、佐賀大学や筑波大学と合同で高齢女性の紙パンツの吸収体の厚さが歩行状態に与える影響について調査をおこないました。 この調査では、健康な高齢女性15人を対象に、吸収体の厚さが異なる3種類の紙パンツを使って歩行動作を分析。両足の前後の幅(歩幅)や左右の幅(歩隔)、歩く速度、両足のふくらはぎの筋肉の変化、全身の関節の動きなど、さまざまな観点から歩行の状態を調べました。 その結果、吸収体が薄いほど左右の足運びのバランスが良くなり、身体が安定して歩隔が狭くなることが判明。さらに、足の筋力の変化が均等に近づき、身体のふらつきも減っていました。 このような身体的な違いに加えて、吸収体が薄いほど違和感が減って装着感が良くなるという心理的な面でもメリットがあることもわかりました。 今回の結果を受けて同社は、吸収体が薄い紙パンツにすることで歩行時の身体のバランスが安定してふらつきが減り、転倒などのリスクが低減できる可能性があるとしています。 「歩きやすさ」も選ぶ基準に 介護用品の売り場に行くと、さまざまなオムツや紙パンツが並んでいて「どれを買えばいいかわからない」と感じたことのある人もいるかもしれません。 そういうときに、歩きやすさに注目して選ぶのもひとつの手。特に、自分で歩行できる人の場合、歩きにくいものを選ぶと歩くことが嫌になって歩く機会が減り、身体状態が悪くなって介護度が上がってしまうこともあり得ます。 紙パンツを選ぶときは「吸収量が多いもの」を選びがちですが、そのときの身体状態に応じて「歩きやすさ」「サイズ」「吸収量」などを変えて柔軟に変更するのが良いかもしれませんね。
2022/06/27
「自分で身の回りのことができなくなった」「急な怪我で介護が必要になった」など、介護施設に入居するきっかけは、その人や家庭によってさまざまです。 今回、年齢などによって変わる高齢者の気持ち・考えを、日本能率協会総合研究所が調査。その結果、高齢者の67.8%が「自分ひとりでは生活が困難になったとき」に介護施設への入居を考えると回答。さらに、介護施設を選ぶときに重視することでは「医療サービスが受けられること」が最も多い結果になったそうです。 どのタイミングで入居を考える? 消費者や業界の調査を手掛ける日本能率協会総合研究所が、「高齢者の“きもち”」に注目した調査を実施しました。 この調査の対象となったのは、60~90歳の高齢者。介護施設の入居を考えるタイミングや、老後の生活の準備などについてアンケートをおこなっています。 その結果、介護施設に入居を考えるタイミングとして67.8%の人が「自分ひとりでは生活が困難になったとき」と回答。この回答は60代後半の人が最も多く選択しているものの、年代が上がるごとに少なくなっていることもわかりました。 反対に、年代が上がると増える回答は、「介護施設には入りたくない」というもの。男性では85~90歳で最も多くなり、女性では80~84歳で最も多く選択されました。 また、介護施設を選ぶときに重視する点について最も多い回答は「医療サービスが受けられること」。男性の67%、女性の68.9%が選択しています。 さらに、介護施設へ入居する意欲のある人は、今後の暮らしについて検討している傾向が強いことも判明。住まい、資産整理、エンディングノートなど老後の暮らしや自分の死後のことについて考える必要性を感じている人の割合は、入居意欲のある人の方が10ポイント以上高いことがわかりました。 入居する前に話し合いを 自分自身が介護施設に入居するタイミングについて、やはり「介護が必要になったら」と考えている人が多いことが今回の調査でわかりました。 ただ、それはいつになるかわからないうえ、いざ施設に入居することになると、入居費用、現在の住まい、死後のことなどさまざまな問題が発生します。 ただ、こうした問題は介護施設に入居すると、なかなか対応ができなくなるもの。元気なうちに対策を進めていくことが大切です。 そこでまずは、「施設に入居するつもりでいるのか」「入居後の住まいはどうするのか」といったことを家族と話し合うことから始めると良いかもしれません。
2022/06/24
加齢とともに増加する病気のひとつに、「心房細動」があります。 これは、不整脈のひとつで心臓の心房という部屋が細かく震えるように動くことで、正しい心拍ができなくなる状態のこと。この病気の患者の平均年齢は75歳で、患者の84%が65歳以上と言われています。 しかし、心房細動が慢性化していると自覚症状がないことが多いのが実情。息切れやめまい、胸の苦しさなどの症状があっても「年だから」と見逃されてしまう傾向があります。 そこで、オムロンヘルスケア社が持ち運びのしやすい小型心電計「オムロン 携帯型心電計 HCG-8060T」を販売開始。不整脈などの自覚症状を感じたときに手軽に測定・記録ができるので、心房細動の治療に活用できるそうです。 超小型の心電計 医療機器の開発や販売などをおこなっているオムロンヘルスケア社が「オムロン 携帯型心電計 HCG-8060T」を日本国内で販売開始することを明らかにしました。 この心電計は、不整脈などの自覚症状を感じたときに心電図を測定・記録できるもの。縦3センチメートル、横9センチメートル、厚さ7.4ミリメートルとポケットにも簡単に入るサイズなので、測定したいときにすぐに取り出せます。 また、測定方法も簡単。専用のアプリを起動して心電計の電極に手で触れるだけで30秒で測定結果がアプリに表示されます。 この結果はアプリに自動で保存されるので、病院での診察の際に医師と共有することも可能。心房細動の治療に活用できるそうです。 息切れ、動悸を放置しない 心房細動の自覚症状は、息切れや動悸、めまいなど。しかし、こうした症状があっても「年だからしょうがない」と、治療をせずにそのままにしてしまいがちですよね。 ただ、心房細動が続くと血栓ができやすくなり、命の危険がある脳梗塞を引き起こす可能性が高くなります。 そのため、自覚症状を感じたら早めに病院に行くのが大切。あわせて今回の心電計を活用できれば、早期に治療ができるかもしれません。
2022/06/24
「笑いは百薬の長」ということわざがありますが、笑うことで健康になるという研究結果が実際に報告されています。 例えば、福島県立医科大学が明らかにしたのは、同大学が主催の「笑って健康教室」を受講した人の体重や体格指数(BMI)が減ったという研究。さらに、ストレスが減って幸福感が高まったそうです。 笑いがストレスも体重も減らす!? 福島県立医科大学は、笑いの心身の健康への影響を調べた研究結果を発表しました。 この研究は、同大学が2017〜2019年に開催した「笑って健康教室」の参加者を対象におこなわれたもの。参加したのは地域住民235人で、平均年齢は66.9歳でした。 この健康教室では、笑いヨガや噺家による落語、笑いと健康に関する勉強会など、90分間のプログラムを実施。対象者はこの教室に12週間で8〜10回参加しました。 笑いヨガとは、同大学が開発した健康法。笑いの体操とヨガの呼吸を組み合わせることでリラクゼーション効果や運動効果が期待できるそうです。 今回の研究の結果、肥満の判定などに使われるBMIや体重が減り、ストレスが少なくなって幸福感が高まることがわかりました。 ちなみに、同研究グループは笑いと血糖値の関連性も調査。笑いの頻度が高い人は血糖値が低くなるということがわかっています。 この研究では、約220人を対象に1年ごとの追跡調査をしたもの。対象者の笑いの頻度と血糖値、糖尿病の人の血糖値のコントロールの基準となるHbA1cの値を検証しました。 その結果、笑いの頻度が「月に1~3回、もしくはほとんど笑わない」人は血糖値やHbA1cの改善はあまりされておらず、「月に1~5回」「ほぼ毎日」という人は大きく改善していることがわかりました。 こうした研究から、笑いが心理的だけではなく身体的にも良い影響があることがわかります。 笑いで心身ともに健康に 笑うとポジティブな気分になるので心理的に良い効果があるのはイメージしやすいですが、身体的な健康に良い作用があるのは意外ですよね。 さらに、「笑いは免疫力を高める」という研究結果も報告されています。お笑いを見る前後で免疫細胞の活性状態を比較すると、見た後は35%~45%もアップしていたそうです。 一般的に、薬を使って免疫細胞を活性化させようとすると効果が出るまでに3日程度かかるそう。一方で、笑いであれば短時間で免疫力がアップするため、手軽な健康増進法と言えるでしょう。
2022/06/24
2021年時点の国内の高齢化率は、29.1%にまで増加。この高齢者の割合は、2025年には30%を超え、2055年には人口の約40%が高齢者になるという予測もあります。 こうした高齢化率は地域によっても大きく異なっており、特に高度経済成長期に建設された団地では、高齢化が深刻化しています。 そうした団地のひとつに、大阪府の門真団地があります。この団地では、高齢化率が65%を超えていることが問題になっているのです。 そこで、大阪国際大学が学びの一環として、この団地の問題解決のための活動を開始。独居世帯への訪問や買い物のサポートなど、学生たちが地域の活性化に取り組むそうです。 高齢化率65%以上の団地を救う 大阪国際大学の経営経済学部は、学習の一環として地域の課題解決のための活動をおこなっています。 その取り組みのひとつとして、以下の門真市の門真団地での活動を新たに開始したことを明らかにしました。 団地敷地内の菜園で野菜づくりをサポート 買い物のサポート 独居世帯へ個別訪問 団地内で映画観賞会の開催企画 こうした活動を開始したのは、門真団地の高齢化が深刻な問題となっているため。団地の建設から50年が経って住民の高齢化率は65%を超えており、独居高齢者の孤独死や買い物難民の問題が発生しています。 そこで、今回の取り組みではこれらの問題を解決するための支援を実施するそうです。 例えば、以前から団地内で移動販売がおこなわれていたものの、5階建てのマンションの中にはエレベーターが設置されていない棟も。そのため、高齢者には運ぶ負担の大きい米などの重い商品が販売されていませんでした。 そうした課題を解決するため、学生による買い物サポートをおこなう日には重い商品の持ち運び支援を実施。その持ち運びをする間に住民の困りごとなどのヒアリングもあわせておこない、地域のリアルな問題の発見にもつなげるそうです。
2022/06/23
認知症の検査をする方法は、CT検査やMRI検査など脳の画像を調べるものや、記憶力や注意力を測るテストなどさまざまなタイプがあります。 しかし、その多くが費用が高かったり時間がかかるなど、検査を受ける人やその家族の負担が大きいのが課題。そのため、簡易的に認知症をチェックできる方法の開発が進められています。 そこで、今回、花王が発見したのは「認知機能の低下と歩行速度の変化」の関係性。認知機能が低下している人は、午後の歩行速度が低下する傾向があることがわかりました。 つまり、歩行状態を確認することで簡易的に認知症をチェックできる可能性があるとのことです。 普段の”歩き”から認知症がわかる? 洗剤や衛生用品などの製造をしている花王が、「認知機能の低下」と「1日の中での歩行速度の変化」に関係があることを発見したことを明らかにしました。 これは、今月2日~4日にかけておこなわれた日本老年医学会学術集会で発表した研究によるものです。 この研究では、要介護状態ではない60~91歳の約1500人の歩行速度を1日10時間以上、7日間にわたって計測。歩行速度と認知機能テストの結果を比較しました。 その結果、認知機能が低下している人は、12時以降の歩行速度が低下していることがわかりました。 さらに同社は、高齢者に多い小股でゆっくりとした不規則な歩行を「加齢歩数」として計測。それによって、歩行の安定性の変化をチェックできる可能性があると考えて、幅広い年代を対象に検証をおこないました。 その結果、加齢歩数はすべての年代の歩行のなかであらわれるものの、年齢を重ねるごとにその割合が増えることがわかったそうです。 こうしたことから、普段の歩行状態を計測することで認知症の簡易的なチェックや、歩行の安定性のチェックができる可能性があります。 負担のない検査方法が求められている 認知症の検査は、費用や時間などの負担が大きいことに加えて、心理的なハードルがあることも課題のひとつです。 というのも、「認知症の検査をする」と聞くと、検査を受ける人は自然と身構えてしまうため。なかには、検査を受けるのを拒否することもあるかもしれません。 そこで今回の研究のように、普段の歩行状態を確認するだけで認知症のチェックができるのであれば負担が少なくて済みそうです。 特に、検査を拒否しそうなケースでは、散歩に連れ出すついでに歩行状態を測定できるようになると、気軽に認知症チェックができて助かりますね。
2022/06/23
高齢化に伴って、介護が必要な人の人数が年々増加しています。 厚生労働省によると、2019年度時点で介護認定を受けている人は約669万人となり、介護保険制度が開始された2000年度の約2.6倍に増えています。 そうした状況のなかで問題となっているのは、現役世代の介護離職。家族の介護をするために仕事を辞めてしまい、収入が減って経済的に苦しくなったり自分の時間を持てなくなるなどの問題が起きているのです。 さらに、介護離職は企業にとっても重大な問題。専門的なスキルを持った従業員が辞めてしまうことで、生産性の低下や職場環境の悪化などを招く恐れもあります。 そこで、アイワット社は介護離職を防ぐために、社内制度も掲載可能な「オリジナル介護パンフレット『SAPOGO』」サービスを開始。企業の介護と仕事の両立を支援する制度をPRしたり、従業員の介護制度の理解を深めるため冊子を作成できるそうです。 介護制度をPRする チラシや広告制作などを手掛けるアイワット社が、冊子制作サービス「オリジナル介護パンフレット『SAPOGO』」を開始したことを明らかにしました。 このサービスは、介護保険制度の理解を深められるコンテンツや、介護と仕事の両立を支援する社内制度を1冊にまとめられるもの。従業員の介護離職対策をパッケージ料金で安く実施できます。 特徴的なのは、この冊子の中の2ページをフリーページとして活用できるので、自社の介護制度を発信できること。フォーマットに記入するだけで、オリジナルの冊子で自社の制度をPR可能です。 また、複雑な介護保険制度についてイチから学んでまとめるのは、専門的な知識がないと難しいのが実情。そこでわかりやすい解説マンガをパッケージに含むことで、企業側の担当者の負担を軽減しています。 介護離職を防ぐために 2017年度の厚生省の調査によると、働きながら介護をする人は約350万人、介護離職者数は約10万人に上るそうです。 その離職してしまう人の中でも、専門的なスキルを持つ40~50代のベテラン社員が約7割を占めているという総務省の調査もあり、企業の業績悪化や1人当たりの業務量の増加などによる職場環境の悪化が問題となっているのです。 そこで、従業員が介護保険制度や社内制度について理解を深められるものが配布できると、制度利用の促進ができそうですね。 介護が身近な問題となっている近年、企業としても介護の支援体制をつくることが当たり前になっていくのかもしれません。
2022/06/23
介護施設への入居について、地域に特化した専門相談員が電話・WEB・対面などさまざまな方法でアドバイス。東証プライム上場の鎌倉新書の100%子会社である株式会社エイジプラスが運営する信頼のサービスです。