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特集

Q&A

老人ホームに入居する、なんていう経験は人生でもそうあるものではありません。当然、わからないこと、不安なこと、疑問などなど、頭の中が「?」マークでいっぱいになっていることでしょう。そんなアナタに、自称“日本一、老人ホームの入居相談を受けてきた男”こと「いい介護」入居相談室の室長・北野が、みなさんの疑問・質問にお答えします!
#施設入居 #在宅介護 #介護の基礎知識

家事ができない父が母の介護をすると言って聞きません!同居の話も断られてしまい、どうしたら良いのかわかりません

母が転倒して介護が必要になりました。母と暮らしている父だけでは介護が難しいと思い、同居の提案をしたのに断られてしまいました。父が母の介護をすると言うのです。 しかし、父はこれまで家のことを母に任せきりにしていたので家事もろくにできません。なので、父に介護なんてできっこないんです。 同居は断られるし…。何か良い方法はないでしょうか? (白石さん・会社員・56歳) まずは、お父様に介護を任せてみてはどうでしょうか?家事ができないと言っても、お母様に教わりながらできるようになるかもしれませんよ。その生活に限界が来たら手助けできるように、こまめに様子を見るだけに留めておくんです。ただ、ご家族の直接の手助けはしなくても、介護サービスを利用できる手はずは整えておくのがおすすめ。お母様が要介護認定を受けて、担当のケアマネジャーさんに付いてもらうだけでも、ご両親の生活のアドバイスが受けられる環境ができるはずです。もし、要介護認定を受けたり、介護サービスを利用することも拒否する場合は、説得する人を変えるのも手。普段関わっていないご親族やかかりつけ医などから説得されると、意外とすんなりと利用してくれることもありますよ。 家事ができない父に介護はできる? 実家で父と二人暮らしをしている母が、自宅で転倒して介護が必要な状況になってしまいました。母は歩けないほどではないものの、長時間立ったり歩いたりすることが難しく、家事がほとんどできなくなりました。そのため、父だけでは介護は難しいと思って同居の提案をしましたが、「俺が介護する」と言って父に同居を拒否されてしまって。ろくに家事もできない人が介護をできるわけないのに…。父が1人で介護できるとは思えません。どうしたら良いんでしょうか? そうですね…。まずは様子を見てはどうでしょうか?家事については、お母様に教わりながらでもできますし、お父様が「介護する」と言っているのですから、見守る姿勢も大切ですよ。 えぇっ!でも、きっと父に任せておくと実家はとても汚くなるでしょうし、父が料理できるとも思えないので、出来合いのものが増えるでしょうし…。 確かに、以前よりもご実家が散らかったり、料理が出来合いのお惣菜などが増えるかもしれません。ですが、以前と同じようにしなくても良いんです。完璧でなくても、「二人が生活できているなら良い」くらいの気持ちでいると、白石さんの気持ちが楽になると思いますよ。ただ、お二人での生活が難しくなったら手助けできるように、様子はこまめに見ておきましょう。 介護サービスを拒否するときはどうすれば良い? 同居をしないなら、お母様が介護サービスを利用するのはどうでしょうか? それが、介護サービスを利用するのも父に拒否されてしまって。父1人で介護できる状況じゃないと思うんですけど…。どうしたら良いんでしょうか? そうだったんですね…。どうしたら良いか、一緒に考えてみましょうか。認知症が原因で介護拒否をしている場合については、以下のご質問でも詳しくお話ししています。参考にしてください。 どうして拒否するのか確認しよう はじめに、どうして介護サービスを利用したくないのか確認してみましょう。どうしてお父様はお母様が介護サービスを利用するのを嫌がるんでしょうか? まったくわかりません。「俺が介護するからいらない」の一点張りで…。 なるほど…。もしかしたら、次のような理由かもしれません。 他人に介護されたくない 誰かに迷惑かけたくない 介護が必要なことを受け入れられない 利用費が高額だと思っている 実は、男性は介護が必要になったら奥さんに介護をしてほしいと思っている人が半数以上いることがわかっています。なので、「妻の介護は自分の役目」とお父様が思い込んでいるのかもしれませんね。 また、お母様が介護が必要な状況であることを受け入れられていない可能性もあります。介護サービスを利用することを重大なことだと捉えていて、「まだ介護サービスを利用するほど、ひどい状態じゃない」と思って、利用を拒否していることもあり得ます。 そういう理由があるんですね…。父は思い込みが激しいところがあるので、北野室長が言う理由が当てはまっているかもしれません。 どのように説得する? 母自身は、私と同居することも、介護サービスを利用することも、そんなに嫌がっている様子ではないんです。とにかく父が頑固で…。どうしたら父を説得できるでしょうか? 例えば、以下の方法はどうでしょうか? 説得する人を変える かかりつけ医から勧めてもらう 要介護認定だけでも受けてもらう 説得する人を変える 同じ内容の話でも、話す人を変えるだけで納得してくれることがあります。 どういうことですか? いつも白石さんがお父様を説得しているのであれば、白石さんのご主人やお父様・お母様のご兄弟から説得してもらうんです。普段、接することが少ない人から言われることで、「自分の考えは間違っているのかもしれない」と冷静に判断できるのかもしれませんね。 私の話は聞かないのに他の家族の話は聞くなんて、なんだか納得いきませんが…。それで父が納得してくれるなら、夫や叔父に頼んでみます。 かかりつけ医から勧めてもらう お母様のかかりつけ医から、同居や介護サービスの利用を勧めてもらうのも良い方法です。かかりつけ医であれば、お母様の状況を把握していますし、「専門家からの助言」ということで、お父様も納得しやすいでしょう。 かかりつけの先生の言うことは素直に聞くんですよね。先生に頼んでみるのもアリかな…。 要介護認定だけでも受けてもらう 少しハードルは高いですが、介護サービスは使わなくても要介護認定だけでも受けてもらうのもひとつの手です。要介護認定を受けると、担当のケアマネジャーさんが付きます。介護のプロから生活のアドバイスをもらえますし、お父様の中で「介護サービス」へのハードルが低くなると思いますよ。 介護サービスにはどんなものがある? 母に介護サービスを利用してもらうとして、介護サービスにはどんなものがあるんでしょうか?介護のことは考えてこともないので、全然わからなくて…。 介護サービスにはいろんな種類があるからわかりにくいですよね。主な介護サービスをご紹介しますね。 在宅介護サービス 訪問介護 デイサービス ショートステイ 在宅介護は、家で介護を受けている人が利用できるサービスです。訪問介護を利用すれば家事の支援が受けられますから、利用しやすいかもしれませんよ。また、デイサービスは日中に介護施設に通ってサービスを受けるものなので、お母様が利用している間、お父様が家事に集中できますよ。 施設介護サービス もし、今後、在宅介護が難しい状況になったら介護施設に入ることも視野に入れておきましょう。 介護施設ですか…。考えたこともなかったです。 主な介護施設には、以下のようなものがあります。 特別養護老人ホーム 介護老人保健施設 有料老人ホーム サービス付き高齢者向け住宅 特別養護老人ホームは要介護3以上、介護老人保健施設は要介護1以上など、施設によって入居条件が定められています。種類もたくさんあって迷ってしまうと思うので、介護施設に入居したい場合は、ぜひ「いい介護 入居相談室」にご相談くださいね。 介護サービスを使うときはどうすれば良い? 母が介護サービスを利用する場合、どうしたら良いんでしょうか?直接、訪問ヘルパーなどの事務所に申し込みするんですか? いえいえ!まずは要介護認定を受ける必要があります。要介護認定は、「要支援1・2」「要介護1~5」といった、介護が必要な度合い「要介護度」を調べるもの。要介護認定の結果がわかってから、介護サービスを受ける流れになります。要介護認定は、まずお母様がお住まいの地域の役所か地域包括支援センターで申請手続きをします。その後は次のような流れで、審査がおこなわれます。 審査の結果、要介護度がわかるので、要介護度をもとに担当ケアマネジャーさんがケアプランを作成。ケアプランに基づいて介護サービスを利用することになります。 担当ケアマネジャーさんってどうやって決まるんですか? ケアマネジャーさんについては、役所や地域包括支援センターで相談できます。役所や地域包括支援センターでは、地域のケアマネジャーさんについて把握しているので、そこで情報を提供してもらいましょう。 そうしてケアマネジャーさんが決まったら、ケアプランを作ってもらって、介護サービスを利用できるようになるというわけですね。 おっしゃる通りです。介護サービスの利用方法についてはややこしいことが多いので、わからなくなったら役所や地域包括支援センターに相談してくださいね。 まずは介護を両親に任せてみよう。何かあったら助けられる体制を 介護サービスには、主に在宅介護と施設介護の2種類がある 介護サービスを利用するには、まずは要介護認定を受けよう pre { margin: 40px 0; background: #333; padding: 20px; color: white; ...

2023/10/23

#在宅介護 #食事

介護食と離乳食の違いって何?レトルトの離乳食を介護食として使っても大丈夫ですか?

介護食と離乳食の違いって何ですか?高齢の母を自宅で介護しています。最近、噛む力が衰えてきてやわらかい食事を用意しないといけないのですが、私は料理が得意でないので母が食べやすい食事を作るのが難しくて…。 レトルトの介護食を使っていますが、いつも同じような内容になってしまいますし、金額が高いのがネックなんです…。 そこで、レトルトの離乳食を介護食の代わりに使えないかと思っています。離乳食を介護食の代わりとして利用しても大丈夫なんでしょうか? (牧野さん・自営業・64歳) 離乳食を介護食の代わりに使っても問題はないです。が、離乳食の方が量が少ないので、離乳食だけ食べていると栄養不足になる可能性があります。そのため、離乳食を利用するときは他の食事と合わせたり、栄養補助食品なども一緒に摂るようにしましょう。また、離乳食はさらさらとした食感のものが多いです。もし、お母様の飲み込む機能が低下しているのであれば、とろみをつけてくださいね。 介護食と離乳食の違いは? 自宅で母の介護をしています。年々、母がやわらかいものでないと食べられなくなり、食事の準備が大変になってきました。もともと、私は料理が得意ではないですし、仕事の合間に家事や介護をしていることもあって、あまり時間もかけられません。なので、レトルトの介護食を利用しているのですが、種類もなくて同じような内容になったり、値段が高いのが悩みで…。なので、値段が安い離乳食で代用できないかな、と考えています。…そもそも、介護食と離乳食の違いって何ですか? 介護食と離乳食は見た目は似ていますが、赤ちゃん向け・ご高齢者向けと、利用者が大きく異なるので、実は違う点がいくつかあります。それぞれの特徴をお話ししていきますね。 介護食の特徴 とろみがついていることが多い 離乳食より味が濃いことが多い 離乳食より量が多い 離乳食の特徴 さらさらとした食感 介護食より味が薄いことが多い 介護食より量が少ない 介護食は、飲み込む力が低下した人が食べやすいようにとろみがついていることが多いです。対象的に、離乳食はさらさらとしていることが多いです。これは、大人と赤ちゃんの喉の長さの違いがあるため。大人の方が喉の長さが長いので、飲み込む力が低下すると食品などが気管に入って誤嚥しやすいのですが、赤ちゃんは喉が短いので誤嚥しにくいんです。むしろ、赤ちゃんの場合はとろみがついていると喉につまらせるリスクがあるので、液体はさらさらとしています。 子どもと大人の体の違いで、食感が異なるんですね。 さらに、赤ちゃんの方が大人よりも「味蕾」という舌にある味を感じる器官が発達しています。味を感じやすいので、離乳食は薄味に作られています。 健康のために高齢者の食事も薄味が良いと言われますが、赤ちゃんは薄味でも美味しく食べられるということなんですね。 また、離乳食は介護食よりも量が少ないことが多いです。というのも、月齢が小さい子であるほど食事の中のミルクの割合が大きいため。まだミルク以外のものから栄養を摂る準備ができていませんし、離乳食はミルク以外の食べ物を摂る練習という意味合いが強いので、少量しか入っていません。 離乳食は介護食の代わりになる? 介護食と離乳食の特徴を考えると、離乳食で介護食の代用はできるんでしょうか? 「代用できなくはない」というのが回答になってしまいますね。離乳食の方が味が薄いので、ご高齢者には物足りないと感じるかもしれませんし、量が少ないので離乳食だけを食べていると栄養不足になってしまう可能性があります。離乳食を介護食の代わりに利用する場合に注意していただきたい点があるので、詳しくお話ししますね。 離乳食を介護食の代わりにするときの注意点 離乳食で介護食を代用するときの注意点とは、どんなことでしょうか? 次の2点に注意していただきたいんです。 離乳食以外の食事も摂る とろみを付ける 先ほどもお話しした通り、離乳食は介護食よりも量が少ないため、離乳食だけを食べていると栄養不足になるおそれがあります。そのため、食事を離乳食で代用する場合は、栄養補助食品も併用しましょう。栄養補助食品でエネルギーや栄養素を補ってください。ドリンクやゼリーなどいろいろなタイプの食品があるので、摂りやすい形状のものを試してみてはどうでしょうか。 ドラッグストアで見たことがありますね。そういう商品も活用すれば良いんですね。 また、先ほどお伝えしたように、離乳食はさらさらとしているものが多いです。飲み込む力が低下している場合、誤嚥をしてしまい、肺炎になってしまうおそれもあります。そのため、市販のとろみ粉などを使ってとろみをつけるようにすると、安全に食べられるでしょう。 介護食と離乳食のやわらかさの目安は? 離乳食を介護食として利用するときに大切なのは、適切なやわらかさの商品を選ぶこと。離乳食も介護食と同様に、具材の大きさややわらかさを飲み込みや噛む力の段階に分けて展開されているので、お母様の状態に合わせた商品を選びましょう。以下は、介護食と離乳食のやわらかさを対比させたものです。メーカーによって異なることがあるので、目安として考えてください。 介護食離乳食容易に噛める12~18ヵ月頃歯ぐきでつぶせる9~11ヵ月頃舌でつぶせる7~8ヵ月頃かまなくてよい5~6ヵ月頃 介護食は「容易にかめる」「歯ぐきでつぶせる」「舌でつぶせる」「かまなくてよい」という4段階に分けられ、商品パッケージにも表示されています。対して、離乳食は「5〜6ヵ月頃」「7〜8ヵ月頃」「9~11ヵ月頃」「12~18ヵ月頃」と、月齢によって具材のやわらかさが区分けされています。ただ、離乳食はメーカーによって区分けする月齢が異なることがあります。 なるほど…。母は「歯ぐきでつぶせる」と書いてある介護食を食べているので、9~11ヵ月用の離乳食を買えば良いというわけですね! 介護のなかでも、食事の支度は大きな負担になるもののひとつです。頑張りすぎて牧野さんが体調をくずさないように、レトルト食品も頼ってくださいね。 離乳食の方が味が薄い、さらさらしているなどの違いがある 離乳食は介護食の代わりに使えるが、栄養不足にならないように 離乳食で代用するときは、別の食事と合わせたり栄養補助食品も活用しよう pre { margin: 40px 0; background: #333; padding: 20px; color: white; overflow: scroll; line-height: 1.1; ...

2023/10/19

#認知症 #施設入居 #在宅介護

父親を介護していた母親も認知症になってしまったかもしれません。どうしたら良いんでしょうか?

私の両親は遠方の実家で二人暮らしをしており、認知症の父を母が介護しています。ですが、先日帰省したときに母の様子がおかしくて…。母まで認知症になったかもしれません。 「今日は何日?」「今、何時?」と同じことを何回も質問したり、少し前に話したことを覚えていない様子だったんです。 両親の生活は母がいないと成り立ちません。もし、母まで認知症になってしまったらどうしたら良いのでしょうか? (小沢さん・58歳・会社員) それは心配な状況ですね…!もし、お母様が認知症だった場合、介護サービスを使いながらお二人暮らしを続けるか、ご家族が同居するか、老人ホームに入居するなどの選択肢があります。もちろん、どの選択肢を選ぶのかはご両親の状況やご家庭の事情によって異なりますから、専門家に相談してみるのも方法です。お父様の担当のケアマネジャーさんがいるのであれば、お母様のことも相談してみてください。ただし、認知症の方が認知症の方を介護する「認認介護」には、ご両親の生活の管理が難しくなったり緊急時の対応が難しくなるなどのリスクがあります。早い段階で介護施設に入居することをおすすめします。 介護をしている親まで認知症になったら…? 実家で両親が二人暮らしをしています。遠方なので、年に数回ほどしか帰省はしないのですが、先日、帰省をしたら認知症の父の介護をしている母の様子がおかしくて…。「今日は何日?」「今、何時?」と何回も質問してきたり、ついさっき話したこともすっかり忘れているんです。もしかしたら認知症なんじゃないかと怖くて…。生活はすべて母が回していますから、母まで認知症になってしまったら両親の生活が成り立ちません!母まで認知症になってしまったらどうしたら良いんでしょうか? 落ち着いてください。まずはお母様を病院に連れて行って、早めに認知症かどうかを確かめましょう。それでもし、お母様が認知症だったら、認知症の方が認知症の方を介護する「認認介護」という状態です。かなり心配な状況なので、早めに手を打つ必要があります。 早めに手を打つって…どうしたら良いんでしょうか? 認認介護への対策には、以下のようなものがあります。 専門家に相談する 介護サービスを使う 家族が同居する 老人ホームに入る 専門家に相談する まずは介護の専門家に相談しましょう。お父様には担当のケアマネジャーさんがいますか? はい。両親だけの生活なので、親身になっていろいろと心配してくれています。 でしたら、まずはお父様の担当のケアマネジャーに相談してみましょう。お母様とやりとりする機会は多いでしょうから、お母様の異変を感じているかもしれません。お母様の認知症検査をする前に、今のお母様の状況を聞いてみるのも良いかもしれませんね。 そうですね。父のケアマネジャーさんなら、遠方に暮らす私よりも母の様子をわかっているかもしれません。 介護サービスを使う お母様が認知症とわかってからも在宅介護を継続する場合、お母様も介護サービスを使いながらの生活することをおすすめします。 確かに。今は父がデイサービスを利用していますが、母も通った方が良いんですかね。 それは良いですね。認知症の方がお一人になるのはとても危険です。ご両親で同じデイサービスに通えれば、小沢さんも安心ですよね。認知症のリハビリにもなりますし。また、以下の在宅介護サービスもおすすめです。 訪問介護 ショートステイ 訪問介護は、以前利用していました。ヘルパーさんが家に来てくれて、料理や介助などをしてくれるんですよね。 仰るとおりです!その次のショートステイは、介護施設に短期間の宿泊ができるサービス。宿泊している間の食事、入浴などはすべて施設にお任せできます。お父様とお母様がご自宅で2人で暮らすのが難しい状況になったら、ショートステイを取り入れるのも良いですよ。 家族が同居する 認認介護の状態は危険なので、同居してご家族が介護するのが安心です。もちろん、同居するご家族の負担が大きいですし、同居することで環境が変化して認知症が進行する恐れもあります。ただ、認知症のご両親を2人きりにしておくのは危険なので、有効な対策のひとつではあります。 やっぱり同居も考えないとですよね…。私も妻も仕事をしているので、介護ができるかどうか…。 ご家族が同居することについては、以下のご質問でも詳しくお話ししています。参考にしてください。 老人ホームに入る ご実家でご両親の二人暮らしも、ご家族の同居も難しい…となると、老人ホームに入るのが安心です。当然ながら、介護のプロがケアをしてくれますので、ご両親は安心・安全な生活ができるでしょう。 母がしっかりしていたときは、老人ホームのことなんて考えたこともありませんでしたが…。やっぱり老人ホームに入れた方が良いのかな。 認知症の人が認知症の人を介護するリスクは? 北野室長は「認認介護は危険」と、さっき言っていましたよね。具体的にはどんな危険があるんでしょうか?心構えをしておきたくて。 さまざまな危険があります。主には以下のようなことです。 介護に必要な時間が増える 社会とのつながりを失う 生活全般の管理が困難になる 緊急時に対応できなくなる 虐待・殺傷事件につながる可能性がある 介護に必要な時間が増える 認知症の方が介護をすることで、介護に必要な時間が増え、心身の負担が増えることが考えられます。介護をするには、段取りや手順、介護用品の使い方など考えないといけないことがたくさんありますよね。でも、認知症の影響で段取りを考えたり、道具の使い方を思い出すことは苦手になります。となると、以前よりも介護に時間がかかるようになりますよね。それによって介護を受ける方とする方のどちらの負担も大きくなることが考えられます。 母だけでなくて、父の負担も増えるんですね。 社会とのつながりを失う 「社会とのつながりを失う」とは、どういうことでしょうか? 具体的には、ご近所さんなどの地域とのつながりがなくなってしまうケースがあります。認知症の影響で会話のキャッチボールが難しくなり、会話ができなくなると自然とご近所さんとのつながりも薄くなってしまいます。 それは確かに…。 それに、先ほどお話ししたように介護に時間を取られるようになりますから、外出する時間も作れなくなってしまうんです。 生活の管理が困難になる 認知症になると、生活に関わるさまざまなものの管理が難しくなります。例えば、薬の管理。薬の飲み忘れはもちろん、お父様の薬をお母様が飲んでしまうなど、命に関わる危険性があります。 認知症になると、どれが自分の薬なのかわからなくなってしまいますもんね。間違った薬を飲むのは、本当に危険ですね…。 また、お金の管理も難しくなります。公共料金などのお金の支払いもできなくなる可能性がありますし、詐欺や悪徳業者の被害にあう危険性もあります。 それは、私も心配しています。最近、高齢者が詐欺の被害にあうニュースをよく見かけるので…。 緊急時に対応できなくなる 認認介護の場合、万が一、どちらかが急に倒れても対応ができない可能性が高いです。認知症が進行すると、どのように対応したら良いのかがわからず、パニックになるかもしれません。また、倒れた方も自分の異変を上手く伝えられない可能性も…。そのため、命に関わる状態でも救急車を呼べずに、最悪の結果になってしまいかねません。 そんな!でも、今までは二人とも元気にいてくれていたから良かったものの、高齢になったら何があるかわからないですもんね…。 虐待・殺傷事件につながる可能性がある これは、かなりお伝えしにくいことなのですが…。認認介護が続いた結果、虐待や殺傷事件に発展してしまったケースがあるんです。 えぇ!?どうしてですか! 例えば、介護を受けている方が認知症の影響でよく理解しておらず、介助を拒否したとします。でも、介助をしている方も認知症なので、どうして拒否するのか、どうしたら良いのかわからない。そして、理不尽な出来事に怒り、怒りのままにご家族を殴ったり殺害してしまったケースがあるんです。 そんなことが…。 認知症の影響で、感情のコントロールができなくなると言われています。なので、通常であれば抑えられるはずの怒りがコントロールできず、衝動のままに行動してしまうんですね。特に認知症の方がお二人だけで暮らしていると、仲裁をする人がいないので、虐待や殺傷事件につながりやすいと言われています。 つまり、うちの両親にもありえる話なんですね…。認認介護ってそんなに危険だったんだ…。 認知症の人が入れる施設は? 北野室長の話を聞いていたら、老人ホームに入居するのを本格的に検討しないといけないように思いました。ただ、老人ホームのことがよくわからず…。両親が入れるのはどんな施設なんでしょうか? 認知症の方におすすめするのは、次の施設ですね。 有料老人ホーム グループホーム 特別養護老人ホーム 有料老人ホーム 有料老人ホームは、「住宅型有料老人ホーム」と「介護付き有料老人ホーム」の2種類があります。2種類のどちらの有料老人ホームでも、夫婦部屋を用意している施設がありますよ。住宅型有料老人ホームは、利用する介護サービスを自由に選択できる施設。自分が選択した外部の介護事業所と契約をして介護サービスを受けるので、必要な分だけ利用できるのが特徴です。 へぇー、介護サービスを自分で選べる施設があるんですね。 対象的に、介護付き有料老人ホームでは介護サービスをすべて施設のスタッフさんが提供しています。そして、介護サービス費用は定額制なので、どれだけサービスを使っても据え置き。介護サービス費は介護度ごとに設定されているのが特徴です。介護スタッフが24時間常駐、看護師は日中に常駐しているので、夜間に介護が必要な方や医療サポートが必要な方も受け入れているところは多いですよ。 父は夜もトイレの介助が必要です。それなら、介護付き有料老人ホームの方が良いのかな。 グループホーム グループホームは、認知症の方だけが入居できる施設。少人数のユニットごとに生活をしているのが特徴です。ユニットは最大9名と決められており、人の顔などの物事を覚えるのが苦手な認知症の方に配慮した造り。スタッフさんも認知症ケアに慣れているので、より安心して暮らせるでしょう。ただ、グループホームには夫婦部屋はありません。同じ施設に入る場合は、1人部屋でそれぞれ入居することになります。 特別養護老人ホーム 特別養護老人ホームは、要介護3以上の方が入居できる施設。料金が安いうえに終身利用ができるため、とても人気の施設です。もちろん、認知症の方も入居できます。ただ、夫婦部屋を持つ特別養護老人ホームはなく、同じ施設に入れるとしても入居時期はバラバラになると考えておいてください。 なぜバラバラのタイミングで入居することになるんですか? 特別養護老人ホームの入居の順番は、緊急度によって施設に決められるからです。身体状況や生活環境、介護者の状況などによって、入居順が決定されます。この入居順はお一人おひとり判断されるので、ご夫婦だからといって同時に入居はできないんです。 そうなんですね…。安いのなら、特別養護老人ホームに入れようかと思ったのですが、そう簡単にはいかなさそうです。 ちなみに、ご夫婦が同じ老人ホームに入らないといけないわけではありませんし、同時に入る必要もありません。より状態が進行しているお父様だけ老人ホームに入居して、お母様はしばらく小沢さんご家族と同居する、という方法もあります。そういったアドバイスもできますので、施設探しに困った際は「いい介護 入居相談室」にご相談くださいね。 認知症の人が認知症の人を介護することを「認認介護」と言う 家族が同居する、老人ホームに入るなどで認認介護を乗り切ろう 認認介護を続けると、共倒れ、殺傷事件につながるなどの恐れがある pre { margin: 40px 0; background: #333; padding: 20px; color: white; ...

2023/09/29

高齢の親と同居するか迷っています。一人暮らしの母を自宅に呼び寄せた方が良いのでしょうか?

実家で一人暮らしをしている高齢の母が心配です。まだ介護が必要ではないものの、もう母も80代。病気や怪我をしてしまったら一人暮らしではどうにもならないですし、詐欺などの被害にあわないか不安です。 高齢の親と同居するかどうか迷っています。同居する場合に気をつけておくことはありますか? (松永さん・自営業・65歳) 例えば、「生活リズムが違う」「金銭トラブルが起こる可能性がある」ことは気をつけておいた方が良いでしょう。小さなすれ違いでも同居しているうちに大きなトラブルになる可能性があります。そのため、事前にお互いの生活リズムを把握したり、生活費の負担について話し合っておくことが大切。また、お母様が元気なうちは家事の一部を担ってもらったりすると、役割ができてお母様の生活に張り合いが出ると思いますよ。 高齢の親と同居するときに気をつけることはある? 遠方の実家で、80歳を超える母親が一人暮らしをしています。まだ、1人で生活できているものの、病気や怪我、詐欺などが心配です。私の自宅に呼び寄せて同居しようかと考えています。ただ、私の妻に相談しても良い顔はしません。母と同居するのに抵抗があるようです。そのため、私も母と同居するかどうか迷っています。母と同居する場合に、気をつけておくことはありますか? お母様のことは心配ですが、同居は迷うところですよね…。事前に気をつけておきたいのは、以下のような点です。 生活リズムが違う 価値観が違う 介護の負担を担う可能性がある 金銭トラブルが発生する可能性がある 親が孤立する可能性がある 生活リズムが違う おそらく、お母様と松永さんご家族の生活リズムは異なるでしょう。例えば、お母様が早起きで朝早くから活動している物音で、他のご家族が目覚めてしまうかもしれません。また、松永さんご家族のどなたかが夜遅くまで起きていて、その音でお母様が眠れないこともあり得るでしょう。 確かに。母はとても早起きで、朝から家の中や家の周りの掃除をするような人です。私たち夫婦は夜中まで起きていますから、生活リズムは異なりますね…。 価値観が違う 育った場所や世代が違うので、価値観が異なることは当たり前だと頭に入れておきましょう。例えば、一度使ったティッシュを「もったいない」と言って、何度も使うことはご高齢者によく見られる行動です。この行為は、きれい好きな方には耐えられないかもしれません。また、料理の味付けや料理の作り方が異なることもあるでしょう。細かいマナーや作法などの違いもあり、小さなことがお互いのストレスになるかもしれません。 介護の負担を担う可能性がある 今はまだ元気でも、介護の負担を担う可能性が大きいです。特に、同居家族は介護負担が集中する傾向があります。それに、お母様の状態に合わせて介護リフォームをする必要も出てくるかもしれません。 そうか!もし母が思うように歩けなくなったら、手すりやスロープを付ける必要が出てくるかもしれませんもんね。 金銭トラブルが発生する可能性がある 金銭トラブルについても、気をつけておきましょう。同居の際の生活費の負担額について揉める可能性があります。また、金銭感覚の違いでトラブルになる可能性も。例えば、松永さんご家族が買ったものに対して、「そんなことにお金を使うなんてもったいない」とお母様が口を出してくることも考えられます。 母は節約家なので、私たちのお金の使い方に文句を言ってくる可能性はありますね…。 親が孤立する可能性がある 意外と盲点なのが、お母様が松永さんご家族が住む地域で馴染めずに孤立する可能性があることです。特に遠方から引っ越してくる場合、お友達やお知り合いがまったくいない場所で暮らすわけです。それまでは、お友達とお茶に出かけていたのがなくなって、家にこもりがちになる可能性もあります。 母は友人が多い人で、よく友達に会うために出かけています。活発な点は不安はなかったのですが…こちらに引っ越してくることで、それもなくなってしまうかもしれないんですね。 そうなんです。出かける機会が減った結果、認知症になってしまう可能性もあります。ご高齢者は新しい環境に慣れるのに時間がかかる傾向があるので、もし同居した際はお母様の様子をよく見ておいてくださいね。 高齢の親と同居するときに準備しておくこと ただ母が心配な気持ちだけで、同居しようと思っていましたが、いろいろと気をつけておくことがたくさんあるんですね…。ちなみに、何か事前に準備しておいた方が良いことはあるでしょうか? 以下のようなことを事前に準備しておくと、同居のときのトラブルが少なくて済むと思いますよ。 生活リズムの違いを把握する 家事の分担を考えておく 生活費の負担を考えておく 同居の意思を確認する 介護が必要になったときのことを考えておく 同居以外の選択肢も考える 生活リズムの違いを把握する 先ほどもお話ししたように、お母様と他のご家族の生活リズムが異なることが考えられます。その場合、問題になりやすいのが物音と食事です。物音は、「7時までは掃除をしない」といったルールを決めておくと良いでしょう。また、お母様が生活する部屋をリビングなどの人が集まる空間から離した場所にするのもおすすめです。 なるほど。母は朝から掃除機をかけるような人ですから、ルール決めは必要そうです。食事の面では、どんなふうにすれば良いでしょうか? お母様が早起きなら、他のご家族が寝ている時間帯に朝ご飯を食べる可能性が高いですよね。なので、「朝と昼はそれぞれで食べる」「夕食は家族みんなで食べる」という風に決めておくのはどうでしょうか? それは良いですね。母も朝ご飯は簡単に済ませますし、その方がお互いに気が楽かもしれません。 家事の分担を考えておく 事前に家事の分担を決めておくのも大切です。元気なうちは、家事の一部をお母様に担当してもらうと、生活にハリが出ると思いますよ。大変な家事でなくて良いので、「朝のみそ汁だけ作ってもらう」とか「◯曜日の掃除を担当してもらう」といった役割を担ってもらいましょう。 なるほど。それくらいならお願いしやすいですね。今だって料理も掃除も全部1人でやっているわけだし…。 それに、お子さんのお家に呼び寄せる形の同居のときは、「子どもに面倒をかけている」と後ろめたい気持ちになる方が多いです。そのため、家事を担当することでそういった後ろめたさが和らぐと思いますよ。 生活費の負担を考えておく 生活費をどうするかも事前に決めておきましょう。わかりやすいのは、「月◯万円」と支払ってもらう金額を毎月一定額にすることですね。また、家事を多く負担してもらう代わりに、出してもらう生活費を少なくするなどの調整ができると、今後のトラブルも避けられるでしょう。 同居の意思を確認する 意外とトラブルになりやすいのが、「実は同居が嫌だった」というケースです。 えぇ!無理やり同居しようとはしませんよ! 同居の意思をきちんと確認したつもりでも、「気がついたら話がどんどん進んでいて、断りにくくなった」というパターンがありえなくもないんです。それに、お母様だけでなく他のご家族の意思もはっきり確認しておくことが大切です。これから先、長く一緒に住むことになるわけですから、他のご家族の意思も聞いておきましょう。 介護が必要になったときのことを考えておく そう遠くない将来、お母様が介護が必要な状態になるかもしれません。そのため、介護が必要になったときはどうするかを考えておくのも大切です。 そうなんですよね…。妻もそこを心配していて。 介護が必要になったら「どこまで在宅介護を続けるか」を決めておくのがおすすめです。具体的には、以下のように考えておくと良いでしょう。 デイサービスや訪問介護を使って在宅介護をする 自力で歩けるうちは在宅介護をする 夜のトイレ介助が必要になったら老人ホームに入る 認知症になって生活に支障が出たら老人ホームに入る このように、お母様がどういった状態になるまでは在宅介護をして、その先は老人ホームに入ってもらうかどうかも今のうちに考えておきましょう。ご高齢者と同居するとなると、介護のメインを担うのは同居家族です。ご兄弟がいたとしても、主導するのは同居している松永さんとなるでしょう。そのため、まだ元気で余裕のあるうちに介護のことも考えておくと、トラブルを避けられるでしょう。 同居以外の選択肢も考える 一人暮らしのお母様のことが心配になると、まずは同居という選択肢が挙がるでしょう。でも、同居する以外にもお母様が安心して暮らせる環境を整えられますから、同居以外の選択肢も考えておきましょう。 「同居以外の選択肢」って何ですか? それは「近居」という考え方です。近居とはご高齢者とそのご家族が近くに住むこと。今回の場合は、松永さんのご自宅の近くにお母様が引っ越してくるということですね。そうすれば、何かあったときにすぐ駆けつけられますし、頻繁に顔を見に行くことも簡単です。 といっても、高齢の母が一人暮らしすることには変わりないですよね?それでも心配だな…。 実は、最近、普通のマンションやアパートではなく、シニア向けの住宅やマンションに移り住む方が増えてきているんです。もちろん、早めに老人ホームに入居しておくのも良いでしょう。近居の引越し先としておすすめなのは、以下の住宅や施設です。 サービス付き高齢者向け住宅 シニア向けマンション 有料老人ホーム サービス付き高齢者向け住宅 「サービス付き高齢者向け住宅」って何ですか?初めて聞きました。 サービス付き高齢者向け住宅とは、お元気な方が多く暮らしている住まい。館内はすべてバリアフリーで、安否確認と生活相談のサービスが付いています。お元気な方向けの住宅ですので介護サービスは付いておらず、介護が必要なときは外部の介護事業所と契約をする必要があります。万が一のときのために、居室内に緊急ボタンが設置されているところも多く、急な体調不良時にはすぐにスタッフが緊急搬送などの対応もしてくれます。 へー!それは安心ですね! シニア向けマンション シニア向けマンションもサービス付き高齢者向け住宅と同様に、バリアフリーなのが特徴。サービス付き高齢者向け住宅と異なり、一般のマンションのように分譲型になっていることが多く、自分の資産となります。ただ、その分、初期費用が数千万円に上ることも。新しくローンを組むことになるでしょうから、60代くらいの比較的若い方が購入していることが多いです。 となると、80歳を超えたうちの母には難しいですね。貯蓄もそこまで多くないだろうし…。 有料老人ホーム お元気なうちから有料老人ホームに入居される方もいます。有料老人ホームであれば、介護が必要になったときも対応できますし、何よりスタッフがすぐ近くにいるので安心です。ただ、有料老人ホームのなかには介護度が重度の方が多い施設もあります。そういう施設だと、お元気な方が入った場合、馴染めなかったりストレスを感じてしまうこともあるので、要注意です。 近居かぁ…。同居もいろいろ注意する点があるけど、近居でも注意が必要なんですね。同居以外の選択肢も検討してみようと思います。 生活リズムの違いや、介護を担う可能性があることを理解しておいて 家事の分担や生活費の折半、介護が必要になったときのことを考えておこう pre { margin: 40px 0; background: #333; padding: 20px; ...

2023/09/29

#認知症 #施設入居 #介護疲れ

認知症の親を介護施設に入れようとしたら「親不孝者!」と親戚が猛反対。施設に入居させるのはいけないことですか?

親を介護施設に入れるのは親不孝ですか? 父の認知症がひどくて、常に目が離せない状態です。父は週6回、デイサービスに通っていますが、デイサービスのない日曜日やデイサービス以外の時間は、家族の誰かが付き添わないといけません。 家事に介護に仕事に…もう疲れました。なので、介護施設に入れようと思ったら親族に「親不孝者!」と言われてしまい…。もうどうして良いかわかりません。 (桑原さん・パート・64歳) 親御さんを介護施設に入れるのは、まったく親不孝なことではありませんよ!在宅介護はとても大変です。しんどいと感じても、そのまま頑張りすぎてしまうと、介護離職や介護うつになりかねません。なので、認知症の方を受け入れているグループホームや有料老人ホームなどの介護施設に入居するのは、桑原さんのためでありお父様のためにもなりますよ。 認知症の親を介護施設に入れるのは親不孝? 父の認知症がひどくなって、怒鳴り散らしたり、廊下などでおしっこをしてしまったり、目を離せなくなってしまいました。週6回デイサービスに通っているものの、デイサービス以外の時間やデイサービスのない日は常に家族の誰かが付き添っていないといけない状態です。仕事も家事も介護も…となると、もう限界。でも、父を介護施設に入れようと思ったら、親族に「親の介護は子どもの役目だろう、親不孝者!」と言われてしまって…。介護施設に入れるのは親不孝なのでしょうか? そんなことはありません!!在宅介護はとても大変なことです。認知症の方の介護は、特に大変なことでしょう。介護を支えている介護保険制度は、ご家族だけでなく社会でご高齢者を支援するために生まれました。今、利用されているデイサービスと同じように、介護施設に入居することも介護サービスのひとつですから、罪悪感を持たなくて良いんですよ。 そうなんですかね…。 桑原さんは「すべて自分がやらないと」と思っているかもしれませんが、介護は誰かの助けを借りたり、介護サービスを使いながらするものです。お父様が安心して生活するためにも、積極的に介護サービスを活用していきましょう! 入居後は頻繁に面会に行こう もしお父様が介護施設に入居したら、頻繁に面会に行きましょう。面会時におしゃべりや散歩、外食など、一緒に過ごす時間を意識して作ると良いでしょう。 それはどうしてですか? 今まで同居されていた親御さんが介護施設に入ると、一緒に過ごす時間が途端に減りますよね。家事や介護や仕事で精一杯な状況だと、一緒の時間を楽しむ余裕がないですが、施設に入って余裕ができることで一緒に過ごす時間を楽しめると思いますよ。適度な距離ができて一緒の時間が少なくなったからこそ、その時間を大切に感じられるようになると思いますよ。 「介護がしんどい」をそのままにしておくと…? うーん…。デイサービスを使えば、まだ自宅で介護を続けられそうですし、もう少しがんばろうかなとも思うんですが…。 桑原さんが無理をしていないのであれば、それでも良いと思います。ただ、無理をして介護を続けるのであれば、「介護離職」や「介護うつ」になってしまわないかが心配なんです。 介護離職と介護うつ、ですか? それぞれについて、詳しくお話ししますね。 介護離職 介護離職とは、介護が理由で仕事を辞めることです。当然ながら、収入が減って経済的に苦しくなりますし、おすすめはできません。 でも、仕事を辞めたら介護に集中できますし、時間に余裕ができそうですが…。現に私はパートの時間を短くしてもらっています。 確かに、仕事をしていた時間を介護や家事に回せるので、余裕ができるように思うかもしれません。でも、以下のように、「介護離職をしても負担が減るわけではない」という調査結果が出ているんです。 出典:「分科会B:介護~仕事と介護の両立 社員や企業が地域社会とつながることの可能性~」(三菱UFJリサーチ&コンサルティング) 経済面の負担だけでなくて、精神面での負担も増している人が多いんですね!なぜでしょうか。 おそらく、仕事を辞めたことで生活が”介護一色”になってしまい、精神的な負担が大きくなったんでしょう。仕事を辞めると家庭の外との交流が一気に減りますから、気持ちの切り替えができずに、追い詰められてしまう可能性もあります。 私も離職を考えていましたが…仕事は辞めない方が良いんですね。 介護離職については、以下のご質問でも詳しくお話ししています。参考にしてください。 介護うつ 介護うつとは、介護が原因でうつ状態になることです。介護をする人は心身ともに疲労が溜まりやすいうえに、介護を受ける人のことを優先してしまいがちなので、うつになりやすいんです。 うつ病ですか…。確かに介護で常に疲労が溜まっていますが、どんな状態だと介護うつだと言えるのでしょうか? 例えば、以下の中に思い当たるものがあれば、介護うつになっているかもしれないので、受診をおすすめします。 食欲がない 急に体重が減った 疲れているのに眠れない 何をするにも気力が湧かない 慢性的に頭痛や肩こりがある 常に気持ちが焦っている ネガティブ思考になりがち 食欲がなかったり、慢性的な頭痛や肩こりはありますね…。たまに眠れないときもあります。 もしかしたら、介護うつの状態かもしれません。まずは桑原さんの体調を優先して、病院へ行きましょう。介護疲れに関しては、以下のご質問でも詳しくお話ししています。参考にしてください。 認知症の人が入れる施設 北野室長の話を聞いていたら、やっぱり介護施設に父を入れた方が良いような気がしてきました…。在宅介護はこれ以上続けるのは難しいかもしれません。認知症の父でも入れる施設ってどんなところなんでしょうか? 施設入居について具体的に考えていただけて良かったです!認知症の方を受け入れている介護施設は、主に以下のようなものです。 グループホーム 有料老人ホーム 特別養護老人ホーム グループホーム グループホームは、認知症の方だけが入居できる施設。認知症の方の特性を理解したケアを提供しています。例えば、ユニットと呼ばれる最大9名の少人数単位で共同生活しており、認知症の影響で新しいことを覚えるのが苦手になった方でも、顔を覚えやすいように配慮されています。 共同生活ですか。父にできるかなぁ。 掃除や食事の準備などをご入居者がおこないますが、スタッフがサポートしながらなので問題ないと思いますよ。 有料老人ホーム 有料老人ホームも、認知症の方が入居できる施設のひとつです。有料老人ホームには、「介護付き有料老人ホーム」と「住宅型有料老人ホーム」があります。介護付き有料老人ホームは、介護スタッフが24時間常駐、看護師も日中常駐しています。そのため、夜間帯にトイレ介助やオムツ交換が必要な場合や、持病などで健康面で不安がある方も入居可能です。もちろん、介護が十分配置されているので、認知症の方のケア体制もしっかりしていますし、終身利用が可能です。 父は高血圧なので、看護師さんがいるのは嬉しいですね。それに、トイレの誘導をしないとトイレまで行けないので、夜中も介護が必要なんですよね…。もうひとつの住宅型有料老人ホームは、どんな施設ですか? 住宅型有料老人ホームは、利用できる介護サービスを自由に選べるのが特徴の施設。介護付き有料老人ホームが、施設に常駐しているスタッフが介護サービスを提供するのに対して、住宅型有料老人ホームでは、外部の介護事業者と契約をすることでサービスを受けられます。そのため、住宅型有料老人ホームではデイサービスや訪問介護などをご自分で選択し、自由に組み合わせて介護サービスを受けられるんですね。 特別養護老人ホーム 特別養護老人ホームは、要介護3以上の方が入居できる公的な介護施設です。民間の介護施設よりも安価で終身利用ができるため、とても人気の施設です。24時間の介護スタッフ常駐、日中の看護師の常駐など、しっかりした介護体制があります。認知症の方や寝たきりの方を介護をした実績も多数あるので、安心してお父様を任せられるでしょう。 安いのは助かります。それに、やっぱり最期まで介護してくれるところが良いですね。北野室長が教えてくれた施設を中心に、探してみようと思います。 介護施設はいろんなものがあって迷うことが多いと思います。もし、施設探しでお困りのことがあったら「いい介護 入居相談室」までお気軽にご相談くださいね。 親を介護施設に入れることは親不孝なことではない! 介護疲れをそのままにしておくと、介護離職・介護うつのリスク大 認知症の人が入れる施設には、グループホーム、特別養護老人ホームなどがある pre { margin: 40px 0; background: #333; padding: 20px; color: white; overflow: scroll; ...

2023/09/28

#認知症 #施設入居 #老人ホームの暮らし

認知症の母親へのプレゼントはどうしたら良い?介護施設の母に誕生日プレゼントをあげたいです

認知症の母親へのプレゼントにおすすめのものはありますか? 数ヵ月前に老人ホームに入った母親に、誕生日プレゼントを贈りたいと思っています。ただ、認知症が進行していることや老人ホームに住んでいることで、贈ってはいけないものがあるのでは、と気になっています。 (八木さん・会社員・58歳) すてきですね!でしたら、ご家族や思い出の写真、お母様の好きなお菓子などをプレゼントするのはどうでしょうか?ただ、注意しておきたいのが、お母様の身体状況や飲んでいる薬などによって食べられないものがあるかもしれないことです。それに、認知症の方にプレゼントを贈ってもそれが自分のものと認識できないことがあり、それが不安の原因になってしまうこともあります。 認知症の親におすすめのプレゼントは? 数ヵ月前に老人ホームに入った認知症の母に、誕生日プレゼントを贈りたいと思っています。認知症の人へのプレゼントにおすすめのものはありますか? 誕生日プレゼントですか!すてきですね!例えば、次のようなものはどうでしょうか? 家族の写真 好きなお菓子 塗り絵 クロスワードパズル ご家族や思い出の写真を写真立てに入れてプレゼントするのもおすすめです。昔のことを思い出すのは、「回想法」と言って、認知症の方のリハビリとしても取り入れられています。写真を見ながら、昔の思い出をお母様にお話ししてもらうのも良いと思いますよ。また、認知症が軽度の方や、認知症の一歩手前の軽度認知障害の方になら塗り絵やクロスワードパズルなどの脳トレグッズをプレゼントしても良いかもしれませんね。 うーん、母は認知症が進んでしまったので、脳トレグッズは使えないかもしれないです。でも、昔の写真は良いですね!考えてみます。 また、”モノ”のプレゼントだけでなく、”コト”のプレゼントもおすすめです。 ”コト”のプレゼントですか?どういうことですか? つまりは、一緒に過ごす時間を作るということです。認知症になると、直近の出来事の記憶がなくなりますが、感情の記憶は覚えていると言われています。そのため、一緒に外食したり旅行に行ったり、散歩や買い物に出かける時間をプレゼントするのもおすすめです。老人ホームに入って一緒に過ごす時間が短くなっているので、プレゼントにぴったりだと思いますよ。 一緒に過ごす時間かぁ。気にしたことがなかったです。それも良いかもしれません。 認知症の親へのプレゼントで注意したいこと 母の認知症が進行してしまっているんですが、プレゼントするのに気をつけることはありますか? 認知症ということだけではなく、ご高齢ということや老人ホームに入居されている点でも、気をつけることがあります。特に以下のものは、プレゼントすると迷惑になってしまうことがあります。 においの強いもの 生きた植物 壊れやすいもの 確かに、老人ホームで生活している人ににおいが強いものや壊れやすいものをプレゼントしたら、他の人の迷惑になったり、怪我をしたりしてしまいそうですよね。でも、生きた植物が迷惑になるのはどうしてですか? 生きた植物、例えば、生花の花束や植木鉢などは、受け取った方が世話をできない場合、スタッフさんの負担になってしまうことがあるからです。なので、お花を贈る場合は、世話をしなくても良い造花のお花にすると喜ばれるでしょう。 プレゼントが混乱の原因になることも 認知症の方の場合、置物や飾り物などのプレゼントが、混乱の原因になることがある点は頭に入れておいてください。 え?どういうことですか? 認知症の方は直近の記憶から忘れてしまいます。なのでプレゼントをもらっても、もらったことを忘れてしまうかもしれません。そして、認知症の方は見慣れないものがあると、「見慣れないものがある。誰のだろう?」と不安を感じることがあり、それが混乱の原因になってしまうことがあるんです。 認知症だからあげても忘れてしまうかも、とは思っていたのですが…。混乱させてしまうこともあるんですね。 また、自分へのプレゼントということを忘れてしまって、捨ててしまう可能性もあります。捨てられているのを見たら、プレゼントした方も悲しくなりますよね。もしかしたら、食べ物や日用品などの消耗品の方が、認知症の方へのプレゼントには向いているかもしれません。 食べ物を贈るときの注意点 食べ物をプレゼントする場合も注意が必要です。 食べ物は喜ばれそうですが…なぜですか? ご高齢者の場合、噛んだり飲み込んだりする力が低下していることが多いです。そのため、固いものや噛み切りにくいものは食べられないためNG。老人ホームに入居後に噛んだり飲み込んだりする機能に変化がないか、事前に施設に問い合わせておきましょう。また、飲んでいる薬によっては食べられないものがあります。「老人ホームに入居している間に飲んでいる薬が変わっていないか」「食べてはいけないものがあるか」をプレゼントする前に確認しておいてくださいね。 薬によって食べられないものがあるんですね!知らなかったです。 あと、賞味期限が短いものも避けた方が良いでしょう。多くの老人ホームで食事が出ますし、ご高齢者は食が細くなっていることから食べきれない可能性があります。お菓子の詰め合わせなどをプレゼントするときは、賞味期限が長いものを選んでくださいね。 お菓子もプレゼントの候補に入れていました。賞味期限に要注意ですね。 老人ホームの親に宅配便でプレゼントする場合 仕事のため、誕生日当日には母に会いに行けそうにありません。なので、宅配便でプレゼントを送ろうと思っているのですが、注意しておくことはありますか? まず、気をつけたいのが宛名です。老人ホームは、1つの建物にたくさんの人が暮らしているので、宛名を正確に書くことが大切です。以下のことに気をつけましょう。 施設名を正式名称で書く 宛名をフルネームで書く 大規模施設の場合、階数や部屋番号を書く また、念のため、宅配便でプレゼントを送ることを施設に連絡を入れておきましょう。介護が必要な方の場合、ご自分でダンボールや包装紙を開けられないことが多いですから、施設のスタッフさんに開けてもらって、ご本人に手渡してもらうようにお願いしておくと、スムーズに対応してくれるでしょう。 老人ホームの親に直接プレゼントする場合 もし、老人ホームを訪ねてご本人に直接プレゼントする場合、面会は15~17時の時間帯がおすすめです。 15~17時ですか。何か理由があるんですか? 15~17時の時間帯は、多くの施設で自由時間としていることが多いからです。夕食までの時間で近所を散歩したり買い物に出たりしやすい時間でもあるので、面会にピッタリなんです。反対に、一緒に外食に出かけたい場合は10~11時に老人ホームを訪ねると良いでしょう。ドライブして昼食を摂って、買い物などをして午後に帰ってくる…というお出かけがしやすいからです。外食をする場合は、数日前には老人ホームに連絡して昼食を止めるようにお願いしてくださいね。 お昼を一緒に食べに出かけるのも良いですね!次はそうしようかな。 家族の写真、好きなお菓子などが認知症の人へのプレゼントにおすすめ ”モノ”だけでなく、一緒の時間を作る”コト”のプレゼントもおすすめ もらったものが自分のものと認識できずに不安の種になる可能性も… pre { margin: 40px 0; background: #333; padding: 20px; color: white; overflow: scroll; ...

2023/09/27

#認知症 #老後の備え

認知症の母親が勝手に自宅の売却契約を…。取り消しはできますか?

認知症の母親が実家で一人暮らしをしているのですが、勝手に実家の売却契約をしてしまったようで困っています。契約の取り消しはできますか? 実家で売却契約の書類を見つけたので母に聞いてみても、「何の書類かわからないのよね」と契約したことすら覚えていない様子。認知症のせいでとんちんかんなことを言うようになった母親が、自宅の売却契約を理解できているとは思えません。 このままでは、母の住む場所がなくなってしまいます!どうしたら良いですか? (岡さん・パート・63歳) お母様は認知症の影響で判断能力がないとして、契約を無効にできることがあります。ただ、契約内容をよく理解できていないお母様に、半ば無理やり契約させた可能性があるので、契約の取り消しを不動産業者が対応しないおそれがあります。そこで、困ったときには消費者ホットラインに相談してください。「188(いやや)番」が消費者ホットラインの番号です。契約内容に不審な点がある場合も、まずは相談することが大切です。 認知症の親が勝手に自宅を売却!?取り消しできる? 実家で一人暮らしをする母親が、勝手に実家の売却契約をしていることがわかりました。契約書が実家で見つかったので気がついたのですが、その書類のことを母に聞いてみても「何の書類かわからないのよね」と、契約した記憶もないようです。実家を売却したら、母が住む場所がなくなってしまいます!契約の取り消しはできますか? 契約の取り消しはできないのですが、認知症の方が結んだものは契約自体が無効となる可能性があります。2020年に民法の改正がおこなわれ、 認知症などで意思能力がない人がおこなった契約は無効となることが追加されています。 法律行為の当事者が意思表示をした時に意思能力を有しなかったときは、その法律行為は、無効とする。 引用:「民法 第3条の2」 つまり、母が結んだ契約はなかったことにできるということですか? そうです。実際に裁判では、認知症によって意思能力がないと判断された人が結んだ契約が無効となった事例もあります。まずは、契約を結んだ不動産業者に連絡して、お母様が認知症で契約を理解していなかった点を説明して、契約を無効にしてもらいましょう。 困ったときは消費者ホットラインに相談 契約内容を確認したところ、自宅の売却額は相場より低く、こちらに不利な内容でした。母も受け答えがきちんとできたとは思えませんし、母が認知症とわかって理不尽な契約内容にしたように思えます。こんな内容の契約を結ばせる不動産業者に不信感しかありません!不動産業者に連絡したところで、契約を無効にしてもらえないような気がするのですが…。 おっしゃる通り、認知症の方をねらった悪質な業者は存在し、認知症の方が被害にあう消費者トラブルは絶えません。もし、契約内容に不審な点がある場合は、消費者ホットラインに相談してみましょう。電話番号は「188番」。「いやや」で覚えてください。この消費者ホットラインに電話すると、近くの消費生活相談窓口を紹介してくれます。認知症のお母様が、不利な内容の契約を結ばされたことを伝えてくださいね。 クーリングオフはできない そういえば、「クーリングオフ」という制度がありますよね?あれを利用すれば、契約の取り消しができるんじゃないですか? いえ、クーリングオフ制度は家の売却の際には適用されないんです。 えっ!?そうなんですか! クーリングオフは、一定期間内であれば商品の購入などの取り消しができる制度。これには適用できる内容が決められており、自宅の売却は適用されないんです。 成年後見制度を活用しよう 今回は、認知症のお母様が不利な内容の契約をしてしまいましたが、今後、そういったことがないように成年後見制度を利用することも検討してみてください。 成年後見制度ですか。聞いたことはありますが、よくわからないんですよね。 成年後見制度とは、認知症や障害などで判断能力が低下した人を支援する制度です。具体的には、財産管理や福祉サービスなどの契約といったことを後見人が代理でおこないます。後見人には、ご家族やご親族がなることも可能。また、弁護士などの士業に依頼もできます。 成年後見制度は2種類ある 成年後見制度を利用するときに紛らわしいのが、成年後見制度には2つの種類があることです。以下の2種類です。 法定後見制度 任意後見制度 法定後見制度 法定後見制度は、判断能力が不十分な人の代わりに契約などの法律行為をおこないます。今回のように、認知症の影響で契約内容を正しく理解できない状態で契約を交わしてしまっても、後見人が契約を解除できるんです。 任意後見制度 任意後見制度は、判断能力が低下してしまったときの備えとして後見人を立てておく制度です。まだご本人に判断能力があるうちに後見人を立てられるので、安心して任せられる人をご本人が後見人として選べるという特徴があります。任意後見制度については、以下のご質問でも詳しくお話ししています。参考にしてください。 母の場合、法定後見制度と任意後見制度なら、法定後見制度を利用すれば良いんですね!それで、私が後見人になれば、今回のように母が悪い業者と不利な契約をしてしまっても、取り消しできるようになるんですね。 おっしゃる通りです。今後もお母様や岡さんが安心して生活できるように、対策していきましょう! 認知症の人が結んだ契約は、無効となることがある 不審な契約は消費者ホットライン「118(いやや)」に相談 成年後見制度を活用して、不利益な契約を結ぶのを防ごう pre { margin: 40px 0; background: #333; padding: 20px; color: white; overflow: scroll; line-height: 1.1; } pre:before { ...

2023/09/26

#施設入居 #在宅介護 #特別養護老人ホーム

老人ホームの入居待ち期間をどう乗り切れば良いですか?もうこれ以上、在宅介護は続けられません!

老人ホームに入居の申し込みをしたのですが、満室で入れないと言われてしまいました…。しかも、入居待ちをしているのは900人と言われ、どうしたら良いのか…。 最近、実家で一人暮らしの母の認知症が悪化して、1人で出かけて家に帰れなくなってことがありました。それ以来、帰省する回数を増やしたりしてできるだけ母を1人にしないようにしているのですが…。私も仕事をしているので限界を感じています。 900人待ちとなると、どれだけ時間がかかるのか…。入居待ちの間、どうやって介護をしていけば良いんでしょうか? (杉浦さん・会社員・61歳) 入居の申し込みをしたのは、特別養護老人ホームでしょうか?特別養護老人ホームは入居の待ち期間が長くなる傾向があるので、申し込み後も介護を続けられる体制を作ることが大切です。入居待ち期間は、「在宅介護をする」「ショートステイを利用する」「民間施設に入居する」といった方法で乗り切りましょう。また、特養の場合、入居の申込み書類に具体的に入居申込理由を詳しく書くことで、入居待ち期間が短くなることも。特養は必要性が高い人から入所できるので、入所の必要性をしっかり伝えましょう。 老人ホームの入居待ち期間はどう過ごす? 一人暮らしの母が入る老人ホームを探しています。でも、近所の老人ホームに入所申し込みをしたら900人も入所待ちをしていると言われてしまいました。900人待ちなんて、入所がいつになるのか…。母の認知症が進行してしまって、先日は迷子になって警察に保護されました。なので、できるだけ母を1人にさせないように頻繁に帰省しているのですが、仕事もありますし、厳しい状況です。老人ホームに入れるまで、どうやって介護をしていけば良いのでしょうか? 900人待ちですか!申し込みしたのは、特別養護老人ホームですか? そうです。 特別養護老人ホームは、老人ホームのなかでも入所待ち期間が長い施設なんです。そのため、入所できるまでの介護体制についても考えておくことが大切です。 入所できるまでは、どうやって介護していけば良いんですか? 主に次の3つのパターンが考えられます。 在宅介護をする ショートステイを利用する 民間施設に入居する 在宅介護をする まずは、在宅介護を継続する方法です。在宅介護サービスを活用しつつ、できるだけ負担の少ない形で介護を続けていきましょう。具体的には、デイサービスや訪問介護を利用して、お母様が1人になる時間を減らすこと。入所待ち期間がどれだけかかるのかわかりませんから、杉浦さんに負担がかからない体制を作っていきましょう。 うーん。といっても、在宅介護をするなら私が実家に通わないと成り立たないんですよね。今も仕事の時間を短くしてもらっているのに、これ以上、仕事の時間を減らすことはできないですね…。 なるほど…。でしたら、他の方法も考えてみましょう! ショートステイを利用する 在宅介護を継続するのでも、ショートステイを積極的に活用することで介護の負担を大幅に減らせます。 ショートステイですか…。使ったことはないんですよね。 ショートステイは1日から利用できて、連続で最大30日間、介護施設に宿泊できます。泊まっている間の食事や入浴、排泄などのケアはすべて施設が対応してくれるので、杉浦さんの介護の負担はかなり減るでしょう。 30日も宿泊できるんですか!それはかなり助かるかも…。 ただ、30日泊まったら、最低でも1日は自宅で過ごさないといけません。ショートステイに30日泊まって、1日自宅に戻る、というのを繰り返して、老人ホームの入居待ちを乗り切っている方も意外といるんです。この方法を「ロングショート」「ショートのロング」と呼んだりします。 確かに、母を実家で1人にしておけないですし…。ショートステイを活用するのも良いのかもしれないですね。 他の老人ホームに入居する 希望の施設が入居待ちですぐに入れない場合、別の老人ホームに入って順番待ちをする方法もあります。 入居待ちをしているのに、他の老人ホームに入居しても良いんですか? はい。まったく問題ありません!特に、特別養護老人ホームの入所待ちが必要で在宅介護が難しい場合、待機期間だけ有料老人ホームなどの民間施設に入居するケースは珍しくありません。 でも、「特別養護老人ホームの入所待ちの間だけ入居させてください」って言うのは、施設さんに申し訳ない気が…。 そんなことはないですよ。そういった要望は多いので、民間施設のスタッフも慣れているので大丈夫ですよ! 老人ホームの入居待ち期間はどれくらい? 申し込みをした特別養護老人ホームに、入所を待っている人が900人と言われましたが、どれくらい待たないといけないんでしょうか? うーん。こればかりはまったくわかりませんね…。特別養護老人ホームの入所待ち期間は2~3年ほどとも言われますが、順番は入所の緊急性に基づいて決められているので、参考程度にしかなりませんね。 入所の緊急性ですか? 特別養護老人ホームの場合、「入所判定基準」に沿って入所の優先度が判断されます。これは、ご本人の生活状況や介護者の状況、介護サービスの利用状況などをもとに、点数化されるもの。点数が高い人から入所できます。入所判定基準は、市区町村によって定められています。例えば、以下の北九州市の入所判定基準は「本人の状況」「介護者の状況」「個別評価」の3つの項目で判定されます。 本人の状況 項目 配点 説明 要介護度 要介護1 20点 申し込み時の要介護認定が1である場合 要介護2 40点 申し込み時の要介護認定が2である場合 要介護3 60点 申し込み時の要介護認定が3である場合 要介護4 80点 申し込み時の要介護認定が4である場合 要介護5 100点 申し込み時の要介護認定が5である場合 特別な状況 排泄 10点 介護者が、オムツや尿とりパットの交換などの介助を要する場合に限る 摂食 10点 食事中に介助を要する場合に限る 徘徊 15点 当てもないのに外へ出かけてしまう、自宅や施設などでひっきりなしに歩き回ったりする行動がある場合に限る 暴力などの問題行動 15点 介護者が話しかけたり、介護をおこなう際に、手で払いのける、足で蹴る、たたくなど、介護の支障となる行動を取る場合に限る 非該当 0点 上記の特別な事情のいずれにも該当しない場合 参考:「入所判定基準」(北九州市) 介護者の状況 項目 配点 説明 身寄りなどの有無 身寄りなし 80点 同居・別居を問わず、身寄り(親、配偶者(内縁関係を含む)、子、子の配偶者)がいない場合に限る 実質的な介護者なし 70点 同居の介護者(親、配偶者(内縁関係を含む)、子、子の配偶者)がいる場合は、その者が要介護3以上であること。また、同居の介護者がいない場合は、その者が県外であるか、要介護3以上の場合に限る 状況 独居 20点 県内に介護者(親、配偶者(内縁関係を含む)、子、子の配偶者)がいる場合で、本人が一人暮らしをおこなっている場合に限る。世帯分離は対象外。 介護者が高齢または持病 20点 主たる介護者が70歳以上の高齢である場合や、障害者(障害者手帳等を有するもの)、病気療養中の者(軽度の者は除く)である場合。もしくは主たる介護者が県内で北九州市に隣接しない市町村に在住する場合に限る 介護者が就労・複数介護・育児 20点 主たる介護者が週に20時間以上就労している場合(非正規雇用等も含む)や、複数介護、就学前の育児をおこなっている場合に限る 非該当 0点 上記の介護者の状況のいずれにも該当しない場合 参考:「入所判定基準」(北九州市) 個別評価 項目 配点 説明 待機場所 在宅 50点 在宅で生活をしている場合。短期入所生活介護等の入所サービスを受けている場合も含む 病院 30点 病院に入院している場合 軽費老人ホーム・ケアハウスなど 20点 軽費老人ホーム、ケアハウス(一般)、有料老人ホーム(住宅型)などに入所している場合 養護老人ホーム・グループホーム・老健・療養型病床 10点 養護老人ホーム、グループホーム、介護老人保健施設、療養型病床、介護保険適用外施設などに入所している場合 特別養護老人ホーム・特定施設入居者生活介護 0点 特別養護老人ホーム、介護付有料老人ホーム、ケアハウス(介護型)などに入所している場合 特殊事情 特殊事情 10点 待機場所が特養の場合で、ユニットから多床室、多床室からへのベッド移動、または施設移動を希望するやむを得ない事情がある場合 非該当 0点 上記の事情がない場合 住環境 住環境が不適応 15点 住む家がない場合、もしくは、屋外の環境により適応できない場合 例えば、エレベータのない住宅で2階以上の階に住んでおり、車椅 子を使用している方など 非該当 0点 上記の住環境のいずれにも該当しない場合 待機期間 1年以上の待機 10点 要介護3以上で、入所待機期間が 1年以上の場合 非該当 0点 上記の待機期間に該当しない場合 参考:「入所判定基準」(北九州市) へぇー、こんな厳密に設定されているんですね。 ちなみに、民間施設の入居の順番は、基本的には申し込み順です。民間施設であれば、特別養護老人ホームよりも入居待ちの人数は少ないので、比較的に早く入居できるでしょう。特別養護老人ホームの待機者数については、以下のご質問でも詳しくお話ししています。参考にしてください。 特養の入居待ち期間を短くする方法は? 入所までに2~3年も待たないといけないかもしれないなんて…。入所待ちの期間を短くすることはできないですよね? 必ず入所待ち期間を短くできると断言はできませんが、以下の方法で多少は短くできるかもしれません。 申し込み理由欄を詳しく書く 施設に報告をする 複数の特養施設に申込みをする 介護サービスを積極的に利用する 仕事をする 申し込み理由欄を詳しく書く 先ほどお話しした通り、特別養護老人ホームの場合は入所の順番が緊急度によって決められます。そのため、入所申込書の申し込み理由欄に詳しく記入することで、緊急度が上がる可能性があります。 申し込み理由欄…そういえば、書類にあったような気がします。それに何を書けば良いんですか? 主には「在宅介護が難しい理由」です。その他にも介護しているご家族がいかに困っているのか、を書くと特別養護老人ホームに入る必要性を伝えられるでしょう。意外と申し込み理由欄を簡潔に書いてしまう方が多いのですが、丁寧に詳細に書くことで入所の順番を早められることがあります。 施設に報告をする お母様の状態やご家族の状況が変わったら、申し込みをしている施設にその都度、報告しましょう。入所待ちをしている間に、認知症が進行したり身体機能が低下したりと、より介護が大変になっていくことが考えられます。そのため、状況が変わったら施設にその都度、報告をすることで入居順が早くなる可能性があります。 複数の介護施設に申込みをする 入所の申し込みをするときは、複数の施設に申し込みをしましょう。 えっ!?そんなことをして良いんですか? 大丈夫ですよ!実際に複数の施設に申し込みをしている方は結構いらっしゃいます。複数の施設に申し込むことで、早く順番が回ってきた施設から入所できますから。また、特別養護老人ホームのなかでも「ユニット型」という種類は比較的に入所待ち期間が短くなる傾向があるのでおすすめです。 どうして、ユニット型は入所待ち期間が短くなるんですか? ユニット型は、多床室や個室タイプに比べて費用が数万円ほど高いからです。反対に、多床室などの安い施設の方が入所希望が多いので、入居待ち期間が長くなりやすいですね。 入居待ち期間が短くなる代わりに費用が高くなるんですね。悩みますね…。 でしたら、地域を広げて施設探しをするのがおすすめです。都市部の方が入所の待機者数が多くなる傾向がありますから、待機者数が少ないエリアの特別養護老人ホームにも申し込みしておきましょう。 介護サービスを積極的に利用する 介護サービスを積極的に利用するのも、入所待ち期間を短くする方法のひとつです。特に入所申し込みをしている特別養護老人ホームが、ショートステイやデイサービスなども提供している場合、利用することでより入所待ち期間を短くできることがあります。 どうして、入所待ちしている特別養護老人ホームの介護サービスを使うと、入所待ち期間が短くなるんですか? というのも、特別養護老人ホームのスタッフさんにお母様の状況を随時、把握してもらえるからです。先ほどもお話しした通り、施設側にお母様の状況を把握してもらうことで入所の優先順位を上げてもらえることがあるからです。また、介護サービスを頻繁に利用しているということは、家族だけでは介護ができない状況ということ。介護が大変な状況であることをアピールする材料にもなります。 仕事をする 特別養護老人ホームの入所順を早めるために、介護をしている方が仕事をしたり仕事を増やしたりするのも良いでしょう。 つまり、私が仕事を増やす、ということですか?介護のために、仕事を時短勤務に変えてもらったのに…。フルタイムに戻したら、介護ができないですよ。 在宅介護が難しいことを、施設にアピールするんです。先ほどお伝えした入所判定基準にも、介護している人の就労状況が考慮されています。なので、杉浦さんが仕事を増やすことで、さらに入所の緊急性を上げられるでしょう。もちろん、無理に勤務時間を延ばして、杉浦さんが体調を崩したら元も子もありません。無理にならない程度に調整してくださいね。 入居待ち期間は、特養で2~3年、有料老人ホームは待機人数によって大きく異なる 在宅介護を継続、ショートステイの利用、民間施設に入居などで入居待ち期間を乗り切って 複数施設に申し込む、申込み理由欄を詳しく書く、などで特養の入居待ち期間が短くなることも pre { margin: 40px 0; background: #333; padding: 20px; color: white; overflow: scroll; ...

2023/09/25

#施設入居 #リハビリ

有料老人ホームのリハビリはどんな内容ですか?歩けなくなった父親はリハビリで歩けるようになりますか?

父が肺炎で入院し、以前のようには歩けなくなってしまいました。病院でのリハビリで歩行器を使えば歩ける程度には回復したのですが、もっと歩けるようになれば、と思っています。 なので、老人ホームに入居してからもリハビリを続けさせたいです。有料老人ホームへの入居を検討していますが、どんな内容のリハビリができるのでしょうか? (沢田さん・会社員・63歳) 有料老人ホームでは、歩行や立ち上がりなどの基本動作の訓練や、手芸や木工などの作業をするリハビリがおこなわれています。ただ、リハビリの内容は施設に常駐しているリハビリ専門職によって異なるので事前に確認をしましょう。また、有料老人ホームでのリハビリは病院とは異なり、機能維持を目的としていることがほとんど。残念ながらリハビリの頻度が減ることが多いので、病院のように機能回復が見込めないと考えておいてください。 有料老人ホームのリハビリの内容は? 先日、父が肺炎で入院しました。入院期間が長かったせいか、以前のようには歩けなくなってしまって…。その後、リハビリ病院に転院してリハビリをしているおかげで、歩行器を使えば多少は歩けるようになりました。歩行器なしでも歩けるようになるため、継続してリハビリをさせたいのですが、リハビリ病院ももうすぐ退院しないといけません。なので、有料老人ホームに入居して、リハビリを受けさせたいと思っています。有料老人ホームのリハビリは、どんな内容なのでしょうか? 入院したことで途端に歩けなくなるのは、ご高齢者にとても多いケースですね。ご質問は、有料老人ホームのリハビリの内容についてでしたね。実は、リハビリの内容は老人ホームに常駐しているリハビリ専門職の職種によって異なるんです。具体的にお話ししますね。 リハビリ専門職の職種によって内容が異なる 有料老人ホームに常駐するリハビリ専門職は、主に以下の職種の人たちです。 理学療法士(PT) 作業療法士(OT) 言語聴覚士(ST) 職種によって対応できるリハビリ内容が異なります。どんなリハビリがしたいのかをはっきりさせたうえで、対応できるリハビリ専門職のいる有料老人ホームを探しましょう。 理学療法士 理学療法士がおこなうリハビリは、「座る」「立つ」「歩く」といった基本的な動作の機能に関わるもの。椅子から立ったり座ったり、歩行器などを使って歩く訓練をします。そのほかに、マッサージによって体の動きを良くしたり、痛みの緩和などもおこないます。 父に歩く訓練をしてほしいので、理学療法士がいる施設が良いかもしれないですね。 作業療法士 作業療法士は、食事や着替えなどの日常的な動作に関わるリハビリをおこないます。理学療法士によるリハビリよりも複雑な動作の訓練をします。リハビリとして、手芸や木工といったレクリエーションをおこなうことも。理学療法士によるリハビリよりも細かな作業の訓練が多いのが特徴です。 言語聴覚士 言語聴覚士によるリハビリは、言葉や食べることに関わるものです。例えば、言語障害で話すのが難しい方に会話の訓練をしたり、飲み込む力が低下した方に飲み込みの訓練をします。特に加齢によって、噛んだり飲み込む力が低下するため、有料老人ホームなどの介護施設では飲み込む力を維持するリハビリを主におこなっています。 日常的におこなう「生活リハビリ」もある 有料老人ホームでは、リハビリ専門職によるリハビリのほかにも日常的におこなっているリハビリがあります。それが生活リハビリです。 「生活リハビリ」?どんなものですか? 生活リハビリでは、生活するうえですべての動作をリハビリと捉え、できるだけご本人の力で生活することを目的としています。具体的には、ベッドから体を起こしたり椅子から立ち上がったり、掃除などの家事もリハビリと考えるんです。 そんな簡単なことがリハビリになるんですか? もちろんです!若いうちは、立ち上がったり歩いたり、家事をすることは、何気ない動作かもしれません。が、介護が必要なご高齢者にとっては一つひとつの動作が大変なことなんです。だからといって、周囲が必要以上に介助してしまうと機能が低下して今までできたことができなくなりかねません。つまり、「できることはなるべく自分の力でやる」「介護スタッフが介助をしすぎない」というのが生活リハビリ。リハビリ専門職によるものではありませんが、毎日おこなうので身体機能の維持に効果があるんですよ。 病院と有料老人ホームのリハビリの違いは? 有料老人ホームでも、病院と同じようにリハビリをしてもらえそうで安心しました。これなら、父も前みたいに歩けるようになるかもしれませんね。 言いにくいことなのですが…実は、病院と有料老人ホームでのリハビリは少し異なるんです。有料老人ホームでリハビリを続けたとしても、お父様が以前のように歩けるようになるとは限らないのが実情です。 えっ!そうなんですか!?病院と有料老人ホームのリハビリって、何が違うんですか? では、それぞれのリハビリについて、お話ししていきますね。 病院でのリハビリ 病院でのリハビリの目的は、怪我や病気などで身体機能が低下した方の機能の改善・向上です。お父様のように、入院中に身体機能が低下した方や事故などで体が動かなくなった方が再び自立して生活できるように機能を回復することを目指してリハビリがおこなわれます。また、医師の指示のもとで理学療法士や作業療法士などのリハビリ専門職がリハビリをおこないます。 そういえば、リハビリ病院でも理学療法士さんが父のリハビリを担当してくれていたような気がします。 有料老人ホームでのリハビリ 有料老人ホームなどの介護施設でのリハビリは、日常生活動作や生活機能の維持、「生活の質」の向上が目的です。つまり、有料老人ホームでのリハビリは、今の身体機能を維持するのがメインの目的。どうしても病院よりもリハビリの頻度や量が減ることが多く、身体機能の回復までは目指していない施設が大半です。 えぇ!?そうなんですね!じゃあ、父はもうこれ以上歩けないのかな…。 ただ、中には「車椅子で移動していたのに歩けるようになった」「口から食事を摂れなかったのに食べれるようになった」など、ご入居者が機能回復をするほどリハビリに力を入れている施設もあります。特に有料老人ホームは、施設によってサービスやスタッフの体制が千差万別。リハビリに特化している施設は、リハビリ専門職が複数名常駐していたりと個性があります。 じゃあ、施設探しのときにリハビリに力を入れている有料老人ホームを選べば良い、ということですね! リハビリが受けられる他の介護施設は? 有料老人ホームであれば、リハビリを受けられることが多いですが、その他の種類の介護施設でもリハビリを受けられます。施設の種類によって特色があるので、施設探しの参考にしてみてください。有料老人ホームも含めて、リハビリが受けられるのは主に以下の施設です。 有料老人ホーム 特別養護老人ホーム(特養) 介護老人保健施設(老健) 特養は聞いたことがあります。近所のおばあちゃんが、この間、入所したので。 特養は、公的な介護施設のひとつです。要介護3以上でないと入所できませんが、その分、重介護度や認知症の方も受け入れているのが特徴です。最期の看取りまで対応していることと、費用が安いので人気の高い施設です。 要介護3以上でないと入れないんですね。じゃあ、父は要介護2なので入れないなぁ。 でしたら、老健はどうでしょうか?老健は公的施設のなかでもリハビリに特化しているのが特徴ですよ。 リハビリに特化した施設があるんですね!老健も良いかもしれないな。 老健は、リハビリで身体機能を回復して在宅復帰をするのが目的の施設。なので、しっかりリハビリを受けられますが、入所期間が3~6ヵ月と限定的です。期間を決めてしっかりリハビリをして、ご自宅に戻りたい方にはおすすめです。が、長期的な入居ができない場合が多いので、終身利用には向きません。もし、長期的に施設で生活したいのであれば、リハビリに特化した有料老人ホームがおすすめですよ。 リハビリは、リハビリ専門職によって内容が異なる 病院でのリハビリは機能回復、有料老人ホームでは機能維持が目的 有料老人ホーム以外でも特養、老健などでリハビリを受けられる pre { margin: 40px 0; background: #333; padding: 20px; color: white; overflow: scroll; line-height: 1.1; } ...

2023/09/22

#施設入居 #生活保護

生活保護で老人ホームに入る場合、費用の自己負担はありますか?

生活保護を受給している場合、老人ホームに入居したら費用の自己負担はあるのでしょうか? 足腰が弱ってきたため、母の一人暮らしに限界を感じています。母はアパートの3階に住んでおり、膝の痛みで階段の上り下りがきつくなってきました。私は遠方に暮らしているため、介護が難しく、経済的な支援も厳しいです。 (富田さん・自営業・59歳) 生活保護を受けている方の場合、基本的に老人ホームの費用の自己負担はありません。すべて生活保護費で賄われるためです。生活保護の方を受け入れている施設には、特別養護老人ホーム、有料老人ホームなどがあります。ただ、生活保護の方を受け入れていなかったり、受け入れ人数を制限していることが多いので、入居待ちの期間が長くなりやすいことに注意してください。 生活保護受給者は老人ホームの費用の自己負担はある? 膝の痛みが強く歩くのが難しくなっているため、母の一人暮らしに限界を感じています。特に、母はアパートの3階に住んでおり、階段の上り下りがきつくなって生活がままならないようです。私は遠方に住んでいるため、介護に通うのは難しいですし、だからといって私の自宅に母を呼び寄せることもできません。そのため、老人ホームへの入居を考えているのですが、生活保護を受けていても費用の負担はあるのでしょうか?私もお金がないので、老人ホームの費用は出せないんです。 生活保護を受けている方の場合、基本的には費用の自己負担はありません。生活保護から介護施設の利用料が賄われるからです。 自己負担はないんですね!よかった。 生活保護では、生活するうえで必要な費用を「扶助」という形で支給します。そのため、老人ホームの各費用も用途に対応した扶助が支給されます。 家賃→住宅扶助 食費→生活扶助 管理費→生活扶助 雑費→生活扶助 介護サービス費用→介護扶助 医療費→医療扶助 介護のサービス費用も介護扶助で賄われるんですね。 介護サービス費は要介護度に応じて扶助額が設定されています。その金額を超えて介護サービスを利用すると、全額自己負担になってしまいます。そこは注意しておいてくださいね。 生活保護で入れる老人ホームは? 老人ホームの費用が生活保護で賄われると知って安心しました。ちなみに、生活保護ではどんな施設に入れるんでしょうか? 以下の老人ホームであれば、生活保護の方の受け入れをしているでしょう。 特別養護老人ホーム(特養) 有料老人ホーム グループホーム サービス付き高齢者向け住宅 このなかでも、特養は公的施設で費用が安い傾向があります。そのため、生活保護の方が入る第一候補になるでしょう。 生活保護で入れる老人ホームを探すときの注意点 生活保護を受給している方が施設探しをする場合、注意していただきたいことがあります。 注意すること?何でしょうか? まず、全ての施設が生活保護を受給している方を受け入れているわけではない、ということです。特に有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅などの民間施設の場合、2~3割しか受け入れをしていないという調査結果もあります。 参考:「平成25年度有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅に関する実態調査研究事業報告書」(公益社団法人全国有料老人ホーム協会) そんなに少ないんですね!施設を見つけるのは大変そう…。 はい…。そのうえ、生活保護の方を受け入れている施設でも、受け入れ人数を制限していることが多いです。それも生活保護の方の施設探しの難易度を上げています。長期的に入居の順番待ちをするつもりで施設探しをしましょう。このように生活保護の方の施設探しは難易度が高いのが実情です。ご希望の地域だけでは施設が見つからない可能性もあります。そのため、検討するエリアを広げて施設探しをしてくださいね。 生活保護受給者は、老人ホームの費用負担はない 特養、有料老人ホーム、グループホームなどには入居できる施設がある 生活保護の受け入れ人数の制限を設けていることがあるので注意 pre { margin: 40px 0; background: #333; padding: 20px; color: white; overflow: scroll; ...

2023/09/21

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介護付き有料老人ホームとは│提供されるサービス・費用・入居条件などを解説

介護付き有料老人ホームは、介護スタッフが24時間常駐している介護施設。介護サービスや身の回りの世話を受けられます。 この記事では、介護付き有料老人ホームの種類及び入居のための条件や必要な費用、サービス内容などを詳しく説明しています。 https://youtu.be/oK_me_rA0MY 介護付き有料老人ホームの特徴 介護付き有料老人ホームとは、有料老人ホームのうち、都道府県または市町村から「特定施設入居者生活介護」の指定を受けた施設です。24時間介護スタッフが常駐し、介護や生活支援などは施設の職員により提供されます。 主に民間企業が運営しているため、サービスの内容や料金は施設ごとに異なります。また、入居基準も施設により異なり、自立している方から介護が必要な方まで幅広く受け入れている施設も。選択肢が幅広いため、自分に合った施設を選ぶことができます。 看取りまで対応している施設も多数あり、「終の棲家(ついのすみか)」を選ぶうえでも選択肢のひとつとなります。 全体の概要をまとめるとこのようになります。 費用相場 入居時費用 0~数千万円 月額利用料 15~30万円 入居条件 要介護度 自立~要介護5※1 認知症 対応可 看取り 対応可 入居のしやすさ ◯ ※施設の種類によって異なります。 特定施設入居者生活介護とは 特定施設入居者生活介護は、厚生労働省の定めた基準を満たす施設で受けられる介護保険サービスです。ケアマネジャーが作成したケアプランに基づき提供される食事や入浴・排泄など介助のほか、生活支援、機能回復のためのリハビリなどもおこなわれます。指定を受けてこのサービスを提供する施設は、一般的に「特定施設」の略称で呼ばれています。 介護付き有料老人ホームの種類と入居基準 介護付き有料老人ホームには「介護専用型」「混合型」「健康型」の3種類があり、それぞれ入居条件が異なります。 介護度 ...

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グループホームとは|入居条件や費用、入居時に気をつけたいポイントを解説

認知症の方の介護は大変です。「そろそろ施設への入居を検討しよう」と思っても、認知症の症状があると、入居を断られてしまうのではと心配もあるでしょう。 グループホームは認知症高齢者のための介護施設です。住み慣れた地域で暮らし続けられる地域密着型サービスであり、正式な名称を「認知症対応型共同生活介護」といいます。 こちらの記事では、グループホームについて解説します。また、グループホームで受けられるサービスや費用、施設選びのポイントも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。 https://youtu.be/EofVO7MRRDM この記事を読めばこれがわかる! グループホームの詳細がわかる! グループホームを選ぶ際のポイントがわかる! グループホームへ入居する際の注意点がわかる! グループホームとは グループホームとは、認知症高齢者のための介護施設です。専門知識と技術をもったスタッフの援助を受けて、要支援以上の認知症高齢者が少人数で共同生活をおくります。 「ユニット」といわれる少人数のグループで生活し、入居者はそれぞれ家事などの役割分担をします。 調理や食事の支度、掃除や洗濯など入居者の能力に合った家事をして自分らしく共同生活を過ごすところが、ほかの介護施設や老人ホームとは異なるポイントです。 グループホームの目的は、認知症高齢者が安定した生活を現実化させること。そのために、ほかの利用者やスタッフと協力して生活に必要な家事を行うことで認知症症状の進行を防ぎ、できるだけ能力を維持するのです。 グループホームは少人数「ユニット」で生活 グループホームでは「ユニット」と呼ばれるグループごとに区切って共同生活を送るのが決まり。1ユニットにつき5人から9人、原則1施設につき原則2ユニットまでと制限されています。 少人数に制限する理由は、心穏やかに安定して過ごしやすい環境を整えるため。環境変化が少なく、同じグループメンバーで協力して共同生活することは、認知症の進行を防ぐことに繋がります。 認知症の方にとって新しく出会う人、新しく覚えることが難しいので、入居者やスタッフの入れ替わりが頻繁にある施設では認知症の高齢者は心が落ち着かず、ストレスを感じ生活しづらくなってしまいます。その結果、認知症症状を悪化させるだけでなく、共同生活を送る上でトラブルを起こすきっかけとなります。 慣れ親しんだ場所を離れて新しい生活をするのは認知症の方には特に心配が尽きないもの。その心配を軽減するため、より家庭にできるだけ近づけ、安心して暮らせるようにしています。 グループホームの入居条件 グループホームに入居できるのは医師から「認知症」と診断を受けている方で、一定の条件にあてはまる方に限ります。 原則65歳以上でかつ要支援2以上の認定を受けている方 医師から認知症の診断を受けている方 心身とも集団生活を送ることに支障のない方 グループホームと同一の市町村に住民票がある方 「心身とも集団生活を送ることに支障のない」という判断基準は施設によって異なります。入居を希望している施設がある場合には、施設のスタッフに相談しましょう。 また、生活保護を受けていてもグループホームに入ることは基本的には可能です。しかし、「生活保護法の指定を受けている施設に限られる」などの条件があるので、実際の入居に関しては、行政の生活支援担当窓口やケースワーカーに相談してみましょう。 グループホームから退去を迫られることもある!? グループホームを追い出される、つまり「強制退去」となることは可能性としてゼロではありません。一般的に、施設側は入居者がグループホームでの生活を続けられるように最大限の努力をします。それでも難しい場合は、本人やその家族へ退去を勧告します。「暴言や暴力などの迷惑行為が著しい場合」「継続的に医療が必要になった場合」「自傷行為が頻発する場合」etc。共同生活が難しくなった場合には追い出されてしまうこともあるのです グループホームで受けられるサービス グループホームで受けられるサービスは主に以下です。 生活支援 認知症ケア 医療体制 看取り それぞれ詳しく見てみましょう。 生活支援 グループホームでは以下の生活面でのサービスを受けられます。 食事提供 :◎ 生活相談 :◎ 食事介助 :◎ 排泄介助 :◎ 入浴介助 :◎ 掃除・洗濯:◯ リハビリ :△ レクリエーション:◎ 認知症を発症すると何もできなくなってしまうわけではなく、日常生活を送るだけなら問題がないことも多いです。 グループホームには認知症ケア専門スタッフが常駐しています。認知症進行を遅らせる目的で、入居者が専門スタッフの支援を受けながら入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこないます。 食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで、そして洗濯をして干すといった作業や掃除も、スタッフの介助を受けながら日常生活を送ります。 グループホームでは、入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこなうことになります。 例えば、食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで。また、そして洗濯をして、干すまで…など。そのために必要な支援を、認知症ケアに長けた専門スタッフから受けられるのが、グループホームの大きな特徴です。 グループホームは日中の時間帯は要介護入居者3人に対して1人以上のスタッフを配置する「3:1」基準が設けられています。施設規模によっては、付き添いやリハビリなどの個別対応が難しいので、入居を検討する際は施設に確認しましょう。 認知症ケア 施設内レクリエーションやリハビリのほかに、地域の方との交流を図るための活動の一環として地域のお祭りに参加や協力をしたり、地域の人と一緒に公園掃除などの活動を行う施設も増えてきました。 グループホームとして積み上げてきた認知症ケアの経験という強みを活かし、地域に向けた情報発信などのさまざまな活動が広がっています。 地域の方と交流する「認知症サロン」などを開催して施設外に居場所を作ったり、啓発活動として認知症サポーター養成講座を開いたりするなど、地域の人々との交流に重きを置くところが増えています。 顔の見える関係づくりをすることで地域の人に認知症について理解を深めてもらったり、在宅介護の認知症高齢者への相談支援につなげたり。 こうした活動は認知症ケアの拠点であるグループホームの社会的な価値の向上や、人とのつながりを通じて入所者の暮らしを豊かにする効果が期待できます。 医療体制 グループホームの入居条件として「身体症状が安定し集団生活を送ることに支障のない方」と定義しているように、施設に認知症高齢者専門スタッフは常駐していますが、看護師が常駐していたり、医療体制が整っているところはまだまだ少ないです。 しかし近年、高齢化が進む社会の中で、グループホームの入居者の状況も変わってきています。 現在は看護師の配置が義務付けられていないので、医療ケアが必要な人は入居が厳しい可能性があります。訪問看護ステーションと密に連携したり、提携した医療機関が施設が増えたりもしているので、医療体制について気になることがあれば、施設に直接問い合わせてみましょう。 看取り 超高齢社会でグループホームの入所者も高齢化が進み、「看取りサービス」の需要が増えてきました。 すべてのグループホームで看取りサービス対応しているわけではないので、体制が整っていないグループホームの多くは、医療ケアが必要な場合、提携医療施設や介護施設へ移ってもらう方針を採っています。 介護・医療体制の充実度は施設によってさまざまです。介護保険法の改正が2009年に行われ、看取りサービスに対応できるグループホームには「看取り介護加算」として介護サービスの追加料金を受け取れるようになりました。 看取りサービスに対応しているグループホームは昨今の状況を受け増加傾向にあります。パンフレットに「看取り介護加算」の金額が表記されているかがひとつの手がかりになります。 グループホームの設備 グループホームは一見、普通の民家のようで、家庭に近い雰囲気が特徴ですが、立地にも施設基準が設けられています。 施設内設備としては、ユニットごとに食堂、キッチン、共同リビング、トイレ、洗面設備、浴室、スプリンクラーなどの消防設備など入居者に必要な設備があり、異なるユニットとの共有は認められていません。 入居者の方がリラックスして生活できるように、一居室あたりの最低面積基準も設けられています。このようにグループホーム設立にあたっては一定の基準をクリアする必要があります。 立地 病院や入居型施設の敷地外に位置している利用者の家族や地域住民と交流ができる場所にある 定員 定員は5人以上9人以下1つの事業所に2つの共同生活住居を設けることもできる(ユニットは2つまで) 居室 1居室の定員は原則1人面積は収納設備等を除いて7.43㎡(約4.5帖)以上 共有設備 居室に近接して相互交流ができるリビングや食堂などの設備を設けること台所、トイレ、洗面、浴室は9名を上限とする生活単位(ユニット)毎に区分して配置 グループホームの費用 グループホーム入居を検討する際に必要なのが初期費用と月額費用です。 ここからは、グループホームの入居に必要な費用と、「初期費用」「月額費用」それぞれの内容について詳しく解説していきます。 ...

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【動画でわかる】有料老人ホームとは?費用やサービス内容、特養との違いは

介護施設を探している中で「老人ホームにはいろいろな種類があるんだ。何が違うんだろう?」と疑問を感じることがあるかもしれません。 そこで今回は、名前に「老人ホーム」とつく施設の中でも、「有料老人ホーム」を中心に紹介。よく似ている「特別養護老人ホーム」との違いも見ていきます。 「老人ホームの種類が多すぎて訳がわからない」と思ったら、ぜひ参考にしてみてくださいね。 https://youtu.be/eMgjSeJPT8c 有料老人ホームの種類 有料老人ホームには、以下の3種類があります。 介護付き有料老人ホーム 住宅型有料老人ホーム 健康型有料老人ホーム この3種類の違いを以下にまとめています。 種類 介護付き有料老人ホーム ...

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