light icon

特集

ニュース

社会活動は生きがい!高齢者の約半数が生活に充実感

今月14日、内閣府が「高齢社会白書」の2022年版を公表しました。高齢社会白書とは、1996年から政府が毎年国会に提出している年次報告書のこと。超高齢社会である日本の状況や、政府がおこなった高齢社会対策の実施状況などをまとめたものです。 そのなかで、高齢者の社会活動などの参加についての調査結果を報告しました。 それによると、過去1年以内に地域の社会活動に参加した高齢者の割合は51.6%、社会活動に参加している高齢者がそうでない高齢者と比較して、「生きがいを感じる」と答えた割合が高いことがわかりました。 「生活に充実感ができた」が約半数 今月14日、政府は閣議で2022年版の「高齢社会白書」を決定しました。高齢社会白書とは、政府が高齢者対策の実施の状況や高齢化の現状をまとめて毎年、提出している報告書です。 そのうちのひとつに、高齢者の社会活動などの参加についての調査結果があります。 調査によると、社会活動に参加して良かったと思うことについて、65歳以上の人の48.8%が「生活に充実感ができた」と回答しているそうです。 ちなみに過去1年以内に参加した地域の社会活動内容は、「健康・スポーツ(体操、歩こう会、ゲートボール等)」(27.7%)、「趣味(俳句、詩吟、陶芸等)」(14.8%) などとなっていることがわかりました。 「高齢者の支援」は低い 一方で高齢者が実際におこなっている社会活動の中でも、「高齢者の支援」は一部にとどまっています。 「高齢者の支援」とは、例えば足腰が弱まった人、要支援者らへの家事援助や移動支援などを指します。 今後、わが国では認知症高齢者など支援の必要な高齢者の増加が見込まれることから、「高齢者の支援」をボランティア活動や地域の活動、住民同士の助け合いなどによる"地域力"で展開していく構想を掲げています。 しかし、今回の調査では高齢者の社会活動の中で「高齢者の支援」の割合が低いことが明らかになったため、対策のテコ入れが必要なことがわかりました。 超高齢者社会のわが国では、地域の元気な高齢者が「高齢者の支援」の担い手として活躍が期待されています。 人生100年時代といわれる今日、高齢者が生きがいを感じられる社会活動のひとつとして定着すると良いですよね。

2022/07/01

フレイル予防 介護予防

高齢者の運動習慣におすすめ!無理なく楽しめる「ハンモックフィットネス」

高齢者の運動習慣は、介護予防やケガの予防に効果的です。 無理なく楽しめる運動であれば長く続けられますし、一人では続けられない人でも仲間と一緒に運動をすれば楽しく続けられる場合もあるでしょう。 岐阜県多治見市で高齢者の体操教室を開催している爽ケア株式会社は、シニア世代(高齢者)向けの新しい運動として、ハンモックを使ったオリジナルの運動「ハンモックフィットネス」の提供を開始しました。 さらに、健康や介護予防のため、運動したいと思っていても移動手段がなく困っている方へ向けた無料送迎サービスも行っているそうです。 現在、9割以上の人が送迎サービスを利用されており、足腰に不安がある人も「自宅前まで送迎してくれるため安心して通うことができる」と喜んでいるそうです。 座ってできるハンモックフィットネス 本来、ハンモックヨガやエアリアルヨガと呼ばれるものは、立っておこなう、ハンモックにぶら下がる、乗るなどの動作が基本です。 しかし、ハンモックフィットネスはいすに座ったままでも全身のストレッチや体幹(腹筋・背筋)、大腿の筋力トレーニングが可能。ハンモックの布は自身の体を単に支えるだけでなく、伸縮性があり包み込んでくれる安心感があるため、高齢者でも無理なく運動に取り組めます。 楽しみながら運動を習慣化 同社によると現在、約60人が体操教室に参加しており、その中の約半数の人が週2回通っているとのこと。運動することが習慣化され、「通うことが楽しみ」と言っている人や、「肩の可動域が広がった!」「膝関節の痛みが軽減された!」「冷え症が改善された!」などの喜びの声が聞かれているそうです。 運動が苦手な人でも送迎サービスで地域の人と一緒に通えば励みになりますし、外出して誰かと交流する機会を持つことは閉じこもりや認知症予防にも効果がありそうです。 楽しみながら運動を習慣化して、いつまでもハツラツと元気に過ごしたいですね。

2022/07/01

介護予防 最新研究

片足立ちができない高齢者は10年以内の死亡リスクが84%アップ!?

低下すると、転倒しやすくなったりそれによって骨折してしまったりと、高齢者にとって重要な力であるバランス能力。今回、イギリスの大学によってそのバランス能力が死亡リスクにも関係することが明らかになりました。 それによると、片足で10秒間立つことができる人は、10年以内に死亡するリスクが低かったそう。さらに、71~75歳の人の半分以上が片足立ちを10秒間も保てなかったそうです。 できないと死亡リスクが84%アップ イギリスのブリストル大学などが、ブラジルの研究データを元に片足立ちと死亡リスクの関係性について分析しました。 このデータは、体力や運動能力などと、心血管や死亡との関連性について調査されたもの。2009~2020年に健康診断を受けた51~75歳の約1700人が対象となりました。 その健康診断で片足で10秒立つテストがおこなわれましたが、約20%の人が不合格に。片足立ちができない人は年齢が上がるとともに増えて、51~55歳以降は年齢が5歳上がるごとに不合格者が倍増しました。 さらに、テストに合格できなかった人は死亡リスクが大幅に高いという結果に。テスト不合格者の死亡リスクは17.5%で合格した人は4.5%だったため、4倍近くもリスクが上昇することがわかっています。 テストに合格できなかった人の多くは、肥満や心臓病、高血圧などの持病を持っていたそう。そうした病気などの影響も調整して分析した結果、片足立ちを10秒継続できない人は、10年以内になんらかの原因で死亡するリスクが84%も高くなったそうです。 片足立ちが簡易的なテストに 今回の研究では、片足立ちと死亡リスクの関係について詳しいメカニズムはわからなかったそう。しかし、片足立ちが死亡リスクを把握するための簡易的なテストになる可能性は高いようです。 もちろん、バランス能力は健康的に活動し続けるためにも重要な身体機能のひとつ。バランス能力が低下すると、転倒して骨折したり歩けなくなることもあるので、維持していくことが大切です。 ちなみに、片足立ちはテストとしてだけではなくバランス能力のトレーニングにもなるので、ちょっとした時間を使って鍛えてみるのはどうでしょうか。

2022/06/30

地域の取り組み 高齢者とデジタル

高校生が高齢者にゲームを指導!「健康ゲーム指導士」養成講座が開催

ゲームというと若者のものと思いがちですが、高齢者の認知機能の向上に効果があるという研究も報告されており、シニアにも広まっています。 そうした状況を受けて、日本アクティビティ協会が「健康ゲーム指導士」の養成講座を開催。高校生がこの講座を受けて、「どのように説明すれば高齢者にわかりやすいのか」を学びました。 高校生がシニアにゲームを指導 岡山県玉野市にある玉野光南高校では、高齢者にゲームの遊び方などを伝える「健康ゲーム指導士」の養成講座が開催されました。 この資格は、アクティビティを通じて高齢者の健康寿命の延伸を目指す日本アクティビティ協会が認定しているもの。高齢者とのコミュニケーションスキルや介護施設での指導方法などを学びます。 今回の講座でプレイされたのは、音楽に合わせて太鼓を叩くリズムゲーム「太鼓の達人」。実際に太鼓の形のコントローラーをバチで叩くので、高齢者でも始めやすいゲームです。 ちなみに、健康ゲーム指導士は1200人を超えており、全国の200ヵ所以上の介護施設でゲームを取り入れているなど、高齢者へのゲームの有効性が評価され始めています。 高齢者の脳に良いゲーム 高齢者にゲームを教える資格が登場した背景には、ゲームが高齢者の健康に良い影響があることがわかり、その有効性が注目され始めたためです。 例えば、ゲームメーカーのセガが「『ぷよぷよ』をプレイすると脳が活性化される」という研究を報告しています。 特に活性化したのは、ワーキングメモリーという作業をするときなどに活発になる短期記憶に関係する部分。ぷよぷよが画面の上から落ちてくるのを見ながら戦略を考えることでワーキングメモリーとして情報を処理するため、この部位が活性化するそうです。 また、ゲームに慣れると脳の活性化が落ち着いてしまうので、誰かとの対戦形式にすると「勝ちたい」という気持ちから1人で遊ぶよりも活性化するそうです。 このように、これまで「若者が遊ぶもの」というイメージが強かったゲームが、「実は高齢者の脳に良い影響を与えるもの」という認識に変わりつつあります。

2022/06/30

海外の介護事情 社会問題 高齢者の一人暮らし

韓国、2050年に高齢者世帯が全体の半数に。貧困問題に歯止めは?

世界一の長寿国である日本。1995年に高齢社会となり、2010年には世界に先駆けて65歳以上の高齢者の割合が人口の21%以上である「超高齢社会」になりましたが、それ以上のスピードで高齢化が進んでいる国があります。 それはお隣の国、韓国。2018年に高齢社会となった韓国は、2025年には超高齢社会に突入するという予測もあるのです。 さらに、今月28日には韓国の統計庁が「2050年には全世帯の半数が高齢者世帯となる」という推計を発表。特に単身の高齢者世帯が増える見込みだそうです。 高齢者世帯が半数に 今月28日、韓国の統計庁が「将来世帯推計 全国編 2020~2050年」を発表しました。 それによると、2020年時点での韓国の総世帯数は2073万1000世帯。2039年には2387万世帯まで増えているものの、2040年から減少をはじめ、2050年には2284万9000世帯まで減るそうです。 ちなみに、韓国の総人口は2020年の2万5184人でピークを迎えて、現在は減少に転じています。 さらに、現在は30代以下の若者が多い単独世帯も、2050年には高齢者の単独世帯が最も割合が大きくなると見込まれています。 具体的には、65歳以上の高齢者の単独世帯は、2020年の161万8000世帯から2050年に467万1000世帯に。この30年の間で305万世帯も増えるそうです。 合わせて、韓国の全世帯のうち高齢者の単独世帯が占める割合は、2020年の7.8%から2050年には20.4%に増加。夫婦で暮らしている場合を含めた「高齢者世帯」は、2020年の22.4%から2050年の49.8%まで増えるという予測が出ています。 さらに暮らしは苦しくなる? 「ひとり暮らしの高齢者が増える」という推計でさらに懸念されるのが、高齢者の貧困問題です。 韓国では公的年金の受給率が約50%と低く、半数の高齢者が年金の恩恵を受けていないのが実情。日本よりも年金制度の開始が遅かったこともあり、受給面で浸透していないようです。 こうした状況となっている背景には、高齢者の多くが自分の子どもや親戚からの仕送りで生活費をまかなっている現状があるため。しかし、過去よりも子どもが減っていたり若年層の就職も難しいこともあり、このような仕送りに頼ることも厳しくなっています。 さらに、韓国では結婚しない若者が増加。このような若者が高齢になったときに、誰かの仕送りに頼って生活することは難しいでしょう。

2022/06/30

最新研究 社会問題 要介護者の避難計画

震災後に高齢者の低栄養が増加。配給が高齢者には食べにくい?

地震や台風、大雨など毎年のように大きな災害に見舞われる災害大国である日本。しかし、高齢者に対する災害時の対応が十分ではないのが実情です。 そうした対策につなげるために、福島県立医科大学が東日本大震災や福島第一原発の事故によって比年を余儀なくされた高齢者を対象に健康状態の調査を実施。その結果、震災による低栄養状態を予防するためには、運動習慣を維持することが重要である可能性があるそうです。 震災後に低栄養の人が増加 福島県立医科大学は、震災に遭った高齢者が震災後に低栄養状態になったり「やせ」状態になった原因について調査をしました。 この調査がおこなわれた背景には、2011年の東日本大震災と福島第一原発の事故の避難住民のなかで、生活の変化による健康への影響が問題になったためです。 具体的には、ストレスの増加や身体活動量の減少によって、肥満やメタボリックシンドロームの増加も報告されていたそう。一方で、体重が減少したり栄養状態の悪くなった人も一定数おり、要介護状態の前段階であるフレイルのリスクが高まっていると考えられました。 そのため、今回は震災前から福島第一原子力発電所の近くに住んでいた60歳以上の約1万3000人を対象に、低栄養について調査をおこないました。 その結果、低栄養傾向にある人は震災後に一時的に減少しているものの、女性は震災後に少しずつ増加。直近の3年間では震災前よりも高い割合になったそうです。 また、震災後に新たに低栄養傾向になる要因として挙げられたのは「運動習慣が不十分」「生活習慣病がある」「手術歴があること」など。こうしたことから、研究グループは平時から運動習慣を持つことで震災後の低栄養傾向を予防できる可能性がある、としています。 高齢者に配慮した支援を 震災時は多くの人が生活環境が変わり、健康面でも影響を受けます。なかでも高齢者は、心身ともにより注意が必要です。 というのも、避難所での生活ではおにぎりやパン、カップ麺などの配給が多く、そのなかには高齢者には食べにくいものもあるため。例えば、ぱさぱさしたパンや冷えたおにぎりは、飲み込む力の衰えた人にとっては食べにくく、それが原因で低栄養状態になることもあり得るのです。 いったん体調を崩してしまうと、若い世代よりも回復に時間がかかるのも高齢者の特徴。災害時は誰もが大変な状況ですが、影響を受けやすい人に適切な支援が受けられるような体制を平時から整備することが求められています。

2022/06/29

熱中症 高齢者の一人暮らし

「熱中症弱者」の高齢者…”災害級”の暑さにはクーラーを活用して

今月27日には関東や東海、28日には九州や四国と異例の早さとなった梅雨明け。同時に、山梨県では38.7度、富山県でも37.1度など全国的に猛烈な暑さに見舞われました。 そうしたときに危険が高まるのが熱中症。消防庁によると、先週、全国で熱中症による搬送車が4551人となり、そのうちの半数が65歳以上の高齢者だったそうです。 そんな状況のなか、25日には埼玉県で90代の男性が熱中症の疑いで死亡。男性は、クーラーのない室内で倒れていたそうです。 クーラーのない室内で…。 今月25日、埼玉県川越市で94歳の男性が自宅で倒れているのを家族が発見。ベッドの上で意識がなくなっていたところを病院へ搬送されましたが、その後、死亡が確認されました。 この男性が倒れていた部屋は、窓が開いて扇風機が回っていたものの、クーラーが設置されていなかったそうです。 この日、埼玉県内では鳩山町で39.2度を記録するなど、複数の地点で猛暑日でした。その後も猛烈な暑さが続いています。 「熱中症弱者」になりやすい高齢者 今月29日時点で東北以外の地域で梅雨明けが発表され、各地で猛暑日が観測されています。 こうしたときに、熱中症になるリスクが急増。身体が暑さにまだ慣れていないため、体温調節が上手くできないのです。 なかでも高齢者は、加齢により暑さを感じにくくなっており、暑い日でもクーラーを使わない人も。しかし、体温調節の機能が低下して汗の量が減るため、若い世代よりも身体に熱をためやすく、熱中症リスクが高いので大変危険です。 特に、今年は例年に比べて異例の早さの梅雨明け。同様に関東甲信地方が6月に梅雨明けした2018年には、65歳以上の高齢者の1288人が熱中症で死亡しています。 こうした状況を受けて、日本救急医学会熱中症委員会は、「災害的な暑さが迫っており、できる限りエアコンを使ってほしい」「熱中症の48%は室内で発生する。節電が呼びかけられている中でもエアコンは後回しにしてほしい」と緊急会見で注意を促しました。 高齢者は、身体的な特徴から熱中症になりやすい「熱中症弱者」と言えます。「暑い」と感じなくてもエアコンを活用して、暑さ対策をしていきましょう。

2022/06/29

最新研究 認知症予防

高齢者の認知機能がアップしている!?「認知症患者が減る」予測も

厚生労働省の推計によると、2020年には630万人が発症しているとされる認知症。さらに、2040年には950万人、2060年には1150万人にまで増えるという予測も公表しています。 このような「認知症の人が増えていく」というこれまでの常識を覆す新しい研究結果が今回、発表されました。 それは、国立長寿医療研究センターが近年の研究を取りまとめて分析したもの。それによると、2010~2017年にかけて、認知機能障害が疑われる高齢者は男女ともに減っているそうです。 シニア世代の認知機能が向上している? 高齢者の健康に関わる研究をおこなっている国立長寿医療研究センターが、高齢者の認知機能ついての研究結果を公表しました。 この研究は、日本人の高齢者を対象とした複数の研究を取りまとめて分析したもの。各研究が2010年と2017年におこなった認知機能検査の点数を解析して、「認知機能障害を疑われる人」「認知機能が良好な人」の割合を比較しています。 その結果、2010年よりも2017年の点数の方が良いという結果に。認知機能障害が疑われる高齢者は男女ともに減少しました。さらに、認知機能が良好な高齢者の割合は、どの年代でも増加していました。 「認知症の人が減る」という研究結果も 世界的な高齢化によって、認知症の人の数は増加するという予測がある一方で、認知症の患者数が今後、減少するという研究結果も報告されています。 例えば、東京大学が今年5月に明らかにした研究では、認知症の人は2043年には465 万人に減るとしています。ちなみに、2016年時点の認知症の人は510万人なので、高齢化が進むにも関わらず今から20年後には認知症の人が減る、という予測が出たのです。 これまで厚生労働省が明らかにしていた推計では、2040年には約1000万人まで増えると予想されていました。しかし、この数字は高齢者の健康状態や学歴が向上していること、年齢や性別などによって病気にかかる状況が大きく異なることについては考慮されていなかったそうです。 そこで、東京大学は近年の高齢者の健康状態などをシュミレーションして、新しい予測を実施。その結果、「高齢化の影響で認知症の人の数が増加する」という、これまでの常識を覆す結果になりました。 国立長寿医療研究センターや東京大学のような研究結果になったのは、多くの人が健康を意識するのが当たり前の時代になり、私たちの健康状態が向上したということもあるのかもしれませんね。

2022/06/29

介護食 調査結果

介護食ってどんなイメージ?7月11日の「UDFの日」を前にアンケート

飲み込む力や噛む力が衰えた人向けに作られた介護食。もともとは介護施設や病院で一人ひとりの状況に応じて調理されていましたが、市販品が増えたことで安定した品質が求められるようになり、2002年に日本介護食品協議会が統一の規格を公開しました。 それから20年という節目である今年、キユーピーは7月11日の「UDF(ユニバーサルデザインフード)の日」を前に“やわらかさに配慮した食品”のイメージについて調査をおこないました。 それによると、「UDF」という言葉の認知度は4割にとどまっていること、その名前からどんな商品なのかがイメージしにくいものであることがわかりました。 「UDF」はイメージしづらい? 食品メーカーのキユーピーが、7月11日の「UDFの日」を前にUDFをはじめとするやわらかさに配慮した食品についての認知度・イメージについてアンケート調査を実施しました。 まず、「介護食」「やわらか食」「UDF」「スマイルケア食」という4つの言葉について知っているか質問したところ、「介護食」の認知度は95%以上でした。 その一方で、「UDF」は「今回初めて知った」が約6割、「スマイルケア食」では約7割という結果に。さらに、「内容も理解している」と回答した人は1割前後にとどまりました。 ちなみに、UDFは日常の食事としても介護食としても使える食べやすさに配慮した食品。飲み込む力やかむ力によって4つの区分に分けて、食べる人の状況に応じて利用しやすいようになっています。 また、スマイルケア食とは農林水産省が定めた枠組みのこと。「栄養補給が必要な人向け」「噛むことが難しい人向け」などの区分けがされています。 続いての質問で前述の4つの言葉のイメージを聞いたところ、「栄養バランスがよさそう」というポジティブなイメージと「おいしくなさそう」というネガティブなイメージも高いことが判明。加えて、「UDF」と「スマイルケア食」については「イメージがわかない」という回答が最も多い結果になったそうです。 ちょっとした工夫で美味しく キユーピーをはじめとして、さまざまなメーカーから市販の介護食が販売されています。しかし、やはり「味が薄くておいしくないのでは?」と思う人も多いのではないでしょうか。 もし、介護食の味が「物足りない」と感じたときには、レモン汁や香辛料を活用してみるのも一つの手。酸味や辛味の刺激をプラスすることで、きっと満足感が高まりますよ。

2022/06/28

糖尿病治療 調査結果

血糖値改善のカギは”アプリ+リアル”?AIアプリ「カロママ プラス」

全国に糖尿病の患者は1000万人いるとされています。なかでも高齢者が糖尿病になると、若い世代よりも自覚症状が出にくく、気がつかないうちに悪化しているケースもあります。 そのうえ、高齢になると血糖値を下げる薬の効果が強く出やすいため、重度の低血糖症を引き起こすことも。低血糖になると認知機能に障害が出る可能性があるので大変危険です。 そのため、日々の生活習慣の改善によって糖尿病の重症化を予防することが大切です。 そこで、リンクアンドコミュニケーションは大阪府阪南市でAI健康アプリ「カロママ プラス」を使った実証実験を実施。AI(人工知能)による生活習慣のアドバイスや、管理栄養士とのオンライン相談などを通して血糖値が改善し、生活習慣の改善もされていたそうです。 アプリとリアルのサポートで血糖値改善 企業や自治体など向けに健康管理サービスを提供しているリンクアンドコミュニケーション社が、大阪府阪南市で糖尿病の患者向けのサポートプログラムの実証実験をおこないました。 この実証実験は、2021年10月から3ヵ月にわたっておこなわれたものです。 プログラムでは、同社のAI健康アプリ「カロママ プラス」を利用。アプリに食事、睡眠、運動といった健康情報を登録してAIコーチの「カロママ」による生活習慣のアドバイスや、管理栄養士とのオンライン面談・チャット相談も実施しました。 加えて、1日1食(28食分)の冷凍ヘルシー弁当を提供。アプリによるオンラインサポートと、管理栄養士への相談や宅配弁当によるリアルな支援を組み合わせて生活習慣の改善に取り組みました。 この実証実験の結果、プログラム前後に血液の採取ができた6人のうち4人が「HbA1c」の値が改善。「HbA1c」は直近1~2ヵ月の血糖値を反映するため、長期的な血糖値の改善に取り組むときの指標になるものです。 加えて、プログラム前後に数字が回収できた8人のうち、6人が減量に成功。平均で2.2キログラム体重が減り、肥満の度合いを示すBMIの平均値は24.9から24.2に減少しました。 取り組みを継続するために 糖尿病の治療をする際にまず大切なのは、生活習慣の改善。ですが、これまでの習慣を変えるのはなかなか大変ですよね。 そこで、アプリなどで毎日の食事を管理できると手軽にできそうですし、頻繁にアドバイスをもらえるので「何を食べたら良いの?」という疑問も解消できそうです。 糖尿病の治療は、継続することが重要。こういった健康アプリを活用して少しずつでも生活習慣を改善していきたいですね。

2022/06/28

よく読まれている記事

よく読まれている記事

article-image

介護付き有料老人ホームとは│提供されるサービス・費用・入居条件などを解説

介護付き有料老人ホームは、介護スタッフが24時間常駐している介護施設。介護サービスや身の回りの世話を受けられます。 この記事では、介護付き有料老人ホームの種類及び入居のための条件や必要な費用、サービス内容などを詳しく説明しています。 https://youtu.be/oK_me_rA0MY 介護付き有料老人ホームの特徴 介護付き有料老人ホームとは、有料老人ホームのうち、都道府県または市町村から「特定施設入居者生活介護」の指定を受けた施設です。24時間介護スタッフが常駐し、介護や生活支援などは施設の職員により提供されます。 主に民間企業が運営しているため、サービスの内容や料金は施設ごとに異なります。また、入居基準も施設により異なり、自立している方から介護が必要な方まで幅広く受け入れている施設も。選択肢が幅広いため、自分に合った施設を選ぶことができます。 看取りまで対応している施設も多数あり、「終の棲家(ついのすみか)」を選ぶうえでも選択肢のひとつとなります。 全体の概要をまとめるとこのようになります。 費用相場 入居時費用 0~数千万円 月額利用料 15~30万円 入居条件 要介護度 自立~要介護5※1 認知症 対応可 看取り 対応可 入居のしやすさ ◯ ※施設の種類によって異なります。 特定施設入居者生活介護とは 特定施設入居者生活介護は、厚生労働省の定めた基準を満たす施設で受けられる介護保険サービスです。ケアマネジャーが作成したケアプランに基づき提供される食事や入浴・排泄など介助のほか、生活支援、機能回復のためのリハビリなどもおこなわれます。指定を受けてこのサービスを提供する施設は、一般的に「特定施設」の略称で呼ばれています。 介護付き有料老人ホームの種類と入居基準 介護付き有料老人ホームには「介護専用型」「混合型」「健康型」の3種類があり、それぞれ入居条件が異なります。 介護度 ...

2021/11/10

article-image

グループホームとは|入居条件や費用、入居時に気をつけたいポイントを解説

認知症の方の介護は大変です。「そろそろ施設への入居を検討しよう」と思っても、認知症の症状があると、入居を断られてしまうのではと心配もあるでしょう。 グループホームは認知症高齢者のための介護施設です。住み慣れた地域で暮らし続けられる地域密着型サービスであり、正式な名称を「認知症対応型共同生活介護」といいます。 こちらの記事では、グループホームについて解説します。また、グループホームで受けられるサービスや費用、施設選びのポイントも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。 https://youtu.be/EofVO7MRRDM この記事を読めばこれがわかる! グループホームの詳細がわかる! グループホームを選ぶ際のポイントがわかる! グループホームへ入居する際の注意点がわかる! グループホームとは グループホームとは、認知症高齢者のための介護施設です。専門知識と技術をもったスタッフの援助を受けて、要支援以上の認知症高齢者が少人数で共同生活をおくります。 「ユニット」といわれる少人数のグループで生活し、入居者はそれぞれ家事などの役割分担をします。 調理や食事の支度、掃除や洗濯など入居者の能力に合った家事をして自分らしく共同生活を過ごすところが、ほかの介護施設や老人ホームとは異なるポイントです。 グループホームの目的は、認知症高齢者が安定した生活を現実化させること。そのために、ほかの利用者やスタッフと協力して生活に必要な家事を行うことで認知症症状の進行を防ぎ、できるだけ能力を維持するのです。 グループホームは少人数「ユニット」で生活 グループホームでは「ユニット」と呼ばれるグループごとに区切って共同生活を送るのが決まり。1ユニットにつき5人から9人、原則1施設につき原則2ユニットまでと制限されています。 少人数に制限する理由は、心穏やかに安定して過ごしやすい環境を整えるため。環境変化が少なく、同じグループメンバーで協力して共同生活することは、認知症の進行を防ぐことに繋がります。 認知症の方にとって新しく出会う人、新しく覚えることが難しいので、入居者やスタッフの入れ替わりが頻繁にある施設では認知症の高齢者は心が落ち着かず、ストレスを感じ生活しづらくなってしまいます。その結果、認知症症状を悪化させるだけでなく、共同生活を送る上でトラブルを起こすきっかけとなります。 慣れ親しんだ場所を離れて新しい生活をするのは認知症の方には特に心配が尽きないもの。その心配を軽減するため、より家庭にできるだけ近づけ、安心して暮らせるようにしています。 グループホームの入居条件 グループホームに入居できるのは医師から「認知症」と診断を受けている方で、一定の条件にあてはまる方に限ります。 原則65歳以上でかつ要支援2以上の認定を受けている方 医師から認知症の診断を受けている方 心身とも集団生活を送ることに支障のない方 グループホームと同一の市町村に住民票がある方 「心身とも集団生活を送ることに支障のない」という判断基準は施設によって異なります。入居を希望している施設がある場合には、施設のスタッフに相談しましょう。 また、生活保護を受けていてもグループホームに入ることは基本的には可能です。しかし、「生活保護法の指定を受けている施設に限られる」などの条件があるので、実際の入居に関しては、行政の生活支援担当窓口やケースワーカーに相談してみましょう。 グループホームから退去を迫られることもある!? グループホームを追い出される、つまり「強制退去」となることは可能性としてゼロではありません。一般的に、施設側は入居者がグループホームでの生活を続けられるように最大限の努力をします。それでも難しい場合は、本人やその家族へ退去を勧告します。「暴言や暴力などの迷惑行為が著しい場合」「継続的に医療が必要になった場合」「自傷行為が頻発する場合」etc。共同生活が難しくなった場合には追い出されてしまうこともあるのです グループホームで受けられるサービス グループホームで受けられるサービスは主に以下です。 生活支援 認知症ケア 医療体制 看取り それぞれ詳しく見てみましょう。 生活支援 グループホームでは以下の生活面でのサービスを受けられます。 食事提供 :◎ 生活相談 :◎ 食事介助 :◎ 排泄介助 :◎ 入浴介助 :◎ 掃除・洗濯:◯ リハビリ :△ レクリエーション:◎ 認知症を発症すると何もできなくなってしまうわけではなく、日常生活を送るだけなら問題がないことも多いです。 グループホームには認知症ケア専門スタッフが常駐しています。認知症進行を遅らせる目的で、入居者が専門スタッフの支援を受けながら入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこないます。 食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで、そして洗濯をして干すといった作業や掃除も、スタッフの介助を受けながら日常生活を送ります。 グループホームでは、入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこなうことになります。 例えば、食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで。また、そして洗濯をして、干すまで…など。そのために必要な支援を、認知症ケアに長けた専門スタッフから受けられるのが、グループホームの大きな特徴です。 グループホームは日中の時間帯は要介護入居者3人に対して1人以上のスタッフを配置する「3:1」基準が設けられています。施設規模によっては、付き添いやリハビリなどの個別対応が難しいので、入居を検討する際は施設に確認しましょう。 認知症ケア 施設内レクリエーションやリハビリのほかに、地域の方との交流を図るための活動の一環として地域のお祭りに参加や協力をしたり、地域の人と一緒に公園掃除などの活動を行う施設も増えてきました。 グループホームとして積み上げてきた認知症ケアの経験という強みを活かし、地域に向けた情報発信などのさまざまな活動が広がっています。 地域の方と交流する「認知症サロン」などを開催して施設外に居場所を作ったり、啓発活動として認知症サポーター養成講座を開いたりするなど、地域の人々との交流に重きを置くところが増えています。 顔の見える関係づくりをすることで地域の人に認知症について理解を深めてもらったり、在宅介護の認知症高齢者への相談支援につなげたり。 こうした活動は認知症ケアの拠点であるグループホームの社会的な価値の向上や、人とのつながりを通じて入所者の暮らしを豊かにする効果が期待できます。 医療体制 グループホームの入居条件として「身体症状が安定し集団生活を送ることに支障のない方」と定義しているように、施設に認知症高齢者専門スタッフは常駐していますが、看護師が常駐していたり、医療体制が整っているところはまだまだ少ないです。 しかし近年、高齢化が進む社会の中で、グループホームの入居者の状況も変わってきています。 現在は看護師の配置が義務付けられていないので、医療ケアが必要な人は入居が厳しい可能性があります。訪問看護ステーションと密に連携したり、提携した医療機関が施設が増えたりもしているので、医療体制について気になることがあれば、施設に直接問い合わせてみましょう。 看取り 超高齢社会でグループホームの入所者も高齢化が進み、「看取りサービス」の需要が増えてきました。 すべてのグループホームで看取りサービス対応しているわけではないので、体制が整っていないグループホームの多くは、医療ケアが必要な場合、提携医療施設や介護施設へ移ってもらう方針を採っています。 介護・医療体制の充実度は施設によってさまざまです。介護保険法の改正が2009年に行われ、看取りサービスに対応できるグループホームには「看取り介護加算」として介護サービスの追加料金を受け取れるようになりました。 看取りサービスに対応しているグループホームは昨今の状況を受け増加傾向にあります。パンフレットに「看取り介護加算」の金額が表記されているかがひとつの手がかりになります。 グループホームの設備 グループホームは一見、普通の民家のようで、家庭に近い雰囲気が特徴ですが、立地にも施設基準が設けられています。 施設内設備としては、ユニットごとに食堂、キッチン、共同リビング、トイレ、洗面設備、浴室、スプリンクラーなどの消防設備など入居者に必要な設備があり、異なるユニットとの共有は認められていません。 入居者の方がリラックスして生活できるように、一居室あたりの最低面積基準も設けられています。このようにグループホーム設立にあたっては一定の基準をクリアする必要があります。 立地 病院や入居型施設の敷地外に位置している利用者の家族や地域住民と交流ができる場所にある 定員 定員は5人以上9人以下1つの事業所に2つの共同生活住居を設けることもできる(ユニットは2つまで) 居室 1居室の定員は原則1人面積は収納設備等を除いて7.43㎡(約4.5帖)以上 共有設備 居室に近接して相互交流ができるリビングや食堂などの設備を設けること台所、トイレ、洗面、浴室は9名を上限とする生活単位(ユニット)毎に区分して配置 グループホームの費用 グループホーム入居を検討する際に必要なのが初期費用と月額費用です。 ここからは、グループホームの入居に必要な費用と、「初期費用」「月額費用」それぞれの内容について詳しく解説していきます。 ...

2021/11/15

article-image

【動画でわかる】有料老人ホームとは?費用やサービス内容、特養との違いは

介護施設を探している中で「老人ホームにはいろいろな種類があるんだ。何が違うんだろう?」と疑問を感じることがあるかもしれません。 そこで今回は、名前に「老人ホーム」とつく施設の中でも、「有料老人ホーム」を中心に紹介。よく似ている「特別養護老人ホーム」との違いも見ていきます。 「老人ホームの種類が多すぎて訳がわからない」と思ったら、ぜひ参考にしてみてくださいね。 https://youtu.be/eMgjSeJPT8c 有料老人ホームの種類 有料老人ホームには、以下の3種類があります。 介護付き有料老人ホーム 住宅型有料老人ホーム 健康型有料老人ホーム この3種類の違いを以下にまとめています。 種類 介護付き有料老人ホーム ...

2021/10/28

介護の基礎知識

total support

介護の悩みを
トータルサポート

total support

介護施設への入居について、地域に特化した専門相談員が電話・WEB・対面などさまざまな方法でアドバイス。東証プライム上場の鎌倉新書の100%子会社である株式会社エイジプラスが運営する信頼のサービスです。

鎌倉新書グループサイト